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FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
アルプスアルパイン株式会社は、アルプス電気とアルパインが2019年に経営統合して誕生した電子部品・車載情報機器メーカーである。コンポーネント事業(スイッチ、センサ、通信モジュール、電源系部品)と車載情報機器事業(ナビゲーション、ディスプレイオーディオ、コックピットシステム)の二本柱で構成され、売上の約7割を車載向けが占める。主要顧客は国内外の自動車メーカーおよびTier1サプライヤー。スマートフォン向けカメラ用アクチュエータや産業・IoT向けワイヤレスモジュールも手掛け、事業ポートフォリオは多岐にわたる。グローバルに生産・開発拠点を展開し、年間売上は約1兆円規模に達する。
①車載HMIにおける技術蓄積と長期顧客関係
自動車のスイッチ・ノブ・タッチパネルなどHMI部品は、車種ごとのカスタム設計・高品質基準への適合・長期供給保証が求められる。アルプスアルパインは主要自動車メーカーとの数十年に及ぶ取引関係と車載品質実績を持ち、新規参入者が短期間で代替することは困難なポジションを確立している。
②精密小型部品の設計・製造技術
スイッチ・センサ・アクチュエータ等の精密小型部品において、材料選定から金型・製造工程まで高度な技術ノウハウを蓄積している。特にスマートフォンカメラ用AFアクチュエータや電子シフターなど、設計難易度が高く量産品質の確保が難しい製品群で競争力を発揮しており、技術的な参入障壁が存在する。
③通信モジュールのグローバルシェア
Bluetooth・Wi-Fi・LTEなどの小型ワイヤレスモジュールにおいて、IoT機器・車載インフォテインメント向けにグローバルトップ水準のシェアを有する。通信規格への迅速な対応力と量産品質管理の実績が顧客の採用継続を促し、スイッチング障壁として機能している。
中期見通し
2025〜2027年度にかけて、EV・PHV向け車載部品の需要拡大と構造改革効果による収益性改善が主要ドライバーとなる見通し。自動車の電動化に伴い電子制御ユニット(ECU)数増加・HMI高度化が進み、アルプスアルパインの搭載点数増加と高付加価値化が期待される。一方、スマートフォン市場の需要変動や原材料・物流コストの動向がリスク要因として残る。収益率の改善ペース次第では、利益成長率が売上成長率を上回る蓋然性がある。
長期構造的トレンド
2030年以降に向けて、自動運転レベルの段階的向上・コックピットのデジタル化・SDV(ソフトウェア定義車両)への移行が長期成長の構造的基盤となる。HMIの重要性が増す中、タッチ・ジェスチャ・音声統合型の次世代操作系モジュールへの需要が拡大する公算が大きい。また、スマートホーム・工場自動化・ウェアラブル機器向けのIoTモジュール市場も中長期で拡大が見込まれ、車載以外の成長軸としての役割が期待される。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
自己資本比率が約0.6%と極めて低水準であり、有利子負債依存度が高い。金利上昇局面では財務費用が増加し、景気後退時には業績悪化が財務健全性に直結するリスクがある。
売上の7割超を占める車載向けは、自動車生産台数の減少・半導体不足・サプライチェーン混乱に対して高感応度。主要自動車メーカーの生産調整が直接的な業績下押し要因となる。
スマートフォン用カメラアクチュエータや操作部品は顧客集中リスクを伴う。スマホ市況の悪化・主要顧客のサプライヤー変更は短期的に売上を大きく押し下げる可能性がある。
製品原材料(金属・電子部品)の価格変動と製造コストへの為替影響が利益率を左右する。価格改定交渉が遅れる局面ではコスト転嫁できずに収益が圧迫されるリスクが残る。
EV・自動運転向けの次世代HMIや通信モジュールへの対応が競合比で遅れた場合、主要顧客から採用機会を失うリスクがある。技術ロードマップの見極めと先行開発投資が不可欠。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
電動車・自動運転車では一台当たりの電子部品点数が増加し、HMIモジュールの高機能化・高単価化が進む。アルプスアルパインのコア製品群が直接恩恵を受けるポジションにあり、売上単価・利益率の双方向改善が期待できる。
家電・産業機器・ウェアラブルのIoT化加速に伴い、Bluetooth/Wi-Fi/LTEモジュール需要が持続的に拡大する。車載以外の成長軸として利益多様化に貢献し、景気サイクルリスクの分散効果も見込まれる。
低収益事業の整理・コスト削減・高付加価値品へのシフトが継続すれば、営業利益率の段階的改善が見込まれる。PBR1倍前後の水準から収益性向上が確認されれば、バリュエーション再評価による株価上昇余地がある。
アルプスアルパインは「安定的・継続的な配当」を株主還元の基本方針に掲げており、最終赤字となったFY2024でも年間配当30円を維持した実績がある。FY2025は60円へ倍増し、業績回復に合わせた増配姿勢を示している。配当性向は業績変動に伴い大きくブレるが、絶対額での配当維持・増配を優先する傾向がある。自社株買いの積極的な実施は現時点では限定的で、財務体質の強化と還元拡充のバランスが今後の課題となる。利回り面では現株価水準で約2.5%程度と、高配当とは言えないが一定の還元は確保されている。
リスク耐性スコア 4/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 641億円 / 2024年度 341億円 / 2023年度 -388億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥60。成長率は過去DPS CAGR(10年=11.6%、直近3年=44.2%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(11年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥2,013、配当性向33%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥242、総合スコア5.2から指数関数的に倍率算出。
過去BPSデータの連続性に問題があるため、PBR法による価値算定を見送り(時系列に不連続な急変あり(株式分割の遡及反映が不完全な可能性))
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥242。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 7.39% | 10.89% | 15.39% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥1,207 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥1,207 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 1.0%、直近売上成長 7.3%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (32%) | 中立 (42%) | 楽観 (26%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥672 | ¥1,954 | ¥6,551 | ¥2,739 |
| 残余利益 | ¥851 | ¥2,198 | ¥3,960 | ¥2,225 |
| PERマルチプル | ¥1,935 | ¥3,145 | ¥5,080 | ¥3,261 |
| PBR分位法 | — | — | — | — |
| PER分位法 | ¥2,915 | ¥4,393 | ¥6,670 | ¥4,512 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥3,184 | ||
¥1,593 FV¥3,184 割高
¥5,565 ¥6,956
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