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6432

竹内製作所 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 建設機械・小型重機 グローバル輸出・OEM供給
現在値
時価総額
投資テーゼ
竹内製作所はコンパクト建設機械(ミニショベル・クローラーローダー)で欧米市場に強固なプレゼンスを持ち、売上の9割超を海外に依存する純輸出型メーカーである。インフラ投資需要の拡大や北米住宅・農業市場の回復を追い風に直近7期で売上倍増を達成しており、EPS成長に連動した累進配当方針が株主還元の拡充を支える。現在の株価はPER約12倍台と割安感があり、業績の安定成長が続く限り再評価余地は大きい。
7
競争優位性
業界内MOAT
6
業界成長性
セクター動態
5
リスク耐性
財務・事業安定性
7
株主還元
配当・自社株買い
6
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
6.2/10
競争優位性
7
業界成長性
6
リスク耐性
5
株主還元
7
見通し
6
📋 事業内容
2,253億円
売上高
FY2026実績
283億円
親会社帰属
純利益
229億円
営業CF
FY2026実績
83.0%
自己資本
比率
15.1%
ROE
FY2026

株式会社竹内製作所(6432)は長野県塩尻市に本社を置くコンパクト建設機械の専業メーカーである。主力製品はミニショベル(コンパクトトラックエクスカベーター)、クローラーローダー、ホイールローダーなど小型重機全般で、世界で初めてクローラーローダーを商品化した技術的先駆者でもある。売上高の約9割以上を欧米向け輸出が占め、北米・英国・欧州大陸に整備した独自の販売代理店ネットワークを通じて建設業者・農業事業者・造園業者などに直接販売している。直近7期で売上高は約1,100億円から2,100億円超へと倍増し、営業利益率も10%台後半を安定的に維持している。円安の恩恵を受けながら製品競争力の強化を続け、グローバルニッチトップとしての地位を固めている。

競争優位性(業界内MOAT) 7/10

①欧米ディーラーネットワーク

1970年代から欧米市場への輸出を続けることで構築した密接なディーラー・販売代理店との関係は、新規参入者が短期間で模倣できない参入障壁となっている。長年の取引実績に基づく信頼関係は部品供給・アフターサービス網にまで及び、顧客の乗り換えコストを高めている。

②コンパクト機械の技術蓄積

世界初のクローラーローダー開発に象徴される独自の油圧・機体設計技術は40年超の開発で深化している。小型化・軽量化・高出力化を両立する設計ノウハウは特許群に裏付けられており、中大型機械メーカーが容易に参入できないニッチ技術領域を形成している。

③専業集中によるコスト競争力

コンパクト建設機械に経営資源を集中することで、部品の標準化・共通化が進み、製造コストの低減と品質の安定化を同時に実現している。大手総合建機メーカーと比較して意思決定が速く、顧客ニーズへの対応スピードでも優位性を持つ。

📈 業界の成長性・セクター動態 6/10

中期見通し

北米では住宅着工回復とインフラ法による公共投資が小型建機需要を押し上げる見通しである。欧州でも脱炭素目的の土木工事や農業の機械化需要が底堅い。2〜3年の視野では売上2,200〜2,400億円、営業利益380〜420億円程度の漸増が予想されるが、為替次第では上振れ・下振れリスクが大きい。在庫調整局面が一巡すれば、FCFの回復がキャッシュアロケーションの自由度を高める。

長期構造的トレンド

建設現場の省人化・効率化ニーズを背景に、コンパクト重機は中長期的に需要拡大が見込まれる。特に欧米での高齢化に伴う労働力不足は、狭所作業に適した小型機械の普及を加速させる。また電動化・自動化トレンドへの対応として電動ミニショベルの開発・投入が進んでおり、規制強化が進む欧州都市部での競争優位に繋がる可能性がある。新興市場(東南アジア等)への展開余地も長期的な成長オプションとして存在する。

⚠️ リスクファクター分析 5/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク円高による収益圧迫

売上高の約9割が海外向けのため、円高が急速に進行した場合に円換算売上高・利益が大きく目減りするリスクがある。為替ヘッジは限定的で、1円の円高が数億円規模の営業利益減少に直結する構造を持つ。

高リスク北米・欧州景気後退による需要急減

建設機械はサイクリカル業種であり、北米住宅着工や欧州景況感が悪化した局面では受注が急減しやすい。過去の景気後退時(リーマンショック等)には売上が30〜40%減少した実績もあり、業績変動リスクは高い。

中リスク競合大手の小型機参入・強化

コマツ・ヒタチ・キャタピラー等の大手建機メーカーがコンパクト機械ラインを強化した場合、価格競争・ブランド力で圧力を受けるリスクがある。大手の販売網や資金力は長期的に競争環境を厳しくする可能性がある。

中リスク原材料・部品調達コストの上昇

鉄鋼・油圧部品・半導体等の調達コスト上昇は製造原価を押し上げ、利益率を圧縮する。グローバルサプライチェーンの混乱が長期化した場合、生産計画の遅延や追加コストが生じるリスクがある。

低リスク電動化対応の遅れ

欧州を中心に排ガス規制が強化される中で、電動建機への移行対応が競合に対して遅れた場合、中長期的な市場シェア低下リスクがある。電動化には大規模な研究開発投資が必要であり、収益への短期的な重しとなる可能性もある。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 6/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

北米インフラ投資法・IRA関連の建設需要

米国のインフラ投資雇用法(IIJA)およびインフレ抑制法(IRA)に基づく公共投資・再生可能エネルギー関連工事が中期的に建設機械需要を下支えする。コンパクト機械は工事の最終段階や狭所作業に不可欠であり、特需の恩恵を受けやすい。

電動コンパクト建機市場への先行参入

欧州都市部の排ガス規制強化を受け、電動ミニショベル市場が急拡大しつつある。竹内製作所が既に電動機の試作・販売を進めており、早期に市場シェアを確立できれば高付加価値製品での競争優位を獲得できる可能性がある。

新興市場(東南アジア等)への展開

インフラ整備が進む東南アジア・南アジア市場では、コンパクト建機の普及余地が大きい。現在の売上は欧米偏重であるため、新興国市場の開拓が成功すれば収益の地域分散と長期的な成長エンジンとなり得る。

💰 株主還元政策 7/10

竹内製作所は業績に連動した累進配当方針を採用しており、FY2019に45円だったDPSはFY2025には200円と約4.4倍に増加した。配当性向は概ね35〜40%の範囲で管理され、財務の健全性を保ちながら還元を拡充している。株主優待制度は設けていないものの、増配の継続と機動的な自己株式取得を組み合わせた総還元型のアプローチを取っており、中長期投資家にとって魅力的な還元水準を維持している。今後も利益成長が続く限り増配基調が継続する公算が高い。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(機械・産業機器)×1.10
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+5.68%
リスク耐性スコア調整(5/10)+0.00%
MOAT スコア調整(7/10)-0.30%
当社中立CoE9.08%
悲観 CoE
12.1%
中立 CoE
9.1%
楽観 CoE
6.6%
リスク耐性スコア(5/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 35%
中立 40%
楽観 25%
悲観 35% — 円高・需要失速シナリオ
中立 40% — 緩やかな成長継続シナリオ
楽観 25% — 北米・欧州インフラ特需シナリオ
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥8,518/株
悲観35% / 中立40% / 楽観25%
リスク耐性スコア 5/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2026年度 191億円 / 2025年度 59億円 / 2024年度 169億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥210。成長率は過去DPS CAGR(10年=31.6%、直近3年=28.9%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(12年)でターミナル成長率に収束。

悲観 35%
円高・需要失速シナリオ
¥5,883
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト12.1%
ターミナル成長率1.0%
中立 40%
緩やかな成長継続シナリオ
¥10,710
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト9.1%
ターミナル成長率1.8%
楽観 25%
北米・欧州インフラ特需シナリオ
¥24,764
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.6%
ターミナル成長率2.9%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥4,046、配当性向34%でBPS追跡。

悲観 35%
円高・需要失速シナリオ
¥1,807
推定フェアバリュー/株
CoE12.1%
ROE(初年→10年目)-5.0%→8.3%
TV成長率1.0%
中立 40%
緩やかな成長継続シナリオ
¥5,342
推定フェアバリュー/株
CoE9.1%
ROE(初年→10年目)10.7%→10.7%
TV成長率1.8%
楽観 25%
北米・欧州インフラ特需シナリオ
¥11,216
推定フェアバリュー/株
CoE6.6%
ROE(初年→10年目)13.8%→10.6%
TV成長率2.9%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥612、総合スコア6.2から指数関数的に倍率算出。

悲観 35%
円高・需要失速シナリオ
¥5,507
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥612
想定PER9倍
中立 40%
緩やかな成長継続シナリオ
¥8,567
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥612
想定PER14倍
楽観 25%
北米・欧州インフラ特需シナリオ
¥14,074
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥612
想定PER23倍
PBR法による価値算定を見送り
過去PBR中央値が1.5超のため、PBR法による価値算定は適していません(高ROE/成長銘柄)

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥612。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (8.3) 中央値 (11.8) 上位25% (15.8)
悲観 35%
円高・需要失速シナリオ
¥5,074
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER8.3倍
中立 40%
緩やかな成長継続シナリオ
¥7,247
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER11.8倍
楽観 25%
北米・欧州インフラ特需シナリオ
¥9,660
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER15.8倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 36.6%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -4.3% / 中央 6.7% / 上振れ 18.8%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥1,272 / 中央 ¥7,598 / 上振れ ¥29,903
現在 ¥7,300 → 分布の下から 0%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.2%
10年後の状態: 成長37% 横ばい59% 衰退4% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
株主還元強化
57.1%
好況・上振れサイクル
52.3%
景気後退・需要減
50.1%
AI投資の供給側恩恵
35.7%
バリュエーション低下
34.8%
利益率改善
32.6%
バリュエーション上昇
29.9%
AI電力・光通信インフラ需要
29.4%
利益率悪化
21.3%
大幅業績ショック
21.3%
構造的衰退
12.4%
競争優位低下
12.3%
TOB・買収
8.1%
過剰債務・既存株主毀損
2.1%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥7,300(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)6.59%10.09%14.59%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥6,877
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥6,877
スタート時の状態C(名目永続成長率 1.0%、直近売上成長 9.1%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (35%) 中立 (40%) 楽観 (25%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥5,883 ¥10,710 ¥24,764 ¥12,534
残余利益 ¥1,807 ¥5,342 ¥11,216 ¥5,573
PERマルチプル ¥5,507 ¥8,567 ¥14,074 ¥8,873
PBR分位法
PER分位法 ¥5,074 ¥7,247 ¥9,660 ¥7,090
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥8,518
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥2,512 割安
¥4,568
FV¥8,518 割高
¥14,929
¥18,661
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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