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ALSOK 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 警備・セキュリティ ストック収益型・官公庁強み R&I A+ (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
ALSOKは国内警備業界第2位として官公庁・インフラ向け警備で強固な地位を持ち、長期契約によるストック型収益が安定成長を支える。DX化や防災・テロ対策需要の高まりを背景に中期的な増収増益が期待できる。現在PERは20倍前後と割高感は薄く、配当成長継続との組み合わせでインカム投資家にも訴求力がある。
7
競争優位性
業界内MOAT
6
業界成長性
セクター動態
6
リスク耐性
財務・事業安定性
6
株主還元
配当・自社株買い
6
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
6.2/10
競争優位性
7
業界成長性
6
リスク耐性
6
株主還元
6
見通し
6
📋 事業内容
5,519億円
売上高
FY2025実績
271億円
親会社帰属
純利益
426億円
営業CF
FY2025実績
59.1%
自己資本
比率
8.0%
ROE
FY2025

ALSOK(綜合警備保障)は1965年設立の国内警備業界第2位企業。警備員による常駐・巡回警備(人的警備)、センサー・カメラを活用した機械警備、防災・緊急対応サービスを三本柱とする。官公庁・金融機関・商業施設・病院・インフラ施設など幅広い顧客基盤を持ち、長期契約によるストック型収益が安定成長を支えている。近年はDXを活用した次世代警備サービスやロボット活用による省人化ソリューションにも注力している。売上の大半は国内で、海外展開は限定的。

競争優位性(業界内MOAT) 7/10

①官公庁・インフラ向け長期契約基盤

中央省庁・地方自治体・空港・原子力施設など高セキュリティ施設での取引実績は数十年に及ぶ。入札資格・認定要件が高く新規参入が困難なうえ、一度構築した取引関係は更新率が高い。この官需基盤が景気変動に強い収益安定性を生み出している。

②全国対応の機械警備インフラ

全国各地に配備したコントロールセンターと駆けつけ要員の物理的ネットワークは数十年かけて構築されたもので、短期間での複製は不可能。機械警備端末の設置台数・基地局数においても業界トップ水準を維持しており、スケールメリットがコスト競争力に直結している。

③ブランド信頼性と資格・認証の壁

ALSOKブランドは警備業界で高い認知度と信頼性を誇る。特に核施設・金融・在外公館などの高度セキュリティ案件には政府認定・特殊資格が必要で、これらを保有する企業数は国内で極めて限られる。ブランド蓄積と認証保有が参入障壁を高めている。

📈 業界の成長性・セクター動態 6/10

中期見通し

2〜3年の視点では人件費上昇が利益率の重石となる一方、警備単価の引き上げや機械警備比率向上でコスト吸収を目指す局面。大阪・関西万博(2025年)や国土強靱化関連の官需が追い風。AIカメラ・遠隔監視など省力化ソリューションの販売拡大が増収に寄与し、売上年率3〜5%成長、営業利益は緩やかな改善が期待される。

長期構造的トレンド

少子高齢化による警備員不足は業界共通課題だが、ALSOKにとってはロボット・AIによる自動化サービスの需要創出機会でもある。サイバーセキュリティと物理セキュリティの融合(フィジカルセキュリティ)分野では新規市場が拡大中。防衛費増額・テロ対策強化など国家安全保障予算の拡大も長期的な官需押し上げ要因となり、5〜10年での安定成長基盤は揺るぎない。

⚠️ リスクファクター分析 6/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク人件費上昇による利益圧迫

警備業は労働集約型産業であり、最低賃金引き上げや人手不足による賃上げ圧力が直接的に利益率を圧迫する。警備単価への転嫁が遅れた場合、営業利益率の低下が継続するリスクがある。

高リスク警備員不足による受注機会の逸失

少子高齢化の深刻化により警備員の採用難が続いており、大型案件受注時の人員確保が困難になる可能性がある。採用コスト増加と機会損失が同時発生するシナリオは業績への重大リスクとなる。

中リスク大手競合との価格競争激化

SECOM(業界首位)との競合に加え、異業種からのセキュリティ参入が増加傾向。特に機械警備・ITセキュリティ領域での競争激化は単価下落圧力につながり、収益性に影響を与えうる。

中リスク官公庁予算削減リスク

官公庁向け売上は景気や政策の影響を受けにくいが、財政緊縮局面では警備費用削減の対象となりうる。政府調達単価の引き下げや入札競争激化は収益に悪影響を及ぼすリスクがある。

低リスクサイバー攻撃・情報漏洩リスク

機械警備システムのデジタル化進展に伴い、サイバー攻撃による警備システム障害や顧客情報漏洩リスクが高まる。インシデント発生時のブランド毀損と賠償コストは財務・評判面で影響が及ぶ。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 6/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

防衛・インフラ強靱化による官需拡大

防衛費増額・国土強靱化計画・重要インフラ保護政策の強化により、官公庁・自衛隊施設・原子力関連の警備需要が拡大。ALSOKの官需実績と高セキュリティ対応力が直接的な受注増につながる見込みがある。

AIカメラ・ロボット警備による高単価化

省人化ニーズの高まりを背景にAIカメラ・自律走行ロボットを活用した次世代警備サービスの需要が拡大。従来の人的警備より高単価で収益性の高いソリューション提供により利益率改善が期待できる。

介護・生活支援サービスへの事業拡張

高齢化社会の深化に伴い、セキュリティと介護・見守りを融合したサービスへの需要が増加している。ALSOKが展開するホームセキュリティと介護サービスの相乗効果で、新たな顧客層の開拓が可能となる。

💰 株主還元政策 6/10

配当は2019年の年間13円から2025年の26円へ7年間で倍増しており、増配継続姿勢が明確。業績連動型を基本としつつも下限配当水準を意識した安定配当政策を採用。配当性向は約47%と持続可能な水準にあり、今後も利益成長に伴う増配が期待できる。自社株買いは大規模には実施していないが、資本効率改善への意識は高まっており今後の追加還元余地がある。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(人材・ビジネスサービス)×1.16
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+5.96%
リスク耐性スコア調整(6/10)+0.00%
MOAT スコア調整(7/10)-0.30%
格付け調整(R&I A+)-0.20%
当社中立CoE9.16%
悲観 CoE
12.2%
中立 CoE
9.2%
楽観 CoE
6.7%
リスク耐性スコア(6/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 35%
中立 33%
楽観 32%
悲観 35% — 人件費高騰・競合激化で利益率悪化
中立 33% — 安定成長継続・配当増配
楽観 32% — セキュリティDX加速・官需拡大で高成長
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥1,024/株
悲観35% / 中立33% / 楽観32%
リスク耐性スコア 6/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2025年度 271億円 / 2024年度 392億円 / 2023年度 69億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥26。成長率は過去DPS CAGR(10年=13.6%、直近3年=16.3%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(12年)でターミナル成長率に収束。

悲観 35%
人件費高騰・競合激化で利益率悪化
¥376
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト12.2%
ターミナル成長率1.0%
中立 33%
安定成長継続・配当増配
¥656
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト9.2%
ターミナル成長率1.8%
楽観 32%
セキュリティDX加速・官需拡大で高成長
¥1,446
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.7%
ターミナル成長率2.9%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥692、配当性向47%でBPS追跡。

悲観 35%
人件費高騰・競合激化で利益率悪化
¥366
推定フェアバリュー/株
CoE12.2%
ROE(初年→10年目)-2.6%→8.6%
TV成長率1.0%
中立 33%
安定成長継続・配当増配
¥916
推定フェアバリュー/株
CoE9.2%
ROE(初年→10年目)11.0%→11.0%
TV成長率1.8%
楽観 32%
セキュリティDX加速・官需拡大で高成長
¥1,822
推定フェアバリュー/株
CoE6.7%
ROE(初年→10年目)14.1%→10.9%
TV成長率2.9%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥57、総合スコア6.2から指数関数的に倍率算出。

悲観 35%
人件費高騰・競合激化で利益率悪化
¥572
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥57
想定PER10倍
中立 33%
安定成長継続・配当増配
¥858
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥57
想定PER15倍
楽観 32%
セキュリティDX加速・官需拡大で高成長
¥1,373
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥57
想定PER24倍

過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=1.48倍、現BPS=¥692。

PBR推移(月次・全期間)
PBR月次 下位25% (1.19) 中央値 (1.48) 上位25% (2.05)
悲観 35%
人件費高騰・競合激化で利益率悪化
¥826
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PBR1.19倍
中立 33%
安定成長継続・配当増配
¥1,025
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PBR1.48倍
楽観 32%
セキュリティDX加速・官需拡大で高成長
¥1,422
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PBR2.05倍

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥57。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (18.6) 中央値 (22.1) 上位25% (27.4)
悲観 35%
人件費高騰・競合激化で利益率悪化
¥1,062
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER18.6倍
中立 33%
安定成長継続・配当増配
¥1,264
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER22.1倍
楽観 32%
セキュリティDX加速・官需拡大で高成長
¥1,567
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER27.4倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 32.2%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -6.9% / 中央 5.7% / 上振れ 17.9%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥201 / 中央 ¥1,333 / 上振れ ¥4,909
現在 ¥1,176 → 分布の下から 0%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.3%
10年後の状態: 成長42% 横ばい50% 衰退8% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
AIエージェント代替・内製化リスク
58.8%
株主還元強化
49.1%
景気後退・需要減
40.7%
バリュエーション低下
33.0%
利益率改善
32.8%
AI活用による生産性上振れ
32.6%
バリュエーション上昇
28.2%
好況・上振れサイクル
19.1%
利益率悪化
16.7%
大幅業績ショック
16.7%
AI代替・知識労働サービス圧迫
16.5%
構造的衰退
11.3%
競争優位低下
8.3%
TOB・買収
8.0%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥1,176(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)6.87%10.37%14.87%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥934
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥934
スタート時の状態S(名目永続成長率 1.0%、直近売上成長 6.5%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (35%) 中立 (33%) 楽観 (32%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥376 ¥656 ¥1,446 ¥811
残余利益 ¥366 ¥916 ¥1,822 ¥1,013
PERマルチプル ¥572 ¥858 ¥1,373 ¥923
PBR分位法 ¥826 ¥1,025 ¥1,422 ¥1,082
PER分位法 ¥1,062 ¥1,264 ¥1,567 ¥1,290
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥1,024
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥352 割安
¥640
FV¥1,024 割高
¥1,526
¥1,908
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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