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FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
ミライト・ワンは2022年にミライト・テクノロジーズとミライトが合併して誕生した国内最大級の通信建設会社。NTTグループ・KDDI・ソフトバンクなど主要キャリア向けに5G基地局・光ファイバー・データセンター等の通信インフラ施工を手掛けるほか、電力インフラ・社会インフラ分野にも事業を展開する。売上規模は2019年度の3,759億円から2025年度見込みの5,786億円まで着実に拡大しており、デジタルインフラ投資の長期的受益企業として安定した受注基盤を持つ。利益率は建設業の性格上薄利だが、規模拡大と案件ミックス改善により収益力の底上げが課題となっている。
①大手キャリアとの長期取引関係
NTT・KDDI・ソフトバンクとの数十年に及ぶ取引実績は、新規参入者が容易には代替できない信頼資産。キャリア各社の年間設備投資予算の一定割合を安定的に受注できるポジションは、事業の予見可能性を高め参入障壁として機能している。
②技術者・資格保有人材の厚み
通信工事には多数の国家資格・技術認定が必要であり、同社は資格保有技術者を大規模に抱える。熟練技術者の養成には長期間を要するため、即席の参入が難しく人的資本の蓄積が競合優位を形成している。
③全国施工ネットワーク
全国各地に施工拠点と協力会社ネットワークを持ち、大規模・広域案件への対応力を有する。地域密着型の対応力は大手キャリアが全国一括発注を行う際に不可欠であり、競合が追随しにくい規模の優位性となっている。
中期見通し
2〜3年の視点では5G基地局の高度化・SA(スタンドアロン)移行工事、光ファイバーの更改需要、AI需要に対応したデータセンター建設ラッシュが主な成長ドライバー。政府のデジタル田園都市国家構想に基づく地方通信インフラ整備も工事需要を底支えし、売上6,000億円台への成長が射程圏内に入りつつある。
長期構造的トレンド
5〜10年スパンでは6G整備に向けた先行投資、国内外でのハイパースケールデータセンター建設の加速、再生可能エネルギー関連の系統工事増加など、デジタル・グリーン双方のインフラ需要が継続見込み。少子化による技術者不足が業界の供給制約となり受注単価の緩やかな上昇につながる可能性もある。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
NTT・KDDI・ソフトバンクの設備投資計画が景気悪化や競争環境変化により縮小した場合、受注量が直接減少する。特定顧客依存度が高いため、一社でも投資方針を変更すれば業績への影響が大きい。
鋼材・電線・燃料などの資材コストと技術者人件費の上昇が受注単価に転嫁しきれない場合、利益率がさらに低下するリスクがある。建設業の構造的な人手不足は中長期的なコスト上昇圧力となっている。
データセンターや大規模基地局整備などの大型案件で設計変更・工期延長が生じると、追加コストが発生して収益を圧迫する。固定費の大きいプロジェクトでは損失計上リスクも排除できない。
自己資本比率が低く有利子負債に依存した財務構造のため、市場金利の上昇が支払利息の増加を通じて当期利益を圧迫する懸念がある。金融環境の変化に対する財務的な耐性は相対的に低い。
台風・豪雨・地震などの自然災害が頻発すると工事の中断や資材調達の遅延が生じ、短期的に業績が下振れする可能性がある。ただし災害復旧工事の受注拡大が一定の相殺効果をもたらす側面もある。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
生成AI普及に伴う大容量データセンターの新設・増設ラッシュが国内外で加速している。同社の施工能力と大手IT企業・通信キャリアとのネットワークを活かして受注を積み上げる余地が大きく、既存事業を超える収益貢献が期待できる。
洋上・陸上風力や大型太陽光発電所の接続に必要な送配電系統工事の需要が拡大している。電力インフラ事業の強化により通信以外の受注多様化が図れ、景気サイクルに左右されにくい収益基盤の構築につながる。
東南アジアを中心とする新興国では5G整備や光ファイバー展開が加速しており、日本で培った施工技術・管理ノウハウを武器に海外市場へ参入できれば成長余地が広がる。現状は国内中心の事業構造だが、中長期の多角化オプションとして潜在価値を持つ。
配当政策は安定・継続増配を基本方針とし、2019年度の40円から2025年度の75円まで段階的に引き上げてきた。現在の配当利回りは株価4,024円に対して約1.9%で、建設業平均と比較して標準的な水準。自社株買いの実施は機動的な対応にとどまっており、業績拡大に伴う配当性向の見直しや追加の株主還元が今後の株価カタリストとなりうる。中期経営計画における資本政策の明確化が期待されている。
リスク耐性スコア 5/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 87億円 / 2024年度 -219億円 / 2023年度 -70億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥75。成長率は過去DPS CAGR(10年=11.1%、直近3年=10.9%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(10年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥2,883、配当性向40%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥251、総合スコア5.6から指数関数的に倍率算出。
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.77倍、現BPS=¥2,883。
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥251。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 4.77% | 8.27% | 12.77% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥2,174 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥2,174 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 0.5%、直近売上成長 8.0%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (36%) | 中立 (30%) | 楽観 (34%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥1,088 | ¥1,897 | ¥3,252 | ¥2,066 |
| 残余利益 | ¥1,236 | ¥3,910 | ¥6,335 | ¥3,772 |
| PERマルチプル | ¥2,258 | ¥3,261 | ¥5,268 | ¥3,582 |
| PBR分位法 | ¥1,996 | ¥2,232 | ¥2,636 | ¥2,284 |
| PER分位法 | ¥1,991 | ¥3,165 | ¥4,267 | ¥3,117 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥2,964 | ||
¥1,714 FV¥2,964 割高
¥4,352 ¥5,440