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東急不動産ホールディングス 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 不動産業 不動産開発 JCR A+ (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
渋谷再開発による都市型資産の価値向上と東急グループ連携による集客力を背景に、首都圏プレミアム立地での賃料成長が期待できる中堅不動産ディベロッパー。東急リバブルの仲介ストックと再エネ事業がダウンサイドを下支えする。
7
競争優位性
業界内MOAT
6
業界成長性
セクター動態
5
リスク耐性
財務・事業安定性
6
株主還元
配当・自社株買い
8
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
6.4/10
競争優位性
7
業界成長性
6
リスク耐性
5
株主還元
6
見通し
8
📋 事業内容
11,503億円
売上高
FY2025実績
776億円
親会社帰属
純利益
474億円
営業CF
FY2025実績
25.2%
自己資本
比率
9.4%
ROE
FY2025

東急不動産ホールディングスは東急電鉄グループの不動産事業を担う中堅ディベロッパーで、首都圏プレミアム立地での都市開発・オフィス賃貸・住宅分譲を主軸とする。東急リバブルによる仲介事業は安定的なフィー収入を生み出し、景気サイクルへの耐性を高めている。東急ハーヴェストクラブを軸とするリゾート事業と再生可能エネルギー事業はポートフォリオの多様化に寄与し、収益源の分散効果をもたらしている。

競争優位性(業界内MOAT) 7/10

東急沿線の希少地権アクセス

東急電鉄との資本・人的関係を通じ、渋谷・代官山・自由が丘など高競争率エリアの再開発権を優先的に獲得できる立場にある。外部デベロッパーがコスト面で追随困難な沿線一体開発の実績が参入障壁として機能している。

東急リバブルの仲介ブランドと顧客資産

首都圏有数の不動産仲介ネットワークを持つ東急リバブルは高い顧客リピート率と物件情報の集積を保有する。蓄積された取引データと地域密着型エージェント網はデジタルプラットフォーム単独では代替しにくい資産となっている。

東急ハーヴェストクラブの会員制エコシステム

全国リゾートに展開する会員制ホテルチェーンは高所得層の囲い込みと継続課金型収益を実現している。会員基盤は東急グループの他サービスへのクロスセルにも活用でき、単純な客室稼働率指標を超えた顧客生涯価値を生み出す構造にある。

📈 業界の成長性・セクター動態 6/10

渋谷再開発の段階竣工による賃料収入の逓増

渋谷スクランブルスクエア第二期および桜丘町プロジェクトの竣工が中期的な賃貸収入の増加をもたらし、保有資産のNAV拡大と安定キャッシュフローの底上げに寄与する。国内外のテナント需要が集中する渋谷駅直結立地の希少性が高稼働率を支える構造にある。

再生可能エネルギー事業の政策追い風による拡大

風力・太陽光を中心とする再エネポートフォリオは国内カーボンニュートラル政策と電力市場改革の恩恵を受けやすい位置にある。不動産開発で培った用地確保・許認可ノウハウを活用した事業展開が可能であり、グリーン金融によるコスト優位も期待できる。

⚠️ リスクファクター分析 5/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

中リスク金利上昇による財務コスト増大

開発事業特性上の高い有利子負債残高は、日銀の金融正常化が進む局面で利払い費を押し上げる。固定金利への切り替えが進んでいる部分もあるが、変動金利比率が高い場合には短期的な収益圧迫が発生しうる。

中リスク首都圏オフィス・商業施設の空室率上昇

テレワーク定着によるオフィス需要構造の変化と、EC拡大による商業テナントの退縮は渋谷開発物件の稼働率見通しに影響しうる。高賃料立地の競争力は維持されるが、景気後退局面での賃料交渉力の低下リスクは排除できない。

中リスク大型開発案件の竣工遅延・コスト超過

建設資材費・人件費の高止まりと熟練工不足は大型再開発プロジェクトのコスト管理を困難にしている。計画比での竣工遅延は賃料収入の後ずれと追加金融コストを発生させ、投資回収計画に狂いを生じさせる可能性がある。

中リスクリゾート・スキー場の気候変動・需要変動リスク

暖冬による積雪不足はスキー場稼働率と東急ハーヴェストクラブの冬季収益に直接影響する。インバウンド需要は地政学・為替・感染症リスクに敏感であり、リゾート事業の収益変動が連結業績のボラティリティを高める要因となりうる。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 8/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

渋谷エリアへのグローバル投資マネー流入の加速

東京都のグローバル金融都市化戦略と円安を背景に、外資系企業・ファンドの渋谷エリアへの進出需要が高まっている。渋谷スクランブルスクエアおよび桜丘町プロジェクトの完成により、グレードAオフィスとホテルが一体化した複合開発ポートフォリオが整備され、国際的な投資家・テナントの誘致において競争優位を発揮できる位置づけとなる。

GX・ESG投資需要を取り込む再エネ・グリーンビル戦略

機関投資家のESG基準強化により、ZEB認定・再エネ調達済みビルへのテナント需要が増加している。東急不動産の再エネ事業と開発ビルのZEB化を組み合わせることで、グリーンプレミアム賃料の獲得とESGスコア向上による株主層の拡大が同時に達成できる。

💰 株主還元政策 6/10

配当は安定的な増配基調を維持しており、不動産開発サイクルに応じた自社株買いも実施している。中期的にはNAVの拡大と渋谷再開発竣工後の賃料増収がEPS成長を牽引し、株価のPBR改善余地が残存する。東急リバブルの高利益率事業が配当原資の安定供給に貢献しており、金利上昇局面でも極端な減配リスクは限定的と判断する。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(不動産開発)×1.05
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+5.37%
リスク耐性スコア調整(5/10)+0.00%
MOAT スコア調整(7/10)-0.30%
格付け調整(JCR A+)-0.20%
当社中立CoE8.57%
悲観 CoE
11.6%
中立 CoE
8.6%
楽観 CoE
6.1%
リスク耐性スコア(5/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 35%
中立 40%
楽観 25%
悲観 35% — 金利急騰と首都圏オフィス空室率悪化により渋谷再開発物件の稼働が遅延、有利子負債コストが収益を圧迫するシナリオ
中立 40% — 渋谷・桜丘町プロジェクトが計画通り稼動し、東急リバブルの仲介収益と再エネ電力収入が安定的に積み上がるシナリオ
楽観 25% — 渋谷エリアへの国内外投資マネー流入が加速し、開発完工物件の含み益顕在化とREIT売却益が上振れ、再エネ拡大も寄与するシナリオ
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥1,636/株
悲観35% / 中立40% / 楽観25%
リスク耐性スコア 5/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -926億円 / 2024年度 -217億円 / 2023年度 -253億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥37。成長率は過去DPS CAGR(10年=15.4%、直近3年=29.0%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(12年)でターミナル成長率に収束。

悲観 35%
金利急騰と首都圏オフィス空室率悪化により渋谷再開発物件の稼働が遅延、有利子負債コストが収益を圧迫するシナリオ
¥608
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト11.6%
ターミナル成長率1.0%
中立 40%
渋谷・桜丘町プロジェクトが計画通り稼動し、東急リバブルの仲介収益と再エネ電力収入が安定的に積み上がるシナリオ
¥1,462
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト8.6%
ターミナル成長率2.1%
楽観 25%
渋谷エリアへの国内外投資マネー流入が加速し、開発完工物件の含み益顕在化とREIT売却益が上振れ、再エネ拡大も寄与するシナリオ
¥5,371
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.1%
ターミナル成長率3.5%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,153、配当性向34%でBPS追跡。

悲観 35%
金利急騰と首都圏オフィス空室率悪化により渋谷再開発物件の稼働が遅延、有利子負債コストが収益を圧迫するシナリオ
¥524
推定フェアバリュー/株
CoE11.6%
ROE(初年→10年目)-5.0%→8.0%
TV成長率1.0%
中立 40%
渋谷・桜丘町プロジェクトが計画通り稼動し、東急リバブルの仲介収益と再エネ電力収入が安定的に積み上がるシナリオ
¥1,607
推定フェアバリュー/株
CoE8.6%
ROE(初年→10年目)10.4%→10.4%
TV成長率2.1%
楽観 25%
渋谷エリアへの国内外投資マネー流入が加速し、開発完工物件の含み益顕在化とREIT売却益が上振れ、再エネ拡大も寄与するシナリオ
¥4,185
推定フェアバリュー/株
CoE6.1%
ROE(初年→10年目)15.0%→10.3%
TV成長率3.5%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥109、総合スコア6.4から指数関数的に倍率算出。

悲観 35%
金利急騰と首都圏オフィス空室率悪化により渋谷再開発物件の稼働が遅延、有利子負債コストが収益を圧迫するシナリオ
¥978
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥109
想定PER9倍
中立 40%
渋谷・桜丘町プロジェクトが計画通り稼動し、東急リバブルの仲介収益と再エネ電力収入が安定的に積み上がるシナリオ
¥1,522
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥109
想定PER14倍
楽観 25%
渋谷エリアへの国内外投資マネー流入が加速し、開発完工物件の含み益顕在化とREIT売却益が上振れ、再エネ拡大も寄与するシナリオ
¥2,609
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥109
想定PER24倍

過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.93倍、現BPS=¥1,153。

PBR推移(月次・全期間)
PBR月次 下位25% (0.81) 中央値 (0.93) 上位25% (1.11)
悲観 35%
金利急騰と首都圏オフィス空室率悪化により渋谷再開発物件の稼働が遅延、有利子負債コストが収益を圧迫するシナリオ
¥937
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PBR0.81倍
中立 40%
渋谷・桜丘町プロジェクトが計画通り稼動し、東急リバブルの仲介収益と再エネ電力収入が安定的に積み上がるシナリオ
¥1,073
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PBR0.93倍
楽観 25%
渋谷エリアへの国内外投資マネー流入が加速し、開発完工物件の含み益顕在化とREIT売却益が上振れ、再エネ拡大も寄与するシナリオ
¥1,280
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PBR1.11倍

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥109。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (11.3) 中央値 (13.4) 上位25% (17.5)
悲観 35%
金利急騰と首都圏オフィス空室率悪化により渋谷再開発物件の稼働が遅延、有利子負債コストが収益を圧迫するシナリオ
¥1,232
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER11.3倍
中立 40%
渋谷・桜丘町プロジェクトが計画通り稼動し、東急リバブルの仲介収益と再エネ電力収入が安定的に積み上がるシナリオ
¥1,461
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER13.4倍
楽観 25%
渋谷エリアへの国内外投資マネー流入が加速し、開発完工物件の含み益顕在化とREIT売却益が上振れ、再エネ拡大も寄与するシナリオ
¥1,898
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER17.5倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 8.3%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -8.1% / 中央 0.3% / 上振れ 9.2%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥169 / 中央 ¥530 / 上振れ ¥1,736
現在 ¥1,319 → 分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.6%
10年後の状態: 成長16% 横ばい69% 衰退15% 倒産・上場廃止1%
事象タグ別の10年発生確率
好況・上振れサイクル
53.6%
景気後退・需要減
51.2%
株主還元強化
48.8%
バリュエーション低下
39.9%
利益率改善
32.0%
バリュエーション上昇
28.7%
大幅業績ショック
23.6%
利益率悪化
22.8%
構造的衰退
12.2%
競争優位低下
11.8%
TOB・買収
9.1%
過剰債務・既存株主毀損
7.7%
希薄化・増資
4.3%
倒産・上場廃止
2.5%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥1,319(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)6.30%9.80%14.30%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥751
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥751
スタート時の状態C(名目永続成長率 0.5%、直近売上成長 9.2%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (35%) 中立 (40%) 楽観 (25%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥608 ¥1,462 ¥5,371 ¥2,140
残余利益 ¥524 ¥1,607 ¥4,185 ¥1,872
PERマルチプル ¥978 ¥1,522 ¥2,609 ¥1,603
PBR分位法 ¥937 ¥1,073 ¥1,280 ¥1,077
PER分位法 ¥1,232 ¥1,461 ¥1,898 ¥1,490
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥1,636
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥471 割安
¥856
FV¥1,636 割高
¥3,069
¥3,836
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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