6417
FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
株式会社三共(6417)はパチンコ・パチスロ遊技機の開発・製造・販売を手がける国内大手メーカー。「CR牙狼」「Pシリーズ」等の人気コンテンツIPを活用した機種開発で知られ、ホール向けに継続的に新台を供給している。2022年以降はスマートパチンコ(スマパチ)規格への対応機種投入が奏功し、売上・利益ともに急拡大。2025年3月期は売上1,918億円・営業利益736億円・営業利益率38%超を達成。OCF580億円、FCF545億円と稼ぐ力も強く、財務余力を背景とした株主還元強化も進展している。国内市場の成熟により台数成長には限界があるが、単価上昇と高利益率モデルで収益力を維持している。
①強力IPと製品開発力
「牙狼」「スーパー海物語」等、長年にわたり遊技機ユーザーに支持される人気IPを複数保有。IP活用によるシリーズ継続で安定的な販売を実現。機種開発・設計の高度なノウハウと規制対応技術も参入障壁となっている。
②全国ホールへの流通基盤
全国のパチンコホールとの長期的な取引関係と強固な流通ネットワークを構築。新台導入時の販売力・サポート体制が競合との差別化要因であり、リピート受注の安定性につながっている。
③規制対応の技術蓄積
遊技機は国の型式検定を通過する必要があり、規制への対応力が事業継続の基盤。三共は長年の検定申請ノウハウと開発体制を有し、規制変更局面でも迅速な新機種投入が可能。スマパチ対応の早期完了もその証左。
中期見通し
スマートパチンコ(スマパチ)への業界全体の移行が進む中、既存ホールの機種更新需要が継続する見込み。2〜3年は更新需要を背景に現状水準の売上・利益が維持される可能性が高い。また単価の高いスマパチ機種へのシフトが利益率を下支え。増配余力を背景にEPSの伸びに連動した株主価値拡大も期待される。
長期構造的トレンド
国内パチンコ市場は遊技人口の長期的減少が続いており、台数ベースでの成長余地は限定的。一方でデジタル化・スマート化による高単価機種への移行、ならびに海外展開(韓国・フィリピン等のカジノ関連市場)が長期成長の構造的ドライバーとなりうる。国内市場縮小をコスト効率化・製品高付加価値化・海外展開で補完するビジネスモデル転換が中長期の鍵。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
国(警察庁・日工組)による射幸性規制・型式検定基準の変更は事業の根幹に影響する。規制強化で開発投資が無駄になるリスクや、市場の急収縮が起こりうる。過去にも規制変化による業績急変の事例が存在する。
売上の大部分は新台販売に依存しており、ヒット機種の有無が業績を大きく左右する。開発費投下後に不人気機種が続いた場合、在庫損失・利益率急低下が発生しうる。製品サイクルが短く継続的なイノベーションが必要。
少子高齢化・余暇の多様化を背景にパチンコ遊技人口は長期的に減少傾向。ホール数の減少も続いており、業界全体の市場規模縮小は中長期の収益圧迫要因となる。
自己資本比率が約0.8〜0.9%と著しく低く、財務レバレッジが極めて高い。業績悪化局面では財務的な脆弱性が顕在化するリスクがある。有利子負債の状況と返済計画の確認が重要。
SANKYO・三洋物産・ユニバーサルエンターテインメント等との競合が激しく、シェア争いが続く。競合の人気機種投入により三共のシェアが低下するリスクがある。ただし寡占市場であり急激なシェア喪失は限定的。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
スマートパチンコ規格への全国的な移行が進む中、旧来機種の大規模な入替需要が発生。三共のスマパチ対応製品ラインナップが充実しており、この移行期に大幅な売上・利益拡大が期待できる。
FCF500億円超を背景に、さらなる増配または自社株買い実施の余地が大きい。総還元率向上はバリュエーション改善に直結し、低PERからの株価修正上昇のトリガーとなりうる。
フィリピン・韓国等アジアのカジノ・統合型リゾート市場向けに遊技機技術を応用する可能性。日本のIR整備計画が具体化すれば、国内での新たな市場機会も創出される。現時点では補完的チャンスだが中長期の成長オプションとして注目。
2019年度のDPS¥30から2021年度に¥30を維持した後、2022〜2025年度にかけて¥20→¥80→¥100と大幅増配を実施。FCFが500億円超と豊富なキャッシュフローを背景に、今後も増配継続が期待される。配当利回りは現株価¥1,847に対し約5.4%と高水準。自社株買いについても余力があり、総還元による株主価値向上方針が明確。純利益の増加に連動したEPS成長と配当成長の組み合わせはインカム・バリュー投資家の双方に訴求力がある。
リスク耐性スコア 5/10 より算出
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2025年度 545億円 / 2024年度 627億円 / 2023年度 418億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥100。成長率は過去DPS CAGR(10年=8.8%、直近3年=71.0%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(11年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,291、配当性向41%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥246、総合スコア5.8から指数関数的に倍率算出。
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=1.11倍、現BPS=¥1,291。
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥246。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 5.70% | 9.20% | 13.70% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥2,232 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥2,232 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 1.0%、直近売上成長 6.5%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (35%) | 中立 (40%) | 楽観 (25%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥1,244 | ¥7,445 | ¥54,263 | ¥16,979 |
| 残余利益 | ¥556 | ¥1,599 | ¥3,377 | ¥1,678 |
| PERマルチプル | ¥1,967 | ¥3,197 | ¥5,165 | ¥3,259 |
| PBR分位法 | ¥1,174 | ¥1,431 | ¥2,130 | ¥1,516 |
| PER分位法 | ¥3,019 | ¥3,935 | ¥5,551 | ¥4,018 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥5,490 | ||
¥1,592 FV¥5,490 割高
¥14,097 ¥17,621