物件の鑑定NCFと、2036年の条件計算
実在する物件の公表資料から、運営費・更新支出と取得/売却価格を照合します。鑑定の収支は安定化した想定値で、年間に実際に受け取った現金とは異なります。2036年の数値はこの想定に当サイトの条件を足した還元額で、現在時価や所有会社の株価の予測ではありません。
分析 2026-10-25 · 見直し期限 2026-11-25 · property-appraisal-20261025-r1。共通CPI3%、短期金利2%・長期3%、終点ドル円150円。確率は未評価です。
プロシード武蔵境(東京都三鷹市)
取引完了の原本 · 鑑定想定の原表。取引の相手方について、会社は関連当事者に該当しないと説明しています。
NOIから、更新支出後の想定NCFへ
| 公表した鑑定の指標 | 千円/年 |
|---|---|
| 運営収益(空室控除後) | 105,925 |
| 運営費用 | 16,990 |
| 公表NOI | 88,934 |
| 一時金の運用益 | 75 |
| 資本的支出 | 4,694 |
| 公表NCF | 84,316 |
通常費用に含む修繕費は2,800千円/年で、資本的支出とは別の公表行です。運営収益には、可能総収益111,413から空室等損失5,488がすでに控除されています。稼働率をもう一度掛けていません。
公表NOI−(収益−費用)=-1千円、公表NCF−(公表NOI+運用益−資本的支出)=1千円。費用内訳合計−費用総額=-1千円。記載値の差を保持し、元の数値を合わせ直していません。
価格の分母と、利回りの分子をそろえる
| 基準 | 金額・比率 | 意味 |
|---|---|---|
| 鑑定最終価格 | 2,100.0百万円 | 鑑定書の結論 |
| 直接還元価格 | 2,160.0百万円 | 公表NCF還元利回り 3.90% |
| DCF価格 | 2,080.0百万円 | 割引率 3.70%、最終還元利回り 4.00% |
| 鑑定NOI/完了取引価格 | 4.338% | 想定NOIを分子にした比率 |
| 鑑定NCF/完了取引価格 | 4.113% | 想定NCFを分子にした比率 |
公表NCFを還元利回りで割る算術値と公表直接還元価格には1,948.7千円の差があります。異なる価格基準を同じ時価へ置き換えていません。同じNCF還元利回りにNOIを入れる比較では算術値が118.4百万円大きくなりますが、実際の取引価格や鑑定価格がその額だけ誤っているという判断ではありません。
契約年額と鑑定収入、ER予算と年次支出を分ける
契約の年額は2026-08-21時点で88,872千円、面積稼働率は93.6%。鑑定の運営収益との差は17,053千円ですが、収入の範囲と安定化の前提が未照合です。これをそのまま値上げ余地や実収益増とは扱いません。
建物状況調査は2026-08、長期修繕費は12年間で80,470千円。単純に年数で割った6,705.8千円/年と、鑑定の経常修繕+資本的支出7,494千円/年は期間・範囲が同じと確認できていません。長期修繕費を年次CAPEXへ代入したり、大規模支払の年を平準化で消したりしていません。
鑑定想定を2026年の開始値へ据え置いた2036年条件
2026年8月1日時点の鑑定想定の収支を、同じ2026年の分析開始値へ据え置く独自条件。10月25日の実際の運営CFを測定したものではない。敷金等の運用益は実質維持と仮定。 収入・費用・更新費の実質変化と終点の利回りは当サイトの独自仮定で、鑑定機関や投資法人の2036年予測ではありません。
| 条件 | 2036年の計算NCF 百万円/年 | 終点NCF還元利回り | 条件付還元額 百万円 |
|---|---|---|---|
| 価格低位の条件 | 87.09 | 6.50% | 1,339.8 |
| やや低位の条件 | 103.81 | 5.50% | 1,887.4 |
| 中立の比較条件 | 112.66 | 4.50% | 2,503.5 |
| やや高位の条件 | 120.28 | 3.75% | 3,207.4 |
| 価格高位の条件 | 137.29 | 3.25% | 4,224.4 |
価格低位の条件 やや低位の条件 中立の比較条件 やや高位の条件 価格高位の条件
開始時の算術還元額は、収益−費用+運用益−資本的支出からのNCFを3.90%で割った値です。公表鑑定額・取得価格へ合わせていません。途中利回りの線形移行も独自の表示仮定です。通常費用内の修繕と資本的支出を重複させず、共通CPI3%を各収支へ一度反映します。借入・法人税・売却費用・運転資金・投資主への帰属は未モデル化です。
取得価格の購買力を2036年にも保つための収入
バフェットが重視したのは、競争力と事業量を保つための投資を差し引いた後の現金です。ここでは物件の公表鑑定にある安定化した想定収支を使い、取得価格 2,050.0百万円の購買力を、共通CPI年3%の10年後にも保つ条件を逆算します。取得後の実際の現金収支や投資法人の株主利益を算定したものではありません。
| 条件 | 2036年想定収入 百万円/年 | 実質維持に必要な収入 百万円/年 | 不足額(+)/余裕(−) 百万円/年 | 終点NCF還元利回り | 実質維持に必要なNCF 百万円/年 | 想定還元額÷実質維持目標 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 価格低位の条件 | 122.4 | 214.4 | 92.0 | 6.50% | 179.1 | 48.6% |
| やや低位の条件 | 135.4 | 183.1 | 47.7 | 5.50% | 151.5 | 68.5% |
| 中立の比較条件 | 142.4 | 153.7 | 11.3 | 4.50% | 124.0 | 90.9% |
| やや高位の条件 | 149.6 | 132.7 | -17.0 | 3.75% | 103.3 | 116.4% |
| 価格高位の条件 | 165.2 | 117.5 | -47.8 | 3.25% | 89.5 | 153.3% |
必要NCF=実質維持目標×終点NCF還元利回り。必要収入=必要NCF+運営費+資本的支出−敷金運用益です。費用と利回りも各条件で変わるので、賃料がCPIと同率で上がっても実質価値を保てるとは限りません。空室損失は鑑定収入に含まれており、二重控除していません。
収入と現行契約の賃料範囲は未照合です。将来の借入、税、売却費用、所有投資法人の持分・分配は含めません。表の「不足額」は家賃値上げ余地や予測赤字を意味せず、鑑定想定に対する算術上の収入差です。5条件の確率は未評価です。
Berkshire Hathaway 1986年株主書簡のオーナー利益の考え方を物件の維持投資に応用した当サイト独自の計算です。計算条件・5行のJSON。
バフェット式に確認したいこと
- 鑑定NOIは設備更新支出後の現金ではない。NCFへの差を残し、借入・税金・運転資金・投資主への帰属をさらに確認する。
- 取得価格・鑑定最終価格・直接還元価格・DCF価格は異なる基準であり、同じ時価として置き換えない。
- 契約年額と鑑定の安定化した運営収益は範囲が未照合。差額をそのまま値上げ余地や将来の収益増と判断しない。
- ERの長期修繕費と、鑑定の経常修繕・資本的支出は期間・範囲が未照合。平準化だけでは大規模支払年の資金繰りを確認できない。
所有投資法人の事業環境ページへ · 収入・費用・利回りの条件そのものを確認する。価格指数130系列や既存の銘柄評価に、この物件の想定を一律適用していません。
原本・参照条件版・計算コード
武蔵境・取得決定と鑑定概要 · 2026-08-25SHA256 ce84815f376d15beb94cda24ece66fff00912ce4b0c9868249a51fe188fa0da5
武蔵境・取得完了 · 2026-10-01SHA256 a154dd3d481bb92a0e2a97d0df066303928b86f83dcc863d7cf0758a3abc377b
西葛西・譲渡決定と鑑定概要 · 2026-04-22SHA256 5d0312b8c81034ea187e118209b4fc3d9da012fcb9b161a9cabc17978b7642ee
西葛西・譲渡予定日変更 · 2026-09-24SHA256 6ddc7b36b36d28ef7b06df92533d08a5740ed689148b40f1a38908797ecb9585
西葛西・譲渡完了 · 2026-09-30SHA256 441a9d7eaf4195132a820cc2543bf75d178757e9c6aa3c38fb238d12f7c4edf1
参照条件 property-income-20261025-r1。新開示を自動採択した意味ではなく、確認済み原本を日次で照合し、見直し時に別版を追加します。
計算コード SHA256 0ea5511736f4b6aca922be89fad96d6b9f85ae8e4d012e38cd25aaaa41ffbc06JSON・記載値・時点・条件計算 · 保存 2026-10-25T09:46:01+00:00。