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セコム 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム
サービス業
セキュリティ
JCR AA+ (stable)
R&I AA (stable)
投資テーゼ
国内警備市場の圧倒的寡占者として、リカーリング収益と累進配当が複利成長を支える。人手不足・高齢化・AI化という三重の構造的追い風が長期優位を強化している。
📋
事業内容
セコムは警備・防災・医療・保険にまたがる総合セキュリティ企業であり、売上の中核は法人・個人向けのシステム警備サービスである。月次サブスクリプション型の契約構造が安定キャッシュフローを生み出し、長年の顧客基盤が競合の侵食を防いでいる。医療関連はセコム医療システム・調剤薬局を擁し、損保はセコム損保が担うが、いずれも本業シナジーよりも多角化リスク分散の色彩が強い。
⚡
競争優位性(業界内MOAT)
9/10
寡占ブランドと信頼資産 セコムとALSOKの二社が国内警備市場の過半を占め、数十年の実績と社会インフラとしての地位が新規参入を阻んでいる。緊急対応ネットワークの全国整備には巨大な固定投資が必要であり、後発が追い付くコストは経済的に非現実的である。
高い顧客定着率と切り替えコスト ホームセキュリティ・法人警備ともに解約率は低水準で推移し、長期契約が収益の予見性を高めている。センサー・カメラ等の設備投資が顧客側にも発生するため、契約切り替えの心理的・経済的障壁は高い。
全国対応インフラとデータ蓄積 全国に配備されたコントロールセンターと緊急対応要員が即応体制を担い、その運用ノウハウは長年のデータに裏付けられている。AI解析基盤に蓄積される異常検知データは競合が短期に複製できない独自資産である。
📈
業界の成長性・セクター動態
6/10
AI・IoTセキュリティへの転換 カメラ映像のAI解析・IoTセンサーネットワークへの投資を加速させ、人員配置型から遠隔監視型へのビジネスモデル転換が進んでいる。この転換が実現すれば変動費構造が改善し、増収を利益に直結させる収益性の段階的改善が見込まれる。
高齢化・人手不足による需要構造拡大 独居高齢者の見守り需要や施設警備の省人化ニーズが社会的に拡大しており、セコムのサービス需要は景気中立的な構造的成長に乗っている。警備員不足を背景とした単価引き上げ交渉力も強まっており、収益単価の改善が中期的な成長を補強する。
⚠️
リスクファクター分析
7/10
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
中リスク 人件費上昇と採用難
警備員の最低賃金上昇と採用競争激化が原価を押し上げる圧力は中期的に継続する見込みであり、自動化投資の回収ペースが利益率改善の鍵を握る。
中リスク 医療・保険事業の不確実性
医療関連事業は競合が多く収益貢献が限定的であり、投資対効果が本業に比べて見劣りする可能性がある。セコム損保は自然災害頻発環境下での損害率上昇リスクを常に抱えている。
中リスク テクノロジー競合の台頭
大手ITプラットフォーマーやスタートアップがAIカメラ・スマートロック等でセキュリティ市場に参入するリスクがあり、特に個人・SOHO向け低価格帯での侵食が懸念される。
中リスク 国内市場の成熟と低成長
警備サービスの国内普及率が一定水準に達しており、既存顧客基盤の維持が主戦場となる中で、革新的な成長シナリオを描くには海外展開の加速が不可欠である。
💡
見通し(上振れ経路と実現確度)
7/10
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
中 スマートシティ・インフラ警備受注拡大
再開発・大型施設・自治体との包括契約において、AIカメラと統合監視システムを組み合わせた高付加価値ソリューションの受注が拡大している。この領域は単価が高く、かつ長期契約が基本となるためリカーリング収益の質的向上につながる。
中 海外市場への展開加速
東南アジアを中心とした新興国では中産階級の拡大とともにセキュリティ意識が高まっており、セコムが既に展開する海外拠点の深耕と隣接国への展開が中長期の成長源となりうる。
💰
株主還元政策
8/10
無借金経営と高い営業利益率を背景に、セコムは累進配当方針を長年堅持している。フリーキャッシュフローは安定しており、配当と自社株買いを組み合わせた総還元が株主価値を継続的に高める構造にある。成長投資と株主還元のバランスは保守的ながら信頼性が高く、長期保有に適したリターンプロファイルを持つ。
EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益)
DPS(1株配当年間)
⚖️
内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート) +3.70%
成熟市場ERP(Damodaran) +4.23%
日本カントリーリスクプレミアム +0.91%
業種ベータ(人材・ビジネスサービス) ×1.16
→ 業種調整後の市場リスクプレミアム +5.96%
リスク耐性スコア調整(7/10) -0.40%
MOAT スコア調整(9/10) -0.90%
格付け調整(JCR AA+ / R&I AA) -0.80%
当社中立CoE 7.56%
リスク耐性スコア(7/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 27%
— 景気後退・法人顧客の契約削減と価格競争激化で利益率が圧縮され、医療・保険事業の赤字拡大が足枷となるシナリオ。
中立 51%
— 警備需要の堅調拡大とコスト効率化が継続し、安定した一桁後半成長と累進配当が続くシナリオ。
楽観 22%
— AI・IoTセキュリティへの転換が加速し、人件費依存からの脱却で利益率が大幅改善、海外展開が新たな成長エンジンとなるシナリオ。
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥4,654/株
悲観27% / 中立51% / 楽観22%
リスク耐性スコア 7/10 より算出
DCF
配当割引(DDM)
残余利益(RIM)
PERマルチプル
PBR分位法
PER分位法
★MC
DCF法による算定を見送り
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難) 直近3期FCF: 2025年度 670億円 / 2024年度 35億円 / 2023年度 760億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥98。成長率は過去DPS CAGR(10年=5.1%、直近3年=2.7%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(14年)でターミナル成長率に収束。
悲観 27%
景気後退・法人顧客の契約削減と価格競争激化で利益率が圧縮され、医療・保険事業の赤字拡大が足枷となるシナリオ。
¥1,050
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト 10.6%
ターミナル成長率 1.2%
中立 51%
警備需要の堅調拡大とコスト効率化が継続し、安定した一桁後半成長と累進配当が続くシナリオ。
¥1,996
推定フェアバリュー/株
楽観 22%
AI・IoTセキュリティへの転換が加速し、人件費依存からの脱却で利益率が大幅改善、海外展開が新たな成長エンジンとなるシナリオ。
¥4,325
推定フェアバリュー/株
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥3,055、配当性向38%でBPS追跡。
悲観 27%
景気後退・法人顧客の契約削減と価格競争激化で利益率が圧縮され、医療・保険事業の赤字拡大が足枷となるシナリオ。
¥1,982
推定フェアバリュー/株
CoE 10.6%
ROE(初年→10年目) -2.6%→8.6%
TV成長率 1.2%
中立 51%
警備需要の堅調拡大とコスト効率化が継続し、安定した一桁後半成長と累進配当が続くシナリオ。
¥5,723
推定フェアバリュー/株
CoE 7.6%
ROE(初年→10年目) 11.0%→11.0%
TV成長率 2.1%
楽観 22%
AI・IoTセキュリティへの転換が加速し、人件費依存からの脱却で利益率が大幅改善、海外展開が新たな成長エンジンとなるシナリオ。
¥11,480
推定フェアバリュー/株
CoE 6.0%
ROE(初年→10年目) 14.6%→10.9%
TV成長率 3.3%
PERマルチプル法。ピークEPS=¥260、総合スコア7.4から指数関数的に倍率算出。
悲観 27%
景気後退・法人顧客の契約削減と価格競争激化で利益率が圧縮され、医療・保険事業の赤字拡大が足枷となるシナリオ。
¥2,860
推定フェアバリュー/株
中立 51%
警備需要の堅調拡大とコスト効率化が継続し、安定した一桁後半成長と累進配当が続くシナリオ。
¥4,160
推定フェアバリュー/株
楽観 22%
AI・IoTセキュリティへの転換が加速し、人件費依存からの脱却で利益率が大幅改善、海外展開が新たな成長エンジンとなるシナリオ。
¥6,759
推定フェアバリュー/株
PBR法による価値算定を見送り
過去PBR中央値が1.5超のため、PBR法による価値算定は適していません(高ROE/成長銘柄)
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥260。
PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次
下位25% (21.0)
中央値 (22.9)
上位25% (25.9)
悲観 27%
景気後退・法人顧客の契約削減と価格競争激化で利益率が圧縮され、医療・保険事業の赤字拡大が足枷となるシナリオ。
¥5,469
推定フェアバリュー/株
中立 51%
警備需要の堅調拡大とコスト効率化が継続し、安定した一桁後半成長と累進配当が続くシナリオ。
¥5,964
推定フェアバリュー/株
楽観 22%
AI・IoTセキュリティへの転換が加速し、人件費依存からの脱却で利益率が大幅改善、海外展開が新たな成長エンジンとなるシナリオ。
¥6,739
推定フェアバリュー/株
10年後の株価を 5000通り の未来シナリオでシミュレーション。
業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。
(最終計算: 2026-05-10)
総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
中立
期待年利が必要利回りを上回る確率: 38.3%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -3.3% /
中央 7.9% /
上振れ 17.7%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥1,894 /
中央 ¥8,628 /
上振れ ¥23,852
現在 ¥5,647 →
分布の下から 0%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.2%
10年後の状態: 成長50% 横ばい49% 衰退1% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。
現在 ¥5,647 (赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果 下振れ 中央 上振れ
必要利回り(株主資本コスト) 6.87% 10.37% 14.87%
成長持続年数(競争優位性に連動) 7年 10年 13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) ¥5,289
10年後EPS/BPS×出口評価(中央) ¥5,289
スタート時の状態 S(名目永続成長率 1.0%、直近売上成長 5.0%)
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
評価モデル
悲観 (27%)
中立 (51%)
楽観 (22%)
加重平均
DCF
—
—
—
—
配当割引
¥1,050
¥1,996
¥4,325
¥2,253
残余利益
¥1,982
¥5,723
¥11,480
¥5,979
PERマルチプル
¥2,860
¥4,160
¥6,759
¥4,381
PBR分位法
—
—
—
—
PER分位法
¥5,469
¥5,964
¥6,739
¥6,001
モデル平均
↑ 各モデルの確率加重平均
¥4,654
📊
株価チャート
バリュエーションゾーン
¥1,562
割安 ¥2,840
FV¥4,654
割高 ¥7,326
¥9,158
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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