1928
FY2026実績
純利益
FY2026実績
比率
FY2026
積水ハウスは戸建て注文住宅・賃貸住宅・リフォームを軸とする国内最大級の総合住宅メーカーである。国内では独自工法と高いブランド力を基盤に注文住宅市場をリードしつつ、シャーメゾンブランドで賃貸住宅の建設・管理を一体提供するストックビジネスを拡大してきた。MDC Holdings買収により米国大手戸建てビルダーとなり、グローバル住宅企業への転換を果たした点が近年最大の戦略的変化である。
ブランド・顧客信頼資産
数十年にわたる施工実績と長期保証制度が顧客の信頼を積み上げており、住宅という一生に一度の大型購買において他社への乗り換えを強力に抑止している。ブランド認知度は国内住宅メーカーの中でも最上位クラスに位置し、値引き圧力を受けにくい価格帯を維持できている。
垂直統合・独自工法
鉄骨・木造双方の独自構造体と、設計から施工・アフターサービスまでの垂直統合体制は、品質管理と原価管理の双方で競合に対する優位性を生む。工法の模倣には多額の設備投資と技術者育成が必要であり、短期間での追随が困難な参入障壁となっている。
ストック型収益基盤
シャーメゾン賃貸の管理戸数は累積で大規模に積み上がっており、管理料・修繕・リフォームによる安定したストック収益が景気変動に対するバッファーとして機能している。このストック基盤は競合が短期間で複製することが難しく、長期的な収益の安定性を担保している。
中期見通し
MDC Holdings統合効果の刈り取りと米国金利動向が中期業績の最大変数となる。国内では政府のZEH推進政策を追い風に高単価の省エネ住宅受注が拡大し、リフォーム事業も既存顧客基盤を活かした安定成長が見込まれる。米国事業の円換算利益は為替の影響を受けるが、規模の拡大により連結業績への貢献度は高まる方向にある。
長期構造的トレンド
国内新設着工数の長期的縮小は不可避だが、既存ストックの老朽化・省エネ改修需要やサ高住など高齢社会向け住宅ニーズが新たな成長軸として台頭する。米国では慢性的な住宅供給不足と移民流入による世帯形成が長期的な需要を支え、ビルダーとしての地位確立が収益の持続性をもたらすと考えられる。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
少子高齢化・人口減少により国内新設住宅着工数は構造的な下押し圧力下にある。国内売上比率が高く、中長期的な収益の重荷となりうる。
大規模M&Aによりのれんが増加し、米国景気後退局面では減損リスクが顕在化しやすい。為替変動も業績変動要因となる。
米国事業の拡大に伴い、円高進行時の円換算利益の目減りが連結業績の振れ幅を大きくする要因となっている。ヘッジコストと為替感応度のバランス管理が経営上の課題として顕在化しており、通貨リスクへの投資家の注目度が高まっている。
資材価格の上昇と建設技能者不足は国内外の住宅建設コストを押し上げており、価格転嫁が不十分な場合に利益率を圧迫する。特に国内では職人の高齢化と担い手不足が構造的問題であり、工期遅延や品質管理リスクも内包している。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
MDC Holdings買収により米国大手戸建てビルダーとして市場シェアを獲得。人口増・住宅需要旺盛な米国市場での収益多角化が期待される。
省エネ規制強化を追い風にZEH標準化を推進。高付加価値住宅への需要シフトで国内ASP改善余地がある。
グローバルな機関投資家が投資対象として認識できる規模の住宅企業となることで、バリュエーション倍率の拡張余地が生まれる。ESG経営・ZEH・サステナブル住宅への取り組みが国際的な評価基準においても高く評価され、長期資本の流入が期待できる。
連続増配実績と自社株買いを組み合わせた株主還元姿勢は国内建設セクターの中でも評価が高い。自己資本利益率は安定して二桁台を維持しており、資本効率を意識した経営が継続している。配当利回りは相対的に魅力的な水準にあり、長期保有インカム投資家にとっても訴求力がある銘柄である。
リスク耐性スコア 5/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2026年度 1,432億円 / 2025年度 -6,348億円 / 2024年度 -534億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥144。成長率は過去DPS CAGR(10年=10.6%、直近3年=9.4%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(12年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥3,301、配当性向40%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥358、総合スコア6.2から指数関数的に倍率算出。
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=1.11倍、現BPS=¥3,301。
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥358。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 4.77% | 8.27% | 12.77% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥4,107 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥4,107 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 0.5%、直近売上成長 10.3%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (30%) | 中立 (45%) | 楽観 (25%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥2,221 | ¥4,300 | ¥7,155 | ¥4,390 |
| 残余利益 | ¥1,550 | ¥5,153 | ¥7,637 | ¥4,693 |
| PERマルチプル | ¥3,223 | ¥5,013 | ¥8,236 | ¥5,282 |
| PBR分位法 | ¥3,174 | ¥3,650 | ¥4,025 | ¥3,601 |
| PER分位法 | ¥4,039 | ¥5,555 | ¥9,011 | ¥5,964 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥4,786 | ||
¥2,841 FV¥4,786 割高
¥7,213 ¥9,016