1980
FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
ダイダン株式会社は1938年創業の総合設備工事会社で、空調設備・衛生設備・電気設備の3分野を主力に、病院・工場・オフィスビル・半導体クリーンルームなど幅広い建物の設備施工を担う。東証プライム市場に上場し、国内主要都市に拠点を持つ。売上は受注型のため年度によりばらつきがあるが、FY2025は2,627億円と過去最高を更新。高難度施設向けの施工ノウハウと豊富な実績を強みに、付加価値の高い大型案件の受注比率を高めている。近年は半導体・データセンター関連の引き合いが急増し、受注残高は高水準で推移している。
①高難度施設での技術実績
クリーンルーム・バイオ施設・大型病院など高度な設備管理が求められる施設の施工実績は、他社が容易に参入できない参入障壁となっている。技術者の育成には長い年数を要し、蓄積されたノウハウは実質的な競争優位となっている。
②長期顧客との継続受注関係
大手デベロッパー・製造業・医療機関など既存顧客との長期的な取引関係が安定受注を支えている。施工後のメンテナンス・改修工事への展開により、一度取引が始まると関係が継続しやすい収益構造を持つ。
③全国対応体制と施工管理力
全国主要都市に拠点を持ち、大規模案件でも迅速に対応できる施工管理体制が強みとなっている。多能工化・BIM活用による施工効率向上に取り組み、コスト競争力と品質水準の維持を両立させている。
中期見通し
半導体工場・データセンター・大型病院の建設ラッシュが向こう2〜3年続く見通しで、受注残高は高水準を維持している。建設業の2024年問題を受けた労働環境改善コストは価格転嫁が進みつつあり、利益率の底上げが期待できる。DPS54円・増益基調が続く中、業績の安定成長シナリオが継続する公算が高い。
長期構造的トレンド
脱炭素・省エネ規制の強化を背景に、既存建物の設備改修・ZEB化需要が長期的に拡大する見込みである。また国内AI・クラウドインフラ投資の増加はデータセンター向け空調・電気設備需要を押し上げる。人口減少に伴う新設建築の縮小は長期リスクだが、維持管理・改修工事への比重シフトにより需要の底は支えられる公算が高い。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
鉄鋼・銅など資材価格や人件費の上昇が続く場合、固定価格受注案件の採算悪化につながるリスクがある。価格転嫁の遅れが利益圧迫要因となる可能性に注意が必要。
半導体工場やデータセンターなど大型案件で工期遅延・仕様変更が発生すると、追加コスト計上や売上認識のずれが生じるリスクがある。受注集中時の施工管理体制強化が課題となる。
建設業全体で技能労働者の高齢化・不足が深刻化している。優秀な施工管理技術者の確保が困難になると、受注上限や施工品質に影響が生じる可能性がある。
民間設備投資が冷え込む局面では新規受注が減少するリスクがある。特に製造業や不動産デベロッパー向けの大型案件が減少すると、売上・利益への影響が大きい。
設備機器の一部を輸入に依存しており、円安が続く場合は資材調達コストが上昇する。現状は国内比率が高く影響は限定的だが、円安の長期化には留意が必要。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
AI・クラウドインフラへの国内投資急増により、高精度空調・電源設備の需要が急拡大している。ダイダンの技術力はこれらの高難度施設に適合しており、受注単価・利益率の改善が期待できる。
既存建物のZEB化・HVAC更新需要は政府規制強化とともに中長期的に拡大する。新設工事に比べ利益率が高い改修・メンテナンス事業の比率向上により、収益構造の安定化が見込まれる。
BIMや施工管理デジタル化の活用が進めば、現場の生産性向上とコスト削減が実現でき、人材不足下でも受注量を維持しやすくなる。中長期的な利益率改善につながる可能性がある。
FY2025のDPSは54円(前期比+29円)と大幅増配を実施し、EPS136円に対する配当性向は約40%に上昇した。過去7期でDPSは13円→54円と4倍超に成長しており、増配基調が明確に続いている。自己株取得は積極的ではないが、利益成長に伴い配当額の絶対値が着実に拡大している点は評価できる。財務体質の改善とともに配当性向の段階的な引き上げも選択肢として検討される可能性がある。
リスク耐性スコア 6/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 116億円 / 2024年度 0億円 / 2023年度 112億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥54。成長率は過去DPS CAGR(10年=18.5%、直近3年=53.6%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(10年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥832、配当性向40%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥136、総合スコア5.8から指数関数的に倍率算出。
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.63倍、現BPS=¥832。
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥136。
10年後の株価を 5000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-05-10)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 4.77% | 8.27% | 12.77% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥1,155 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥1,155 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 0.5%、直近売上成長 10.4%) | ||
※ 試算精度について:現在は 5000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (34%) | 中立 (43%) | 楽観 (23%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥1,029 | ¥3,510 | ¥12,141 | ¥4,652 |
| 残余利益 | ¥346 | ¥1,083 | ¥1,821 | ¥1,002 |
| PERマルチプル | ¥1,220 | ¥1,899 | ¥2,983 | ¥1,917 |
| PBR分位法 | ¥434 | ¥524 | ¥684 | ¥530 |
| PER分位法 | ¥1,544 | ¥2,356 | ¥5,067 | ¥2,703 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥2,161 | ||
¥915 FV¥2,161 割高
¥4,539 ¥5,674