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FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
鹿島建設はスーパーゼネコン四社の一角を占め、建築・土木の両領域で国内最高水準の施工実績を誇る。原子力発電所・防衛関連施設・超高層建築・海洋土木など高難度案件への対応力が顧客基盤の礎となっている。海外事業も展開しており、アジアを中心にグローバルな受注ネットワークを持つ。
高難度施工の技術蓄積
原子力・地下大深度・超高層など特殊技術を要する案件での実績が競合との差異化を生む。長年の施工データと専門人材の蓄積は短期間では再現できない固有資産である。
発注者ネットワークと信頼関係
官公庁・電力・大手デベロッパーとの長期関係は随意契約や優先指名の源泉となっている。国策案件においては発注者との緊密な協議体制が施工者選定を左右する重要要素である。
スーパーゼネコン寡占構造
国内建設市場の最上位層はスーパーゼネコン数社が事実上分割しており、新規参入者が超大型案件を受注することは現実的に困難な構造がある。この寡占は規模・実績・財務力の三要素が複合的に絡み合い維持されている。
中期見通し
半導体工場・データセンター・防衛インフラの発注が集中する現局面では、受注残高の積み上がりが売上成長の先行指標として機能している。資材・労務費の価格転嫁が進めば利益率の改善余地も顕在化し、数年単位での増益基調が想定される。
長期構造的トレンド
国内インフラの老朽化更新・カーボンニュートラル対応・国土強靭化という複数の長期テーマが建設需要の底上げを支える。特に原子力リプレースと再エネ関連インフラは超大型工事が継続的に創出される領域であり、鹿島の強みが最大限に発揮される市場環境が続く見通しである。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
鉄骨・コンクリート・設備機器の価格上昇と技能労働者不足による労務費高騰が採算を継続的に圧迫するリスクがある。固定価格型の既受注案件では後からの価格転嫁が困難であり、損失工事発生の懸念が残る。
技能者不足や資材調達難による工期遅延は追加費用発生と顧客関係悪化を招く。超大型案件では一件の損失工事が期間利益に対して無視できない影響を与える可能性がある。
金利環境の変化は不動産・設備投資の採算性に影響し、民間建築需要の下押し要因となり得る。国策案件で補完されるとはいえ、民間建築比率が高い建築部門では受注競争が激化するリスクがある。
海外事業は現地政治情勢・規制変化・為替変動にさらされており、案件によっては大幅な採算悪化が生じる可能性がある。新興国での大型プロジェクトは完工リスクも伴い、財務的影響が読みづらい局面がある。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
TSMC熊本第二工場をはじめとする半導体製造拠点の国内回帰と、AI需要を背景としたデータセンターの急増が建設需要の新たな柱として台頭している。これらは高度な設備・クリーンルーム施工技術を要求するため鹿島の技術力が直接的な優位性となり、受注競争での勝率が高い。
防衛費増額に伴う基地・施設整備の発注拡大は、国家機密・セキュリティ要件を満たした施工実績を持つゼネコンに有利に働く。長期・大型の防衛関連工事は安定的な受注基盤として機能し、収益の平準化にも寄与する。
政府の原子力回帰方針を受け、既存炉の建て替えや次世代炉建設への需要が中長期で顕在化する見通しである。原子力施工実績を持つ国内ゼネコンは限られており、鹿島の参画機会は競争が限定された高採算案件となる可能性が高い。
配当は安定的に維持されており、業績連動での増配余地も存在する。自己資本比率は建設業として適切な水準にあり財務健全性は高い。受注残の厚みが将来キャッシュフローの可視性を高めており、長期保有時の総株主還元の蓋然性は相対的に高いと評価できる。
リスク耐性スコア 5/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -742億円 / 2024年度 608億円 / 2023年度 -1,109億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥104。成長率は過去DPS CAGR(10年=21.9%、直近3年=21.5%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(12年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥2,665、配当性向39%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥266、総合スコア6.6から指数関数的に倍率算出。
過去BPSデータの連続性に問題があるため、PBR法による価値算定を見送り(時系列に不連続な急変あり(株式分割の遡及反映が不完全な可能性))
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥266。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 4.77% | 8.27% | 12.77% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥3,884 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥3,884 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 0.5%、直近売上成長 9.9%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (30%) | 中立 (45%) | 楽観 (25%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥2,748 | ¥5,801 | ¥12,438 | ¥6,544 |
| 残余利益 | ¥1,160 | ¥4,143 | ¥7,490 | ¥4,085 |
| PERマルチプル | ¥2,665 | ¥3,997 | ¥6,662 | ¥4,264 |
| PBR分位法 | — | — | — | — |
| PER分位法 | ¥2,131 | ¥3,877 | ¥8,958 | ¥4,623 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥4,879 | ||
¥2,176 FV¥4,879 割高
¥8,887 ¥11,109