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6479 ミネベアミツミ 銘柄分析・適正株価

ミネベアミツミ 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 電子部品・精密部品 グローバルニッチトップ・多品種展開 JCR AA- (stable) R&I A+ (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
ミネベアミツミは超精密ボールベアリングで世界シェア首位を誇り、HDD・モーター・センサー等に垂直展開する精密部品の総合メーカーである。EV・FA・データセンター向け需要拡大を背景に売上は2019年比約1.7倍に成長し、中長期の構造的需要増が継続見込まれる。一方、現在のPBRおよびROE水準は潜在利益力に対して割安感があり、利益率改善局面での株価再評価余地が大きい。
8
競争優位性
業界内MOAT
7
業界成長性
セクター動態
6
リスク耐性
財務・事業安定性
6
株主還元
配当・自社株買い
7
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
6.8/10
競争優位性
8
業界成長性
7
リスク耐性
6
株主還元
6
見通し
7

5.6Sol 個別レビュー

Claude Fable 5によるシナリオ加重評価
見送り寄り 簡易
5.6Sol乖離率 -8.6% レビュー時株価との比較
妥当価値 3,491円 シナリオ加重平均
基準株価 3,821円 2026-07-17 / kabufu-db
確信度 簡易評価

投資テーゼ

ミネベアミツミ。M&A巧者だが今は業績の谷とバリュエーションの山が重なる

主な懸念

26/3期は純利益+67%と好調だったが27/3期は-16%の減益ガイダンスで、過去1年+71%上昇した株価に対して利益が追いつかない局面。予想PER約18倍は部品コングロとして高め。乖離マイナス

シナリオ内訳

5.6Sol評価のシナリオ、確率、妥当価値、根拠
シナリオ確率妥当価値根拠
悲観:減益拡大 20.0% 2,310円 EPS210円×PER11倍
悲観:計画線下振れ 20.0% 2,964円 EPS228円×PER13倍
中立:計画線 30.0% 3,582円 EPS247円×PER14.5倍
楽観:回復前倒し 20.0% 4,240円 EPS265円×PER16倍
楽観:再評価 10.0% 5,130円 EPS285円×PER18倍
評価日: 2026-07-21 03:47:05
📋 事業内容
15,227億円
売上高
FY2025実績
595億円
親会社帰属
純利益
1,337億円
営業CF
FY2025実績
46.9%
自己資本
比率
7.9%
ROE
FY2025

ミネベアミツミ株式会社は、精密ボールベアリングを中核に、情報機器・自動車・産業機器向けの精密部品・電子部品を幅広く製造するグローバルメーカーである。2017年にミネベアとミツミ電機が経営統合し、ベアリング・モーター・センサー・アナログ半導体・電源モジュールなど多様な製品群を一体提供できる体制を構築した。売上の約7割は海外で、タイ・中国・欧州・北米に生産拠点を持つ。主要顧客にはHDDメーカー、自動車OEM、家電・スマートフォンメーカーが名を連ねる。近年はEV化・自動化・データセンター拡大という構造的トレンドを背景に売上を年率8%超で拡大させており、高付加価値製品への事業シフトを進めている。

競争優位性(業界内MOAT) 8/10

①超精密ボールベアリングの世界首位シェア

HDD向けを中心に極めて高い寸法精度を要する超精密ボールベアリングで世界首位のシェアを保持する。数十年にわたる製造ノウハウと専用設備への継続投資が参入障壁を形成しており、新規参入や代替は事実上困難である。顧客の設計に深く組み込まれるため受注の継続性が高い。

②ミツミ統合による一括供給能力

ミツミ電機との統合により、センサー・アクチュエータ・電源ICなど電子部品ラインアップが大幅に拡充された。機構部品から電子部品まで一括供給できる体制は顧客の調達コスト削減につながり、スイッチングコストを高める競争優位として機能している。

③グローバル低コスト生産体制

タイを筆頭に東南アジア・中国に大規模生産拠点を持ち、高品質と低コストを両立する生産体制を整備している。労働集約的な精密加工工程を低賃金地域で行いながら品質管理を維持するノウハウは長年の蓄積によるものであり、容易には模倣できない。

📈 業界の成長性・セクター動態 7/10

中期見通し

2〜3年の中期では、自動車の電動化加速を受けた車載モーター・センサー需要の取り込みが主要成長ドライバーとなる。EVは内燃機関車比でベアリング・モーター搭載数が増加するため、既存顧客の電動化移行がそのまま増収につながりやすい。データセンター向けFANモーターも生成AI投資拡大を背景に安定的な需要増が見込まれ、売上16,000〜17,000億円台への成長が視野に入る。

長期構造的トレンド

5〜10年の長期では、工場自動化(FA)・ロボット普及による産業用ベアリング・アクチュエータ需要の拡大、および自動運転車向けの高精度センサー需要増が構造的な成長エンジンとなる。さらに宇宙・航空防衛分野への精密部品供給や医療機器向けの微小モーターなど、高付加価値ニッチ市場への展開も進んでおり、収益性の改善とともに長期成長が期待できる。

⚠️ リスクファクター分析 6/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク景気後退・需要急減速

スマートフォン・HDD・自動車など主要顧客産業が同時に需要後退した場合、受注が急減し稼働率低下による利益圧縮が発生するリスクがある。在庫調整局面では短期間での売上減少が想定される。

高リスク為替変動リスク

売上の約7割が海外で、円高進行は外貨建て売上の円換算減少と輸出競争力低下をもたらす。2023年以降の円安恩恵が反転した場合、業績への下押し圧力が大きくなる可能性がある。

中リスク設備投資負担とFCF圧迫

成長投資優先の戦略の下、資本支出が高水準に維持されておりFCFが直近で79億円まで縮小している。景気悪化時には財務柔軟性が低下するリスクがある。

中リスク地政学リスク・サプライチェーン断絶

中国・東南アジアに主要生産拠点を持つため、米中摩擦の激化や自然災害・パンデミックによる生産停止リスクが存在する。特定地域への依存度が高い製品カテゴリでは代替生産が困難な場合がある。

低リスク技術代替リスク

次世代記憶媒体の普及によるHDD市場縮小は、主力製品であるHDD向けベアリング需要に長期的な影響を与えうる。ただし既に非HDD向けへの多様化が進んでおりリスクは限定的である。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 7/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

EV・xEV向け車載部品の急拡大

電動化に伴い1台あたりのベアリング・モーター・センサー搭載数が大幅増加する。既存自動車顧客のEV移行が即座な需要増につながり、2030年に向けた車載事業の大幅な売上増が期待できる。

AI・データセンター向けFANモーター需要

生成AI普及に伴うサーバー増設でデータセンターの冷却用FANモーター需要が急増している。同社は既にこの分野で採用実績を持ち、需要拡大の直接的な受益者として売上増が見込まれる。

航空宇宙・医療への高付加価値展開

航空機や医療機器向けの超精密部品はより高い利益率が期待できる成長分野である。既存の精密加工技術を転用し、これらのニッチ高付加価値市場への展開が進めば収益性改善につながる。

💰 株主還元政策 6/10

ミネベアミツミは安定的な増配を基本方針としており、配当金は2019年の28円から2025年には45円へと6年間で約61%増加した。配当性向は概ね30%前後で推移しており、成長投資との両立を意識した水準に設定されている。自社株買いについては機動的な実施姿勢を示しているものの、設備投資需要が旺盛な局面では規模が限定される傾向がある。今後は利益率改善に伴うEPS向上を通じた増配継続が基本シナリオであり、キャッシュ創出力の向上が株主還元の拡充につながると期待される。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
10年国債利回り(リスクフリーレート)+2.86%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(電子部品)×1.27
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+6.50%
リスク耐性スコア調整(6/10)+0.00%
MOAT スコア調整(8/10)-0.60%
格付け調整(JCR AA- / R&I A+)-0.20%
当社中立CoE8.56%
悲観 CoE
11.6%
中立 CoE
8.6%
楽観 CoE
6.1%
リスク耐性スコア(6/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 34%
中立 32%
楽観 34%
悲観 34% — 景気後退・顧客在庫調整
中立 32% — 緩やかな収益回復と安定成長
楽観 34% — EV・データセンター需要急拡大
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥3,159/株
悲観34% / 中立32% / 楽観34%
リスク耐性スコア 6/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 79億円 / 2024年度 255億円 / 2023年度 -622億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥45。成長率は過去DPS CAGR(10年=16.6%、直近3年=7.7%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(13年)でターミナル成長率に収束。

悲観 34%
景気後退・顧客在庫調整
¥557
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト11.6%
ターミナル成長率1.3%
中立 32%
緩やかな収益回復と安定成長
¥1,202
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト8.6%
ターミナル成長率2.3%
楽観 34%
EV・データセンター需要急拡大
¥3,161
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.1%
ターミナル成長率2.9%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,845、配当性向30%でBPS追跡。

悲観 34%
景気後退・顧客在庫調整
¥888
推定フェアバリュー/株
CoE11.6%
ROE(初年→10年目)-4.9%→8.3%
TV成長率1.3%
中立 32%
緩やかな収益回復と安定成長
¥2,801
推定フェアバリュー/株
CoE8.6%
ROE(初年→10年目)10.9%→10.9%
TV成長率2.3%
楽観 34%
EV・データセンター需要急拡大
¥6,295
推定フェアバリュー/株
CoE6.1%
ROE(初年→10年目)14.6%→10.6%
TV成長率2.9%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥188、総合スコア6.8から指数関数的に倍率算出。

悲観 34%
景気後退・顧客在庫調整
¥1,876
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥188
想定PER10倍
中立 32%
緩やかな収益回復と安定成長
¥3,002
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥188
想定PER16倍
楽観 34%
EV・データセンター需要急拡大
¥4,878
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥188
想定PER26倍
PBR法による価値算定を見送り
過去PBR中央値が1.5超のため、PBR法による価値算定は適していません(高ROE/成長銘柄)

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥188。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (14.8) 中央値 (21.6) 上位25% (33.7)
悲観 34%
景気後退・顧客在庫調整
¥2,770
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER14.8倍
中立 32%
緩やかな収益回復と安定成長
¥4,057
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER21.6倍
楽観 34%
EV・データセンター需要急拡大
¥6,320
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER33.7倍

10年後の株価を 1000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-07-29)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
中立
期待年利が必要利回りを上回る確率: 50.4%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -7.2% / 中央 8.2% / 上振れ 20.6%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(1000シナリオ)
下振れ ¥771 / 中央 ¥6,029 / 上振れ ¥21,035
現在 ¥3,902 → 分布の下から 0%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.0%
10年後の状態: 成長48% 横ばい48% 衰退5% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
rate environment net interest bridge
97.1%
株主還元強化
51.2%
景気後退・需要減
49.0%
好況・上振れサイクル
46.5%
AI電力・光通信インフラ需要
39.5%
durable_technical_recession_catchup
36.9%
利益率改善
36.9%
ordinary_nominal_recession_catchup
36.9%
AI投資の供給側恩恵
35.6%
バリュエーション低下
35.1%
AI先端パッケージ・材料需要
32.8%
バリュエーション上昇
30.3%
利益率悪化
21.2%
大幅業績ショック
18.7%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(1000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥3,902(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
🍝 トータルリターンの10年推移(1000通りのシナリオ)
横軸 = 経過年 / 縦軸 = 配当込み累積トータルリターン(%)。薄い線1本1本が1回のシミュレーション、 太線が中央シナリオ、帯が下振れ〜上振れ(P10〜P90)。0%(灰線)より上なら投資元本を上回る。
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)4.65%8.15%12.65%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥4,477
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥4,477
スタート時の状態S(名目永続成長率 2.3%、直近売上成長 6.7%)

※ 試算精度について:現在は 1000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (34%) 中立 (32%) 楽観 (34%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥557 ¥1,202 ¥3,161 ¥1,649
残余利益 ¥888 ¥2,801 ¥6,295 ¥3,339
PERマルチプル ¥1,876 ¥3,002 ¥4,878 ¥3,257
PBR分位法
PER分位法 ¥2,770 ¥4,057 ¥6,320 ¥4,389
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥3,159
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥838 割安
¥1,523
FV¥3,159 割高
¥5,164
¥6,455
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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