株譜kabufu
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4005

住友化学 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 総合化学 構造改革中 JCR A+ (stable) R&I A (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
基礎化学・農薬・エネルギー機能材料・医薬の四事業を擁する国内総合化学大手だが、住友ファーマのラツーダ特許切れ後の急減収とRabigh合弁の慢性的損失が連結損益を圧迫。中核の農薬・半導体材料は安定収益を持つものの、ポートフォリオ全体の再構築と財務修復が評価の前提条件となっている。
5
競争優位性
業界内MOAT
4
業界成長性
セクター動態
3
リスク耐性
財務・事業安定性
3
株主還元
配当・自社株買い
6
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
4.2/10
競争優位性
5
業界成長性
4
リスク耐性
3
株主還元
3
見通し
6
📋 事業内容
26,063億円
売上高
FY2025実績
386億円
親会社帰属
純利益
2,330億円
営業CF
FY2025実績
26.1%
自己資本
比率
4.2%
ROE
FY2025

住友化学は基礎化学(エチレン誘導品・ラービグ石化合弁)、エネルギー機能材料(偏光フィルム・半導体フォトレジスト)、農業化学(農薬・肥料)、医薬(住友ファーマ)の四セグメントで構成される。農薬は国内外で安定収益を維持し、エネルギー機能材料は半導体・ディスプレイ市場のサイクルに連動して変動する。石化基礎化学はサウジアラビアとのRabigh合弁が慢性的な損失源となっており、事業収益の押し下げ要因として長年続いている。医薬では住友ファーマの主力製品ラツーダの特許切れが急激な収益剥落をもたらし、巨額のれん減損により連結損益に深刻な打撃を与えた。

競争優位性(業界内MOAT) 5/10

①農薬・独自有効成分による差別化

住友化学の農薬部門は独自開発の有効成分(プロエクサゾール等)を複数保有し、ジェネリック農薬との競合を一定程度回避できる。新興国の食糧安全保障需要や環境規制強化に伴う生物農薬・低毒性農薬へのシフトは中長期の事業機会となり得る。ただし農薬市場全体の競争激化と原薬コスト変動は収益性を制約する。

②エネルギー機能材料の技術蓄積

偏光フィルムや半導体フォトレジスト・タッチパネル材料は、製造プロセスへの深い組み込みと品質認証が顧客の切り替えコストを高める。半導体・ディスプレイメーカーとの長年の共同開発実績がある程度の参入障壁を形成している。ただし信越化学・JSR等の専業大手と比較した場合、スケールと収益性で見劣りする。

📈 業界の成長性・セクター動態 4/10

中期見通し

農薬は新興国農業の機械化・近代化と食糧需要増大を背景に中長期成長が見込まれる。エネルギー機能材料は半導体サイクルの回復に伴い需要が持ち直す見通しで、偏光フィルムはフレキシブルディスプレイ普及で付加価値向上が期待される。医薬は住友ファーマの自立再建計画の実行状況が鍵であり、新薬パイプラインの進捗が中期の収益回復を左右する。

構造改革の進捗

Rabigh合弁については操業最適化と固定費削減を推進しているが、サウジの石化市況と原料価格に依存する構造は短期では変わらない。住友ファーマとの関係整理(持分比率・支援の範囲)が連結リスクの大きさを決定する。非中核資産の売却・資産圧縮による財務健全化が進むか否かが、再建シナリオの実現可能性を測る指標となる。

⚠️ リスクファクター分析 3/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク住友ファーマの追加減損・医薬収益の長期低迷

ラツーダ特許切れによる売上急落は既に顕在化し、巨額のれん減損が連結赤字をもたらした実績がある。後継製品のパイプライン進捗が遅れる場合、追加の減損計上や住友ファーマへの資金支援が親会社の財務をさらに圧迫するリスクが残存する。

高リスクRabigh合弁の慢性的損失継続

サウジアラビアとの大型石化合弁Rabighは市況低迷・原料高・稼働率問題が重なり、長年にわたり損失を計上している。石化市況の構造的供給過剰と中国新増設圧力が続く環境下では、黒字転換の時期が見通しにくく、連結業績の押し下げ要因として固定化するリスクが高い。

中リスク財務レバレッジと格付け低下リスク

有利子負債が厚い状態で連続損失が続く場合、格付けの引き下げが調達コスト上昇や社債市場へのアクセス制限をもたらす可能性がある。石化・医薬の両面でキャッシュアウトが続けば、設備投資・研究開発の抑制が中長期の競争力低下につながる悪循環が生じうる。

中リスク石化市況と原料価格の変動

エチレン誘導品を中心とする基礎化学セグメントは原油・ナフサ価格と製品市況の両方に収益が左右される。中国の大量増設による供給過剰が継続する場合、アジア石化マージンの回復は遅れ、国内石化事業の収益性改善も難しい。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 6/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

農薬・機能材料の事業価値顕在化

再建が進み医薬・Rabighの損失要因が縮小すれば、農薬や半導体材料といった収益性の高い中核事業の価値がコングロマリットディスカウントから解放され、バリュエーションの見直しが起こりやすい。事業売却・持分縮小といった構造改革の進展が、隠れた事業価値の顕在化を促す触媒となり得る。

💰 株主還元政策 3/10

直近の連続赤字局面において配当は大幅減配・無配リスクが現実のものとなっており、インカムゲイン目的の投資には不向きな局面にある。再建進捗と事業損失の収束が確認されれば株価の見直し余地は存在するが、確度の高い業績回復見通しが立つまでバリュエーション面での割安感は一概に買いシグナルとはならない。財務規律の回復と安定的フリーキャッシュフロー創出が、長期的な株主価値再構築の必要条件である。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(総合化学)×1.16
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+5.96%
リスク耐性スコア調整(3/10)+1.20%
MOAT スコア調整(5/10)+0.00%
格付け調整(JCR A+ / R&I A)-0.20%
当社中立CoE10.66%
悲観 CoE
13.7%
中立 CoE
10.7%
楽観 CoE
8.2%
リスク耐性スコア(3/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 40%
中立 24%
楽観 36%
悲観 40% — Rabigh損失の長期固定化・住友ファーマ追加減損・石化マージン低水準の長期化で財務が一段と毀損
中立 24% — Rabigh対策と住友ファーマ自助努力が段階的に奏功し、農薬・機能材料の安定収益を軸に緩やかな黒字回復
楽観 36% — エネルギー機能材料(半導体・偏光フィルム)の需要回復加速とRabigh損失の抜本解決が重なり、事業価値の大幅再評価
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥921/株
悲観40% / 中立24% / 楽観36%
リスク耐性スコア 3/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 3,183億円 / 2024年度 -1,636億円 / 2023年度 922億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥9。成長率は過去DPS CAGR(10年=4.1%、直近3年=-27.9%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(10年)でターミナル成長率に収束。

悲観 40%
Rabigh損失の長期固定化・住友ファーマ追加減損・石化マージン低水準の長期化で財務が一段と毀損
¥22
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト13.7%
ターミナル成長率0.2%
中立 24%
Rabigh対策と住友ファーマ自助努力が段階的に奏功し、農薬・機能材料の安定収益を軸に緩やかな黒字回復
¥56
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト10.7%
ターミナル成長率1.0%
楽観 36%
エネルギー機能材料(半導体・偏光フィルム)の需要回復加速とRabigh損失の抜本解決が重なり、事業価値の大幅再評価
¥170
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト8.2%
ターミナル成長率2.0%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥551、配当性向38%でBPS追跡。

悲観 40%
Rabigh損失の長期固定化・住友ファーマ追加減損・石化マージン低水準の長期化で財務が一段と毀損
¥223
推定フェアバリュー/株
CoE13.7%
ROE(初年→10年目)-4.6%→8.6%
TV成長率0.2%
中立 24%
Rabigh対策と住友ファーマ自助努力が段階的に奏功し、農薬・機能材料の安定収益を軸に緩やかな黒字回復
¥557
推定フェアバリュー/株
CoE10.7%
ROE(初年→10年目)10.7%→10.7%
TV成長率1.0%
楽観 36%
エネルギー機能材料(半導体・偏光フィルム)の需要回復加速とRabigh損失の抜本解決が重なり、事業価値の大幅再評価
¥976
推定フェアバリュー/株
CoE8.2%
ROE(初年→10年目)13.6%→10.9%
TV成長率2.0%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥99、総合スコア4.2から指数関数的に倍率算出。

悲観 40%
Rabigh損失の長期固定化・住友ファーマ追加減損・石化マージン低水準の長期化で財務が一段と毀損
¥694
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥99
想定PER7倍
中立 24%
Rabigh対策と住友ファーマ自助努力が段階的に奏功し、農薬・機能材料の安定収益を軸に緩やかな黒字回復
¥1,091
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥99
想定PER11倍
楽観 36%
エネルギー機能材料(半導体・偏光フィルム)の需要回復加速とRabigh損失の抜本解決が重なり、事業価値の大幅再評価
¥1,785
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥99
想定PER18倍

過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=1.18倍、現BPS=¥551。

PBR推移(月次・全期間)
PBR月次 下位25% (0.87) 中央値 (1.18) 上位25% (1.64)
悲観 40%
Rabigh損失の長期固定化・住友ファーマ追加減損・石化マージン低水準の長期化で財務が一段と毀損
¥478
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PBR0.87倍
中立 24%
Rabigh対策と住友ファーマ自助努力が段階的に奏功し、農薬・機能材料の安定収益を軸に緩やかな黒字回復
¥651
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PBR1.18倍
楽観 36%
エネルギー機能材料(半導体・偏光フィルム)の需要回復加速とRabigh損失の抜本解決が重なり、事業価値の大幅再評価
¥904
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PBR1.64倍

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥99。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (13.0) 中央値 (20.2) 上位25% (30.7)
悲観 40%
Rabigh損失の長期固定化・住友ファーマ追加減損・石化マージン低水準の長期化で財務が一段と毀損
¥1,293
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER13.0倍
中立 24%
Rabigh対策と住友ファーマ自助努力が段階的に奏功し、農薬・機能材料の安定収益を軸に緩やかな黒字回復
¥2,001
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER20.2倍
楽観 36%
エネルギー機能材料(半導体・偏光フィルム)の需要回復加速とRabigh損失の抜本解決が重なり、事業価値の大幅再評価
¥3,040
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER30.7倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 23.3%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -10.8% / 中央 1.9% / 上振れ 17.1%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥82 / 中央 ¥307 / 上振れ ¥1,621
現在 ¥508 → 分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
1.3%
10年後の状態: 成長36% 横ばい29% 衰退34% 倒産・上場廃止1%
事象タグ別の10年発生確率
赤字・低収益からの回復
90.1%
好況・上振れサイクル
57.0%
景気後退・需要減
46.0%
利益率改善
45.1%
バリュエーション上昇
36.4%
バリュエーション低下
35.9%
AI先端パッケージ・材料需要
27.7%
株主還元強化
26.3%
大幅業績ショック
21.7%
競争優位低下
21.4%
利益率悪化
18.8%
希薄化・増資
18.1%
TOB・買収
12.1%
構造的衰退
10.2%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥508(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)6.86%10.36%14.86%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥306
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥306
スタート時の状態衰退(名目永続成長率 0.5%、直近売上成長 -6.4%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (40%) 中立 (24%) 楽観 (36%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥22 ¥56 ¥170 ¥83
残余利益 ¥223 ¥557 ¥976 ¥574
PERマルチプル ¥694 ¥1,091 ¥1,785 ¥1,182
PBR分位法 ¥478 ¥651 ¥904 ¥673
PER分位法 ¥1,293 ¥2,001 ¥3,040 ¥2,092
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥921
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥298 割安
¥542
FV¥921 割高
¥1,375
¥1,719
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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