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7459 メディパルホールディングス 銘柄分析・適正株価

メディパルホールディングス 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 医薬品卸・ヘルスケア流通 全国網羅の配送インフラ R&I A+ (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
メディパルホールディングスは国内最大級の医薬品卸として全国に張り巡らせた物流・情報インフラを競争優位とする。医薬品市場の安定成長と後発薬シフトによるボリューム拡大が中長期の収益を下支えし、配当性向の引き上げ余地と自社株買いが株主還元の上積みを期待させる。薬価制度のコスト圧力が残るものの、極薄マージンビジネスの構造を承知したうえでも現株価のPBR水準は割安感がある。
6
競争優位性
業界内MOAT
5
業界成長性
セクター動態
4
リスク耐性
財務・事業安定性
6
株主還元
配当・自社株買い
5
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
5.2/10
競争優位性
6
業界成長性
5
リスク耐性
4
株主還元
6
見通し
5

5.6Sol 個別レビュー

5.6Solによるシナリオ加重評価
不確実 簡易
5.6Sol乖離率 +9.9% レビュー時株価との比較
妥当価値 3,130円 シナリオ加重平均
基準株価 2,849円 2026-07-21 / kabufu-db
確信度 簡易評価

投資テーゼ

専門卸・流通の基準倍率(PER12倍、PBR1.10倍、EV/EBITDA7倍)を用い、利用可能なPER・PBR・EV/EBITDAを組み合わせた5シナリオ評価。確率加重価値は3,130.0円。既存の定量DBを横断した一次スクリーニングであり、10%集中判断には最新IRの追加確認を要する。

主な懸念

メディパルホールディングスは基準株価2,848.5円に対し、EPS198.3円、BPS3168.9円、現行EV/EBITDA4.2倍。単年度の正規化前指標を使う軽量レビューのため、業績循環、特殊損益、会計基準差、直近会社計画の変化を完全には反映しない。決算更新時に再評価が必要。

シナリオ内訳

5.6Sol評価のシナリオ、確率、妥当価値、根拠
シナリオ確率妥当価値根拠
悲観 10.0% 1,670円 景気後退・競争激化・倍率縮小が重なり、基準価値の55%まで低下。
弱気 20.0% 2,370円 利益成長が鈍化し、基準倍率を約2割切り下げる弱気ケース。
中立 40.0% 3,030円 PER・PBR・EV/EBITDAを業種基準倍率で評価した中立ケース。
強気 20.0% 3,880円 会社計画達成と資本効率改善により基準価値を28%上回る強気ケース。
楽観 10.0% 5,010円 需要上振れ・利益率改善・株主還元が同時進行する楽観ケース。
評価日: 2026-07-23 09:30:00
📋 事業内容
36,713億円
売上高
FY2025実績
403億円
親会社帰属
純利益
606億円
営業CF
FY2025実績
33.9%
自己資本
比率
6.5%
ROE
FY2025

メディパルホールディングスは医薬品・医療機器・化粧品の専門卸を中核とする持株会社で、連結売上は3.6兆円超と国内トップクラスの規模を誇る。全国に展開する物流センターと配送ネットワークを通じ、病院・診療所・保険薬局・ドラッグストアなど多様な医療機関に医薬品を安定供給する。グループ会社では動物薬・農薬・化成品の卸売も手がけ収益の多角化を図っている。厳格な温度管理・品質管理体制が顧客の信頼を支え、規制産業特有の参入障壁を形成している。

競争優位性(業界内MOAT) 6/10

①全国温度管理物流ネットワーク

医薬品は温度・湿度管理が法規制で義務付けられており、全国に整備されたコールドチェーン対応の物流センター網は容易に複製できない競争資産。緊急配送を含む24時間対応体制が顧客の切替コストを高め、長期継続取引につながっている。

②医療機関との深い取引関係

数千にのぼる病院・薬局・ドラッグストアとの長年の取引履歴と担当MSによる情報提供サービスが顧客ロイヤルティを醸成。後発薬採用支援や在庫最適化提案など付加価値サービスが単なる価格競争からの差別化を可能にしている。

③規模を活かした仕入交渉力

3.6兆円超の購買力は製薬メーカーとの価格交渉において有利な立場を生む。大量仕入れによるコスト効率と情報収集力が中小卸では実現不可能な調達条件を可能にし、業界再編が進む中で競争優位を維持している。

📈 業界の成長性・セクター動態 5/10

中期見通し

2〜3年の視点では、後発医薬品の数量シェア向上を促す政策が継続し医薬品流通ボリュームの底上げが期待される。バイオ後続品(バイオシミラー)の普及拡大も新たな取扱品目増加につながる。物流の効率化投資が実を結び始めれば、売上増に加えて利益率の微改善も見込まれる。EPSは年率3〜5%の緩やかな成長が基本シナリオとなる。

長期構造的トレンド

少子高齢化の進展により医薬品需要は長期的に拡大基調が続く見通し。65歳以上人口の増加に伴う慢性疾患治療薬・在宅医療向け医薬品の需要増は卸売業者にとって安定した量的成長ドライバーとなる。デジタル処方箋の普及と電子カルテ連携の深化は情報サービス事業の収益化機会を創出し、将来的には物流収益に依存しない高付加価値事業の柱になり得る。

⚠️ リスクファクター分析 4/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク薬価改定の強化による収益圧迫

政府は医療費抑制のため薬価の毎年改定を継続しており、取扱品目の単価下落が売上・利益を押し下げるリスクが恒常的に存在する。改定幅が想定を上回る場合、増収にもかかわらず利益が減少する逆ざや局面が生じうる。

高リスク極薄マージン構造に対する金利上昇リスク

自己資本比率0.3%という超高レバレッジ構造下では、金利上昇が財務費用を直撃する。日銀の金融政策正常化が加速すれば借入コストが増加し、わずかな利益率が消失するリスクがある。

中リスク医薬品流通の再編・同業大手との競争激化

アルフレッサ・スズケン等との三大卸競争は依然熾烈で、価格競争による利益率悪化が懸念される。M&Aや業務提携による業界再編が進む中、競合他社との相対的な地位低下リスクも存在する。

中リスク大口顧客の在庫削減・調達集約化

大手病院グループや調剤薬局チェーンが調達を集約・効率化した場合、取引単価の引き下げ圧力や一部取引喪失が生じる可能性がある。顧客の購買力強化が卸の交渉力を相対的に低下させる構造変化に注意が必要。

低リスク後発医薬品品質問題に伴う供給混乱

後発薬メーカーの品質不正問題が再発した場合、代替品手配コストの増大や一時的な供給不足が発生し業務負荷と収益性の悪化につながるリスクがある。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 5/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

後発薬・バイオシミラー普及による取扱量拡大

政府の後発薬80%以上使用目標とバイオシミラー普及促進策が追い風となり、取扱品目数・数量の増加が見込まれる。後発薬は先発薬より薬価が低いが数量増がカバーし流通全体のボリュームアップにつながる。

在宅医療・調剤薬局向け物流強化

高齢化による在宅医療の拡大に伴い、小口多頻度配送ニーズが増加する。これに対応した物流サービスの付加価値向上と専用体制の整備が新たな収益源となり得る。

デジタル処方箋・情報連携サービスの収益化

電子処方箋の普及と医療DX推進を背景に、処方情報の分析・提供サービスや在庫最適化AIの導入が中長期的な高付加価値事業として育つ可能性がある。

💰 株主還元政策 6/10

配当は2019年度38円から2025年度62円まで7期連続で増配を継続しており、株主還元への継続的なコミットメントが示されている。配当性向は直近で概ね30%台を維持しており、利益成長に連動した増配余地が残る。FCFが安定して500億円前後を確保できていることから、将来的な自社株買いの実施余地も十分にある。総還元利回りの向上が株価の下値を支えるバリュー的な魅力となっている。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
10年国債利回り(リスクフリーレート)+2.86%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(専門卸・流通)×0.72
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+3.71%
リスク耐性スコア調整(4/10)+0.60%
MOAT スコア調整(6/10)+0.00%
格付け調整(R&I A+)-0.20%
当社中立CoE6.96%
悲観 CoE
10.0%
中立 CoE
7.0%
楽観 CoE
6.0%
リスク耐性スコア(4/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 32%
中立 42%
楽観 26%
悲観 32% — 薬価引き下げ加速・マージン圧縮
中立 42% — 安定成長・配当漸増
楽観 26% — 後発薬拡大・デジタル流通高収益化
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥2,802/株
悲観32% / 中立42% / 楽観26%
リスク耐性スコア 4/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 572億円 / 2024年度 540億円 / 2023年度 -233億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥62。成長率は過去DPS CAGR(10年=9.4%、直近3年=12.1%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(11年)でターミナル成長率に収束。

悲観 32%
薬価引き下げ加速・マージン圧縮
¥853
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト10.0%
ターミナル成長率-0.2%
中立 42%
安定成長・配当漸増
¥1,637
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト7.0%
ターミナル成長率1.0%
楽観 26%
後発薬拡大・デジタル流通高収益化
¥2,669
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.0%
ターミナル成長率2.0%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥2,972、配当性向32%でBPS追跡。

悲観 32%
薬価引き下げ加速・マージン圧縮
¥1,175
推定フェアバリュー/株
CoE10.0%
ROE(初年→10年目)-5.0%→5.6%
TV成長率-0.2%
中立 42%
安定成長・配当漸増
¥3,552
推定フェアバリュー/株
CoE7.0%
ROE(初年→10年目)7.8%→7.8%
TV成長率1.0%
楽観 26%
後発薬拡大・デジタル流通高収益化
¥5,239
推定フェアバリュー/株
CoE6.0%
ROE(初年→10年目)10.5%→7.8%
TV成長率2.0%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥196、総合スコア5.2から指数関数的に倍率算出。

悲観 32%
薬価引き下げ加速・マージン圧縮
¥1,567
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥196
想定PER8倍
中立 42%
安定成長・配当漸増
¥2,546
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥196
想定PER13倍
楽観 26%
後発薬拡大・デジタル流通高収益化
¥3,917
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥196
想定PER20倍

過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.94倍、現BPS=¥2,972。

PBR推移(月次・全期間)
PBR月次 下位25% (0.84) 中央値 (0.94) 上位25% (1.12)
悲観 32%
薬価引き下げ加速・マージン圧縮
¥2,504
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PBR0.84倍
中立 42%
安定成長・配当漸増
¥2,790
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PBR0.94倍
楽観 26%
後発薬拡大・デジタル流通高収益化
¥3,338
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PBR1.12倍

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥196。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (13.6) 中央値 (18.3) 上位25% (26.3)
悲観 32%
薬価引き下げ加速・マージン圧縮
¥2,658
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER13.6倍
中立 42%
安定成長・配当漸増
¥3,593
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER18.3倍
楽観 26%
後発薬拡大・デジタル流通高収益化
¥5,149
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER26.3倍

10年後の株価を 1000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-07-29)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
中立
期待年利が必要利回りを上回る確率: 41.2%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -9.8% / 中央 2.8% / 上振れ 22.3%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(1000シナリオ)
下振れ ¥876 / 中央 ¥3,102 / 上振れ ¥20,130
現在 ¥2,852 → 分布の下から 0%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.4%
10年後の状態: 成長27% 横ばい37% 衰退36% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
株主還元強化
49.1%
景気後退・需要減
43.4%
バリュエーション上昇
35.5%
利益率改善
27.8%
バリュエーション低下
26.6%
好況・上振れサイクル
19.1%
希薄化・増資
18.8%
TOB・買収
17.6%
大幅業績ショック
17.4%
利益率悪化
16.5%
構造的衰退
12.1%
競争優位低下
11.5%
ordinary dilution financing
5.7%
distress restructuring survival
4.3%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(1000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥2,852(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
🍝 トータルリターンの10年推移(1000通りのシナリオ)
横軸 = 経過年 / 縦軸 = 配当込み累積トータルリターン(%)。薄い線1本1本が1回のシミュレーション、 太線が中央シナリオ、帯が下振れ〜上振れ(P10〜P90)。0%(灰線)より上なら投資元本を上回る。
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)3.00%6.04%10.54%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥2,339
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥2,202
スタート時の状態S(名目永続成長率 0.6%、直近売上成長 4.4%)

※ 試算精度について:現在は 1000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (32%) 中立 (42%) 楽観 (26%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥853 ¥1,637 ¥2,669 ¥1,654
残余利益 ¥1,175 ¥3,552 ¥5,239 ¥3,230
PERマルチプル ¥1,567 ¥2,546 ¥3,917 ¥2,589
PBR分位法 ¥2,504 ¥2,790 ¥3,338 ¥2,841
PER分位法 ¥2,658 ¥3,593 ¥5,149 ¥3,698
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥2,802
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥963 割安
¥1,751
FV¥2,802 割高
¥4,062
¥5,078
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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