7167
FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
めぶきフィナンシャルグループは2016年に常陽銀行と足利銀行の経営統合により発足した地方銀行持株会社。茨城・栃木・群馬を主要エリアとし、合算預金残高約14兆円、貸出残高約9兆円を誇る北関東最大級の金融グループである。主力の預貸業務に加え、証券・保険・リース・信託などグループ会社を通じた総合金融サービスを提供。2025年3月期の連結純利益は582億円と過去最高を更新し、日銀の利上げ局面での利ざや改善効果が鮮明に現れている。地域密着の法人・個人取引基盤が安定した収益源泉となっている。
①広域店舗網と地域密着基盤
茨城・栃木・群馬三県にまたがる約300店舗体制と長年にわたる地域企業・個人との取引関係は、デジタル銀行が容易に代替できない参入障壁を形成している。特に地元中小企業のメインバンクとしての地位は、資金調達から事業承継・M&A支援まで幅広い取引基盤の維持につながっている。
②常陽・足利ブランドの信頼力
創業100年超の歴史を持つ常陽銀行と足利銀行の両ブランドは地域での強固な認知度・信頼度を誇る。自治体・公共機関との取引関係や地元大学・病院への融資実績は、新規参入者が短期間で築けるものではなく、安定した預金集積と貸出基盤の維持を支えている。
③統合シナジーによるコスト優位
2016年の経営統合以降、システム共通化や事務集中処理の推進によりコスト削減シナジーが積み上がっている。バックオフィス機能の統合や共同調達によるコスト低減効果が収益性改善に寄与しており、単独経営では実現しえなかった規模のメリットが競争力の底上げにつながっている。
中期見通し
2025〜2027年度にかけては日銀の追加利上げを主因とした利ざや改善が収益成長を牽引する見通し。長期固定金利の貸出更改や変動金利ローンの利率上昇が段階的に反映されることで、純利息収益の着実な拡大が期待される。また事業承継支援・M&A仲介・資産運用コンサルティングなど非利息収益源の多様化にも注力しており、フィー収入の底上げが純利益の積み上げに寄与する見込み。
長期構造的トレンド
北関東は人口減少・高齢化が全国平均を上回るペースで進行しており、個人向け貸出・預金の自然減は長期的な収益圧力となる。一方で事業承継需要の増加やシニア層の資産運用ニーズ拡大など新たな収益機会も生まれている。デジタルトランスフォーメーションによる業務効率化と、首都圏在住の北関東出身者向け遠隔サービス展開が持続成長のカギとなる。再生可能エネルギーや地域創生分野へのサステナブルファイナンス拡大も中長期の成長戦略に組み込まれている。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
景気後退や中小企業の業績悪化が顕在化した場合、不良債権の増加や貸倒引当金の積み増しにより純利益が大幅に圧迫される。北関東の製造業・観光業への集中リスクも存在する。
保有する国債・地方債・株式等の時価変動が自己資本に直接影響する。急激な金利上昇局面では債券評価損が拡大し、その他有価証券評価差額が大幅に毀損するリスクがある。
日銀が利上げを停止または利下げに転じた場合、現在の業績改善トレンドが反転するリスクがある。貸出競争激化による利ざや縮小も収益に下押し圧力をもたらす可能性がある。
ネット銀行・フィンテック企業の台頭により若年層の取引が流出するリスクが続く。住宅ローンや個人向け貸出での金利競争激化が利ざや圧縮につながる可能性がある。
北関東は地震リスクが比較的高く、大規模災害発生時には貸出先の業績悪化と融資損失が同時発生し得る。基幹システムの障害や不正アクセスも業務停止・信頼失墜につながるリスクを内包する。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
日銀の追加利上げが市場予想を上回るペースで進んだ場合、貸出・有価証券利回りの上昇が想定以上の純利息収益増加をもたらす。2025年度以降の業績上振れ幅は相当大きくなる可能性がある。
現在PBR0.6倍台の割安水準にあり、配当増・自社株買いによる積極的な株主還元強化や資本コストを意識した経営改善が評価されれば、株価の大幅な再評価余地がある。
北関東の中小企業オーナーの高齢化により事業承継ニーズが急増している。グループのコンサルティング機能を活用したM&A仲介・事業再生支援の強化が非利息収益の新たな柱として育つ可能性がある。
2025年3月期の1株当たり配当は16円(前期比4円増)と増配基調が継続。利益成長を背景に配当性向の段階的引き上げを方針として掲げており、中期的にはDPS20円超を目指す軌道にある。自己資本比率の維持を前提としつつ、ROE向上と株主還元の両立を重視した資本政策を推進。機動的な自社株買いの実施も株価水準に応じて検討しており、総還元性向の向上が期待される。PBR1倍回復に向けた資本効率改善が経営の優先課題として位置付けられている。
リスク耐性スコア 6/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -11,770億円 / 2024年度 -3,489億円 / 2023年度 -24,457億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥16。成長率は過去DPS CAGR(10年=7.2%、直近3年=13.3%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(11年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥968、配当性向27%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥157、総合スコア5.8から指数関数的に倍率算出。
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.49倍、現BPS=¥968。
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥157。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 5.46% | 8.96% | 13.46% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥531 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥531 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 0.0%、直近売上成長 10.3%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (34%) | 中立 (43%) | 楽観 (23%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥182 | ¥348 | ¥727 | ¥379 |
| 残余利益 | ¥440 | ¥1,259 | ¥2,419 | ¥1,247 |
| PERマルチプル | ¥1,411 | ¥2,195 | ¥3,449 | ¥2,217 |
| PBR分位法 | ¥340 | ¥471 | ¥594 | ¥455 |
| PER分位法 | ¥1,022 | ¥1,214 | ¥1,874 | ¥1,301 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥1,120 | ||
¥679 FV¥1,120 割高
¥1,813 ¥2,266
関連: 7167 めぶきフィナンシャルグループ の株価・財務分析(概要ページ) / 銘柄分析ランキング一覧 / 銀行業の業界分析