株譜kabufu
📊 概要・チャート・財務 📋 銘柄分析スクリーニング一覧へ 🏭 繊維製品の業界分析

8111

ゴールドウイン 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム スポーツアパレル ザ・ノース・フェイス独占ライセンス
現在値
時価総額
投資テーゼ
ゴールドウインはアウトドア・スポーツブランド「ザ・ノース・フェイス」の国内独占ライセンスを軸に、2019年以降売上・利益ともに持続的に拡大してきた。プレミアムブランドポジションと直営店・EC強化によるD2C化が収益構造を底上げしており、アウトドア需要の構造的成長が追い風となっている。現在の株価は利益成長に対して割高感もあるが、ブランド力の希少性と安定したキャッシュ創出力がダウンサイドを限定する。
7
競争優位性
業界内MOAT
6
業界成長性
セクター動態
6
リスク耐性
財務・事業安定性
5
株主還元
配当・自社株買い
6
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
6.0/10
競争優位性
7
業界成長性
6
リスク耐性
6
株主還元
5
見通し
6
📋 事業内容
1,323億円
売上高
FY2025実績
244億円
親会社帰属
純利益
244億円
営業CF
FY2025実績
73.1%
自己資本
比率
22.1%
ROE
FY2025

株式会社ゴールドウインは1950年設立のスポーツアパレルメーカーで、アウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」の日本国内独占ライセンスを核事業とする。自社ブランド「goldwin」のほか、「スイスチーム」「C3fit」なども展開。近年は直営店・ECチャネルの拡充によるD2C化を推進し、卸依存からの脱却を進める。2025年3月期売上は1,323億円、営業利益219億円で、過去6期を通じて売上・利益ともに成長基調を維持。アウトドア活動の普及とプレミアムスポーツ消費の拡大を背景に、国内トップクラスのポジションを確立している。

競争優位性(業界内MOAT) 7/10

①ザ・ノース・フェイス国内独占ライセンス

1981年に取得した同ブランドの国内独占ライセンスは、競合他社が容易に参入できない強力な参入障壁。ブランドのプレミアムイメージを国内で長年育成してきた実績が、ライセンサーとの信頼関係を強化し、契約更新の優位性につながっている。

②プレミアムブランドポジションと価格決定力

ザ・ノース・フェイスは機能性・デザイン性でアウトドア層からストリート層まで幅広く支持され、高価格帯でも販売力を維持。セール依存度が低く、定価消化率の高さが利益率の安定に貢献。ブランド毀損なく継続的な値上げも可能な希少なポジションにある。

③D2Cチャネルの深化と顧客データ資産

直営店とオンラインストアの拡充により、卸経由から自社チャネルへのシフトが進む。顧客データの内製化により、CRM施策・パーソナライズ提案が強化されており、LTV向上と再購買率の改善がブランド収益を下支えしている。

📈 業界の成長性・セクター動態 6/10

中期見通し

2025〜2027年にかけては、国内アウトドア市場の継続的拡大とインバウンド需要の回復を追い風に、売上は年率5〜8%成長が見込まれる。直営店の都市型フラッグシップ展開とEC比率向上がD2C収益を押し上げ、利益率は現状水準(16〜19%)を維持または微改善が期待できる。EPS200円超えが2026〜2027年に現実的な目標となる。

長期構造的トレンド

健康志向・ウェルネスブームとアウトドアアクティビティの大衆化は10年単位で継続する構造的トレンドであり、ゴールドウインはその主要受益者として位置付けられる。アジア新興国でのアウトドアブーム波及、カーボンニュートラル対応素材の差別化、サーキュラーエコノミー対応による企業価値向上も長期の成長ドライバーとなる。自社ブランドの海外展開が軌道に乗れば、ライセンス依存からの脱却とともに成長余地が大幅に拡大する。

⚠️ リスクファクター分析 6/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスクライセンス契約更改リスク

ザ・ノース・フェイスの国内独占ライセンスが主力収益源であるため、契約更改や条件変更は業績に直撃するリスク。VF社(ライセンサー)の経営方針変化が将来的に日本戦略に影響する可能性を排除できない。

高リスク消費環境の悪化・プレミアム消費の減速

インフレによる実質賃金低下や景気後退局面では、高価格帯アパレルへの支出が真っ先に削られるリスクがある。特にコアターゲット層(20〜40代)の可処分所得低下は客単価・来店頻度の双方に悪影響を与える。

中リスク競合ブランドの台頭・シェア侵食

アークテリクス、パタゴニア、モンベル等の競合ブランドが国内で存在感を高めており、ザ・ノース・フェイスのシェアを侵食する可能性がある。特に若年層のブランドスイッチングは中長期的なリスク要因。

中リスク原材料・物流コストの上昇

繊維原料・縫製コストの高騰と円安による輸入コスト増加が、利益率を圧迫するリスク。過去の値上げによる価格転嫁が限界に達した場合、マージン悪化が顕在化する可能性がある。

低リスク天候不順・季節性リスク

アウトドア・スキー関連商品は気候・季節に業績が左右されやすく、暖冬や猛暑は特定カテゴリーの販売不振につながる。ただし商品ラインアップの多様化によりリスクは分散されつつある。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 6/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

インバウンド需要の本格回復と拡大

訪日外国人の増加とプレミアムブランド購買意欲の高さが、ゴールドウインの直営店・EC売上を押し上げる可能性がある。特にアジア圏の富裕層によるザ・ノース・フェイス購買は高単価・高利益率の取引として収益に直結する。

自社ブランドの海外展開加速

「goldwin」ブランドの欧米・アジアへの本格展開が実現すれば、ライセンス依存からの脱却と収益多様化が可能。機能素材の技術力と日本ブランドの評価が海外市場での差別化要因となり得る。

サステナビリティ・機能素材によるプレミアム訴求強化

環境配慮型素材や次世代機能繊維の採用を通じた製品差別化が、さらなる価格プレミアムの実現と環境意識の高い消費者層の獲得につながる可能性がある。

💰 株主還元政策 5/10

配当は2019年14円から2025年54円へ右肩上がりで増配を継続しており、増配の継続姿勢は明確。配当性向は概ねEPSの25〜30%程度で安定。過去には自社株買いも実施しており、資本効率の改善意識もある。ただし成長投資(新店舗開設・ブランド育成・IT基盤)を優先するため、総還元性向が急拡大する可能性は低く、安定増配型の還元方針が続くとみられる。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(アパレル・繊維)×0.68
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+3.51%
リスク耐性スコア調整(6/10)+0.00%
MOAT スコア調整(7/10)-0.30%
当社中立CoE6.91%
悲観 CoE
9.9%
中立 CoE
6.9%
楽観 CoE
6.0%
リスク耐性スコア(6/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 29%
中立 48%
楽観 23%
悲観 29% — ブランド失速・消費冷込み
中立 48% — 緩やかな成長継続
楽観 23% — アウトドア需要再加速・海外展開
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥2,543/株
悲観29% / 中立48% / 楽観23%
リスク耐性スコア 6/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2025年度 246億円 / 2024年度 171億円 / 2023年度 168億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥54。成長率は過去DPS CAGR(10年=30.7%、直近3年=24.2%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(12年)でターミナル成長率に収束。

悲観 29%
ブランド失速・消費冷込み
¥1,491
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト9.9%
ターミナル成長率0.0%
中立 48%
緩やかな成長継続
¥3,235
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.9%
ターミナル成長率1.0%
楽観 23%
アウトドア需要再加速・海外展開
¥5,821
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.0%
ターミナル成長率2.0%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥822、配当性向30%でBPS追跡。

悲観 29%
ブランド失速・消費冷込み
¥344
推定フェアバリュー/株
CoE9.9%
ROE(初年→10年目)-5.0%→6.2%
TV成長率0.0%
中立 48%
緩やかな成長継続
¥1,160
推定フェアバリュー/株
CoE6.9%
ROE(初年→10年目)8.6%→8.6%
TV成長率1.0%
楽観 23%
アウトドア需要再加速・海外展開
¥1,701
推定フェアバリュー/株
CoE6.0%
ROE(初年→10年目)11.7%→8.5%
TV成長率2.0%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥180、総合スコア6.0から指数関数的に倍率算出。

悲観 29%
ブランド失速・消費冷込み
¥1,797
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥180
想定PER10倍
中立 48%
緩やかな成長継続
¥2,696
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥180
想定PER15倍
楽観 23%
アウトドア需要再加速・海外展開
¥4,313
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥180
想定PER24倍
PBR法による価値算定を見送り
過去PBR中央値が1.5超のため、PBR法による価値算定は適していません(高ROE/成長銘柄)

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥180。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (10.7) 中央値 (15.6) 上位25% (26.3)
悲観 29%
ブランド失速・消費冷込み
¥1,926
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER10.7倍
中立 48%
緩やかな成長継続
¥2,808
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER15.6倍
楽観 23%
アウトドア需要再加速・海外展開
¥4,720
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER26.3倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
中立
期待年利が必要利回りを上回る確率: 39.1%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -4.2% / 中央 5.5% / 上振れ 16.9%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥443 / 中央 ¥2,131 / 上振れ ¥7,817
現在 ¥2,216 → 分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.3%
10年後の状態: 成長25% 横ばい73% 衰退1% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
好況・上振れサイクル
53.7%
景気後退・需要減
50.0%
株主還元強化
49.1%
日本の家計実質所得圧迫
47.9%
バリュエーション低下
36.6%
利益率改善
33.1%
バリュエーション上昇
27.0%
大幅業績ショック
23.4%
利益率悪化
23.1%
構造的衰退
15.2%
競争優位低下
14.7%
TOB・買収
12.8%
倒産・上場廃止
2.6%
希薄化・増資
0.9%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥2,216(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)4.48%7.98%12.48%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥2,165
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥2,165
スタート時の状態C(名目永続成長率 0.0%、直近売上成長 9.9%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (29%) 中立 (48%) 楽観 (23%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥1,491 ¥3,235 ¥5,821 ¥3,324
残余利益 ¥344 ¥1,160 ¥1,701 ¥1,048
PERマルチプル ¥1,797 ¥2,696 ¥4,313 ¥2,807
PBR分位法
PER分位法 ¥1,926 ¥2,808 ¥4,720 ¥2,992
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥2,543
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥765 割安
¥1,390
FV¥2,543 割高
¥4,139
¥5,174
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
利用規約 | プライバシーポリシー | サイトマップ