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FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
カプコンはアクションRPG・格闘・サバイバルホラーを中核ジャンルとする総合ゲームメーカー。モンスターハンターワールド以降グローバル展開を本格化し、単一タイトルで累計二千万本超の販売実績を持つ。RE Engineの全社導入により開発期間短縮と高品質維持を両立し、デジタル販売比率は八割超まで拡大している。
モンスターハンター・バイオハザード・ストリートファイターなど複数の世界的フランチャイズを保有し、長年のブランド資産が顧客ロイヤルティと価格決定力を担保する。IPの蓄積は数十年単位のコストと時間を要するため新規参入者には模倣困難な堀となっている。
自社開発のRE Engineを全スタジオで共有することで、リアルタイムレンダリング品質を維持しながら開発コストと期間を圧縮する技術優位を確立している。エンジンのノウハウはカプコン社内に蓄積され続け、競合が同水準に到達するには相応の時間投資を要する。
デジタル販売比率が八割を超えることで、物流・返品リスクを排除し粗利率を高水準に固定する構造が完成している。定価販売維持とセール戦略の組み合わせがバックカタログ収益の継続的な獲得にも寄与している。
北米・欧州・アジアでのゲーマー人口増加を背景に、海外売上比率は既に八割超。モンスターハンターワイルズなど新作ラインアップが海外市場での認知をさらに押し上げており、為替追い風局面では利益の上振れ幅が大きい。
映画・アニメ・グッズ・コラボレーション等へのIPライセンス展開が加速しており、ゲーム販売以外の収益多様化が進行中。バイオハザードのハリウッドシリーズを筆頭に映像化案件がブランド認知を底上げし、ゲーム本編の需要喚起にも好循環をもたらしている。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
大型タイトルの発売年度に収益が集中するため、期待作が不振に終わった場合の業績下振れ幅が大きい。ポートフォリオ分散が進んでいるものの、モンハン・バイオの二大IPへの依存度は依然として高い。
海外売上比率が八割を超えるため、急激な円高進行は円換算売上および利益を大幅に押し下げる。為替ヘッジ手段は限定的であり、マクロ環境の変化に対して受動的な立場に置かれやすい。
高品質路線を維持するためには大規模な開発投資と長期間の制作期間が必要であり、発売延期が発生すると計画年度の収益認識が翌年以降にずれ込む。開発費の肥大化は粗利率を中期的に圧迫する可能性がある。
ソニー・マイクロソフト・テンセント等の大手が内製スタジオ強化や買収を加速しており、優秀な開発人材の獲得競争が激化している。プラットフォームホルダーの政策変更や手数料改定もカプコンの利益構造に影響を与えうる。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
アジア新興国を中心にモバイルゲーム市場が急拡大しており、カプコンIPを活用したモバイルタイトルの展開余地は大きい。過去のモバイル参入は限定的だったが、成功すれば既存PC・コンソール市場とは異なる収益層を開拓できる。
Netflixでのバイオハザードシリーズやモンハンのハリウッド映画など映像展開がIP認知度を世界規模で引き上げている。ゲーム本編購買層の拡大に直結するポジティブフィードバックループが期待でき、中長期のブランド価値向上に貢献する。
累進配当方針を掲げ増配基調を維持しており、業績連動型の自社株買いも適宜実施している。純有利子負債がほぼゼロの強固なバランスシートが継続的な還元の持続性を裏付けており、配当性向も中長期で安定的に推移している。
リスク耐性スコア 6/10 より算出
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2025年度 603億円 / 2024年度 310億円 / 2023年度 141億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥40。成長率は過去DPS CAGR(10年=21.7%、直近3年=20.3%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(14年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥541、配当性向35%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥116、総合スコア7.6から指数関数的に倍率算出。
過去PBR中央値が1.5超のため、PBR法による価値算定は適していません(高ROE/成長銘柄)
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥116。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 6.71% | 10.21% | 14.71% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥2,517 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥2,517 | ||
| スタート時の状態 | 成長(名目永続成長率 2.0%、直近売上成長 15.0%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (29%) | 中立 (48%) | 楽観 (23%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥1,020 | ¥2,238 | ¥6,923 | ¥2,962 |
| 残余利益 | ¥266 | ¥926 | ¥2,842 | ¥1,175 |
| PERマルチプル | ¥1,274 | ¥1,854 | ¥3,128 | ¥1,979 |
| PBR分位法 | — | — | — | — |
| PER分位法 | ¥1,868 | ¥2,760 | ¥3,653 | ¥2,707 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥2,206 | ||
¥1,107 FV¥2,206 割高
¥4,137 ¥5,171