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FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)は1999年創業のインターネット企業で、スマートフォン向けゲームプラットフォーム「Mobage」を中核事業として成長してきた。主力のゲーム・エンターテインメント事業のほか、横浜DeNAベイスターズの運営を通じたスポーツ事業、医療・ヘルスケアDX事業、AI・データ活用サービスを展開する多角的なIT企業である。売上高は約1,600億円規模で東証プライム上場。FY2025は増収かつ営業利益290億円・純利益242億円と黒字転換し、事業ポートフォリオの再構築が一定の成果を示した。
①Mobage IPと既存ユーザー基盤
長年にわたって蓄積した「Mobage」ゲームタイトルのIPおよびユーザーデータは短期間で代替できない無形資産。独自IPキャラクターのライセンスや続編展開により収益の持続性を確保しており、新規参入者が同等の資産を一から構築するには多大なコストと時間を要する。
②横浜DeNAベイスターズのスポーツブランド
プロ野球球団の保有はメディア露出・ファンコミュニティ形成・地域密着型マーケティングに直結し、他のIT企業が容易に模倣できないブランド資産を形成している。スタジアム集客やオンラインファンエンゲージメントを通じた収益多様化にも貢献し、DeNAのエコシステムを強化している。
③ヘルスケアデータ×AI活用の先行優位
医療・ヘルスケア領域では行政・医療機関との連携を通じて匿名加工医療データの蓄積が進んでいる。AIを活用した創薬支援・健康管理サービスへの応用は規制・データ取得の参入障壁が高く、先行企業としての優位性が維持されやすい分野である。
中期見通し
FY2025の業績回復を踏まえ、FY2026〜2027は新作ゲームタイトルの投入と海外市場展開によるゲーム収益の底上げ、ヘルスケアSaaSの法人顧客獲得拡大、スタジアム収益の増加が牽引役となる見通し。ただし大型タイトルの開発失敗や競合との競争激化が再度の赤字転落リスクとなるため、分散的な収益構造の構築が急務である。
長期構造的トレンド
5〜10年のスパンでは、生成AIによるゲームコンテンツの自動生成・パーソナライズがゲーム開発コストを大幅に削減し、少人数・短期間でのタイトル創出が可能になると見込まれる。ヘルスケアDX市場は高齢化社会の進展とデジタル医療規制緩和を背景に拡大が続く。DeNAのデータ資産とAI開発力がこれらのトレンドに乗れれば、売上2,000億円超・営業利益率15%超も視野に入る。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
主力ゲームタイトルの課金収益が落ち込んだFY2020・FY2024のように、ヒット作の枯渇や競合の台頭により数百億円規模の損失が再発するリスクがある。モバイルゲーム市場の成熟と利用者のスマートフォン利用時間の分散が継続的な圧力となる。
自己資本比率が0.6%台と極めて低く、借入依存度が高い財務構造が続いている。金利上昇環境下では利払い負担増加が収益を圧迫し、信用格付けの低下や資金調達コストの上昇につながるリスクがある。
ヘルスケアやAI分野への先行投資が収益化するまでに想定以上の時間を要する場合、中期的に営業利益を圧迫する要因となる。規制変更や競合の参入加速もロードマップの遅延リスクとなる。
横浜DeNAベイスターズは観客動員数や放映権収入に影響される収益構造を持つ。チーム成績の低迷や自然災害・感染症による試合開催制限は予測困難な収益変動をもたらすリスクがある。
ゲーム課金規制(ガチャ規制等)の強化や個人情報保護法の改正によって、課金モデルの変更やデータ利活用の制約が生じる可能性がある。対応コストの増加と収益モデルの修正を迫られるリスクは中長期的に潜在する。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
生成AIをゲームシナリオ・グラフィック・QA工程に適用することで、開発コストを大幅削減しながらタイトル投入頻度を高められる。低コスト・高品質のコンテンツ創出が実現すれば収益性の大幅改善が見込まれ、競合他社との差別化要因となり得る。
企業向け健康管理サービスや医療機関向けDXツールへの需要は高齢化・働き方改革の追い風を受けて拡大が続いている。既存の医療データ資産とAI分析基盤を活用した法人契約の増加は安定的なストック収益の拡大につながる。
横浜DeNAベイスターズのスタジアムDXやデジタルチケット・ファンNFT等の新たな収益化施策が軌道に乗れば、スポーツ事業の利益率向上が期待できる。スポーツテック市場の成長に乗じた他球団・スポーツ団体へのソリューション提供も潜在的なアップサイドとなる。
DeNAの配当方針は業績と財務状況を勘案した上での安定配当を基本としており、FY2025は65円(前期20円から大幅増額)と黒字転換を配当に反映した。配当性向は約30%と適度な水準で、成長投資と株主還元のバランスを意識した姿勢が見られる。自社株買いは過去実績が限定的であり、総還元利回りは現在株価(2,538円)に対して2.5%程度。財務体質の改善が進めば還元拡充の余地があるが、赤字年度は最低限の20円維持にとどまる点には注意が必要である。
リスク耐性スコア 5/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 267億円 / 2024年度 -235億円 / 2023年度 233億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥65。成長率は過去DPS CAGR(10年=-0.2%、直近3年=18.6%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(10年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥2,171、配当性向30%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥333、総合スコア5.2から指数関数的に倍率算出。
過去BPSデータの連続性に問題があるため、PBR法による価値算定を見送り(時系列に不連続な急変あり(株式分割の遡及反映が不完全な可能性))
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥333。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 8.29% | 11.79% | 16.29% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥2,213 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥2,213 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 3.0%、直近売上成長 7.8%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (30%) | 中立 (45%) | 楽観 (25%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥499 | ¥1,113 | ¥2,635 | ¥1,309 |
| 残余利益 | ¥959 | ¥2,628 | ¥4,952 | ¥2,708 |
| PERマルチプル | ¥2,667 | ¥4,333 | ¥7,000 | ¥4,500 |
| PBR分位法 | — | — | — | — |
| PER分位法 | ¥3,615 | ¥6,371 | ¥11,154 | ¥6,740 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥3,814 | ||
¥1,935 FV¥3,814 割高
¥6,435 ¥8,044
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