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コーエーテクモホールディングス 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム ゲーム・エンタメソフト 知財IPライセンス×高利益率
現在値
時価総額
投資テーゼ
コーエーテクモHDは「三國志」「信長の野望」「仁王」など唯一無二の歴史・アクションIPを国内外で展開し、高い利益率と安定したキャッシュ創出を誇る。グローバル市場向けタイトルのヒット継続と中国・アジアでのライセンス収入拡大が成長ドライバーとなる。現在のPERは約13倍と同業比割安感があり、連続増配と自社株買いによる株主還元も魅力的な水準にある。
8
競争優位性
業界内MOAT
6
業界成長性
セクター動態
7
リスク耐性
財務・事業安定性
7
株主還元
配当・自社株買い
7
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
7.0/10
競争優位性
8
業界成長性
6
リスク耐性
7
株主還元
7
見通し
7
📋 事業内容
884億円
売上高
FY2026実績
428億円
親会社帰属
純利益
330億円
営業CF
FY2026実績
86.6%
自己資本
比率
15.7%
ROE
FY2026

コーエーテクモホールディングスは、「三國志」「信長の野望」「無双」シリーズ等の歴史・アクションIPを中核とするゲームソフトウェア企業。家庭用ゲーム、PC向けゲーム、オンライン・スマートフォンゲームのライセンス収入を複合的に展開する。営業利益率は直近で約39%と国内ゲーム大手の中でも屈指の高水準。2025年3月期売上832億円、純利益376億円と堅調で、過去7期を通じて収益力は大幅に向上している。開発力と独自IPの組み合わせにより、グローバル市場でも安定した存在感を示している。

競争優位性(業界内MOAT) 8/10

①独自歴史IPの長期ブランド価値

「三國志」「信長の野望」は発売から40年超の歴史を持ち、世代を超えたファンベースを有する。特に中国・台湾・韓国などアジア圏での歴史IP認知度は極めて高く、現地ライセンス展開で継続的な収益源となっている。このIPブランドは容易に模倣できない独自資産である。

②高い開発力と内製エンジン・ツール

長年の開発経験で培ったゲームエンジンおよびアクションゲーム開発ノウハウは強力な競争優位。「仁王」「Wo Long」等のソウルライクアクションは世界市場で評価を獲得。内製開発体制により品質とコストの両立が可能で、外部エンジン依存リスクも小さい。

③アジア市場でのパートナーシップ網

中国大手ゲーム会社との長年の協業関係と、東南アジア展開の実績は新規参入者には容易に構築できない。特に中国市場でのIPライセンス事業は安定的な高マージン収益をもたらしており、競合他社が同様の関係性を一朝一夕に構築することは困難である。

📈 業界の成長性・セクター動態 6/10

中期見通し

2025年〜2027年にかけては、グローバル向けコンソール・PCタイトルの継続的な投入とオンラインサービスの拡充が収益を牽引する見込み。中国市場でのスマートフォンゲームライセンス案件は規制環境次第でアップサイドとなりうる。開発投資の平準化によりFCFの安定化も期待される。

長期構造的トレンド

グローバルゲーム市場はPC・コンソール・モバイルを合わせて今後も拡大基調が続く見通し。アジア圏における歴史IPコンテンツへの需要増加、サブスクサービスへのタイトル供給拡大、さらにはAI活用による開発効率化が長期的な収益成長を支える構造的トレンドとして存在する。

⚠️ リスクファクター分析 7/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク新作大型タイトルの不振リスク

ゲームビジネスはヒット作への依存度が高く、期待作の販売不振は売上・利益の大幅な下振れに直結する。開発コスト増加と市場の嗜好変化により、投資回収リスクは年々高まっている。

高リスク中国市場の規制・ライセンスリスク

中国政府によるゲーム規制強化や版号(ライセンス)取得の遅延・拒否は、中国向けIP収益に直接影響する。地政学的リスクや外資規制の変化も潜在的な脅威となる。

中リスク競合他社によるアクションゲーム市場の競争激化

「仁王」「Wo Long」が属するアクションRPG市場はFROMSOFTWAREや海外大手が強力なタイトルを投入しており、差別化維持が継続的な課題となる。

中リスク為替変動リスク

グローバル展開に伴い海外売上比率が高まっており、円高局面では円換算の収益が目減りする。特に欧米向けパッケージ・DLC販売やアジアライセンス収入への影響が大きい。

低リスクIP陳腐化・ファン離れリスク

長年のブランドIPも継続的な品質維持とシリーズ進化を怠れば、ファンベースの縮小につながりうる。新規IPへの投資が不十分な場合、中長期的な収益基盤が揺らぐ可能性がある。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 7/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

中国・アジアでのIP新規ライセンス展開

中国・東南アジアの歴史IPコンテンツ市場は依然として大きな成長余地を持つ。新規パートナーとのスマートフォンゲーム・PCオンラインゲームのライセンス契約が締結されれば、高マージン収益が急拡大する可能性がある。

ゲームパス・サブスク収録によるLTV向上

Xbox Game PassやPS Plusへの定番IPタイトル収録が進めば、バックカタログからの継続収益が安定化。ユーザー接点拡大が新作タイトルの販売促進にも寄与する。

IPメディアミックス・映像化による価値創出

ゲームIPのアニメ・映画・グッズ展開は潜在的な収益多様化機会。海外での歴史コンテンツブームを捉えたメディアミックス戦略が成功すれば、非ゲーム収益の柱として育つ可能性がある。

💰 株主還元政策 7/10

コーエーテクモHDは過去7期連続で増配を実現し、配当性向は概ね50%前後を維持している。2025年3月期のDPSは60円で、2019年比の21円から約3倍に成長した。有利子負債は少なく潤沢なキャッシュを保有しており、FCFが大幅に増加した年度には自社株買いも実施する方針。株主還元の安定性と成長性のバランスが取れた方針を維持している。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(ゲーム・エンタメソフト)×1.13
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+5.80%
リスク耐性スコア調整(7/10)-0.40%
MOAT スコア調整(8/10)-0.60%
当社中立CoE8.50%
悲観 CoE
11.5%
中立 CoE
8.5%
楽観 CoE
6.0%
リスク耐性スコア(7/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 27%
中立 51%
楽観 22%
悲観 27% — 新作不振・IP陳腐化
中立 51% — 安定成長・増配継続
楽観 22% — グローバルヒット・中国展開加速
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥1,989/株
悲観27% / 中立51% / 楽観22%
リスク耐性スコア 7/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2026年度 209億円 / 2025年度 753億円 / 2024年度 117億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥66。成長率は過去DPS CAGR(10年=15.7%、直近3年=9.7%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(13年)でターミナル成長率に収束。

悲観 27%
新作不振・IP陳腐化
¥955
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト11.5%
ターミナル成長率2.2%
中立 51%
安定成長・増配継続
¥2,032
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト8.5%
ターミナル成長率3.1%
楽観 22%
グローバルヒット・中国展開加速
¥6,010
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.0%
ターミナル成長率3.7%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥836、配当性向50%でBPS追跡。

悲観 27%
新作不振・IP陳腐化
¥425
推定フェアバリュー/株
CoE11.5%
ROE(初年→10年目)-4.8%→8.5%
TV成長率2.2%
中立 51%
安定成長・増配継続
¥1,264
推定フェアバリュー/株
CoE8.5%
ROE(初年→10年目)10.9%→10.9%
TV成長率3.1%
楽観 22%
グローバルヒット・中国展開加速
¥3,106
推定フェアバリュー/株
CoE6.0%
ROE(初年→10年目)14.5%→10.7%
TV成長率3.7%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥107、総合スコア7.0から指数関数的に倍率算出。

悲観 27%
新作不振・IP陳腐化
¥1,073
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥107
想定PER10倍
中立 51%
安定成長・増配継続
¥1,716
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥107
想定PER16倍
楽観 22%
グローバルヒット・中国展開加速
¥2,682
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥107
想定PER25倍
PBR法による価値算定を見送り
過去PBR中央値が1.5超のため、PBR法による価値算定は適していません(高ROE/成長銘柄)

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥107。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (18.0) 中央値 (20.0) 上位25% (22.3)
悲観 27%
新作不振・IP陳腐化
¥1,927
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER18.0倍
中立 51%
安定成長・増配継続
¥2,150
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER20.0倍
楽観 22%
グローバルヒット・中国展開加速
¥2,394
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER22.3倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
中立
期待年利が必要利回りを上回る確率: 42.3%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -0.9% / 中央 8.6% / 上振れ 19.2%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥643 / 中央 ¥2,377 / 上振れ ¥7,161
現在 ¥1,537 → 分布の下から 0%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.4%
10年後の状態: 成長33% 横ばい66% 衰退0% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
株主還元強化
51.2%
景気後退・需要減
49.2%
好況・上振れサイクル
42.9%
利益率改善
34.8%
バリュエーション上昇
32.9%
バリュエーション低下
32.6%
大幅業績ショック
22.2%
利益率悪化
20.9%
構造的衰退
12.7%
競争優位低下
11.9%
TOB・買収
10.3%
倒産・上場廃止
3.4%
希薄化・増資
0.1%
赤字・低収益からの回復
0.0%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥1,537(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)6.71%10.21%14.71%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥1,607
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥1,607
スタート時の状態S(名目永続成長率 2.0%、直近売上成長 3.6%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (27%) 中立 (51%) 楽観 (22%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥955 ¥2,032 ¥6,010 ¥2,616
残余利益 ¥425 ¥1,264 ¥3,106 ¥1,443
PERマルチプル ¥1,073 ¥1,716 ¥2,682 ¥1,755
PBR分位法
PER分位法 ¥1,927 ¥2,150 ¥2,394 ¥2,143
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥1,989
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥602 割安
¥1,095
FV¥1,989 割高
¥3,548
¥4,435
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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