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オービック 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
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自社開発ERPの直販モデルと累進配当・自社株買いの組み合わせが、三十年超の連続増収増益と営業利益率五割超を支える複利マシン。クラウド移行による収益の可視性向上が更なる再評価を促す。
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事業内容
オービックは基幹業務システム「OBIC7」を自社開発し、直販・保守・コンサルティングまでを一気通貫で提供する国内ERP専業ベンダーである。顧客は中堅・中小企業を主体とし、会計・人事・販売管理の統合パッケージが高い解約障壁を生む。近年はオンプレミスからOBIC7クラウドへの移行を軸に、ストック収益の比率を高める戦略を推進している。
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競争優位性(業界内MOAT)
9/10
スイッチングコスト 基幹業務への深い統合と長年蓄積した個社カスタマイズが、乗り換えコストを事実上の参入障壁に転化させている。顧客の平均契約継続年数は非公表ながら業界内でも突出して長いとされ、解約率は極めて低位に抑制されている。
垂直統合モデル 開発・販売・保守を内製完結させることで、他社依存リスクを排除しつつ顧客接点を独占する。この構造がコスト効率と顧客満足度の双方を同時に高め、競合が模倣しにくい優位性を形成している。
業務ノウハウの体化 三十年超の中堅・中小企業向け業務設計の知見が製品ロジックとして蓄積されており、外資ERPが短期間で追随することは困難である。税務・労務・商慣行の国内固有要件への対応力も差別化の核となっている。
📈
業界の成長性・セクター動態
7/10
クラウド移行加速 既存のオンプレミス顧客がOBIC7クラウドへ段階的に移行するに伴い、ライセンス型から月額サブスクリプション型への収益構造の転換が進む。ARR積み上げが可視化されれば、バリュエーション再評価の好機となる。
モジュールクロスセル 既存顧客基盤に対して人事・給与・電子帳票など周辺モジュールを追加提案することで、ARPU向上と解約障壁の強化を同時に達成する戦略が継続中である。新規獲得コストなしに収益を拡大できる点が財務効率に直結する。
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リスクファクター分析
8/10
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
中リスク 外資ERP参入リスク
SAPやOracleが中堅市場向けにクラウド製品の価格を引き下げ攻勢をかけた場合、オービックの新規獲得力が低下するシナリオが想定される。
中リスク 少子化による顧客母数縮小
国内中小企業数は長期的に減少傾向にあり、TAM自体の収縮がオービックの成長天井を緩やかに切り下げるリスクを内包している。
中リスク クラウド移行ペースの不確実性
オンプレミス顧客のクラウド移行が想定より遅延した場合、ARR積み上げが鈍化し、ストック型収益への転換効果が限定的にとどまる可能性がある。
中リスク バリュエーション調整リスク
高PERが常態化しているため、金利上昇局面や市場全体のリスクオフ時には高成長株として売り圧力を受けやすく、短期の株価下落幅が大きくなるリスクがある。
💡
見通し(上振れ経路と実現確度)
7/10
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
中 クラウドARR開示による機関投資家の再評価
OBIC7クラウドのARRを定量開示することで、サブスクリプション型の収益可視性が高まり、グローバル機関投資家からのバリュエーション再評価が促される潜在的カタリストとなり得る。
中 インボイス・電子帳簿保存法対応需要の取り込み
国内法制度改正に伴う中堅・中小企業の基幹システム刷新需要は依然として続いており、オービックの豊富な法対応実績と直販ネットワークがこの需要を効率的に取り込む構造にある。
💰
株主還元政策
9/10
累進配当方針を明示的に掲げ、過去三十年以上にわたって減配実績がない。加えて機動的な自社株買いを定期実施しており、総還元性向は業績連動で高水準を維持する。無借金・潤沢な現預金が株主還元の持続性を財務面から裏付けており、配当利回りの絶対水準は低くとも増配率の安定性は際立っている。
EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益)
DPS(1株配当年間)
⚖️
内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート) +3.70%
成熟市場ERP(Damodaran) +4.23%
日本カントリーリスクプレミアム +0.91%
業種ベータ(ITサービス・ソフトウェア) ×1.42
→ 業種調整後の市場リスクプレミアム +7.31%
リスク耐性スコア調整(8/10) -0.80%
MOAT スコア調整(9/10) -0.90%
当社中立CoE 9.31%
リスク耐性スコア(8/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 25%
— クラウド移行の遅延と大手外資ERP(SAP・Oracle)の中堅市場侵食による成長鈍化
中立 54%
— OBIC7クラウドへの段階移行でストック収益比率が上昇し、安定的な一桁台後半の増益を継続
楽観 21%
— クラウドARR急拡大とクロスセル深耕が複合成長を加速し、営業利益率が六割台に到達
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥3,687/株
悲観25% / 中立54% / 楽観21%
リスク耐性スコア 8/10 より算出
DCF
配当割引(DDM)
残余利益(RIM)
PERマルチプル
PBR分位法
PER分位法
★MC
2段階DCF(FCF)。直近3期平均FCF(営業CF − 投資CF)を起点に10年成長率をシナリオ別に展開、Phase 2はターミナル成長率で永続割引。ベースFCF/株=¥140。成長率は過去EPS CAGR(10年=13.1%、直近3年=14.9%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(14年、Mauboussin CAP研究準拠)でターミナル成長率に収束。
悲観 25%
クラウド移行の遅延と大手外資ERP(SAP・Oracle)の中堅市場侵食による成長鈍化
¥2,222
推定フェアバリュー/株
中立 54%
OBIC7クラウドへの段階移行でストック収益比率が上昇し、安定的な一桁台後半の増益を継続
¥4,194
推定フェアバリュー/株
楽観 21%
クラウドARR急拡大とクロスセル深耕が複合成長を加速し、営業利益率が六割台に到達
¥9,221
推定フェアバリュー/株
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥84。成長率は過去DPS CAGR(10年=18.0%、直近3年=18.9%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(14年)でターミナル成長率に収束。
悲観 25%
クラウド移行の遅延と大手外資ERP(SAP・Oracle)の中堅市場侵食による成長鈍化
¥1,677
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト 12.3%
ターミナル成長率 2.3%
中立 54%
OBIC7クラウドへの段階移行でストック収益比率が上昇し、安定的な一桁台後半の増益を継続
¥3,147
推定フェアバリュー/株
楽観 21%
クラウドARR急拡大とクロスセル深耕が複合成長を加速し、営業利益率が六割台に到達
¥6,829
推定フェアバリュー/株
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,178、配当性向49%でBPS追跡。
悲観 25%
クラウド移行の遅延と大手外資ERP(SAP・Oracle)の中堅市場侵食による成長鈍化
¥743
推定フェアバリュー/株
CoE 12.3%
ROE(初年→10年目) -1.3%→9.9%
TV成長率 2.3%
中立 54%
OBIC7クラウドへの段階移行でストック収益比率が上昇し、安定的な一桁台後半の増益を継続
¥1,939
推定フェアバリュー/株
CoE 9.3%
ROE(初年→10年目) 12.5%→12.5%
TV成長率 3.3%
楽観 21%
クラウドARR急拡大とクロスセル深耕が複合成長を加速し、営業利益率が六割台に到達
¥4,087
推定フェアバリュー/株
CoE 6.8%
ROE(初年→10年目) 16.2%→12.2%
TV成長率 3.7%
PERマルチプル法。ピークEPS=¥172、総合スコア8.0から指数関数的に倍率算出。
悲観 25%
クラウド移行の遅延と大手外資ERP(SAP・Oracle)の中堅市場侵食による成長鈍化
¥1,888
推定フェアバリュー/株
中立 54%
OBIC7クラウドへの段階移行でストック収益比率が上昇し、安定的な一桁台後半の増益を継続
¥2,917
推定フェアバリュー/株
楽観 21%
クラウドARR急拡大とクロスセル深耕が複合成長を加速し、営業利益率が六割台に到達
¥4,805
推定フェアバリュー/株
PBR法による価値算定を見送り
過去BPSデータの連続性に問題があるため、PBR法による価値算定を見送り(時系列に不連続な急変あり(株式分割の遡及反映が不完全な可能性))
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥172。
PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次
下位25% (20.9)
中央値 (28.4)
上位25% (40.2)
悲観 25%
クラウド移行の遅延と大手外資ERP(SAP・Oracle)の中堅市場侵食による成長鈍化
¥3,582
推定フェアバリュー/株
中立 54%
OBIC7クラウドへの段階移行でストック収益比率が上昇し、安定的な一桁台後半の増益を継続
¥4,880
推定フェアバリュー/株
楽観 21%
クラウドARR急拡大とクロスセル深耕が複合成長を加速し、営業利益率が六割台に到達
¥6,894
推定フェアバリュー/株
10年後の株価を 5000通り の未来シナリオでシミュレーション。
業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。
(最終計算: 2026-05-10)
総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 15.0%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -6.1% /
中央 3.8% /
上振れ 13.4%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥1,166 /
中央 ¥4,549 /
上振れ ¥12,774
現在 ¥4,232 →
分布の下から 0%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.3%
10年後の状態: 成長19% 横ばい80% 衰退0% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。
現在 ¥4,232 (赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果 下振れ 中央 上振れ
必要利回り(株主資本コスト) 8.18% 11.68% 16.18%
成長持続年数(競争優位性に連動) 7年 10年 13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) ¥2,386
10年後EPS/BPS×出口評価(中央) ¥2,386
スタート時の状態 成長(名目永続成長率 2.0%、直近売上成長 11.7%)
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
評価モデル
悲観 (25%)
中立 (54%)
楽観 (21%)
加重平均
DCF
¥2,222
¥4,194
¥9,221
¥4,757
配当割引
¥1,677
¥3,147
¥6,829
¥3,553
残余利益
¥743
¥1,939
¥4,087
¥2,091
PERマルチプル
¥1,888
¥2,917
¥4,805
¥3,056
PBR分位法
—
—
—
—
PER分位法
¥3,582
¥4,880
¥6,894
¥4,978
モデル平均
↑ 各モデルの確率加重平均
¥3,687
📊
株価チャート
バリュエーションゾーン
¥1,112
割安 ¥2,022
FV¥3,687
割高 ¥6,367
¥7,959
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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