株譜kabufu
📊 概要・チャート・財務 📋 銘柄分析スクリーニング一覧へ 🏭 電気機器の業界分析

6701

日本電気 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
JCR AA- (stable) R&I A+ (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
官公庁・通信インフラに深く根ざした社会基盤ITプロバイダーとして、AI時代の大容量データ伝送を支える海底ケーブルと顔認証世界最高水準の生体認証技術を両輪に、国内外で構造的成長が続く。
4
競争優位性
業界内MOAT
4
業界成長性
セクター動態
3
リスク耐性
財務・事業安定性
3
株主還元
配当・自社株買い
5
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
3.8/10
競争優位性
4
業界成長性
4
リスク耐性
3
株主還元
3
見通し
5
📋 事業内容
35,827億円
売上高
FY2026実績
2,702億円
親会社帰属
純利益
4,385億円
営業CF
FY2026実績
49.1%
自己資本
比率
12.3%
ROE
FY2026

NECは官公庁・通信キャリア・社会インフラを主顧客とする国内大手ITシステムインテグレーターであり、ハードウェアからソフトウェア・運用保守まで一貫提供する。海底ケーブル事業は設計から敷設・保守までを垂直統合する世界トップ三極の競合優位を持ち、顔認証をはじめとする生体認証技術はNIST精度評価で継続的に最上位を獲得している。グローバルな空港・入国管理・金融機関への導入実績が積み上がり、DX時代の社会基盤を支える総合ITプロバイダーとして独自の地位を占める。

競争優位性(業界内MOAT) 4/10

NIST顔認証精度評価で世界首位を継続取得しており、精度・速度・プライバシー設計の三要素で競合他社を明確に上回る。長年の学術・政府機関との共同研究が技術ライブラリとして蓄積され、後発企業が追随するにはデータと年月が不可欠となる。

設計・製造・専用敷設船運航・保守の全工程を自社で完結できる事業者は世界で三社程度しか存在せず、新規参入には数千億円規模の設備投資と十年超の実績形成が必要となる。AI時代の超大容量ニーズに対応する最新世代ケーブル技術でも先行投資を継続している。

国防・警察・税務・社会保障など機密性の高い基幹システムを長期にわたり受託しており、セキュリティ審査・業務ノウハウ・人的関係が複合的な参入障壁を形成している。随意契約慣行と高い移行コストにより、一度構築した顧客基盤は極めて安定的に維持される。

📈 業界の成長性・セクター動態 4/10

生成AIの学習・推論インフラが世界各地のデータセンターに分散展開されるにつれ、大陸間の超低遅延・大容量接続ニーズが急拡大している。NECはアジア・太平洋・大西洋ルートで複数の大型案件を受注済みであり、受注残高と工事稼働率は過去最高水準に達している。

新興国を中心に空港・国境管理・金融KYCへの生体認証導入が加速しており、NISTトップ評価が技術選定の基準として機能している。SaaS型クラウド提供モデルへの移行でストック収益比率が高まり、売上の安定性と利益率の双方が改善する構造となっている。

⚠️ リスクファクター分析 3/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

中リスク公共予算依存リスク

国内売上の過半が政府・官公庁向けであり、財政緊縮や調達制度改革が実施された場合には売上・利益が下振れしやすい構造を持つ。

中リスク海底ケーブル工期・コストリスク

大型敷設プロジェクトは天候・地政学・許認可の影響を受けやすく、過去に大規模損失計上を経験しており、採算管理の精度が株価変動の主因となりやすい。

中リスク為替リスク

海底ケーブル・生体認証の海外売上比率上昇に伴い、円高局面では円換算収益の目減りが営業利益を圧迫し、為替ヘッジコストも収益性に影響する。

中リスク技術陳腐化・競合台頭リスク

生体認証分野では中国系・欧米系スタートアップが急速に精度を向上させており、NIST首位の優位が数年内に相対化されるリスクが存在する。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 5/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

海底ケーブル超サイクル

生成AIとクラウド分散化が引き起こす大陸間帯域需要の爆発的拡大は、既存インフラの更新需要と新規ルート開設需要を同時多発的に生み出しており、供給能力に上限がある世界三極の一角であるNECにとって数年単位の受注積み上げが見込まれる。

生体認証グローバル標準化

ICAO準拠の電子パスポートや国際空港システムにNIST最上位技術が採用される流れが加速しており、NECは既存の空港・入国管理実績を梃子に新興国の大型インフラ案件を連鎖的に取り込める位置にある。

国内公共DX加速

マイナンバー基盤の拡張・デジタル庁主導のシステム統合・警察・防衛DXなど国内公共IT投資は中長期的な増加基調にあり、NECはシェアと信頼性において競合優位を持つ最有力受注候補である。

💰 株主還元政策 3/10

配当は安定的に維持されているが増配ペースは緩やかで、ROEは単桁台からの回復途上にある。資本配分の改善(政策保有株縮減・自社株買い強化)が進めば株主還元の拡大余地は大きく、PBRは依然として割安水準にある。海底ケーブルと生体認証の高採算案件比率上昇が中期的な利益率改善を牽引し、EPS成長がバリュエーション再評価のトリガーとなりうる。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(ITサービス・ソフトウェア)×1.42
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+7.31%
リスク耐性スコア調整(3/10)+1.20%
MOAT スコア調整(4/10)+0.20%
格付け調整(JCR AA- / R&I A+)-0.20%
当社中立CoE12.21%
悲観 CoE
15.2%
中立 CoE
12.2%
楽観 CoE
9.7%
リスク耐性スコア(3/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 39%
中立 34%
楽観 27%
悲観 39% — 悲観シナリオ
中立 34% — 中立シナリオ
楽観 27% — 楽観シナリオ
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥2,342/株
悲観39% / 中立34% / 楽観27%
リスク耐性スコア 3/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2026年度 4,721億円 / 2025年度 2,132億円 / 2024年度 1,952億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥38。成長率は過去DPS CAGR(10年=12.0%、直近3年=20.0%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(9年)でターミナル成長率に収束。

悲観 39%
悲観シナリオ
¥382
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト15.2%
ターミナル成長率1.6%
中立 34%
中立シナリオ
¥626
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト12.2%
ターミナル成長率2.2%
楽観 27%
楽観シナリオ
¥1,123
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト9.7%
ターミナル成長率3.0%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,650、配当性向19%でBPS追跡。

悲観 39%
悲観シナリオ
¥663
推定フェアバリュー/株
CoE15.2%
ROE(初年→10年目)-1.3%→9.9%
TV成長率1.6%
中立 34%
中立シナリオ
¥1,603
推定フェアバリュー/株
CoE12.2%
ROE(初年→10年目)12.0%→12.0%
TV成長率2.2%
楽観 27%
楽観シナリオ
¥2,869
推定フェアバリュー/株
CoE9.7%
ROE(初年→10年目)14.6%→12.2%
TV成長率3.0%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥203、総合スコア3.8から指数関数的に倍率算出。

悲観 39%
悲観シナリオ
¥1,421
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥203
想定PER7倍
中立 34%
中立シナリオ
¥2,030
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥203
想定PER10倍
楽観 27%
楽観シナリオ
¥3,450
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥203
想定PER17倍

過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=1.22倍、現BPS=¥1,650。

PBR推移(月次・全期間)
PBR月次 下位25% (0.91) 中央値 (1.22) 上位25% (1.80)
悲観 39%
悲観シナリオ
¥1,495
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PBR0.91倍
中立 34%
中立シナリオ
¥2,009
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PBR1.22倍
楽観 27%
楽観シナリオ
¥2,971
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PBR1.80倍

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥203。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (17.5) 中央値 (26.8) 上位25% (36.3)
悲観 39%
悲観シナリオ
¥3,559
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER17.5倍
中立 34%
中立シナリオ
¥5,438
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER26.8倍
楽観 27%
楽観シナリオ
¥7,358
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER36.3倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 1.8%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -17.0% / 中央 -8.2% / 上振れ 4.1%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥296 / 中央 ¥872 / 上振れ ¥4,507
現在 ¥4,200 → 分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.3%
10年後の状態: 成長6% 横ばい65% 衰退28% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
AIエージェント代替・内製化リスク
57.4%
景気後退・需要減
43.0%
株主還元強化
42.8%
バリュエーション低下
36.0%
AI活用による生産性上振れ
32.3%
利益率改善
29.9%
バリュエーション上昇
24.7%
利益率悪化
21.7%
好況・上振れサイクル
19.4%
大幅業績ショック
18.2%
AI代替・知識労働サービス圧迫
17.6%
競争優位低下
12.9%
構造的衰退
11.8%
希薄化・増資
6.4%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥4,200(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)8.18%11.68%16.18%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥872
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥872
スタート時の状態S(名目永続成長率 2.0%、直近売上成長 2.6%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (39%) 中立 (34%) 楽観 (27%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥382 ¥626 ¥1,123 ¥665
残余利益 ¥663 ¥1,603 ¥2,869 ¥1,578
PERマルチプル ¥1,421 ¥2,030 ¥3,450 ¥2,176
PBR分位法 ¥1,495 ¥2,009 ¥2,971 ¥2,068
PER分位法 ¥3,559 ¥5,438 ¥7,358 ¥5,224
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥2,342
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥827 割安
¥1,504
FV¥2,342 割高
¥3,554
¥4,443
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
利用規約 | プライバシーポリシー | サイトマップ