株譜kabufu
📊 概要・チャート・財務 📋 銘柄分析スクリーニング一覧へ 🏭 銀行業の業界分析

7337

ひろぎんホールディングス 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 地方銀行持株会社 広島地盤・中国地方トップ行 JCR AA- (stable) R&I A+ (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
ひろぎんホールディングスは広島県を地盤とする中国地方最大の地方銀行グループであり、地元製造業・中堅企業との深い取引関係が安定した貸出基盤を形成している。日銀の政策金利正常化による利ざや改善が業績の追い風となり、2025年3月期は純利益358億円と過去最高水準を更新。配当性向の引き上げ方針のもとで株主還元の拡充も期待でき、PBR1倍回復に向けた資本効率改善が中期的なバリュエーション再評価余地を提供する。
6
競争優位性
業界内MOAT
5
業界成長性
セクター動態
5
リスク耐性
財務・事業安定性
6
株主還元
配当・自社株買い
6
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
5.6/10
競争優位性
6
業界成長性
5
リスク耐性
5
株主還元
6
見通し
6
📋 事業内容
2,014億円
売上高
FY2025実績
358億円
親会社帰属
純利益
-8,974億円
営業CF
FY2025実績
4.1%
自己資本
比率
7.1%
ROE
FY2025

株式会社ひろぎんホールディングスは、広島銀行を中核とする中国地方最大の地方銀行グループの持株会社である。2021年4月に持株会社体制へ移行し、東証プライム市場に上場。広島・山口・岡山・島根・鳥取の中国地方5県を主要営業エリアとし、地元製造業・建設業・中小企業向けの融資や預金、資産運用コンサルティングを中心に展開する。近年は法人向けのビジネスマッチングや事業承継支援、個人向けの資産管理サービスにも注力しており、従来の貸出・預金中心のビジネスモデルから手数料収益多様化へのシフトを進めている。日銀の政策正常化を追い風に資金利益が拡大し、2025年3月期の純利益は358億円と過去最高水準を更新した。

競争優位性(業界内MOAT) 6/10

①中国地方トップの地域フランチャイズ

広島銀行は中国地方における預金・貸出シェアで首位を占め、地元企業・自治体・個人顧客との長年にわたる取引関係が強固なロイヤルティを形成している。地域内での圧倒的な知名度とネットワーク効果は新規参入者が短期間で構築できるものではなく、安定した収益基盤の源泉となっている。

②企業取引に根ざした情報優位性

地域中小企業の事業内容・財務実態に関する長期蓄積データと担当者の人的関係は、融資審査・コンサルティングにおける情報優位性を生む。創業融資から事業承継まで伴走する取引スタイルが乗り換えコストを高め、安定した取引継続性を支えている。

③規制による参入障壁と公的インフラ機能

銀行免許という強力な規制参入障壁に加え、地方自治体や準公的機関との取引関係・指定金融機関としての地位がある。地域経済インフラとしての役割は行政・住民との信頼関係を制度的に固定しており、競合他社が短期間で置き換えることは困難である。

📈 業界の成長性・セクター動態 5/10

中期見通し

日銀が2024年以降に政策金利を段階的に引き上げるなかで、貸出・運用利回りの改善が続く見通しである。ひろぎんHDは変動金利型貸出の比率が高く、利上げ局面での資金利益押し上げ効果が大きい。2026〜2027年度にかけて純利益400億円超も射程に入るとみられ、増配余力の拡大が期待される。また法人コンサルや資産管理分野の手数料収益は年率5〜10%程度の伸びが見込まれる。

長期構造的トレンド

中国地方の人口減少・高齢化という逆風は長期的な貸出量成長を抑制する一方、相続・事業承継・資産運用ニーズの増大という別の成長機会を生み出す。デジタルバンキングの普及による業務効率化とコスト削減も利益率改善に寄与する。脱炭素・グリーントランジション融資や広域経済圏での連携強化が新たな収益源として台頭する可能性があり、10年単位でのビジネスモデル進化が求められる局面にある。

⚠️ リスクファクター分析 5/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク与信コスト急増リスク

景気後退や特定取引先の大口不良債権化が与信コストを押し上げ、純利益を大幅に圧迫するリスクがある。地域経済の構造的弱体化が続く場合、中小企業向け貸出の不良債権比率が上昇する懸念がある。

高リスク金利環境の急変・逆回転リスク

日銀が利上げを停止・撤回した場合、利ざや改善シナリオが崩れ業績予想の見直しが迫られる。また急激な長期金利上昇による保有債券・有価証券の含み損拡大が自己資本を毀損するリスクもある。

中リスクフィンテック・デジタル銀行の競合激化

スマートフォン決済や低コストのネット銀行が個人・中小企業顧客を取り込む動きが加速しており、手数料収益や預金シェアの侵食が中長期的な収益力低下につながる可能性がある。

中リスク中国地方の人口・企業数減少

広島県を含む中国地方の人口減少・高齢化・企業廃業が貸出需要の構造的縮小をもたらし、中長期的な資産規模の伸び悩みにつながるリスクがある。新規の貸出先開拓が経営課題となる。

低リスクシステム障害・サイバー攻撃リスク

デジタル化の進展に伴い基幹系システムへのサイバー攻撃やシステム障害のリスクが高まっている。重大インシデントが発生した場合、顧客信頼の毀損と復旧コストが業績に影響する可能性がある。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 6/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

日銀利上げによる資金利益の持続的拡大

政策金利の段階的引き上げが続く場合、変動金利型貸出の多いひろぎんHDは資金利益の大幅な押し上げ効果を享受できる。利ざや1bp改善で数十億円規模の収益インパクトが見込まれ、業績上振れ余地が大きい。

資産運用・事業承継コンサルの手数料収益化

地域富裕層の増加や後継者不足を背景に、資産管理・相続・M&A仲介などの非金利収益ビジネスが急拡大している。フィービジネスの強化は収益の安定性向上にも寄与し、バリュエーション改善につながる。

PBR1倍回復に向けた資本政策の積極化

東証のPBR改善要請を受けた資本効率向上策(自己株取得・増配・ROE目標引き上げ)が株価の再評価を促すチャンスがある。ROE8%超達成が実現すれば、PBRの大幅な上昇が期待できる局面にある。

💰 株主還元政策 6/10

ひろぎんHDは株主還元の充実を経営の重要課題と位置づけており、近年は継続的な増配を実施している。2025年3月期のDPSは48円と前期比11円増配となり、配当利回りは約2.6%水準。中期経営計画では配当性向の段階的引き上げと自己株取得の組み合わせによる総還元強化を掲げており、ROE改善と資本効率向上が株主還元拡充の前提となっている。PBR1倍回復に向けた資本政策の積極化が中長期的な投資家還元の拡大につながるとみられる。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(地方銀行)×0.88
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+4.51%
リスク耐性スコア調整(5/10)+0.00%
MOAT スコア調整(6/10)+0.00%
格付け調整(JCR AA- / R&I A+)-0.20%
当社中立CoE8.01%
悲観 CoE
11.0%
中立 CoE
8.0%
楽観 CoE
6.0%
リスク耐性スコア(5/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 30%
中立 45%
楽観 25%
悲観 30% — 金利上昇一服・与信コスト増加
中立 45% — 利ざや改善継続・安定成長
楽観 25% — 広域展開加速・ROE大幅改善
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥1,524/株
悲観30% / 中立45% / 楽観25%
リスク耐性スコア 5/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -11,000億円 / 2024年度 6,639億円 / 2023年度 -4,029億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥48。

悲観 30%
金利上昇一服・与信コスト増加
¥365
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト11.0%
ターミナル成長率-0.2%
中立 45%
利ざや改善継続・安定成長
¥683
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト8.0%
ターミナル成長率1.0%
楽観 25%
広域展開加速・ROE大幅改善
¥1,492
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.0%
ターミナル成長率2.0%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,669、配当性向40%でBPS追跡。

悲観 30%
金利上昇一服・与信コスト増加
¥780
推定フェアバリュー/株
CoE11.0%
ROE(初年→10年目)-5.0%→7.2%
TV成長率-0.2%
中立 45%
利ざや改善継続・安定成長
¥2,138
推定フェアバリュー/株
CoE8.0%
ROE(初年→10年目)9.5%→9.5%
TV成長率1.0%
楽観 25%
広域展開加速・ROE大幅改善
¥3,943
推定フェアバリュー/株
CoE6.0%
ROE(初年→10年目)12.5%→9.5%
TV成長率2.0%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥119、総合スコア5.6から指数関数的に倍率算出。

悲観 30%
金利上昇一服・与信コスト増加
¥948
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥119
想定PER8倍
中立 45%
利ざや改善継続・安定成長
¥1,541
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥119
想定PER13倍
楽観 25%
広域展開加速・ROE大幅改善
¥2,490
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥119
想定PER21倍
PBR法による価値算定を見送り
過去BPSデータの連続性に問題があるため、PBR法による価値算定を見送り(長期データ不足(10年未満))
PER法による価値算定を見送り
黒字年の長期データ不足のためPER法による価値算定を見送り

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 3.9%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -8.7% / 中央 -0.8% / 上振れ 6.2%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥272 / 中央 ¥847 / 上振れ ¥2,090
現在 ¥1,858 → 分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
4.4%
10年後の状態: 成長7% 横ばい87% 衰退2% 倒産・上場廃止4%
事象タグ別の10年発生確率
株主還元強化
49.9%
景気後退・需要減
42.5%
バリュエーション低下
35.3%
好況・上振れサイクル
34.4%
利益率改善
27.6%
バリュエーション上昇
26.4%
大幅業績ショック
24.8%
構造的衰退
24.3%
利益率悪化
23.0%
競争優位低下
11.2%
TOB・買収
7.7%
倒産・上場廃止
6.8%
希薄化・増資
1.0%
赤字・低収益からの回復
0.0%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥1,858(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)5.46%8.96%13.46%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥928
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥928
スタート時の状態S(名目永続成長率 0.0%、直近売上成長 11.3%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (30%) 中立 (45%) 楽観 (25%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥365 ¥683 ¥1,492 ¥790
残余利益 ¥780 ¥2,138 ¥3,943 ¥2,182
PERマルチプル ¥948 ¥1,541 ¥2,490 ¥1,600
PBR分位法
PER分位法
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥1,524
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥384 割安
¥698
FV¥1,524 割高
¥2,642
¥3,303
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
利用規約 | プライバシーポリシー | サイトマップ