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8366

滋賀銀行 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 地方銀行 滋賀県地盤・安定収益基盤 JCR A+ (stable) R&I A+ (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
滋賀銀行は滋賀県を主要地盤とする老舗地方銀行で、製造業集積地帯への法人取引と県内トップシェアの預金基盤が安定的な収益を支える。日銀の金融政策正常化による利上げ環境は貸出金利収益の改善につながる可能性が高く、純利益は直近7期で拡大傾向にある。PBR1倍割れが続くバリュエーションは見直しの余地があり、配当利回り面でも一定の魅力を持つ。
5
競争優位性
業界内MOAT
5
業界成長性
セクター動態
6
リスク耐性
財務・事業安定性
5
株主還元
配当・自社株買い
6
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
5.4/10
競争優位性
5
業界成長性
5
リスク耐性
6
株主還元
5
見通し
6
📋 事業内容
1,331億円
売上高
FY2025実績
187億円
親会社帰属
純利益
-4,057億円
営業CF
FY2025実績
5.9%
自己資本
比率
4.2%
ROE
FY2025

株式会社滋賀銀行(8366)は滋賀県彦根市に本店を置く地方銀行で、滋賀県全域を主要営業基盤としている。預金・貸出業務を中核とした伝統的な銀行業務に加え、投資信託・保険商品の窓口販売、法人向けコンサルティングなど非金利収益の拡充にも取り組む。県内の製造業・中小企業向け融資に強みを持ち、地域密着型の営業スタイルで長年にわたる顧客基盤を構築している。直近の純利益はFY2025に187億円を達成し、金利環境の好転も追い風となっている。時価総額は約4,628億円。

競争優位性(業界内MOAT) 5/10

①滋賀県内トップクラスの預金シェアと顧客基盤

滋賀県内において長年にわたり積み上げた個人・法人顧客との取引関係は容易に代替されない資産であり、地域における認知度と信頼性が参入障壁を形成する。地元行としての安心感と支店ネットワークが競合他行に対する優位性を維持している。

②製造業集積地への法人取引ネットワーク

滋賀県は大手メーカーの工場・研究施設が集積しており、こうした法人顧客との深いリレーションシップが安定的な貸出需要と手数料収益をもたらす。長期的な取引実績に基づく与信ノウハウも競争力の源泉となっている。

③地域密着型の情報優位性とコンサルティング力

地域の産業動向・企業情報・不動産市況に関する知見の蓄積は域外金融機関には模倣困難な情報優位性を生む。事業承継・M&Aアドバイザリーなど高付加価値サービスへの展開が収益多様化と顧客囲い込みに寄与している。

📈 業界の成長性・セクター動態 5/10

中期見通し

日銀の金融政策正常化に伴う段階的な利上げは、貸出金利と預け金利の利鞘改善をもたらし、2〜3年にわたって純金利収益の上乗せが期待される。滋賀県内の設備投資需要やM&A関連融資の増加が貸出残高拡大に寄与する見込みであり、手数料収益の継続的な積み上げと相まって純利益は現状水準からの緩やかな増益基調が続くと予想される。

長期構造的トレンド

5〜10年の時間軸では少子高齢化に伴う滋賀県内の人口減少が資金需要の頭打ちにつながるリスクがある。一方でデジタルトランスフォーメーションによる業務効率化・コスト削減、および広域連携やフィンテック企業との協業による新たな収益源の開拓が長期的な競争力維持の鍵となる。東京圏への人口集中が緩和される場合、滋賀県への移住・企業誘致が下支え要因となる可能性もある。

⚠️ リスクファクター分析 6/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク信用コストの急増・不良債権増加

地域中小企業の経営悪化や不動産市況の下落が生じた場合、与信コストが急拡大し純利益を大幅に圧迫するリスクがある。コロナ融資の返済本格化期における借り手の財務悪化も懸念材料。

高リスク金利環境の悪化・利鞘縮小

日銀の政策変更が停滞したり長短金利差が縮小した場合、貸出金利収益の改善シナリオが崩れ収益力が低下する。ネット銀行や大手銀行との金利競争激化による貸出利回りの低下圧力も継続している。

中リスクデジタル化による競争環境の激化

フィンテック企業やネット銀行の台頭により、個人向け預金・ローン市場での競争が激化している。地理的優位性が薄れる中でシステム投資コストが増大し、収益性を圧迫する可能性がある。

中リスク滋賀県経済・製造業の低迷

主要取引先である滋賀県内製造業の業況悪化や工場移転が生じた場合、法人向け貸出需要が減少し収益基盤が縮小するリスクがある。自動車産業のEVシフトに伴うサプライヤー再編も注視が必要。

低リスク有価証券ポートフォリオの評価損リスク

金利上昇局面では保有債券の含み損が拡大し、自己資本に影響を与える可能性がある。運用資産の構成見直しが遅れた場合には財務指標への悪影響も想定される。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 6/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

日銀利上げ加速による純金利収益の大幅改善

日銀が追加利上げを実施した場合、変動金利型貸出の金利改定により純金利収益が顕著に拡大する。現在の低い利鞘水準からの改善幅が大きく、利益の大幅な上振れが期待できる局面にある。

資本効率改善・PBR是正による株価再評価

東証の要請を受けた自社株買い強化・増配実施によりROEが改善し、長年続くPBR1倍割れの解消が進む可能性がある。機関投資家の注目度向上により株価の見直し買いが入ることが期待される。

事業承継・M&A関連ビジネスの拡大

滋賀県内の中小企業オーナーの高齢化を背景に事業承継ニーズが増加しており、M&Aアドバイザリーや再生支援での手数料収益拡大が見込まれる。非金利収益の多様化に寄与する中長期的な機会。

💰 株主還元政策 5/10

配当はFY2019の8円からFY2025の18円へと着実に増配を重ねており、利益成長に連動した株主還元方針が定着している。配当性向は利益水準に対して保守的に設定されており、内部留保による自己資本充実と株主還元のバランスを重視した運営が続く。東証の資本コスト・株価を意識した経営の要請を背景に、自社株買いの活用も含めた総還元率の引き上げが今後の焦点となる。PBR是正に向けた取り組みの一環として還元強化の可能性がある。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(地方銀行)×0.88
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+4.51%
リスク耐性スコア調整(6/10)+0.00%
MOAT スコア調整(5/10)+0.00%
格付け調整(JCR A+ / R&I A+)-0.20%
当社中立CoE8.01%
悲観 CoE
11.0%
中立 CoE
8.0%
楽観 CoE
6.0%
リスク耐性スコア(6/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 29%
中立 48%
楽観 23%
悲観 29% — 地域経済悪化・信用コスト急増
中立 48% — 緩やかな金利上昇・安定成長
楽観 23% — 利上げ加速・企業収益改善・PBR是正
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥1,292/株
悲観29% / 中立48% / 楽観23%
リスク耐性スコア 6/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -4,533億円 / 2024年度 1,647億円 / 2023年度 -5,414億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥18。成長率は過去DPS CAGR(10年=10.2%、直近3年=4.0%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(10年)でターミナル成長率に収束。

悲観 29%
地域経済悪化・信用コスト急増
¥178
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト11.0%
ターミナル成長率-0.2%
中立 48%
緩やかな金利上昇・安定成長
¥334
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト8.0%
ターミナル成長率1.0%
楽観 23%
利上げ加速・企業収益改善・PBR是正
¥683
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.0%
ターミナル成長率2.0%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,899、配当性向23%でBPS追跡。

悲観 29%
地域経済悪化・信用コスト急増
¥851
推定フェアバリュー/株
CoE11.0%
ROE(初年→10年目)-5.0%→7.2%
TV成長率-0.2%
中立 48%
緩やかな金利上昇・安定成長
¥2,494
推定フェアバリュー/株
CoE8.0%
ROE(初年→10年目)9.5%→9.5%
TV成長率1.0%
楽観 23%
利上げ加速・企業収益改善・PBR是正
¥4,859
推定フェアバリュー/株
CoE6.0%
ROE(初年→10年目)12.5%→9.5%
TV成長率2.0%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥80、総合スコア5.4から指数関数的に倍率算出。

悲観 29%
地域経済悪化・信用コスト急増
¥640
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥80
想定PER8倍
中立 48%
緩やかな金利上昇・安定成長
¥1,039
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥80
想定PER13倍
楽観 23%
利上げ加速・企業収益改善・PBR是正
¥1,679
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥80
想定PER21倍

過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.55倍、現BPS=¥1,899。

PBR推移(月次・全期間)
PBR月次 下位25% (0.38) 中央値 (0.55) 上位25% (0.70)
悲観 29%
地域経済悪化・信用コスト急増
¥715
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PBR0.38倍
中立 48%
緩やかな金利上昇・安定成長
¥1,040
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PBR0.55倍
楽観 23%
利上げ加速・企業収益改善・PBR是正
¥1,323
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PBR0.70倍

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥80。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (10.1) 中央値 (18.1) 上位25% (28.1)
悲観 29%
地域経済悪化・信用コスト急増
¥810
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER10.1倍
中立 48%
緩やかな金利上昇・安定成長
¥1,450
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER18.1倍
楽観 23%
利上げ加速・企業収益改善・PBR是正
¥2,246
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER28.1倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 1.3%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -11.0% / 中央 -3.7% / 上振れ 3.4%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥255 / 中央 ¥672 / 上振れ ¥1,633
現在 ¥1,859 → 分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
2.9%
10年後の状態: 成長22% 横ばい73% 衰退2% 倒産・上場廃止3%
事象タグ別の10年発生確率
株主還元強化
49.4%
景気後退・需要減
45.0%
バリュエーション低下
40.6%
好況・上振れサイクル
33.5%
利益率改善
31.3%
バリュエーション上昇
24.1%
構造的衰退
23.9%
大幅業績ショック
21.2%
利益率悪化
18.4%
競争優位低下
12.6%
TOB・買収
12.1%
倒産・上場廃止
5.3%
希薄化・増資
0.8%
赤字・低収益からの回復
0.0%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥1,859(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)5.46%8.96%13.46%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥671
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥671
スタート時の状態S(名目永続成長率 0.0%、直近売上成長 8.2%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (29%) 中立 (48%) 楽観 (23%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥178 ¥334 ¥683 ¥369
残余利益 ¥851 ¥2,494 ¥4,859 ¥2,561
PERマルチプル ¥640 ¥1,039 ¥1,679 ¥1,070
PBR分位法 ¥715 ¥1,040 ¥1,323 ¥1,011
PER分位法 ¥810 ¥1,450 ¥2,246 ¥1,447
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥1,292
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥351 割安
¥639
FV¥1,292 割高
¥2,158
¥2,698
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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