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カプコン 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 情報・通信業 ゲーム R&I A (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
モンスターハンター・バイオハザード・ストリートファイターなど世界的IPを複数保有し、RE Engineによる開発効率化とデジタル販売移行で高収益構造を確立。無借金に近い財務基盤と累進配当が長期投資の安全弁となる。
9
競争優位性
業界内MOAT
7
業界成長性
セクター動態
6
リスク耐性
財務・事業安定性
8
株主還元
配当・自社株買い
8
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
7.6/10
競争優位性
9
業界成長性
7
リスク耐性
6
株主還元
8
見通し
8
📋 事業内容
1,696億円
売上高
FY2025実績
485億円
親会社帰属
純利益
676億円
営業CF
FY2025実績
72.2%
自己資本
比率
21.4%
ROE
FY2025

カプコンはアクションRPG・格闘・サバイバルホラーを中核ジャンルとする総合ゲームメーカー。モンスターハンターワールド以降グローバル展開を本格化し、単一タイトルで累計二千万本超の販売実績を持つ。RE Engineの全社導入により開発期間短縮と高品質維持を両立し、デジタル販売比率は八割超まで拡大している。

競争優位性(業界内MOAT) 9/10

モンスターハンター・バイオハザード・ストリートファイターなど複数の世界的フランチャイズを保有し、長年のブランド資産が顧客ロイヤルティと価格決定力を担保する。IPの蓄積は数十年単位のコストと時間を要するため新規参入者には模倣困難な堀となっている。

自社開発のRE Engineを全スタジオで共有することで、リアルタイムレンダリング品質を維持しながら開発コストと期間を圧縮する技術優位を確立している。エンジンのノウハウはカプコン社内に蓄積され続け、競合が同水準に到達するには相応の時間投資を要する。

デジタル販売比率が八割を超えることで、物流・返品リスクを排除し粗利率を高水準に固定する構造が完成している。定価販売維持とセール戦略の組み合わせがバックカタログ収益の継続的な獲得にも寄与している。

📈 業界の成長性・セクター動態 7/10

北米・欧州・アジアでのゲーマー人口増加を背景に、海外売上比率は既に八割超。モンスターハンターワイルズなど新作ラインアップが海外市場での認知をさらに押し上げており、為替追い風局面では利益の上振れ幅が大きい。

映画・アニメ・グッズ・コラボレーション等へのIPライセンス展開が加速しており、ゲーム販売以外の収益多様化が進行中。バイオハザードのハリウッドシリーズを筆頭に映像化案件がブランド認知を底上げし、ゲーム本編の需要喚起にも好循環をもたらしている。

⚠️ リスクファクター分析 6/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

中リスクタイトル依存リスク

大型タイトルの発売年度に収益が集中するため、期待作が不振に終わった場合の業績下振れ幅が大きい。ポートフォリオ分散が進んでいるものの、モンハン・バイオの二大IPへの依存度は依然として高い。

中リスク円高・為替リスク

海外売上比率が八割を超えるため、急激な円高進行は円換算売上および利益を大幅に押し下げる。為替ヘッジ手段は限定的であり、マクロ環境の変化に対して受動的な立場に置かれやすい。

中リスク開発遅延・品質リスク

高品質路線を維持するためには大規模な開発投資と長期間の制作期間が必要であり、発売延期が発生すると計画年度の収益認識が翌年以降にずれ込む。開発費の肥大化は粗利率を中期的に圧迫する可能性がある。

中リスク競合・プラットフォームリスク

ソニー・マイクロソフト・テンセント等の大手が内製スタジオ強化や買収を加速しており、優秀な開発人材の獲得競争が激化している。プラットフォームホルダーの政策変更や手数料改定もカプコンの利益構造に影響を与えうる。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 8/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

モバイル・新興市場への本格参入

アジア新興国を中心にモバイルゲーム市場が急拡大しており、カプコンIPを活用したモバイルタイトルの展開余地は大きい。過去のモバイル参入は限定的だったが、成功すれば既存PC・コンソール市場とは異なる収益層を開拓できる。

メディアミックスによるIPバリュー向上

Netflixでのバイオハザードシリーズやモンハンのハリウッド映画など映像展開がIP認知度を世界規模で引き上げている。ゲーム本編購買層の拡大に直結するポジティブフィードバックループが期待でき、中長期のブランド価値向上に貢献する。

💰 株主還元政策 8/10

累進配当方針を掲げ増配基調を維持しており、業績連動型の自社株買いも適宜実施している。純有利子負債がほぼゼロの強固なバランスシートが継続的な還元の持続性を裏付けており、配当性向も中長期で安定的に推移している。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(ゲーム・エンタメソフト)×1.13
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+5.80%
リスク耐性スコア調整(6/10)+0.00%
MOAT スコア調整(9/10)-0.90%
格付け調整(R&I A)-0.20%
当社中立CoE8.40%
悲観 CoE
11.4%
中立 CoE
8.4%
楽観 CoE
6.0%
リスク耐性スコア(6/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 29%
中立 48%
楽観 23%
悲観 29% — 主力タイトル不振・円高・競合台頭でIP価値が毀損
中立 48% — 既存IP続編・リメイクが堅調に推移し安定成長を継続
楽観 23% — モンハン新作が歴代最高販売を記録しIPライセンス収益も急拡大
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥2,206/株
悲観29% / 中立48% / 楽観23%
リスク耐性スコア 6/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2025年度 603億円 / 2024年度 310億円 / 2023年度 141億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥40。成長率は過去DPS CAGR(10年=21.7%、直近3年=20.3%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(14年)でターミナル成長率に収束。

悲観 29%
主力タイトル不振・円高・競合台頭でIP価値が毀損
¥1,020
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト11.4%
ターミナル成長率2.6%
中立 48%
既存IP続編・リメイクが堅調に推移し安定成長を継続
¥2,238
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト8.4%
ターミナル成長率3.8%
楽観 23%
モンハン新作が歴代最高販売を記録しIPライセンス収益も急拡大
¥6,923
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.0%
ターミナル成長率4.3%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥541、配当性向35%でBPS追跡。

悲観 29%
主力タイトル不振・円高・競合台頭でIP価値が毀損
¥266
推定フェアバリュー/株
CoE11.4%
ROE(初年→10年目)-4.8%→8.5%
TV成長率2.6%
中立 48%
既存IP続編・リメイクが堅調に推移し安定成長を継続
¥926
推定フェアバリュー/株
CoE8.4%
ROE(初年→10年目)11.0%→11.0%
TV成長率3.8%
楽観 23%
モンハン新作が歴代最高販売を記録しIPライセンス収益も急拡大
¥2,842
推定フェアバリュー/株
CoE6.0%
ROE(初年→10年目)15.7%→10.7%
TV成長率4.3%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥116、総合スコア7.6から指数関数的に倍率算出。

悲観 29%
主力タイトル不振・円高・競合台頭でIP価値が毀損
¥1,274
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥116
想定PER11倍
中立 48%
既存IP続編・リメイクが堅調に推移し安定成長を継続
¥1,854
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥116
想定PER16倍
楽観 23%
モンハン新作が歴代最高販売を記録しIPライセンス収益も急拡大
¥3,128
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥116
想定PER27倍
PBR法による価値算定を見送り
過去PBR中央値が1.5超のため、PBR法による価値算定は適していません(高ROE/成長銘柄)

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥116。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (16.1) 中央値 (23.8) 上位25% (31.5)
悲観 29%
主力タイトル不振・円高・競合台頭でIP価値が毀損
¥1,868
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER16.1倍
中立 48%
既存IP続編・リメイクが堅調に推移し安定成長を継続
¥2,760
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER23.8倍
楽観 23%
モンハン新作が歴代最高販売を記録しIPライセンス収益も急拡大
¥3,653
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER31.5倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 30.1%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -6.8% / 中央 5.1% / 上振れ 17.1%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥770 / 中央 ¥4,237 / 上振れ ¥14,666
現在 ¥3,451 → 分布の下から 0%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.2%
10年後の状態: 成長42% 横ばい58% 衰退0% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
景気後退・需要減
66.0%
株主還元強化
64.5%
バリュエーション低下
44.2%
好況・上振れサイクル
42.8%
競争優位低下
40.6%
利益率悪化
37.6%
利益率改善
33.1%
バリュエーション上昇
30.1%
大幅業績ショック
29.8%
構造的衰退
23.0%
TOB・買収
4.7%
倒産・上場廃止
3.6%
希薄化・増資
0.3%
赤字・低収益からの回復
0.0%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥3,451(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)6.71%10.21%14.71%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥2,517
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥2,517
スタート時の状態成長(名目永続成長率 2.0%、直近売上成長 15.0%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (29%) 中立 (48%) 楽観 (23%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥1,020 ¥2,238 ¥6,923 ¥2,962
残余利益 ¥266 ¥926 ¥2,842 ¥1,175
PERマルチプル ¥1,274 ¥1,854 ¥3,128 ¥1,979
PBR分位法
PER分位法 ¥1,868 ¥2,760 ¥3,653 ¥2,707
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥2,206
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥609 割安
¥1,107
FV¥2,206 割高
¥4,137
¥5,171
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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