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ミライト・ワン 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 通信建設・インフラ工事 5G/DX投資の施工受益者 JCR A+ (stable) R&I A (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
ミライト・ワンは国内最大級の通信建設会社であり、5G基地局展開・光ファイバー整備・データセンター建設という複合的な社会インフラ需要を主要大手通信キャリアとの長期取引関係で着実に取り込む。売上規模は直近7期で約54%成長し、デジタルインフラ整備の長期的追い風を享受できるポジションにある。株価は利益水準対比で割安感があり、増配基調の配当政策と合わせて中長期の資本還元余地も残る。
5
競争優位性
業界内MOAT
6
業界成長性
セクター動態
5
リスク耐性
財務・事業安定性
6
株主還元
配当・自社株買い
6
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
5.6/10
競争優位性
5
業界成長性
6
リスク耐性
5
株主還元
6
見通し
6
📋 事業内容
5,786億円
売上高
FY2025実績
172億円
親会社帰属
純利益
180億円
営業CF
FY2025実績
48.6%
自己資本
比率
6.5%
ROE
FY2025

ミライト・ワンは2022年にミライト・テクノロジーズとミライトが合併して誕生した国内最大級の通信建設会社。NTTグループ・KDDI・ソフトバンクなど主要キャリア向けに5G基地局・光ファイバー・データセンター等の通信インフラ施工を手掛けるほか、電力インフラ・社会インフラ分野にも事業を展開する。売上規模は2019年度の3,759億円から2025年度見込みの5,786億円まで着実に拡大しており、デジタルインフラ投資の長期的受益企業として安定した受注基盤を持つ。利益率は建設業の性格上薄利だが、規模拡大と案件ミックス改善により収益力の底上げが課題となっている。

競争優位性(業界内MOAT) 5/10

①大手キャリアとの長期取引関係

NTT・KDDI・ソフトバンクとの数十年に及ぶ取引実績は、新規参入者が容易には代替できない信頼資産。キャリア各社の年間設備投資予算の一定割合を安定的に受注できるポジションは、事業の予見可能性を高め参入障壁として機能している。

②技術者・資格保有人材の厚み

通信工事には多数の国家資格・技術認定が必要であり、同社は資格保有技術者を大規模に抱える。熟練技術者の養成には長期間を要するため、即席の参入が難しく人的資本の蓄積が競合優位を形成している。

③全国施工ネットワーク

全国各地に施工拠点と協力会社ネットワークを持ち、大規模・広域案件への対応力を有する。地域密着型の対応力は大手キャリアが全国一括発注を行う際に不可欠であり、競合が追随しにくい規模の優位性となっている。

📈 業界の成長性・セクター動態 6/10

中期見通し

2〜3年の視点では5G基地局の高度化・SA(スタンドアロン)移行工事、光ファイバーの更改需要、AI需要に対応したデータセンター建設ラッシュが主な成長ドライバー。政府のデジタル田園都市国家構想に基づく地方通信インフラ整備も工事需要を底支えし、売上6,000億円台への成長が射程圏内に入りつつある。

長期構造的トレンド

5〜10年スパンでは6G整備に向けた先行投資、国内外でのハイパースケールデータセンター建設の加速、再生可能エネルギー関連の系統工事増加など、デジタル・グリーン双方のインフラ需要が継続見込み。少子化による技術者不足が業界の供給制約となり受注単価の緩やかな上昇につながる可能性もある。

⚠️ リスクファクター分析 5/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク主要顧客・通信キャリアの設備投資削減

NTT・KDDI・ソフトバンクの設備投資計画が景気悪化や競争環境変化により縮小した場合、受注量が直接減少する。特定顧客依存度が高いため、一社でも投資方針を変更すれば業績への影響が大きい。

高リスク原材料・人件費の高止まりによる利益率圧迫

鋼材・電線・燃料などの資材コストと技術者人件費の上昇が受注単価に転嫁しきれない場合、利益率がさらに低下するリスクがある。建設業の構造的な人手不足は中長期的なコスト上昇圧力となっている。

中リスク大型案件の工期遅延・採算悪化

データセンターや大規模基地局整備などの大型案件で設計変更・工期延長が生じると、追加コストが発生して収益を圧迫する。固定費の大きいプロジェクトでは損失計上リスクも排除できない。

中リスク財務レバレッジの高さと金利上昇リスク

自己資本比率が低く有利子負債に依存した財務構造のため、市場金利の上昇が支払利息の増加を通じて当期利益を圧迫する懸念がある。金融環境の変化に対する財務的な耐性は相対的に低い。

低リスク自然災害・気候変動による工事中断リスク

台風・豪雨・地震などの自然災害が頻発すると工事の中断や資材調達の遅延が生じ、短期的に業績が下振れする可能性がある。ただし災害復旧工事の受注拡大が一定の相殺効果をもたらす側面もある。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 6/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

AI・データセンター建設需要の急拡大

生成AI普及に伴う大容量データセンターの新設・増設ラッシュが国内外で加速している。同社の施工能力と大手IT企業・通信キャリアとのネットワークを活かして受注を積み上げる余地が大きく、既存事業を超える収益貢献が期待できる。

再生可能エネルギー関連の系統・送電工事

洋上・陸上風力や大型太陽光発電所の接続に必要な送配電系統工事の需要が拡大している。電力インフラ事業の強化により通信以外の受注多様化が図れ、景気サイクルに左右されにくい収益基盤の構築につながる。

海外通信インフラ市場への展開

東南アジアを中心とする新興国では5G整備や光ファイバー展開が加速しており、日本で培った施工技術・管理ノウハウを武器に海外市場へ参入できれば成長余地が広がる。現状は国内中心の事業構造だが、中長期の多角化オプションとして潜在価値を持つ。

💰 株主還元政策 6/10

配当政策は安定・継続増配を基本方針とし、2019年度の40円から2025年度の75円まで段階的に引き上げてきた。現在の配当利回りは株価4,024円に対して約1.9%で、建設業平均と比較して標準的な水準。自社株買いの実施は機動的な対応にとどまっており、業績拡大に伴う配当性向の見直しや追加の株主還元が今後の株価カタリストとなりうる。中期経営計画における資本政策の明確化が期待されている。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
30年国債利回り(リスクフリーレート)+3.70%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(建設・ゼネコン)×0.74
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+3.81%
リスク耐性スコア調整(5/10)+0.00%
MOAT スコア調整(5/10)+0.00%
格付け調整(JCR A+ / R&I A)-0.20%
当社中立CoE7.31%
悲観 CoE
10.3%
中立 CoE
7.3%
楽観 CoE
6.0%
リスク耐性スコア(5/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 36%
中立 30%
楽観 34%
悲観 36% — 通信投資縮小・採算悪化
中立 30% — 5G・DX需要の着実消化
楽観 34% — データセンター急拡大・利益率改善
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥2,964/株
悲観36% / 中立30% / 楽観34%
リスク耐性スコア 5/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 87億円 / 2024年度 -219億円 / 2023年度 -70億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥75。成長率は過去DPS CAGR(10年=11.1%、直近3年=10.9%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(10年)でターミナル成長率に収束。

悲観 36%
通信投資縮小・採算悪化
¥1,088
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト10.3%
ターミナル成長率0.5%
中立 30%
5G・DX需要の着実消化
¥1,897
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト7.3%
ターミナル成長率1.3%
楽観 34%
データセンター急拡大・利益率改善
¥3,252
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.0%
ターミナル成長率2.4%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥2,883、配当性向40%でBPS追跡。

悲観 36%
通信投資縮小・採算悪化
¥1,236
推定フェアバリュー/株
CoE10.3%
ROE(初年→10年目)-5.0%→6.5%
TV成長率0.5%
中立 30%
5G・DX需要の着実消化
¥3,910
推定フェアバリュー/株
CoE7.3%
ROE(初年→10年目)8.9%→8.9%
TV成長率1.3%
楽観 34%
データセンター急拡大・利益率改善
¥6,335
推定フェアバリュー/株
CoE6.0%
ROE(初年→10年目)12.0%→8.8%
TV成長率2.4%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥251、総合スコア5.6から指数関数的に倍率算出。

悲観 36%
通信投資縮小・採算悪化
¥2,258
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥251
想定PER9倍
中立 30%
5G・DX需要の着実消化
¥3,261
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥251
想定PER13倍
楽観 34%
データセンター急拡大・利益率改善
¥5,268
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥251
想定PER21倍

過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.77倍、現BPS=¥2,883。

PBR推移(月次・全期間)
PBR月次 下位25% (0.69) 中央値 (0.77) 上位25% (0.91)
悲観 36%
通信投資縮小・採算悪化
¥1,996
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PBR0.69倍
中立 30%
5G・DX需要の着実消化
¥2,232
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PBR0.77倍
楽観 34%
データセンター急拡大・利益率改善
¥2,636
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PBR0.91倍

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥251。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (7.9) 中央値 (12.6) 上位25% (17.0)
悲観 36%
通信投資縮小・採算悪化
¥1,991
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER7.9倍
中立 30%
5G・DX需要の着実消化
¥3,165
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER12.6倍
楽観 34%
データセンター急拡大・利益率改善
¥4,267
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER17.0倍

10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 14.7%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -11.9% / 中央 -0.9% / 上振れ 10.1%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(5000シナリオ)
下振れ ¥496 / 中央 ¥1,688 / 上振れ ¥5,874
現在 ¥4,118 → 分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.2%
10年後の状態: 成長35% 横ばい36% 衰退29% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
景気後退・需要減
49.3%
株主還元強化
48.8%
好況・上振れサイクル
43.2%
バリュエーション低下
39.0%
利益率改善
32.4%
バリュエーション上昇
25.9%
大幅業績ショック
22.0%
利益率悪化
20.6%
競争優位低下
14.6%
構造的衰退
13.0%
TOB・買収
8.3%
希薄化・増資
7.8%
倒産・上場廃止
2.6%
過剰債務・既存株主毀損
2.0%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(5000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥4,118(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
株価の10年推移予想(中央線=中央シナリオ、帯=下振れ〜上振れ)
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)4.77%8.27%12.77%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥2,174
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥2,174
スタート時の状態S(名目永続成長率 0.5%、直近売上成長 8.0%)

※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (36%) 中立 (30%) 楽観 (34%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥1,088 ¥1,897 ¥3,252 ¥2,066
残余利益 ¥1,236 ¥3,910 ¥6,335 ¥3,772
PERマルチプル ¥2,258 ¥3,261 ¥5,268 ¥3,582
PBR分位法 ¥1,996 ¥2,232 ¥2,636 ¥2,284
PER分位法 ¥1,991 ¥3,165 ¥4,267 ¥3,117
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥2,964
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥943 割安
¥1,714
FV¥2,964 割高
¥4,352
¥5,440
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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