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FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
戸田建設は1881年創業の東証プライム上場の中堅ゼネコン。建築・土木・エンジニアリングの三本柱で年間5,000億円超の売上を計上する。官公庁から民間デベロッパーまで幅広い発注者基盤を持ち、病院・学校・物流施設・マンションなど多様な建物を手掛ける。近年は再生可能エネルギー関連施設や大規模物流センターの案件が増加しており、時代の変化に対応した受注構成にシフトしつつある。連結では国内中心だが海外事業も一部展開する。
①官公庁・大手民間との長期取引関係
創業140年超の歴史を通じて構築した官公庁・大手デベロッパーとの継続的な取引関係は、新規参入者が短期間で模倣することが難しい無形資産。指名競争入札や随意契約においても実績・信用力が評価されることが多く、安定した受注基盤を支えている。
②施工管理・品質管理のノウハウ蓄積
長年にわたる多様な建設プロジェクトの経験から蓄積された施工技術・品質管理ノウハウは、継続的な競争優位の源泉。特に大型医療・研究施設などの高難度案件での実績は差別化要因となっており、再受注率の向上に寄与している。
③技術者・職人ネットワーク
建設業は熟練技術者の確保が競争力の根幹。戸田建設は長年の事業を通じて社内外の技術者・協力会社ネットワークを構築しており、大型案件への対応力と施工品質の安定性を支えている。人手不足が深刻化する環境下ではこのネットワークの希少価値が高まる。
中期見通し
2025年3月期の営業利益は266億円と近年最高水準を更新しており、2026〜2027年度も受注残の消化と採算改善により増益基調が続く見通し。国内では老朽化インフラ更新・物流施設需要・都市再開発が継続し、受注環境は良好。建設コストのインフレ圧力は継続するが、価格転嫁の進展により利益率は緩やかに改善する余地がある。
長期構造的トレンド
日本の社会インフラは高度経済成長期に建設された施設の大規模更新期を迎えており、今後10〜20年にわたって建設投資の高水準が続くと予想される。加えてデータセンター建設需要・再生可能エネルギー施設・カーボンニュートラル対応建築など新たな需要テーマが台頭。建設DX・BIM普及による生産性改善も利益率改善の長期的な押し上げ要因となり得る。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
資材費・労務費の上昇が続く中、受注時の見積もりコストが竣工時に上振れするリスクが高い。固定価格契約が多い官公庁案件では価格転嫁が難しく、大型案件で工事損失が発生した場合に業績が大幅に悪化する可能性がある。
自己資本比率が0.4%と極めて低水準で、財務的な耐性が脆弱。大型案件の損失計上や信用収縮局面では資金調達コストの上昇や流動性逼迫リスクが顕在化しやすく、財務健全性の改善が急務。
建設業の人手不足は深刻で、特に熟練技術者・職人の確保が困難になっている。労働力不足は工期遅延・コスト増の直接的な原因となり、受注能力の上限を制約するリスクがある。
国内建設市場では大手・中堅ゼネコンが同じ案件を競合するケースが多く、採算度外視の受注競争に陥るリスクがある。特に公共投資が縮小した際には民間案件への競争集中が利益率を圧迫する。
大型台風・地震・豪雨などの自然災害は工事現場の操業停止や資材調達の混乱をもたらす。工事保険で一定程度カバーされるが、スケジュール遅延によるペナルティやコスト増は収益を圧迫する。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
高度成長期に建設された橋梁・トンネル・公共施設の大規模更新需要は今後10〜20年にわたって持続的に拡大する見通し。政府の国土強靭化計画による公共投資の積み増しは中堅ゼネコンにとって安定した受注機会を提供する。
EC拡大・DX投資加速を背景に大型物流施設やデータセンターの建設需要が急増しており、施工実績を持つ戸田建設にとって受注拡大の好機。高収益な民間案件の割合が高まることで全体の利益率改善にも寄与する。
東証の要請を受け、PBR1倍割れ企業に対する資本効率改善圧力が高まっている。自社株買いの拡充や配当増額、ROE向上策の実行が株価の再評価トリガーになり得る。現在の低バリュエーションは投資家にとって潜在的な上昇余地を示す。
配当は2019年¥20から2025年¥30へ安定的に引き上げており、業績に連動した柔軟な増配方針を維持している。中期経営計画においても株主還元の充実を掲げており、ROE改善と並行した配当増額が期待される。自社株買いの活用余地も残るが、現状では配当を主軸とした還元姿勢。配当利回りは約2%前後と市場平均並みで、バリュー株としての側面も持つ。
リスク耐性スコア 4/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -348億円 / 2024年度 133億円 / 2023年度 -569億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥30。成長率は過去DPS CAGR(10年=17.5%、直近3年=4.9%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(9年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,136、配当性向36%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥84、総合スコア4.6から指数関数的に倍率算出。
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.76倍、現BPS=¥1,136。
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥84。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 4.77% | 8.27% | 12.77% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥481 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥481 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 0.5%、直近売上成長 6.9%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (32%) | 中立 (42%) | 楽観 (26%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥304 | ¥607 | ¥1,448 | ¥729 |
| 残余利益 | ¥419 | ¥1,236 | ¥2,390 | ¥1,275 |
| PERマルチプル | ¥590 | ¥1,012 | ¥1,602 | ¥1,030 |
| PBR分位法 | ¥642 | ¥861 | ¥1,024 | ¥833 |
| PER分位法 | ¥990 | ¥2,032 | ¥2,816 | ¥1,902 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥1,154 | ||
¥589 FV¥1,154 割高
¥1,856 ¥2,320