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アマダ 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 板金加工機械 グローバルニッチトップ・高シェア・サービス収益 R&I A+ (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
アマダは板金加工機械の世界トップメーカーであり、レーザー加工機・プレス・溶接機の統合ソリューションで国内外に強固な販売・サービスネットワークを持つ。製造業のデジタル化・自動化需要を背景に受注が拡大しており、保守・消耗品などアフターサービス収益が全体の約4割を占め収益安定性が高い。現在の株価は実績PER約26倍で割高感はあるが、配当利回り2.4%と累進配当方針が下値を支え、設備投資サイクルの回復局面では再評価余地がある。
7
競争優位性
業界内MOAT
6
業界成長性
セクター動態
6
リスク耐性
財務・事業安定性
7
株主還元
配当・自社株買い
6
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
6.4/10
競争優位性
7
業界成長性
6
リスク耐性
6
株主還元
7
見通し
6
📋 事業内容
3,967億円
売上高
FY2025実績
324億円
親会社帰属
純利益
462億円
営業CF
FY2025実績
79.8%
自己資本
比率
6.2%
ROE
FY2025

株式会社アマダは1946年創業、神奈川県伊勢原市に本社を置く板金加工機械の世界的リーディングカンパニー。レーザー加工機・プレス・曲げ機(ベンディングマシン)・溶接機・バンドソーなどを軸に、CAD/CAMソフトウェア、自動化システム、IoTプラットフォーム「V-factory」を組み合わせた統合ソリューションを提供する。売上の約4割をアフターサービス(保守・消耗品・スペアパーツ)が占め、景気変動に対する収益の緩衝材となっている。海外売上比率は65%超に達し、欧米・アジアに100拠点以上の販売・サービス網を展開。自動車・建設機械・電子機器・航空宇宙など幅広い産業の製造現場を支える。

競争優位性(業界内MOAT) 7/10

①グローバル販売・サービスネットワーク

世界100拠点超に及ぶ自社直販・サービス網は、数十年にわたる投資の積み重ねで構築されており、新規参入者が短期間に模倣することは極めて困難。迅速なアフターサービスへの顧客依存度が高く、既存顧客の乗り換えコストを引き上げて長期的な顧客関係を維持している。

②統合ソリューション・ソフトウェア資産

板金加工の工程全体をカバーするCAD/CAMソフトウェアと機械の統合提案力は競合との差別化要因。「V-factory」によるIoT接続・稼働データ分析サービスはソフトウェアロックインを生み、単なる機械メーカーからデジタルソリューション企業への転換を進めている。

③技術蓄積と製品レンジの広さ

50年超の開発履歴で蓄積された加工ノウハウと特許群が技術障壁を形成。レーザー・プレス・溶接・切断を単一メーカーでフルカバーできる製品ラインナップは顧客の調達窓口一本化ニーズに応え、競合に対して構造的優位を持つ。

📈 業界の成長性・セクター動態 6/10

中期見通し

FY2025は欧州需要の低迷と円高影響で売上が前年比2%減の3,967億円となったが、北米・アジアは堅調を維持。FY2026〜FY2027にかけては欧州の設備更新サイクル回帰と、EV・半導体装置向け板金需要の拡大を取り込み、売上4,200億円・営業利益率13%超への回帰が基本シナリオ。自動化セルの受注単価上昇も収益性改善に寄与する見込み。

長期構造的トレンド

製造業のスマートファクトリー化・脱炭素対応投資は今後10年の長期テーマであり、軽量化・精密加工需要の増大がレーザー加工機の採用拡大を促す。インド・東南アジアの工場建設ラッシュも板金機械の新規需要を生む。一方、中国製低価格機の台頭により中級機市場での競争激化が見込まれ、アマダは高付加価値・自動化領域へのシフトで差別化を図る戦略を取る。

⚠️ リスクファクター分析 6/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク設備投資サイクルの急減速

製造業の設備投資は景気後退局面で急激に縮小する傾向があり、受注がピーク比30%以上減少した事例も過去にある。欧州・中国の同時減速が重なると売上・利益への影響が大きい。

高リスク円高進行による業績下押し

海外売上比率65%超のため、円高が進行すると円換算売上・利益が目に見えて減少する。1円の円高で年間数億円単位のインパクトがあり、為替ヘッジにも限界がある。

中リスク中国・韓国メーカーとの価格競争

中国系メーカーが低価格レーザー加工機で新興国市場に浸透しており、中級機市場でのシェア低下リスクがある。価格競争が激化すれば利益率を圧迫する可能性がある。

中リスク部材・半導体調達コスト上昇

レーザー発振器・サーボモーター・半導体など主要部材の調達コストが高止まりすると製造原価が上昇し、売価への転嫁が遅れた場合に利益率が悪化するリスクがある。

低リスクデジタル転換の遅れ

競合がソフトウェア・AIによる差別化を加速する中、V-factory等のデジタルサービスへの投資が遅れると顧客の選好が競合に傾く可能性がある。中長期的なモート毀損リスク。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 6/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

EV・航空宇宙向け板金需要の拡大

電動車のバッテリーケース・モーターハウジング、航空機の軽量構造部品など、精密板金加工の需要が急増している。レーザー・プレスの高精度加工技術を持つアマダに恩恵が大きい。

自動化・スマートファクトリー案件の大型化

人手不足を背景に無人化・省人化ラインへの需要が高まり、自動化セルの受注単価が大型化している。高付加価値案件の比率上昇が収益性改善に寄与する。

インド・東南アジアの市場開拓

インドや東南アジアでの製造業投資拡大が板金機械の新規需要を創出。現地販売・サービス拠点の増強により、これらの成長市場でのシェア獲得が中長期の上乗せ成長要因となり得る。

💰 株主還元政策 7/10

アマダは「配当の継続的成長」を株主還元の基本方針に掲げ、累進配当を実施している。FY2019のDPS46円からFY2025の62円へと着実に増配を重ね、配当利回りは現在約2.4%。配当性向はEPSの60%超と積極的であり、余剰資金は機動的な自己株買いにも活用。自己資本の蓄積よりも株主還元を重視するバランスシート運営が特徴で、ROEの維持・向上にも貢献している。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(機械・産業機器)×1.10
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+5.68%
リスク耐性スコア調整(6/10)+0.00%
MOAT スコア調整(7/10)-0.30%
格付け調整(R&I A+)-0.20%
当社中立CoE8.88%
悲観 CoE
11.9%
中立 CoE
8.9%
楽観 CoE
6.4%
リスク耐性スコア(6/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 29%
中立 48%
楽観 23%
悲観 29% — 製造業設備投資の急減速
中立 48% — 緩やかな回復と為替安定
楽観 23% — 脱炭素・EV化による設備更新加速
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥1,936/株
悲観29% / 中立48% / 楽観23%
リスク耐性スコア 6/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2025年度 540億円 / 2024年度 324億円 / 2023年度 116億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥62。成長率は過去DPS CAGR(10年=11.4%、直近3年=17.7%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(12年)でターミナル成長率に収束。

悲観 29%
製造業設備投資の急減速
¥844
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト11.9%
ターミナル成長率1.0%
中立 48%
緩やかな回復と為替安定
¥1,616
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト8.9%
ターミナル成長率1.8%
楽観 23%
脱炭素・EV化による設備更新加速
¥4,051
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.4%
ターミナル成長率2.9%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,583、配当性向63%でBPS追跡。

悲観 29%
製造業設備投資の急減速
¥770
推定フェアバリュー/株
CoE11.9%
ROE(初年→10年目)-5.0%→8.3%
TV成長率1.0%
中立 48%
緩やかな回復と為替安定
¥2,063
推定フェアバリュー/株
CoE8.9%
ROE(初年→10年目)10.7%→10.7%
TV成長率1.8%
楽観 23%
脱炭素・EV化による設備更新加速
¥3,997
推定フェアバリュー/株
CoE6.4%
ROE(初年→10年目)13.8%→10.6%
TV成長率2.9%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥119、総合スコア6.4から指数関数的に倍率算出。

悲観 29%
製造業設備投資の急減速
¥1,190
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥119
想定PER10倍
中立 48%
緩やかな回復と為替安定
¥1,784
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥119
想定PER15倍
楽観 23%
脱炭素・EV化による設備更新加速
¥2,855
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥119
想定PER24倍

過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.87倍、現BPS=¥1,583。

PBR推移(月次・全期間)
PBR月次 下位25% (0.65) 中央値 (0.87) 上位25% (1.02)
悲観 29%
製造業設備投資の急減速
¥1,033
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PBR0.65倍
中立 48%
緩やかな回復と為替安定
¥1,371
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PBR0.87倍
楽観 23%
脱炭素・EV化による設備更新加速
¥1,620
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PBR1.02倍

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥119。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (14.3) 中央値 (18.7) 上位25% (30.8)
悲観 29%
製造業設備投資の急減速
¥1,701
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER14.3倍
中立 48%
緩やかな回復と為替安定
¥2,229
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER18.7倍
楽観 23%
脱炭素・EV化による設備更新加速
¥3,659
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER30.8倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 15.2%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -9.7% / 中央 0.9% / 上振れ 12.1%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥351 / 中央 ¥1,894 / 上振れ ¥6,906
現在 ¥2,897 → 分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.3%
10年後の状態: 成長46% 横ばい47% 衰退6% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
株主還元強化
52.2%
好況・上振れサイクル
52.2%
景気後退・需要減
51.3%
バリュエーション低下
41.1%
AI投資の供給側恩恵
34.8%
AI電力・光通信インフラ需要
30.3%
利益率改善
28.6%
バリュエーション上昇
25.0%
大幅業績ショック
21.9%
利益率悪化
21.2%
構造的衰退
13.1%
競争優位低下
12.4%
TOB・買収
8.2%
過剰債務・既存株主毀損
3.6%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥2,897(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)6.59%10.09%14.59%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥1,512
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥1,512
スタート時の状態C(名目永続成長率 1.0%、直近売上成長 7.9%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (29%) 中立 (48%) 楽観 (23%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥844 ¥1,616 ¥4,051 ¥1,952
残余利益 ¥770 ¥2,063 ¥3,997 ¥2,133
PERマルチプル ¥1,190 ¥1,784 ¥2,855 ¥1,858
PBR分位法 ¥1,033 ¥1,371 ¥1,620 ¥1,330
PER分位法 ¥1,701 ¥2,229 ¥3,659 ¥2,405
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥1,936
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥609 割安
¥1,108
FV¥1,936 割高
¥3,236
¥4,045
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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