株譜kabufu
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FUJI 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 産業用ロボット・FA機器 自動化ソリューション提供
現在値
時価総額
投資テーゼ
株式会社FUJIは表面実装機(マウンター)を中心に産業用ロボット・自動化装置を展開し、国内外の製造業のFA化需要を取り込む。売上1,200〜1,500億円規模で安定した営業利益率10%超を維持しており、EV・半導体投資拡大に伴う設備需要増が中期的な成長ドライバーとなる。PER・PBRともに割高感は薄く、配当利回りは堅実で中長期バリュー投資の対象として評価できる。
5
競争優位性
業界内MOAT
5
業界成長性
セクター動態
5
リスク耐性
財務・事業安定性
6
株主還元
配当・自社株買い
6
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
5.4/10
競争優位性
5
業界成長性
5
リスク耐性
5
株主還元
6
見通し
6
📋 事業内容
1,274億円
売上高
FY2025実績
109億円
親会社帰属
純利益
234億円
営業CF
FY2025実績
89.4%
自己資本
比率
4.9%
ROE
FY2025

株式会社FUJIは愛知県に本社を置く産業機械メーカーで、電子部品実装装置(表面実装機・マウンター)を中核事業とする。スマートフォン・自動車・産業機器向けの基板実装工程に使用される装置を国内外に供給し、顧客の生産性向上・省人化を支援する。近年は産業用ロボット分野にも注力し、FAシステム全体のソリューション提供企業への転換を目指している。売上高は1,200〜1,500億円規模で、主要顧客はEMS企業・自動車部品メーカー・電機メーカーなど多岐にわたる。

競争優位性(業界内MOAT) 5/10

①長年の技術蓄積と製品信頼性

表面実装機メーカーとして数十年の実績を持ち、高精度・高速実装の技術ノウハウが社内に蓄積されている。既存顧客との密着型アフターサービス体制が乗り換えコストを高め、継続受注につながる固有の強みとなっている。

②産業用ロボットとの統合ソリューション

実装装置単体にとどまらず、搬送・検査・ロボットを組み合わせたラインソリューションを提供できる体制を整えている。ワンストップ対応力が顧客のシステムインテグレーション負担を軽減し、競合他社との差別化要因となる。

③国内外サービスネットワーク

アジア・欧米に拠点を持ち、導入後の保守・サービス対応をグローバルに展開。製造装置はダウンタイムが直接損失に直結するため、迅速なサポート体制は競争上重要であり、新規参入者が短期間で構築しにくい参入障壁となっている。

📈 業界の成長性・セクター動態 5/10

中期見通し

FY2024〜2025は売上1,270〜1,274億円と横ばい推移で調整局面にある。スマートフォン需要の一服やEV生産計画の見直しが設備投資の慎重化につながっている。ただしFY2025〜2026にかけて半導体後工程投資の再加速や自動車電動化向け設備需要の回復が見込まれ、売上の漸増と営業利益率改善が期待される。

長期構造的トレンド

製造業の自動化・省人化ニーズは人口減少が続く日本および人件費上昇が進む新興国において不可逆的なトレンドである。EVシフトに伴うバッテリーパック・パワーエレクトロニクス製造ラインの新設需要、半導体パッケージングのFA化が10年単位の成長ドライバーとなる。産業用ロボット市場の拡大も同社の事業領域拡張を後押しする長期テーマとして注目される。

⚠️ リスクファクター分析 5/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク設備投資サイクルの落込み

顧客の資本投資は景気・需要見通しに連動して大きく振れる。リセッション局面やEV需要の失速が発生した場合、受注が急減し売上・利益が急激に悪化するリスクが高い。FY2023→2025の減益がその典型例。

高リスク主要顧客への依存と価格競争

表面実装機市場はヤマハ発動機・パナソニックなど国内勢に加え、ASMやSIEMENSなどグローバル競合も存在する。価格競争が激化すれば利益率が圧迫され、受注維持のためのディスカウントが財務に悪影響を与えるリスクがある。

中リスク為替変動リスク

売上の一定割合を海外が占めるため、円高局面では海外売上の円換算額が目減りする。また部材の輸入コスト増も円安時に発生しうる。為替ヘッジの状況次第では業績への影響が拡大する可能性がある。

中リスク半導体・電子部品の供給制約

自社製品に搭載する電子部品や制御半導体の調達に支障が生じた場合、製品の出荷遅延や製造コスト増につながるリスクがある。地政学リスクや自然災害によるサプライチェーン断絶が顕在化した場合の影響は中程度と判断。

低リスク人材確保・技術伝承リスク

高精度機械加工・ソフトウェア開発・サービスエンジニアなど専門人材の確保が長期的な課題。少子化に伴う国内採用難や技術者の高齢化が進む中、技術伝承の遅れが製品競争力に影響する可能性はあるが、顕在化は中長期的。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 6/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

EV・バッテリー製造ライン投資の本格化

電気自動車の普及に伴うバッテリーセル・モジュール製造ラインおよびパワーエレクトロニクス基板の実装設備需要は中期的に大幅拡大が期待される。同社の実装装置・搬送ロボットが採用されれば大型受注につながる可能性が高い。

半導体後工程・先端パッケージング向け需要

チップレット・HBMなど先端半導体パッケージングの普及に伴い、高精度実装・検査装置への需要が拡大している。同社が技術力を磨き半導体後工程市場へ参入を深化させれば、新たな高付加価値市場の開拓が可能となる。

産業用ロボット市場での事業拡張

人手不足が深刻な食品・物流・医療分野向け産業ロボットへの展開が進めば、既存の電子機器製造向け以外の新市場を獲得できる。現在は展開途上だが、長期的には事業ポートフォリオの多様化と収益安定化に貢献しうる機会と捉えられる。

💰 株主還元政策 6/10

配当はFY2019〜2020は¥50、FY2021に¥50維持後FY2022に¥70へ増配、以降FY2023〜2025は¥80で安定配当を継続している。業績が減益となったFY2024〜2025においても減配せず株主還元の継続を優先する姿勢は評価に値する。自社株買いについては情報が限定的だが、配当利回りは現在株価¥6,068に対して約1.3%程度と高くはないものの、安定性と継続性は確保されている。今後の業績回復局面での増配余地に期待したい。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(機械・産業機器)×1.10
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+5.68%
リスク耐性スコア調整(5/10)+0.00%
MOAT スコア調整(5/10)+0.00%
当社中立CoE9.38%
悲観 CoE
12.4%
中立 CoE
9.4%
楽観 CoE
6.9%
リスク耐性スコア(5/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 36%
中立 30%
楽観 34%
悲観 36% — FA需要低迷・価格競争激化
中立 30% — 安定受注継続・緩やかな収益改善
楽観 34% — EV・半導体投資急増による受注急拡大
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥2,825/株
悲観36% / 中立30% / 楽観34%
リスク耐性スコア 5/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2025年度 120億円 / 2024年度 178億円 / 2023年度 72億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥80。成長率は過去DPS CAGR(10年=15.3%、直近3年=4.6%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(10年)でターミナル成長率に収束。

悲観 36%
FA需要低迷・価格競争激化
¥761
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト12.4%
ターミナル成長率0.9%
中立 30%
安定受注継続・緩やかな収益改善
¥1,455
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト9.4%
ターミナル成長率1.6%
楽観 34%
EV・半導体投資急増による受注急拡大
¥3,402
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.9%
ターミナル成長率2.6%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥2,398、配当性向67%でBPS追跡。

悲観 36%
FA需要低迷・価格競争激化
¥1,107
推定フェアバリュー/株
CoE12.4%
ROE(初年→10年目)-5.0%→8.3%
TV成長率0.9%
中立 30%
安定受注継続・緩やかな収益改善
¥2,820
推定フェアバリュー/株
CoE9.4%
ROE(初年→10年目)10.6%→10.6%
TV成長率1.6%
楽観 34%
EV・半導体投資急増による受注急拡大
¥5,007
推定フェアバリュー/株
CoE6.9%
ROE(初年→10年目)13.6%→10.6%
TV成長率2.6%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥220、総合スコア5.4から指数関数的に倍率算出。

悲観 36%
FA需要低迷・価格競争激化
¥1,758
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥220
想定PER8倍
中立 30%
安定受注継続・緩やかな収益改善
¥2,856
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥220
想定PER13倍
楽観 34%
EV・半導体投資急増による受注急拡大
¥4,614
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥220
想定PER21倍

過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=1.03倍、現BPS=¥2,398。

PBR推移(月次・全期間)
PBR月次 下位25% (0.88) 中央値 (1.03) 上位25% (1.15)
悲観 36%
FA需要低迷・価格競争激化
¥2,104
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PBR0.88倍
中立 30%
安定受注継続・緩やかな収益改善
¥2,465
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PBR1.03倍
楽観 34%
EV・半導体投資急増による受注急拡大
¥2,754
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PBR1.15倍

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥220。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (11.3) 中央値 (15.3) 上位25% (25.6)
悲観 36%
FA需要低迷・価格競争激化
¥2,488
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER11.3倍
中立 30%
安定受注継続・緩やかな収益改善
¥3,362
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER15.3倍
楽観 34%
EV・半導体投資急増による受注急拡大
¥5,630
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER25.6倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 3.4%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -14.2% / 中央 -5.2% / 上振れ 5.6%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥534 / 中央 ¥2,258 / 上振れ ¥8,443
現在 ¥6,615 → 分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.1%
10年後の状態: 成長29% 横ばい66% 衰退6% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
好況・上振れサイクル
52.7%
景気後退・需要減
50.8%
バリュエーション低下
46.3%
株主還元強化
45.5%
AI投資の供給側恩恵
36.6%
AI電力・光通信インフラ需要
30.6%
利益率改善
26.4%
利益率悪化
21.8%
バリュエーション上昇
21.3%
大幅業績ショック
21.3%
競争優位低下
15.4%
構造的衰退
12.5%
TOB・買収
7.8%
過剰債務・既存株主毀損
5.8%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥6,615(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)6.59%10.09%14.59%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥1,928
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥1,928
スタート時の状態C(名目永続成長率 1.0%、直近売上成長 9.7%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (36%) 中立 (30%) 楽観 (34%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥761 ¥1,455 ¥3,402 ¥1,867
残余利益 ¥1,107 ¥2,820 ¥5,007 ¥2,947
PERマルチプル ¥1,758 ¥2,856 ¥4,614 ¥3,058
PBR分位法 ¥2,104 ¥2,465 ¥2,754 ¥2,433
PER分位法 ¥2,488 ¥3,362 ¥5,630 ¥3,818
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥2,825
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥904 割安
¥1,644
FV¥2,825 割高
¥4,281
¥5,351
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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