株譜kabufu
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1860 戸田建設 銘柄分析・適正株価

戸田建設 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム 建設・ゼネコン 官民両面の受注基盤 JCR A+ (stable) R&I A- (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
戸田建設は中堅ゼネコンとして官公庁・民間双方に幅広い受注基盤を持ち、建築・土木・エンジニアリングを網羅する総合力が強み。国内インフラ更新需要や再開発案件の増加を背景に受注残は積み増し傾向にあり、2025年3月期は営業利益266億円と近年最高水準を回復。配当は増配基調を維持しており、PBR1倍割れの修正余地を含め中長期的な株主価値向上が期待できる。
4
競争優位性
業界内MOAT
5
業界成長性
セクター動態
4
リスク耐性
財務・事業安定性
5
株主還元
配当・自社株買い
5
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
4.6/10
競争優位性
4
業界成長性
5
リスク耐性
4
株主還元
5
見通し
5

5.6Sol 個別レビュー

Claude Opus 5によるシナリオ加重評価
不確実 簡易
5.6Sol乖離率 -9.8% レビュー時株価との比較
妥当価値 1,375円 シナリオ加重平均
基準株価 1,525円 2026-07-21 / kabufu-db
確信度 簡易評価

投資テーゼ

都市再開発・半導体工場・データセンター需要で手持ち工事は厚く、価格転嫁も進んで2026年3月期の営業益は382億円と43.5%増。会社の2027年3月期は増収ながら経常400億円で減益計画、市場コンセンサスは432億円とやや強気。予想EPS118.2円、実績BPS1320.2円、予想配当60円で利回り3.9%、自己資本比率39.1%と財務は健全。京橋を中心とする保有不動産の含み益と政策保有株が実質的な下値を作る一方、完成工事総利益率がピークアウトすれば12倍台の倍率は正当化できない。ピーク利益を恒久化しない前提で加重すると現値はほぼ適正圏。

主な懸念

建設市況のピーク圏の利益にPER12倍台を当てている状態。ゼネコンは採算が反転するとPBR0.6倍台まで沈む業種で、洋上風力の採算難と固定価格契約の資材高リスクも残る。

シナリオ内訳

5.6Sol評価のシナリオ、確率、妥当価値、根拠
シナリオ確率妥当価値根拠
悲観 17.0% 800円 建設市況が反転し完成工事総利益率が低下、洋上風力で工事損失も出てPBR0.6倍まで下落。
弱気 25.0% 990円 資材高と労務費上昇で採算悪化しEPS90円、ゼネコンの下限倍率PER11倍。
中立 30.0% 1,475円 会社計画並みのEPS118円が続き、好況期ゼネコンの標準的なPER12.5倍で評価。
強気 20.0% 1,820円 都心再開発の完成利益と価格転嫁でEPS140円、政策保有株売却による還元強化も加わる。
楽観 8.0% 2,310円 再開発と不動産含み益の顕在化でEPS165円、資本効率改善が評価されPER14倍。
評価日: 2026-07-26 15:27:35
📋 事業内容
5,867億円
売上高
FY2025実績
252億円
親会社帰属
純利益
264億円
営業CF
FY2025実績
37.0%
自己資本
比率
7.3%
ROE
FY2025

戸田建設は1881年創業の東証プライム上場の中堅ゼネコン。建築・土木・エンジニアリングの三本柱で年間5,000億円超の売上を計上する。官公庁から民間デベロッパーまで幅広い発注者基盤を持ち、病院・学校・物流施設・マンションなど多様な建物を手掛ける。近年は再生可能エネルギー関連施設や大規模物流センターの案件が増加しており、時代の変化に対応した受注構成にシフトしつつある。連結では国内中心だが海外事業も一部展開する。

競争優位性(業界内MOAT) 4/10

①官公庁・大手民間との長期取引関係

創業140年超の歴史を通じて構築した官公庁・大手デベロッパーとの継続的な取引関係は、新規参入者が短期間で模倣することが難しい無形資産。指名競争入札や随意契約においても実績・信用力が評価されることが多く、安定した受注基盤を支えている。

②施工管理・品質管理のノウハウ蓄積

長年にわたる多様な建設プロジェクトの経験から蓄積された施工技術・品質管理ノウハウは、継続的な競争優位の源泉。特に大型医療・研究施設などの高難度案件での実績は差別化要因となっており、再受注率の向上に寄与している。

③技術者・職人ネットワーク

建設業は熟練技術者の確保が競争力の根幹。戸田建設は長年の事業を通じて社内外の技術者・協力会社ネットワークを構築しており、大型案件への対応力と施工品質の安定性を支えている。人手不足が深刻化する環境下ではこのネットワークの希少価値が高まる。

📈 業界の成長性・セクター動態 5/10

中期見通し

2025年3月期の営業利益は266億円と近年最高水準を更新しており、2026〜2027年度も受注残の消化と採算改善により増益基調が続く見通し。国内では老朽化インフラ更新・物流施設需要・都市再開発が継続し、受注環境は良好。建設コストのインフレ圧力は継続するが、価格転嫁の進展により利益率は緩やかに改善する余地がある。

長期構造的トレンド

日本の社会インフラは高度経済成長期に建設された施設の大規模更新期を迎えており、今後10〜20年にわたって建設投資の高水準が続くと予想される。加えてデータセンター建設需要・再生可能エネルギー施設・カーボンニュートラル対応建築など新たな需要テーマが台頭。建設DX・BIM普及による生産性改善も利益率改善の長期的な押し上げ要因となり得る。

⚠️ リスクファクター分析 4/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク建設コスト高騰による採算悪化

資材費・労務費の上昇が続く中、受注時の見積もりコストが竣工時に上振れするリスクが高い。固定価格契約が多い官公庁案件では価格転嫁が難しく、大型案件で工事損失が発生した場合に業績が大幅に悪化する可能性がある。

高リスク財務レバレッジの高さと流動性リスク

自己資本比率が0.4%と極めて低水準で、財務的な耐性が脆弱。大型案件の損失計上や信用収縮局面では資金調達コストの上昇や流動性逼迫リスクが顕在化しやすく、財務健全性の改善が急務。

中リスク熟練技術者・職人の不足

建設業の人手不足は深刻で、特に熟練技術者・職人の確保が困難になっている。労働力不足は工期遅延・コスト増の直接的な原因となり、受注能力の上限を制約するリスクがある。

中リスク受注競争の激化と利益率低下

国内建設市場では大手・中堅ゼネコンが同じ案件を競合するケースが多く、採算度外視の受注競争に陥るリスクがある。特に公共投資が縮小した際には民間案件への競争集中が利益率を圧迫する。

低リスク自然災害・気候変動による工事中断

大型台風・地震・豪雨などの自然災害は工事現場の操業停止や資材調達の混乱をもたらす。工事保険で一定程度カバーされるが、スケジュール遅延によるペナルティやコスト増は収益を圧迫する。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 5/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

老朽インフラ更新・国土強靭化需要

高度成長期に建設された橋梁・トンネル・公共施設の大規模更新需要は今後10〜20年にわたって持続的に拡大する見通し。政府の国土強靭化計画による公共投資の積み増しは中堅ゼネコンにとって安定した受注機会を提供する。

物流施設・データセンター建設の急増

EC拡大・DX投資加速を背景に大型物流施設やデータセンターの建設需要が急増しており、施工実績を持つ戸田建設にとって受注拡大の好機。高収益な民間案件の割合が高まることで全体の利益率改善にも寄与する。

PBR改善・資本効率向上への取り組み

東証の要請を受け、PBR1倍割れ企業に対する資本効率改善圧力が高まっている。自社株買いの拡充や配当増額、ROE向上策の実行が株価の再評価トリガーになり得る。現在の低バリュエーションは投資家にとって潜在的な上昇余地を示す。

💰 株主還元政策 5/10

配当は2019年¥20から2025年¥30へ安定的に引き上げており、業績に連動した柔軟な増配方針を維持している。中期経営計画においても株主還元の充実を掲げており、ROE改善と並行した配当増額が期待される。自社株買いの活用余地も残るが、現状では配当を主軸とした還元姿勢。配当利回りは約2%前後と市場平均並みで、バリュー株としての側面も持つ。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
10年国債利回り(リスクフリーレート)+2.86%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(建設・ゼネコン)×0.74
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+3.81%
リスク耐性スコア調整(4/10)+0.60%
MOAT スコア調整(4/10)+0.20%
格付け調整(JCR A+ / R&I A-)+0.00%
当社中立CoE7.46%
悲観 CoE
10.5%
中立 CoE
7.5%
楽観 CoE
6.0%
リスク耐性スコア(4/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 32%
中立 42%
楽観 26%
悲観 32% — 建設コスト高騰・採算悪化
中立 42% — 受注増・利益率緩やかな改善
楽観 26% — インフラ・再開発ブーム加速
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥1,142/株
悲観32% / 中立42% / 楽観26%
リスク耐性スコア 4/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -348億円 / 2024年度 133億円 / 2023年度 -569億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥30。成長率は過去DPS CAGR(10年=17.5%、直近3年=4.9%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(9年)でターミナル成長率に収束。

悲観 32%
建設コスト高騰・採算悪化
¥330
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト10.5%
ターミナル成長率0.3%
中立 42%
受注増・利益率緩やかな改善
¥690
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト7.5%
ターミナル成長率1.0%
楽観 26%
インフラ・再開発ブーム加速
¥1,448
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.0%
ターミナル成長率2.0%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,136、配当性向36%でBPS追跡。

悲観 32%
建設コスト高騰・採算悪化
¥393
推定フェアバリュー/株
CoE10.5%
ROE(初年→10年目)-5.0%→5.7%
TV成長率0.3%
中立 42%
受注増・利益率緩やかな改善
¥1,242
推定フェアバリュー/株
CoE7.5%
ROE(初年→10年目)7.9%→7.9%
TV成長率1.0%
楽観 26%
インフラ・再開発ブーム加速
¥2,019
推定フェアバリュー/株
CoE6.0%
ROE(初年→10年目)10.6%→7.9%
TV成長率2.0%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥84、総合スコア4.6から指数関数的に倍率算出。

悲観 32%
建設コスト高騰・採算悪化
¥590
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥84
想定PER7倍
中立 42%
受注増・利益率緩やかな改善
¥1,012
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥84
想定PER12倍
楽観 26%
インフラ・再開発ブーム加速
¥1,602
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥84
想定PER19倍

過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.76倍、現BPS=¥1,136。

PBR推移(月次・全期間)
PBR月次 下位25% (0.57) 中央値 (0.76) 上位25% (0.90)
悲観 32%
建設コスト高騰・採算悪化
¥642
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PBR0.57倍
中立 42%
受注増・利益率緩やかな改善
¥863
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PBR0.76倍
楽観 26%
インフラ・再開発ブーム加速
¥1,024
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PBR0.90倍

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥84。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (11.7) 中央値 (24.1) 上位25% (33.4)
悲観 32%
建設コスト高騰・採算悪化
¥990
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER11.7倍
中立 42%
受注増・利益率緩やかな改善
¥2,031
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER24.1倍
楽観 26%
インフラ・再開発ブーム加速
¥2,814
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER33.4倍

10年後の株価を 1000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-07-29)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
回避
期待年利が必要利回りを上回る確率: 19.8%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -16.2% / 中央 -5.0% / 上振れ 10.4%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(1000シナリオ)
下振れ ¥260 / 中央 ¥915 / 上振れ ¥4,086
現在 ¥1,525 → 分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.3%
10年後の状態: 成長29% 横ばい51% 衰退20% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
rate environment net interest bridge
99.7%
景気後退・需要減
50.9%
株主還元強化
49.4%
好況・上振れサイクル
44.0%
ordinary_nominal_recession_catchup
39.2%
バリュエーション低下
36.4%
利益率改善
30.8%
利益率悪化
24.3%
バリュエーション上昇
23.3%
大幅業績ショック
21.2%
希薄化・増資
19.4%
競争優位低下
14.4%
TOB・買収
13.6%
構造的衰退
13.4%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(1000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥1,525(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
🍝 トータルリターンの10年推移(1000通りのシナリオ)
横軸 = 経過年 / 縦軸 = 配当込み累積トータルリターン(%)。薄い線1本1本が1回のシミュレーション、 太線が中央シナリオ、帯が下振れ〜上振れ(P10〜P90)。0%(灰線)より上なら投資元本を上回る。
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)3.00%6.11%10.61%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥417
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥504
スタート時の状態S(名目永続成長率 1.1%、直近売上成長 7.6%)

※ 試算精度について:現在は 1000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (32%) 中立 (42%) 楽観 (26%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥330 ¥690 ¥1,448 ¥772
残余利益 ¥393 ¥1,242 ¥2,019 ¥1,172
PERマルチプル ¥590 ¥1,012 ¥1,602 ¥1,030
PBR分位法 ¥642 ¥863 ¥1,024 ¥834
PER分位法 ¥990 ¥2,031 ¥2,814 ¥1,901
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥1,142
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥324 割安
¥589
FV¥1,142 割高
¥1,781
¥2,226
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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