6412
FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
平和(6412)は遊技機(パチンコ・パチスロ)の製造販売と、PGMホールディングスを通じたゴルフ場運営を二本柱とする複合企業。遊技機セグメントは国内パチンコホール数の長期減少と規制強化を受けて構造的縮小局面にあり、台数需要の回復は困難な環境が続く。一方、ゴルフ事業はPGMグループが国内最大級のコース運営規模を誇り、コロナ禍後のアウトドアレジャー需要拡大・インバウンド旅行者増加・国内シニア層の継続的なゴルフ人口を追い風に安定した集客を維持している。両セグメントのキャッシュフロー特性が異なるため、遊技機の落込みをゴルフ事業の安定収益がある程度緩和する構造となっている。
遊技機寡占構造
パチンコ・パチスロ機メーカーは平和・三共・サンセイ等の少数プレーヤーによる事実上の寡占市場を形成しており、新規参入には多額の開発投資・認定取得コストが必要。市場縮小局面でも既存プレーヤーのシェア争いは残存需要を巡るものに留まり、急激なシェア喪失リスクは限定的。
PGMのゴルフ場規模優位
PGMホールディングスは国内で百コース超を運営する業界最大級のプラットフォームを持ち、会員権・予約システム・コース管理ノウハウの共有によるコスト効率化が競合との差別化を生む。規模を活かした法人・旅行会社との集客提携も収益安定に寄与している。
遊技機コンテンツIP資産
人気タイトルとの版権契約による遊技機コンテンツは一定のブランド固着性を持ち、ホールが新台導入時に特定メーカーを指名する動機となる。IPリニューアルによる買替需要の喚起は短期的な収益押し上げ効果を持つ。
インバウンド・シニア需要によるゴルフ事業拡大
訪日外国人のゴルフ体験需要は高単価市場として成長しており、PGMの広域コースネットワークは地方空港近隣コースも含む点で旅行パッケージとの親和性が高い。国内シニア層はゴルフ参加率が高く、高齢化の進展が中長期的な安定需要を支える構造となっている。
遊技機市場の再編による残存者利益
ホール数減少に伴い中小メーカーの撤退・統廃合が加速した場合、財務体力のある大手メーカーへの発注集中が起きる可能性がある。市場縮小の中でも台あたり単価の維持・上昇により、数量減を価格でカバーできるシナリオが存在する。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
行政による射幸性規制の追加強化やホール営業規制が強まれば、パチンコホール数の減少ペースが想定を超えて加速し、遊技機の台数需要が急落するリスクがある。規制は事前予測が困難であり、投資家にとって最大の不確実性要因となっている。
ゴルフ場運営は降雨・積雪・猛暑等の気候要因に収益が大きく左右されるため、異常気象の頻発が通期業績の予測精度を低下させる。固定費構造の重さから、来場者数の下振れが直接的に利益率の悪化に直結する。
訪日外国人ゴルフ需要は為替・感染症・外交関係・渡航規制等の外生要因に依存しており、コロナ禍のような需要の急減が再発した場合にゴルフセグメントの成長ドライバーが一時的に消失するリスクがある。
ゴルフ場の維持管理・施設改修には継続的な設備投資が必要であり、金利上昇局面ではファイナンスコストの増大が収益を圧迫する。有利子負債の水準とキャッシュ創出力のバランスが財務健全性の鍵を握る。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
PGMホールディングスの収益貢献が投資家に十分認識されていない場合、セグメント分離・部分売却・再上場等の資本政策によってコングロマリットディスカウントを解消する可能性がある。不動産価値を内包するゴルフ場資産の流動化も株主価値向上の手段として検討余地がある。
業界全体でスマートパチンコ(スマスロ・スマパチ)への移行が進むなか、規格対応の更新需要が一時的な買替サイクルを生む可能性がある。新規格への迅速な対応力が短期的な出荷台数押し上げ要因となり得る。
配当利回りは市場平均に比して見劣りしないものの、遊技機収益の継続的な落込みが配当維持圧力を高めるリスクがある。ROEは低位安定で推移しており、ゴルフ事業の資産効率改善・余剰資産の売却・自社株買いの積極化が株主価値向上への現実的なパスとなる。ゴルフ事業分離・上場の可能性が顕在化すれば、コングロマリットディスカウント解消という形でのバリュー解放シナリオも存在する。
リスク耐性スコア 4/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -4,751億円 / 2024年度 166億円 / 2023年度 104億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥80。成長率は過去DPS CAGR(10年=0.9%、直近3年=0.0%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(8年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥2,475、配当性向60%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥306、総合スコア3.0から指数関数的に倍率算出。
過去BPSデータの連続性に問題があるため、PBR法による価値算定を見送り(時系列に不連続な急変あり(株式分割の遡及反映が不完全な可能性))
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥306。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 6.59% | 10.09% | 14.59% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥634 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥634 | ||
| スタート時の状態 | C(名目永続成長率 1.0%、直近売上成長 6.5%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (37%) | 中立 (37%) | 楽観 (26%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥573 | ¥837 | ¥1,359 | ¥875 |
| 残余利益 | ¥1,005 | ¥2,370 | ¥3,952 | ¥2,276 |
| PERマルチプル | ¥1,835 | ¥2,753 | ¥4,283 | ¥2,811 |
| PBR分位法 | — | — | — | — |
| PER分位法 | ¥2,790 | ¥4,839 | ¥10,186 | ¥5,471 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥2,858 | ||
¥1,551 FV¥2,858 割高
¥4,945 ¥6,181