3360 シップヘルスケアホールディングス 銘柄分析・適正株価
5.6Sol 個別レビュー
投資テーゼ
医療機器の基準倍率(PER22倍、PBR2.20倍、EV/EBITDA13倍)を用い、利用可能なPER・PBR・EV/EBITDAを組み合わせた5シナリオ評価。確率加重価値は4,090.0円。既存の定量DBを横断した一次スクリーニングであり、10%集中判断には最新IRの追加確認を要する。
主な懸念
シップヘルスケアホールディングスは基準株価2,348.0円に対し、EPS160.6円、BPS1626.2円、現行EV/EBITDA5.4倍。単年度の正規化前指標を使う軽量レビューのため、業績循環、特殊損益、会計基準差、直近会社計画の変化を完全には反映しない。決算更新時に再評価が必要。
シナリオ内訳
| シナリオ | 確率 | 妥当価値 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 悲観 | 10.0% | 2,180円 | 景気後退・競争激化・倍率縮小が重なり、基準価値の55%まで低下。 |
| 弱気 | 20.0% | 3,090円 | 利益成長が鈍化し、基準倍率を約2割切り下げる弱気ケース。 |
| 中立 | 40.0% | 3,960円 | PER・PBR・EV/EBITDAを業種基準倍率で評価した中立ケース。 |
| 強気 | 20.0% | 5,080円 | 会社計画達成と資本効率改善により基準価値を28%上回る強気ケース。 |
| 楽観 | 10.0% | 6,540円 | 需要上振れ・利益率改善・株主還元が同時進行する楽観ケース。 |
FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
同社は医療や介護の現場で使われる製品や周辺サービスを通じて、継続需要を支える。景気の追い風より、現場に必要かどうかが選ばれる理由になりやすい。安定供給と現場理解の深さが事業の基盤だ。派手な拡大より、信頼を積み上げることが価値につながりやすい。
医療関連では、現場との関係性と運用知見が簡単には代替されない。使い勝手や安全性、供給の確かさが長期採用を支える。周辺支援まで含めて入り込める企業は、価格だけでは揺れにくい立場を作りやすい。制度の枠はあるが、接点の厚みは明確な強みになりうる。
高齢化や省力化の流れは、需要の土台として追い風になりやすい。さらに製品単体から運営支援まで広がれば、収益の厚みを作りやすい。急角度の成長より、着実な深掘りで評価される業態だ。現場接点を活かした横展開が見通しの鍵を握る。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
制度や償還の見直しが起きると、価格や需要の見え方が変わりやすい。現場需要が強くても無風ではいられない。
医療現場ではコスト意識も強く、価格の見直しを求められやすい。差別化が弱い領域では利幅が削られやすい。
必要な時に届かないと信頼の毀損が大きい。物流や品質面の小さな乱れが重く見られやすい。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
製品だけでなく運営支援まで広げられれば、関係性の深さが増す。価格競争をやわらげる見通しも出る。
既存顧客との接点を横展開できれば、無理のない成長を積み上げやすい。信頼が売上の土台になる。
景気敏感な相場ほど、医療需要の安定性は見直されやすい。防御力の高さが評価の支えになる。
医療関連は守りの効く需要を持つぶん、還元の継続性を見やすい面がある。ただし品質維持や物流体制への投資を怠ると、信頼が崩れやすい。短期の派手さより、基盤強化と株主還元の両立が重要だ。安定性を伴う資本配分かどうかを確かめたい。
リスク耐性スコア 6/10 より算出
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2025年度 164億円 / 2024年度 244億円 / 2023年度 73億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥58。成長率は過去DPS CAGR(10年=7.4%、直近3年=12.3%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(11年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,580、配当性向36%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥160、総合スコア5.2から指数関数的に倍率算出。
過去PBR中央値が1.5超のため、PBR法による価値算定は適していません(高ROE/成長銘柄)
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥160。
10年後の株価を 1000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-07-29)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 3.23% | 6.73% | 11.23% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥3,200 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥3,150 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 2.2%、直近売上成長 6.7%) | ||
※ 試算精度について:現在は 1000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (29%) | 中立 (48%) | 楽観 (23%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥795 | ¥1,581 | ¥3,105 | ¥1,704 |
| 残余利益 | ¥703 | ¥2,125 | ¥3,588 | ¥2,049 |
| PERマルチプル | ¥1,443 | ¥2,245 | ¥3,367 | ¥2,270 |
| PBR分位法 | — | — | — | — |
| PER分位法 | ¥2,152 | ¥2,791 | ¥3,275 | ¥2,717 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥2,185 | ||
¥1,273 FV¥2,185 割高
¥3,334 ¥4,168
関連: 3360 シップヘルスケアホールディングス の株価・財務分析(概要ページ) / 銘柄分析ランキング一覧 / 卸売業の業界分析