株譜kabufu
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4922 コーセーホールディングス 銘柄分析・適正株価

コーセーホールディングス 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 化学 化粧品
現在値
時価総額
投資テーゼ
国内化粧品3位の実力ブランドホルダー。雪肌精・コスメデコルテ等の高付加価値ラインと、M&Aで取得したTarte(米)によるグローバル展開を軸に収益基盤を多様化。中国依存リスクが短期重石も、アジア・北米での地位強化が中長期の再評価トリガー。
8
競争優位性
業界内MOAT
5
業界成長性
セクター動態
5
リスク耐性
財務・事業安定性
6
株主還元
配当・自社株買い
6
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
6.0/10
競争優位性
8
業界成長性
5
リスク耐性
5
株主還元
6
見通し
6

5.6Sol 個別レビュー

Claude Opus 5によるシナリオ加重評価
不確実 簡易
5.6Sol乖離率 -6.1% レビュー時株価との比較
妥当価値 5,242円 シナリオ加重平均
基準株価 5,580円 2026-07-21 / kabufu-db
確信度 簡易評価

投資テーゼ

主力ブランドの資産価値は健在で、コスメデコルテとONE BY KOSEの高価格帯は日本で増収を維持、北米のタルトは主力商品シェイプテープコンシーラーを2026年2月に米セフォラで展開し成長ドライバーになっている。中国本土は構造改革の効果が顕在化し2025年12月期に黒字転換した。2026年12月期会社予想は売上3500億円・営業利益200億円・純利益121億円・DPS150円(増配)で、営業利益率5.7%は化粧品大手として依然低く、ここからのマージン回復こそが投資妙味の中心。ただし1Qの営業利益84.5%減という出足を見る限り、通期計画の達成には下期に極端な巻き返しが必要で、計画未達を織り込んだ確率配分とした。中立は会社予想EPS212.67円にPER25倍を当てた5300円、悲観は営業利益率が3%台へ沈むケースを置いた。

主な懸念

2026年12月期第1四半期(1〜3月)が会社計画に対し大幅に遅れている。売上782.65億円(前年同期比0.9%減)、営業利益10.3億円(同84.5%減)、経常利益23.58億円(同54.3%減)で、通期経常計画210億円に対する進捗率はわずか11.2%。日本は481.59億円(同7.0%減)でアルビオンとコスメポートの反動減が直撃し、ONE BY KOSEやコスメデコルテの増収では補えなかった。中国本土とインバウンドの反動は依然として重く、アジアは113.68億円(同16.4%増)と伸びているものの規模が小さい。会社予想EPS212.67円に対し株価5580円はPER26.2倍、BPS4979.33円に対しPBR1.12倍。ROEは会社予想ベースで4.3%と資本コスト6.27%を大きく下回り、成長率1%を前提にした理論PBRは0.63倍(株価換算3127円)に過ぎない。過去EPSは233.85円→329.01円→204.41円→131.61円→264.83円→予想212.67円と6年間まったく成長しておらず、インバウンドと中国の反動を織り込まないピーク前提の倍率は当てられない。DBのeps_0=236.5は実績264.83円と会社予想212.67円の中間の混成値、dividend_0=145.5も実績140円と予想150円の中間値である(bps_0=4979.4は実績と一致)。

シナリオ内訳

5.6Sol評価のシナリオ、確率、妥当価値、根拠
シナリオ確率妥当価値根拠
悲観 15.0% 3,300円 中国本土とインバウンドの反動が長期化しアルビオンの低迷も続く。EPS130円×PER25.4倍、PBR0.66倍でROE2.6%と資本コスト割れを織り込む。
弱気 27.0% 4,300円 1Q経常54%減の遅れを取り戻せず通期計画を下方修正。EPS170円×PER25.3倍、PBR0.86倍。
中立 30.0% 5,300円 会社予想EPS212.67円×PER24.9倍、PBR1.06倍。北米タルトの伸びが日本の減速をちょうど相殺。
強気 20.0% 6,700円 中国構造改革が効きタルトが二桁成長。EPS270円×PER24.8倍、PBR1.35倍でROE5.4%へ改善。
楽観 8.0% 8,200円 営業利益率10%を回復しEPS330円×PER24.8倍、PBR1.65倍。2022年12月期のEPS329円水準へ復帰。
評価日: 2026-08-03 09:00:00
📋 事業内容
3,302億円
売上高
FY2025実績
151億円
親会社帰属
純利益
111億円
営業CF
FY2025実績
72.2%
自己資本
比率
5.3%
ROE
FY2025

コーセー(4922)は国内化粧品メーカー3位。主力ブランドは「雪肌精」(漢方系スキンケア、中国・アジアで高認知)、プレステージライン「コスメデコルテ」、サロン向け「アルビオン」等。2014年買収の米Tarteは若年層・SNS親和性の高いクリーンビューティーブランドで北米展開の核。売上構成は日本・アジア(特に中国)が主軸だが、コロナ禍の免税店低迷・処理水問題による不買運動で中国売上が2023年以降急減。インバウンド回復と北米成長で補完を図る構造転換期にある。

⚠️ リスクファクター分析 5/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

中リスク中国市場依存と地政学リスク

売上の約2割超を占める中国向けが処理水問題・反日感情・景気減速の三重苦にさらされている。日中関係の悪化が長期化した場合、代替市場への切り替えには数年単位の時間を要する。

中リスクTarteののれん・投資回収リスク

買収額に対してTarteの利益貢献は未だ限定的。北米競合激化やSNSトレンド変化でブランド価値が棄損した場合、のれん減損が発生し一時的に損益を大きく押し下げるリスクがある。

中リスク為替・原材料コスト上昇

円安進行は輸入原材料コストを押し上げ、製品値上げで需要が鈍化するジレンマに陥りやすい。エネルギーコスト・包材価格の高止まりも利益率改善の阻害要因。

中リスク国内市場の構造的縮小

少子高齢化による国内化粧品市場の成熟・縮小は長期的な逆風。ドラッグストアチャネルでの価格競争激化や、百貨店チャネルの集客力低下もブランド維持コストを高める方向に働く。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 6/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

インバウンド需要の再拡大

訪日外国人(特に中国・東南アジア・欧米)の急増は免税店・百貨店チャネルでの雪肌精・コスメデコルテ需要を直接押し上げる。インバウンド消費が過去最高水準を更新する局面では業績・株価の双方にとって強力なカタリストとなりうる。

東南アジア・中東への地理的分散

タイ・ベトナム・インドネシア等の新興アジア市場では中間層拡大に伴いプレミアム化粧品需要が成長中。中国依存リスクを分散しながら成長を取り込む新たな軸として、現地EC・インフルエンサー展開を強化することで中期的な売上底上げが見込める。

💰 株主還元政策 6/10

配当は安定的で直近は年間100〜110円水準(利回り約2%台前半)。業績連動型の増配余地はあるが、Tarte投資やアジア立て直しコストが先行する局面では配当性向の上昇ペースは緩慢。自社株買いは機動的でなく総還元利回りは同業大手比でやや見劣り。一方PERは歴史的下限圏にあり、業績回復が確認できた時点でのキャピタルゲイン余地は大きく、トータルリターンでの評価は中程度以上を維持できると判断。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
10年国債利回り(リスクフリーレート)+2.86%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(日用品・化粧品)×0.78
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+4.02%
リスク耐性スコア調整(5/10)+0.00%
MOAT スコア調整(8/10)-0.60%
当社中立CoE6.28%
悲観 CoE
9.3%
中立 CoE
6.3%
楽観 CoE
6.0%
リスク耐性スコア(5/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 36%
中立 30%
楽観 34%
悲観 36% — 中国消費低迷長期化+処理水風評が定着、アジア売上二桁減・Tarte投資回収遅延で利益率悪化
中立 30% — 中国市場が緩やかに正常化、北米・東南アジアで補完成長、EPS年率4〜6%増・配当維持
楽観 34% — インバウンド需要再拡大+中国リベンジ消費でアジア急回復、Tarte黒字化が重なりPER再評価で株価30%超上昇
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥9,497/株
悲観36% / 中立30% / 楽観34%
リスク耐性スコア 5/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -66億円 / 2024年度 94億円 / 2023年度 192億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥140。成長率は過去DPS CAGR(10年=7.4%、直近3年=0.0%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(13年)でターミナル成長率に収束。

悲観 36%
中国消費低迷長期化+処理水風評が定着、アジア売上二桁減・Tarte投資回収遅延で利益率悪化
¥1,440
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト9.3%
ターミナル成長率0.4%
中立 30%
中国市場が緩やかに正常化、北米・東南アジアで補完成長、EPS年率4〜6%増・配当維持
¥3,107
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.3%
ターミナル成長率1.0%
楽観 34%
インバウンド需要再拡大+中国リベンジ消費でアジア急回復、Tarte黒字化が重なりPER再評価で株価30%超上昇
¥5,075
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.0%
ターミナル成長率2.1%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥4,980、配当性向53%でBPS追跡。

悲観 36%
中国消費低迷長期化+処理水風評が定着、アジア売上二桁減・Tarte投資回収遅延で利益率悪化
¥2,577
推定フェアバリュー/株
CoE9.3%
ROE(初年→10年目)-3.4%→5.9%
TV成長率0.4%
中立 30%
中国市場が緩やかに正常化、北米・東南アジアで補完成長、EPS年率4〜6%増・配当維持
¥7,134
推定フェアバリュー/株
CoE6.3%
ROE(初年→10年目)8.1%→8.1%
TV成長率1.0%
楽観 34%
インバウンド需要再拡大+中国リベンジ消費でアジア急回復、Tarte黒字化が重なりPER再評価で株価30%超上昇
¥8,933
推定フェアバリュー/株
CoE6.0%
ROE(初年→10年目)11.1%→8.1%
TV成長率2.1%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥649、総合スコア6.0から指数関数的に倍率算出。

悲観 36%
中国消費低迷長期化+処理水風評が定着、アジア売上二桁減・Tarte投資回収遅延で利益率悪化
¥5,838
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥649
想定PER9倍
中立 30%
中国市場が緩やかに正常化、北米・東南アジアで補完成長、EPS年率4〜6%増・配当維持
¥9,082
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥649
想定PER14倍
楽観 34%
インバウンド需要再拡大+中国リベンジ消費でアジア急回復、Tarte黒字化が重なりPER再評価で株価30%超上昇
¥14,920
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥649
想定PER23倍
PBR法による価値算定を見送り
過去PBR中央値が1.5超のため、PBR法による価値算定は適していません(高ROE/成長銘柄)

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥649。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (21.8) 中央値 (27.5) 上位25% (37.9)
悲観 36%
中国消費低迷長期化+処理水風評が定着、アジア売上二桁減・Tarte投資回収遅延で利益率悪化
¥14,157
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER21.8倍
中立 30%
中国市場が緩やかに正常化、北米・東南アジアで補完成長、EPS年率4〜6%増・配当維持
¥17,848
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER27.5倍
楽観 34%
インバウンド需要再拡大+中国リベンジ消費でアジア急回復、Tarte黒字化が重なりPER再評価で株価30%超上昇
¥24,576
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER37.9倍

10年後の株価を 1000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-07-29)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
中立
期待年利が必要利回りを上回る確率: 52.3%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -11.5% / 中央 7.0% / 上振れ 23.0%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(1000シナリオ)
下振れ ¥1,408 / 中央 ¥10,300 / 上振れ ¥43,113
現在 ¥5,580 → 分布の下から 0%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.6%
10年後の状態: 成長50% 横ばい41% 衰退9% 倒産・上場廃止1%
事象タグ別の10年発生確率
赤字・低収益からの回復
89.2%
株主還元強化
39.3%
利益率改善
38.3%
景気後退・需要減
35.2%
バリュエーション低下
32.6%
インフレ下の値上げ耐性
32.4%
バリュエーション上昇
30.4%
大幅業績ショック
20.2%
利益率悪化
19.7%
希薄化・増資
18.5%
好況・上振れサイクル
18.4%
TOB・買収
15.3%
ordinary dilution financing
13.1%
競争優位低下
12.5%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(1000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥5,580(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
🍝 トータルリターンの10年推移(1000通りのシナリオ)
横軸 = 経過年 / 縦軸 = 配当込み累積トータルリターン(%)。薄い線1本1本が1回のシミュレーション、 太線が中央シナリオ、帯が下振れ〜上振れ(P10〜P90)。0%(灰線)より上なら投資元本を上回る。
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)3.00%6.27%10.77%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥5,765
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥6,015
スタート時の状態衰退(名目永続成長率 1.3%、直近売上成長 5.8%)

※ 試算精度について:現在は 1000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (36%) 中立 (30%) 楽観 (34%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥1,440 ¥3,107 ¥5,075 ¥3,176
残余利益 ¥2,577 ¥7,134 ¥8,933 ¥6,105
PERマルチプル ¥5,838 ¥9,082 ¥14,920 ¥9,899
PBR分位法
PER分位法 ¥14,157 ¥17,848 ¥24,576 ¥18,807
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥9,497
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥3,302 割安
¥6,003
FV¥9,497 割高
¥13,376
¥16,720
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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