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FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
CKD株式会社は1943年設立の産業用機器メーカーで、主に3事業を展開する。空気圧機器事業では電磁弁・シリンダ・フィルタ等の空気圧制御機器を製造・販売し、工場自動化ラインに不可欠な存在となっている。流体制御機器事業では半導体製造装置向けのガス・液体制御機器を提供し、高付加価値製品として成長を牽引する。自動機械事業ではPTP包装機など医薬品・食品向けの包装機械を手掛け、安定的なリカーリング収益源となっている。売上の地域構成は国内6割・海外4割程度で、アジアを中心に海外展開も進めている。製造業の自動化・省人化投資の恩恵を受けやすい事業構造である。
①深い製品技術と豊富なラインナップ
空気圧・流体制御分野で80年超の技術蓄積を持ち、電磁弁・シリンダ等のコア製品で高い信頼性を確立している。製品ラインナップの広さが顧客の一括調達ニーズに応えられ、競合との差別化要素となっている。
②顧客設備への組み込みによる高い粘着性
工場の生産ラインに組み込まれた機器は、ラインの設計変更を伴う大規模改修なしには他社製品への切り替えが困難であり、高いスイッチングコストが継続的な受注を支えている。既存顧客との長期取引関係が安定収益の基盤となっている。
③半導体・医薬品向け高精度機器の実績
半導体製造装置向けの高純度ガス制御機器や医薬品包装機械など、高精度・高信頼性が求められる分野での採用実績が技術的参入障壁を形成。これらの分野は成長性が高く、参入障壁の高さがプレミアムな収益性につながっている。
中期見通し
FY2025は売上1,556億円・営業利益190億円と回復軌道に乗っており、FY2026〜FY2027にかけては半導体サイクルの回復と国内設備投資の持ち直しを背景に売上1,600〜1,700億円台、営業利益200億円超を目指す展開が期待される。特に半導体製造装置向けの流体制御機器と電動アクチュエータ事業が成長を牽引するとみられる。電動化・精密化へのシフトも付加価値向上に寄与する見込み。
長期構造的トレンド
5〜10年スパンでは、製造業全般における工場自動化・省人化の世界的加速が最大の追い風となる。日本の労働力不足を背景とした国内需要に加え、アジア新興国での製造業高度化需要も拡大余地が大きい。また半導体・電気自動車・バイオ医薬品など成長産業の設備投資拡大は同社の主力製品需要を押し上げる。空気圧から電動への転換トレンドへの適応が長期競争力維持の鍵となる。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
顧客製造業の設備投資削減は直接的な受注減につながる。FY2024の営業利益が前年比38%減となったように、景気後退局面では業績の大幅悪化リスクがある。半導体市況の低迷が長期化した場合の影響が特に大きい。
海外売上比率が約40%あり、円高が進行した場合に円換算の売上・利益が目減りするリスクがある。加えて輸出競争力にも影響が出るため、急激な円高は複合的なマイナス影響をもたらす可能性がある。
空気圧機器から電動アクチュエータへの移行が加速する中、対応が遅れると既存の主力事業が侵食されるリスクがある。SMCなど大手競合との電動化競争で後れを取る可能性は中期的な事業リスクとして注視が必要。
銅・アルミ等の金属材料や電子部品の価格上昇はコスト構造を悪化させる。価格転嫁が遅れた場合、利益率が圧迫される。FY2022〜FY2024にかけてのFCFマイナスの一因にコスト増があったとみられる。
中国向け事業や中国からの部品調達に関し、米中摩擦の深刻化や地政学リスクの高まりがサプライチェーン混乱や市場アクセス制限をもたらす可能性がある。影響範囲は限定的だが中長期的に注視が必要。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
世界的な半導体工場の新増設ラッシュとEV製造ラインの拡大は、精密流体制御機器・空気圧機器の大規模需要を生み出す。この波に乗れば短期間で売上・利益を大きく押し上げるポテンシャルがある。
タイ・ベトナム・インド等の製造業高度化に伴う工場自動化投資の増加は、日系メーカーとして品質・信頼性面で優位に立てるCKDにとって収益拡大の大きなチャンスとなる。
電動化・スマートファクトリー対応製品のラインナップ拡充が実現すれば、単価向上と新規顧客獲得が見込める。既存の空気圧顧客基盤を電動製品への移行需要に活かせれば長期的な収益成長に貢献する。
配当はEPS連動型の方針を採用しており、業績回復に伴いFY2021の25円からFY2025の80円へと継続的な増配を実現している。配当性向は35〜40%程度で維持されており、持続可能な水準とみられる。自社株買いについても適宜実施しており、総還元性向は50%超を目標としていると推測される。中期的には利益成長に伴い配当の着実な増加が期待できる安定的な株主還元姿勢を持つ。
リスク耐性スコア 6/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 131億円 / 2024年度 -126億円 / 2023年度 -17億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥80。成長率は過去DPS CAGR(10年=15.5%、直近3年=6.1%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(11年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥2,045、配当性向40%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥222、総合スコア5.8から指数関数的に倍率算出。
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=1.24倍、現BPS=¥2,045。
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥222。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 6.59% | 10.09% | 14.59% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥1,526 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥1,526 | ||
| スタート時の状態 | C(名目永続成長率 1.0%、直近売上成長 0.8%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (35%) | 中立 (33%) | 楽観 (32%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥815 | ¥1,551 | ¥3,609 | ¥1,952 |
| 残余利益 | ¥891 | ¥2,473 | ¥4,841 | ¥2,677 |
| PERマルチプル | ¥1,996 | ¥3,105 | ¥4,879 | ¥3,285 |
| PBR分位法 | ¥2,049 | ¥2,526 | ¥3,278 | ¥2,600 |
| PER分位法 | ¥2,107 | ¥3,237 | ¥4,887 | ¥3,370 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥2,777 | ||
¥1,572 FV¥2,777 割高
¥4,299 ¥5,374