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FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
石油資源開発(JAPEX)は1955年設立の国内最大級の石油・天然ガス探鉱・開発・生産(E&P)専業企業で、東証プライム上場。国内では新潟・秋田・北海道の陸上・海上油ガス田を運営し、国産天然ガスの国内シェアは最大級。海外では中東・カナダ・東南アジア・ロシア等に権益を保有する。上流開発に加え、国内の天然ガスパイプライン網・LNG受入基地の運営、石油精製(出光興産との協力)なども手掛ける。売上の大半はガス・石油の販売収益で、資源価格と生産量により業績が大きく変動する構造を持つ。
①国内E&P独占的地位とインフラ資産
国内で数十年にわたり蓄積した探鉱ライセンス・採掘権・パイプラインインフラは新規参入者が短期間で複製できない希少資産。国産天然ガスの安定供給インフラとして社会的・政策的に重要な位置づけを持ち、参入障壁は極めて高い。
②海外権益の多様化ポートフォリオ
中東(アブダビ等)・カナダ・東南アジア等に分散した海外権益を長期保有しており、単一地域リスクを分散。権益獲得には高度な技術・外交・資金力が必要なため、後発企業が同等のポートフォリオを構築するには長期間を要する。
③技術蓄積と政府との関係性
経済産業省所管のエネルギー政策の担い手として政府・JOGMEC等との緊密な関係を持ち、探鉱支援・低利融資・許認可面で優位性がある。CCSや水素事業でも先行技術開発を進めており、脱炭素時代においても存在感を維持できる可能性がある。
中期見通し
2〜3年では原油・LNG価格の動向が業績を左右する。地政学リスクや中東情勢の緊張が続く局面では資源価格が高止まりし、FY2025水準の高収益が継続しうる。一方、国内既存油ガス田の自然減退に対応するための継続的な開発投資が必要で、FCFは安定しにくい。海外新規権益の取得・増産が中期成長の鍵となる。
長期構造的トレンド
5〜10年スパンでは、エネルギー安全保障強化の国家戦略を背景に国産資源開発への政策支援が継続する見通し。一方、再生可能エネルギーの拡大に伴い化石燃料需要は長期的に減少方向であり、事業転換への対応が中長期的な課題。CCS・水素・地熱開発などのグリーン事業への参入を通じてポスト化石燃料時代への橋渡し企業として再評価される可能性がある。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
収益の大半が資源価格に連動しており、原油・LNG価格が急落するとFY2022のように純損失に転落するリスクがある。世界景気後退やOPECの増産転換が引き金になりうる。
中東・ロシア・東南アジア等に分散した権益は、地政学的緊張・政変・資源国有化リスクにさらされている。権益の損失や操業停止が生じた場合、生産量と収益に直接的な打撃を与える。
探鉱投資は不確実性が高く、期待した埋蔵量が確認できない場合は多額の探鉱費が損失計上となる。過去にもロシアやカナダで大型損失を計上した実績があり、FCFの振れが大きい。
再生可能エネルギーの普及や電動化の加速により、中長期的に石油・天然ガス需要が構造的に減少する可能性がある。既存油ガス田の資産価値毀損(座礁資産化)リスクも増大している。
海外権益からの収益は主にドル建てであり、円高が進行すると円換算の収益が減少する。急激な円高局面では収益・EPSが押し下げられる可能性がある。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
日本政府のエネルギー安全保障強化策を背景に、国産石油・天然ガスの探鉱・開発への補助金・低利融資・税制優遇が拡充される可能性がある。JAPEXはその最大受益者の一つであり、追加的な収益機会が生まれうる。
国内でCCS事業の先行開発を進めており、2030年代以降の事業化が視野に入る。政府によるCCS支援政策の拡充とともに、新たな収益源として評価されれば株価の再評価につながる可能性がある。
現在の時価総額は保有する油ガス田権益・インフラ資産のNAV(純資産価値)対比で割安な水準にある可能性がある。資源価格の上昇や海外投資家の参入、M&A等のイベントが株価の大幅な上昇トリガーとなりうる。
配当は利益水準に応じて変動し、過去7期で8〜74円と幅がある。FY2025は55円と前年の60円からやや減少したが、業績好調時には増配余地がある。自社株買いは限定的であり、株主還元は主に配当によって行われる。配当性向は利益の増大に対して抑制的に設定されることが多く、余剰キャッシュは権益取得・開発投資に優先配分される傾向がある。エネルギー安保を重視する政策環境下では、将来的な還元拡大への期待も高まりうる。
リスク耐性スコア 5/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 237億円 / 2024年度 -91億円 / 2023年度 519億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥55。成長率は過去DPS CAGR(10年=19.1%、直近3年=76.5%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(11年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥2,048、配当性向17%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥199、総合スコア5.2から指数関数的に倍率算出。
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.55倍、現BPS=¥2,048。
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥199。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 7.20% | 10.70% | 15.20% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥1,597 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥1,597 | ||
| スタート時の状態 | C(名目永続成長率 0.0%、直近売上成長 5.5%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (35%) | 中立 (40%) | 楽観 (25%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥846 | ¥4,205 | ¥22,327 | ¥7,560 |
| 残余利益 | ¥877 | ¥2,526 | ¥5,065 | ¥2,584 |
| PERマルチプル | ¥1,591 | ¥2,387 | ¥3,978 | ¥2,506 |
| PBR分位法 | ¥783 | ¥1,129 | ¥1,559 | ¥1,115 |
| PER分位法 | ¥1,399 | ¥2,494 | ¥4,735 | ¥2,671 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥3,287 | ||
¥1,099 FV¥3,287 割高
¥7,533 ¥9,416