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クスリのアオキホールディングス 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム ドラッグストア 食品強化型調剤併設モデル
現在値
時価総額
投資テーゼ
クスリのアオキHDは北陸・甲信越を地盤に食品構成比を高めた独自フォーマットで競合との差別化を図り、年間50〜60店の出店ペースで売上高5,000億円台へ成長中。調剤薬局の併設率向上と食品売場の拡充による客数増が中期収益の柱であり、PER水準は業界平均比で割安感がある。人口減少が進む地方市場でも食品需要の安定性を背景に一定の既存店維持力が期待できる。
5
競争優位性
業界内MOAT
7
業界成長性
セクター動態
4
リスク耐性
財務・事業安定性
3
株主還元
配当・自社株買い
6
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
5.0/10
競争優位性
5
業界成長性
7
リスク耐性
4
株主還元
3
見通し
6
📋 事業内容
5,015億円
売上高
FY2025実績
178億円
親会社帰属
純利益
222億円
営業CF
FY2025実績
41.3%
自己資本
比率
12.2%
ROE
FY2025

株式会社クスリのアオキホールディングスは石川県白山市に本社を置くドラッグストアチェーンで、北陸・甲信越・北関東・東海を中心に約1,100店舗を展開する。一般的なドラッグストアと異なり食品売場の面積・品揃えを大幅に拡張した「食品強化型」フォーマットを採用し、生鮮食品を含む食料品が売上の約50%を占める。医薬品・調剤部門の強化も進めており、調剤薬局の併設率は約50%超。生活全般をカバーする利便性の高い店舗づくりで地域顧客の来店頻度向上を図っている。

競争優位性(業界内MOAT) 5/10

①食品強化型フォーマット

生鮮食品を含む充実した食品売場は他のドラッグストアチェーンとの明確な差別化要因。食品需要は景気変動に強く客数の安定化に寄与するが、食品の粗利率はHBC商品より低くマージン管理が課題となる。

②北陸・甲信越の出店密度

地元北陸での高い店舗密度と長年の営業実績で地域住民への認知度・信頼度が高い。競合他社が同地域に大規模参入するには既存立地の希少性が障壁となり得る。一方で成長余地は東海・関東への拡張に依存する。

③調剤薬局の併設ネットワーク

調剤薬局を約半数の店舗に併設し、処方箋需要の取り込みと医療関連商品の販売を強化。近隣クリニックとの連携や在宅医療支援の拡充により患者の囲い込みが期待できる。免許・薬剤師確保が参入障壁として機能する。

📈 業界の成長性・セクター動態 7/10

中期見通し

2〜3年のスパンでは年間50〜60店の出店を継続し売上高6,000〜6,500億円を目指す。東海・関東でのドミナント形成が本格化すれば物流・マーケティング効率が向上し、営業利益率の5%台維持が視野に入る。調剤併設率の向上も単店当たりの収益性底上げに貢献する見通し。

長期構造的トレンド

高齢化社会の進展に伴うOTC医薬品・介護用品・サプリメント需要の拡大はドラッグストア業態全体の長期追い風。また医薬品のセルフメディケーション普及と処方箋調剤の外来化がクスリのアオキの調剤部門成長を後押しする。一方、少子高齢化による人口減少と消費者の節約志向強化は食品部門の客単価を圧迫するリスクも内包する。

⚠️ リスクファクター分析 4/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク極低自己資本比率による財務脆弱性

自己資本比率0.4%という極めて高いレバレッジ構造は金利上昇や業績悪化時に財務危機に直結するリスクがある。借入依存の出店投資が継続する中、金融機関の与信姿勢変化が事業継続に影響しうる。

高リスクドラッグストア業界の競争激化

ウエルシア・ツルハ・コスモス等の大手チェーンが全国展開を加速しており、北陸・東海でも競合店との価格競争が激化。食品強化フォーマットはスーパーマーケットとも競合し、粗利率低下圧力が継続している。

中リスク薬剤師・人材確保の困難化

調剤薬局拡充には薬剤師確保が不可欠だが、全国的な薬剤師不足が深刻化している。人件費上昇と採用難が調剤部門の拡張ペースを制約し、出店計画の遅延要因となり得る。

中リスク食品部門の在庫ロス・廃棄リスク

生鮮食品を含む食品強化フォーマットは廃棄ロスリスクが高く、発注精度や物流管理の巧拙が収益に直結する。食品スーパーとの競合が激化する中で価格対応と廃棄管理の両立が経営課題となっている。

低リスク法規制変更リスク

OTC医薬品のネット販売規制緩和や薬機法改正は既存店舗の競争環境を変える可能性がある。また調剤報酬改定により調剤部門の収益性が変動するリスクがある。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 6/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

東海・関東へのドミナント展開加速

北陸以外の大都市圏でのドミナント形成が実現すれば、物流・広告・調達コストの低減で営業利益率改善が見込まれる。人口密集エリアでの食品強化型ドラッグストアの需要は大きく、成長余地は十分ある。

在宅医療・調剤強化による単店収益向上

在宅医療支援や訪問薬剤管理指導の拡充で処方箋受取率が上昇すれば、調剤部門の高粗利収益が増加する。医療機関との連携強化がカギであり、地域医療への貢献と事業拡大を両立できるチャンスがある。

セルフメディケーション需要拡大

医療費抑制の政策的背景のもとOTC医薬品・機能性食品・サプリメントの市場拡大が見込まれる。クスリのアオキの豊富な品揃えと調剤との一体型店舗モデルはこの需要取り込みに適している。

💰 株主還元政策 3/10

配当はFY2019の6円からFY2025の14円へ累進的に増配しており、EPS成長に連動した方針をとっている。ただし配当性向は8%前後と非常に低く、キャッシュの大部分を出店・設備投資に充当する「成長投資優先」スタンスは当面継続とみられる。自己株買いの実績も乏しく、総株主還元利回りは1%未満と低水準。財務体質の改善と利益成長が軌道に乗った段階での還元強化が今後の課題となる。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(専門店)×0.77
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+3.93%
リスク耐性スコア調整(4/10)+0.60%
MOAT スコア調整(5/10)+0.00%
当社中立CoE8.23%
悲観 CoE
11.2%
中立 CoE
8.2%
楽観 CoE
6.0%
リスク耐性スコア(4/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 32%
中立 42%
楽観 26%
悲観 32% — 競争激化・収益率低下
中立 42% — 着実出店・緩やかな増益
楽観 26% — 調剤拡大・広域展開加速
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥1,555/株
悲観32% / 中立42% / 楽観26%
リスク耐性スコア 4/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -89億円 / 2024年度 58億円 / 2023年度 90億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥14。

悲観 32%
競争激化・収益率低下
¥108
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト11.2%
ターミナル成長率0.7%
中立 42%
着実出店・緩やかな増益
¥235
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト8.2%
ターミナル成長率1.6%
楽観 26%
調剤拡大・広域展開加速
¥602
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.0%
ターミナル成長率2.8%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,438、配当性向10%でBPS追跡。

悲観 32%
競争激化・収益率低下
¥512
推定フェアバリュー/株
CoE11.2%
ROE(初年→10年目)-5.0%→6.6%
TV成長率0.7%
中立 42%
着実出店・緩やかな増益
¥1,759
推定フェアバリュー/株
CoE8.2%
ROE(初年→10年目)9.2%→9.2%
TV成長率1.6%
楽観 26%
調剤拡大・広域展開加速
¥3,870
推定フェアバリュー/株
CoE6.0%
ROE(初年→10年目)12.4%→8.9%
TV成長率2.8%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥175、総合スコア5.0から指数関数的に倍率算出。

悲観 32%
競争激化・収益率低下
¥1,579
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥175
想定PER9倍
中立 42%
着実出店・緩やかな増益
¥2,280
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥175
想定PER13倍
楽観 26%
調剤拡大・広域展開加速
¥3,859
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥175
想定PER22倍
PBR法による価値算定を見送り
過去BPSデータの連続性に問題があるため、PBR法による価値算定を見送り(長期データ不足(10年未満))
PER法による価値算定を見送り
黒字年の長期データ不足のためPER法による価値算定を見送り

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 9.6%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -15.3% / 中央 -4.6% / 上振れ 8.2%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥254 / 中央 ¥1,018 / 上振れ ¥5,366
現在 ¥3,849 → 分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.4%
10年後の状態: 成長24% 横ばい46% 衰退30% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
景気後退・需要減
53.5%
日本の家計実質所得圧迫
48.9%
株主還元強化
47.9%
バリュエーション低下
42.1%
好況・上振れサイクル
41.5%
利益率悪化
30.5%
競争優位低下
29.7%
利益率改善
26.1%
バリュエーション上昇
23.7%
大幅業績ショック
22.2%
構造的衰退
16.9%
TOB・買収
8.2%
希薄化・増資
7.5%
倒産・上場廃止
2.5%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥3,849(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)4.90%8.40%12.90%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥1,416
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥1,416
スタート時の状態成長(名目永続成長率 0.5%、直近売上成長 15.6%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (32%) 中立 (42%) 楽観 (26%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥108 ¥235 ¥602 ¥290
残余利益 ¥512 ¥1,759 ¥3,870 ¥1,909
PERマルチプル ¥1,579 ¥2,280 ¥3,859 ¥2,466
PBR分位法
PER分位法
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥1,555
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥403 割安
¥733
FV¥1,555 割高
¥2,777
¥3,471
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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