リチウムの精製品需給と2036年価格条件
同じ「リチウム」でも、採掘した鉱石、スポジュメン精鉱、精製した水酸化リチウム、炭酸リチウムは価格単位と市場が異なります。世界の精製品需給、製品別の公表価格条件、独自の2036年5ケースを分けます。
分析 2026-10-26 · 見直し期限 2026-12-31 · 目標 2036-10-25。
電池級炭酸リチウムの継続現物価格は未接続です。下の水酸化リチウムやスポジュメンのUSD/tを炭酸リチウムの現在価格へ置き換えません。未接続系列の状態を見る。
炭酸リチウム輸入のCIF平均単価
最新公表月 2026-09:3,279.72円/kg。品目はHS 2836.91-000「リチウムの炭酸塩」で、全品位・契約・輸入国の合計です。財務省の輸入CIF金額(千円)×1,000÷重量(kg)を当サイトで計算しました。中国の電池級スポット、個社の購入単価、関税込みの着値ではありません。
| 対象月 | 重量 kg | 輸入CIF金額 千円 | 平均 円/kg |
|---|---|---|---|
| 2026-09 | 1,526,536 | 5,006,617 | 3,279.72 |
| 2026-08 | 875,795 | 3,162,551 | 3,611.06 |
| 2026-07 | 1,050,036 | 3,049,286 | 2,903.98 |
| 2026-06 | 2,087,572 | 6,131,970 | 2,937.37 |
| 2026-05 | 835,216 | 2,091,617 | 2,504.28 |
| 2026-04 | 1,217,060 | 2,063,012 | 1,695.08 |
| 2026-03 | 1,757,036 | 2,943,045 | 1,675.01 |
| 2026-02 | 1,047,148 | 1,622,352 | 1,549.31 |
| 2026-01 | 1,029,860 | 1,586,264 | 1,540.27 |
最新月の輸入原産国
原則として税関上の原産国。鉱山の採掘国、船積国、売り手の所在地と一致するとは限らない。 各国の重量・金額の和を上の全国合計と照合した上で表示します。
| 原産国コード・国名 | 当月 kg | 当月重量比 | 年初来重量比 | 当月CIF金額 千円 | 当月平均 円/kg |
|---|---|---|---|---|---|
| 409 チリ | 1,136,036 | 74.4% | 67.4% | 3,628,658 | 3,194.14 |
| 413 アルゼンチン | 260,000 | 17.0% | 23.8% | 850,723 | 3,272.01 |
| 105 中華人民共和国 | 80,000 | 5.2% | 6.9% | 274,338 | 3,429.23 |
| 103 大韓民国 | 40,000 | 2.6% | 1.4% | 97,262 | 2,431.55 |
| 213 ドイツ | 10,500 | 0.7% | 0.5% | 155,636 | 14,822.48 |
| 106 台湾 | 0 | 0.0% | 0.0% | 0 | — |
| 111 タイ | 0 | 0.0% | 0.0% | 0 | — |
| 205 英国 | 0 | 0.0% | 0.0% | 0 | — |
| 304 アメリカ合衆国 | 0 | 0.0% | 0.0% | 0 | — |
これは日本へ輸入した炭酸リチウムの税関上の原産国です。鉱山の採掘国別世界生産や精製国の供給能力とは違います。国別の円/kgは品位・契約・ロット・運賃の組合せが異なるため、国の単純な価格競争力を示しません。IEAの鉱山国別の2025→2035年見通しとも分母を混ぜません。
最新月の原表:重量 1,526,536kg、CIF金額 5,006,617千円。速報後の申告訂正で月次値は変わり得るため、原本ハッシュと旧版をDBに残します。2026年8月の値はe-Stat公開CSVと別途照合一致。最終取得 2026-11-02 07:45 JST。
輸入CIF価額は運賃・保険料を含み、関税等を含みません。全品位の輸入構成が変わるだけでも平均単価は変わります。月次データから電池級現物の2036年価格や会社の原料費を自動生成しません。
保存済み参考系列 · 全国の税関検索 · 原産国別の税関検索 · HS品名と重量単位 · CIF・原産国・訂正の説明 · 公共データ利用規約 · 原表の金額・数量・ハッシュ
2025~2031年:世界の精製品生産と需要
豪州政府の同じ表の世界数量を比較します。単位は千トンLCE(炭酸リチウム換算)で、Li金属量や採掘鉱石の重量ではありません。
| 年 | 原表区分 | 精製品生産 kt LCE | 需要 kt LCE | 同表内の差 |
|---|---|---|---|---|
| 2025 | estimate | 1,729 | 1,376 | 353 |
| 2026 | forecast | 1,716 | 1,572 | 144 |
| 2027 | forecast | 1,945 | 1,795 | 150 |
| 2028 | projection | 2,150 | 2,033 | 117 |
| 2029 | projection | 2,276 | 2,229 | 47 |
| 2030 | projection | 2,379 | 2,411 | -32 |
| 2031 | projection | 2,636 | 2,641 | -5 |
2031年の生産2,636と需要2,641の差は-5千トンLCEで、同表の丸め値の差です。在庫・再生・工程損失・地域間の流れを閉じた現物不足量や価格上昇率とは扱いません。PDFは「Production」、付属Excelは「Production (refined)」と記載。2028年のf/z表示にも原本間で差があり、ここでは予測・見通しの総称とします。報告書の原表・126ページ。
IEAの国別採掘・精製と2025→2035年の需要を見る →。IEAはLi金属量と別の事業・政策条件であり、このLCE表の差を国別へ配分しません。IEAの2036年国別生産も公表されていません。
国別2025年推計と2035年計画:同じ起点ではない
USGSの2025年推計は、米国の生産量を秘匿した米国を除く丸め世界計 290千トンLiです。一方、IEAの2025年欄は公表済み案件を含むbase caseの基準年で、世界計 302千トンLi。資料時点と推計方法が異なり、差12千トンを米国生産量や在庫へ割り当てません。
| 国 | USGS 2025推計 千トンLi | USGS米国除外世界計に占める割合 | IEA 2025 base 千トンLi | IEA 2035 base 千トンLi | IEA内の10年数量変化 |
|---|---|---|---|---|---|
| 豪州 | 92.00 | 31.7% | 104.00 | 139.00 | 35.00 |
| 中国 | 62.00 | 21.4% | 69.90 | 150.00 | 80.10 |
| チリ | 56.00 | 19.3% | 52.10 | 58.40 | 6.30 |
| ジンバブエ | 28.00 | 9.7% | 27.70 | 26.60 | -1.10 |
| アルゼンチン | 23.00 | 7.9% | 18.70 | 54.10 | 35.40 |
| ブラジル | 12.00 | 4.1% | — | — | — |
| マリ | 9.40 | 3.2% | — | — | — |
| カナダ | 5.60 | 1.9% | 6.65 | 22.00 | 15.35 |
| ポルトガル | 0.38 | 0.1% | — | — | — |
USGSの国別和は288.38千トンLiで、米国除外の丸め世界計との差は-1.62千トンです。USGS割合は米国を除く世界計を分母にし、IEAの割合や国別数量へ合わせて拡大しません。IEA列の2025→2035年の増加は同じIEA表内の変化で、USGS2025年を起点にした成長予測ではありません。USGSの国別原表 · IEAの国別推移グラフと構成比。
2036年:商品別の5価格条件
豪州政府が公表した2031年の実質価格を中立ケースの水準とし、当サイトの共通CPI年3%を2026年から2036年の10年間に一度だけ掛けます。豪州政府の2036年予測ではありません。ドル円は10年後150円、短期金利2%・長期金利3%を共通前提とします。
5つの倍率と10/20/40/20/10%の配分は当サイトの主観的ストレス条件です。過去の市場で検証した的中確率ではありません。政府の2031年実質価格を2036年まで維持する中立ケースも、当サイトの延長仮定です。現在の炭酸リチウム現物との上昇率は計算しません。
スポジュメン精鉱:2031年実質 1,498 USD/tを基準
| 条件 | 主観配分 | 実質倍率 | 2036年名目 USD/t | 150円換算 JPY/t |
|---|---|---|---|---|
| 大幅な供給余剰 | 10% | 0.55 | 1,107 | 166,088 |
| 緩い供給余剰 | 20% | 0.80 | 1,611 | 241,582 |
| 中立 | 40% | 1.00 | 2,013 | 301,978 |
| 供給制約 | 20% | 1.60 | 3,221 | 483,165 |
| 複合供給障害 | 10% | 2.20 | 4,429 | 664,352 |
水酸化リチウム:2031年実質 16,218 USD/tを基準
| 条件 | 主観配分 | 実質倍率 | 2036年名目 USD/t | 150円換算 JPY/t |
|---|---|---|---|---|
| 大幅な供給余剰 | 10% | 0.60 | 13,077 | 1,961,607 |
| 緩い供給余剰 | 20% | 0.80 | 17,437 | 2,615,476 |
| 中立 | 40% | 1.00 | 21,796 | 3,269,345 |
| 供給制約 | 20% | 1.30 | 28,334 | 4,250,149 |
| 複合供給障害 | 10% | 1.80 | 39,232 | 5,884,822 |
独自ストレス倍率。低価格側は公表2025実質水準/2031実質予測、高価格側は2026実質予測/2031実質予測を目安にし、最上位は追加供給障害の仮定。化学品間の価格比を推定せず、価格確率として校正していない。。精鉱の金属含有率・精製歩留まり・加工費を確認せず、精鉱USD/tと水酸化リチウムUSD/tの差を精製利益にしません。2031年の公表名目価格には出典独自の物価前提が入るため、当サイトの3%基準では2031年実質価格から改めて名目化しています。
2022~2025年の歴史的な価格変動
USGSの米国電池級炭酸リチウム参考欄には、2022年63,700 USD/t、2025年推計9,000 USD/tが載ります。ただし注記の出典はBenchmark Mineral Intelligenceの現物・長期契約価格評価で、2年が同一契約条件の連続系列とまでは確認できません。この倍率を上の水酸化物や精鉱の2036年価格へ掛けません。 USGS原資料・1ページ。
企業の株主利益へつなぐ条件
採掘会社では品位・回収率・権益・運搬と維持更新投資、精製会社では原料価格・電力・歩留まりと販売契約を分けます。価格上昇を営業利益へ直結させず、資本投下後に残る現金を見ます。現在の炭酸リチウム現物と企業ごとの同品位調達・販売単価が未接続のため、これらの5条件を銘柄評価へ自動反映していません。
原本・利用条件・版
豪州政府 Resources and Energy Quarterly, September 2026、Office of the Chief Economist。政府制作物はCC BY 4.0、第三者提供物は例外。原表の出典にはABS、Bloomberg、会社資料、Wood Mackenzie等が含まれます。当サイトは原資料に帰属を示して出典の数値と独自条件を分離します。
Australian Resources and Energy Quarterly, September 2026, lithium Table 14.1SHA256 eb9dd61c43654a4393aad58fe5d3fe6db7e4568e1e3e340cee84e66ba1bab6db
Australian Resources and Energy Quarterly September 2026 forecast workbook, Lithium sheetSHA256 010ee389273048f983441185100fddc4d4fd2a42df716e137c352a87673ca66f
USGS Mineral Commodity Summaries 2026: LithiumSHA256 53f92ea45c367c36f05919151f7784feda5776095afaf3a25aec795a27be106f
版 lithium-stages-20261026-r2 · 保存 2026-10-26T14:27:26+00:00 · 元数値・ケースのJSON