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NTN 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム
機械
ベアリング
R&I BBB+ (stable)
投資テーゼ
自動車ハブベアリングに強みを持つ世界五指のベアリングメーカー。EV化・風力発電・ロボット需要を追い風に工業用比率の拡大を狙う局面にある。
📋
事業内容
NTNは自動車用ハブベアリング・等速ジョイントを主力とし、産業機械・航空機・風力発電向けにも精密軸受を供給する世界五位前後のベアリング専業メーカーである。国内ではNSK・JTEKTと並ぶ大手三社の一角を占め、グローバルにはSKF・Schaefflerと競合する。売上構成は自動車が過半を占め、地域では日本・欧州・北米・アジア新興国に分散する。
⚡
競争優位性(業界内MOAT)
3/10
顧客認定(Qualification)障壁 自動車・航空機向けベアリングは安全部品として長期の品質認定プロセスが必要であり、既存サプライヤーを途中で切り替えるコストは極めて高い。一度量産採用されれば車種ライフサイクルの間は安定受注が続く構造となっている。
精密加工・冶金ノウハウの蓄積 軸受鋼の熱処理・超精密研削技術は数十年の製造経験と暗黙知に基づくもので、新興メーカーが短期間で同等品質を実現することは困難である。特に航空機・風力向けの大型・特殊軸受では参入障壁が一段高い。
グローバル生産・サービスネットワーク 世界各地に製造拠点と販売・保守網を持ち、顧客の現地調達ニーズや緊急交換需要に対応できる体制はグローバル競合との差別化要素となっている。ただし国内大手三社間では同等水準であり優位性はやや限定的である。
📈
業界の成長性・セクター動態
3/10
再生可能エネルギー・ロボット向け産業用軸受の拡大 風力発電の大型化はメインシャフト・増速機用大型軸受の需要を拡大させ、人型・協働ロボットの普及は高精度・軽量軸受の市場を創出する。いずれも現在の自動車依存から収益構造を多角化する長期ドライバーとして期待できる。
EV・ADAS対応製品への転換とコスト構造改革 ハブベアリングはEV化でも継続需要があり、センサー内蔵スマートベアリングへの付加価値シフトが粗利改善の鍵となる。同時に国内外の生産拠点再編と固定費削減により、自動車市場の量的成長鈍化を利益率向上で補う戦略が進行中である。
⚠️
リスクファクター分析
3/10
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
中リスク 自動車生産台数の長期的な伸び悩み
EVシフトに伴うパワートレイン部品の複雑化縮小と生産台数の地政学的分散が、従来の日系カーメーカーへの依存度の高いNTNの受注に下押し圧力をかける可能性がある。
中リスク 原材料(特殊鋼)コストの上昇と価格転嫁の遅れ
ベアリング鋼価格は資源価格に連動して変動し、自動車向け長期契約では価格改定に時間を要するため、コストプッシュ局面では一時的に利益率が大幅に悪化するリスクがある。
中リスク 為替変動リスク(円安・円高双方向)
海外売上比率が高い一方、日本での生産コストも大きく、急速な円高局面では輸出採算が悪化する。ヘッジは一定程度実施されているが大きな方向性の変化には対応しきれない場合がある。
中リスク 中国・アジア新興メーカーとの競合激化
低価格帯ベアリング市場では中国勢のコスト競争力が強く、NTNの量産汎用品の価格に下押し圧力をかけている。精密・高付加価値品へ注力しない限り中長期的なシェア低下が続くリスクがある。
💡
見通し(上振れ経路と実現確度)
3/10
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
中 航空機需要回復とサービスアフターマーケットの成長
コロナ後の航空旅客回復に伴いジェットエンジン・機体向け軸受の新製品需要とMRO(整備・補修)市場が拡大しており、高利益率のアフターマーケット比率向上が期待できる。
中 スマートベアリング・センシング統合による付加価値向上
軸受にセンサーを内蔵し振動・温度・荷重データをリアルタイム取得するスマートベアリングは、工場の予知保全需要を取り込む新市場である。IoT・DX投資の拡大とともに高付加価値製品へのシフトが利益率改善に寄与しうる。
💰
株主還元政策
3/10
配当利回りは市場平均並みで推移しており、財務的な安定性は保たれている。一方ROEは構造的に低位に留まっており、自己株買いや事業ポートフォリオの選択と集中による資本効率改善が株主還元向上の前提条件となる。バリュエーションはPBR一倍前後で推移しており、収益性改善シナリオが実現すれば再評価余地が存在する。
EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益)
DPS(1株配当年間)
⚖️
内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート) +3.70%
成熟市場ERP(Damodaran) +4.23%
日本カントリーリスクプレミアム +0.91%
業種ベータ(機械・産業機器) ×1.10
→ 業種調整後の市場リスクプレミアム +5.68%
リスク耐性スコア調整(3/10) +1.20%
MOAT スコア調整(3/10) +0.50%
格付け調整(R&I BBB+) +0.00%
当社中立CoE 11.08%
リスク耐性スコア(3/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 45%
— 自動車減産長期化+円高で収益圧迫、株価大幅調整
中立 23%
— EV向け需要が自動車減を補い緩やかな増収増益継続
楽観 32%
— 風力・ロボット拡大が加速し産業機械比率が上昇、バリュエーション再評価
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥511/株
悲観45% / 中立23% / 楽観32%
リスク耐性スコア 3/10 より算出
DCF
配当割引(DDM)
残余利益(RIM)
PERマルチプル
PBR分位法
PER分位法
★MC
DCF法による算定を見送り
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難) 直近3期FCF: 2025年度 197億円 / 2024年度 401億円 / 2023年度 204億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥11。
悲観 45%
自動車減産長期化+円高で収益圧迫、株価大幅調整
¥57
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト 14.1%
ターミナル成長率 0.4%
中立 23%
EV向け需要が自動車減を補い緩やかな増収増益継続
¥112
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト 11.1%
ターミナル成長率 1.0%
楽観 32%
風力・ロボット拡大が加速し産業機械比率が上昇、バリュエーション再評価
¥222
推定フェアバリュー/株
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥439、配当性向45%でBPS追跡。
悲観 45%
自動車減産長期化+円高で収益圧迫、株価大幅調整
¥159
推定フェアバリュー/株
CoE 14.1%
ROE(初年→10年目) -5.0%→8.3%
TV成長率 0.4%
中立 23%
EV向け需要が自動車減を補い緩やかな増収増益継続
¥393
推定フェアバリュー/株
CoE 11.1%
ROE(初年→10年目) 10.3%→10.3%
TV成長率 1.0%
楽観 32%
風力・ロボット拡大が加速し産業機械比率が上昇、バリュエーション再評価
¥662
推定フェアバリュー/株
CoE 8.6%
ROE(初年→10年目) 12.6%→10.6%
TV成長率 2.0%
PERマルチプル法。ピークEPS=¥58、総合スコア3.0から指数関数的に倍率算出。
悲観 45%
自動車減産長期化+円高で収益圧迫、株価大幅調整
¥351
推定フェアバリュー/株
中立 23%
EV向け需要が自動車減を補い緩やかな増収増益継続
¥526
推定フェアバリュー/株
楽観 32%
風力・ロボット拡大が加速し産業機械比率が上昇、バリュエーション再評価
¥818
推定フェアバリュー/株
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=1.01倍、現BPS=¥439。
PBR推移(月次・全期間)
PBR月次
下位25% (0.75)
中央値 (1.01)
上位25% (1.44)
悲観 45%
自動車減産長期化+円高で収益圧迫、株価大幅調整
¥330
推定フェアバリュー/株
中立 23%
EV向け需要が自動車減を補い緩やかな増収増益継続
¥446
推定フェアバリュー/株
楽観 32%
風力・ロボット拡大が加速し産業機械比率が上昇、バリュエーション再評価
¥633
推定フェアバリュー/株
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥58。
PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次
下位25% (9.5)
中央値 (17.3)
上位25% (31.2)
悲観 45%
自動車減産長期化+円高で収益圧迫、株価大幅調整
¥555
推定フェアバリュー/株
中立 23%
EV向け需要が自動車減を補い緩やかな増収増益継続
¥1,010
推定フェアバリュー/株
楽観 32%
風力・ロボット拡大が加速し産業機械比率が上昇、バリュエーション再評価
¥1,822
推定フェアバリュー/株
10年後の株価を 5000通り の未来シナリオでシミュレーション。
業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。
(最終計算: 2026-05-10)
総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 8.4%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -14.5% /
中央 -3.1% /
上振れ 9.1%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥56 /
中央 ¥202 /
上振れ ¥671
現在 ¥416 →
分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
1.3%
10年後の状態: 成長17% 横ばい10% 衰退71% 倒産・上場廃止1%
事象タグ別の10年発生確率
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。
現在 ¥416 (赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果 下振れ 中央 上振れ
必要利回り(株主資本コスト) 6.59% 10.09% 14.59%
成長持続年数(競争優位性に連動) 7年 10年 13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) ¥138
10年後EPS/BPS×出口評価(中央) ¥138
スタート時の状態 C(名目永続成長率 1.0%、直近売上成長 5.7%)
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
評価モデル
悲観 (45%)
中立 (23%)
楽観 (32%)
加重平均
DCF
—
—
—
—
配当割引
¥57
¥112
¥222
¥122
残余利益
¥159
¥393
¥662
¥374
PERマルチプル
¥351
¥526
¥818
¥541
PBR分位法
¥330
¥446
¥633
¥454
PER分位法
¥555
¥1,010
¥1,822
¥1,065
モデル平均
↑ 各モデルの確率加重平均
¥511
📊
株価チャート
バリュエーションゾーン
¥160
割安 ¥290
FV¥511
割高 ¥831
¥1,039
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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