三井物産の価格感応度と事業環境
日々の価格と、2036年に向けた5つの価格シナリオを比べます。価格上昇が利益になるかは、企業の販売・調達・価格転嫁・ヘッジによって変わります。
acrei_reference:最新の取得処理が失敗しています。保存済みの値を表示しています。最終処理 2026-11-02T15:13:14+00:00
8031 に関連する価格
銘柄のAI分析へ · AI本文からの抽出候補と、独自検討で選んだ検証対象を含みます。影響方向と感応度は個別確認が必要です。
この銘柄の関連候補に銅の期近先物があります。COMEX参考とLME銅の基準差、旧暫定・現行の2036年価格を確認する →。先物相当の参考価格を会社の売価・原価へ直接適用しません。
三井物産:鉄鉱石の利益感応度と、投資後の現金を分けて読む
価格を自社で決めにくい資源事業では、低コスト資産の持続性と投資規律を重視する。鉄鉱石の利益係数だけで全社の現金成長を置かず、Valeの配当、税・通貨・ヘッジ、持分法損益と受取配当の範囲、運転資本と鉱床更新投資を確認する。
分析日 2026-10-25 · 調査版 company-mitsui-iron-ore-20261025-r1 · 見直し期限 2026-11-05。当サイトによる独自検討で、特定の投資家本人による会社評価ではありません。
鉄鉱石1ドルの利益影響を、現金の係数にしない
会社は鉄鉱石 1 USD/tの変動に対し、30億円の当期利益への影響規模を示しています。対象は親会社の所有者に帰属する2027年3月期の利益で、税引前利益や現金収支の係数ではありません。2026年5月公表の事業計画に対する感応度を、8月4日資料で確認しました。
- Valeからの受取配当金への影響は含みません。鉄鉱石・原料炭・銅の感応度にはヘッジ効果も含みません。在庫評価の含有範囲は未確認です。
- 鉄鉱石の計画価格は非開示です。参考欄の1Q 105ドル・前年度 100ドルを、会社の計画価格や販売実現価格に置き換えません。
- 会社の参考価格は61%Fe・CFR North Chinaの日次平均、サイト観測は62%Fe・CFRの月平均です。この違いを解消せず、2036年価格との差に30億円を掛ける利益予測は作りません。
- 会社の通期為替前提はドル円 150.00円・豪ドル円 100.00円。1Q実績はそれぞれ 160.72円・113.32円です。会社の当期条件とサイト共通の2036年ドル円150円を分けます。
会社の感応度と注記・18ページ · 鉄鉱石の2036年5価格・国別貿易・鋼材需要
基礎営業CFと、実際に動いた現金の違い
2026年4~6月の全社連結実績です。会社の基礎営業CF 2,809億円に対し、実際の営業CFは422.76億円でした。基礎営業CFは運転資本の増減を除き、リース返済を加味した調整指標です。自由に株主へ配れる現金とは同じではありません。
| 会社の調整指標の定義(公表丸め値) | 億円 |
|---|---|
| 営業CF | 423 |
| 運転資本増減を除く:−(-2,715) | 2,715 |
| リース負債返済を加味 | -329 |
| 基礎営業CF | 2,809 |
短信のCF原表(百万円)を使うと 2,809.24億円で、公表丸め値との差 0.24億円を保持しています。運転資本増減の公表値は億円単位です。
右側の2本はCF原表から計算した小計です。投資CFには権益取得・貸付・資産売却・定期預金等も含み、維持投資だけを引いた株主利益ではありません。一四半期の運転資本や配当・投資時期には偏りがあるため、年率換算せず、単独で恒常的な現金不足と判断しません。
| CF原表を億円へ換算 | 2026年4~6月 |
|---|---|
| 営業CF | 422.76 |
| 投資CF | -887.45 |
| リース負債返済 | -328.52 |
| 財務CF(リース返済を含む) | -614.91 |
| 連結CF上の配当支払 | -1,700.55 |
| 自己株式の取得及び売却(純額) | 1.26 |
| 連結CF上の受取配当 | 1,193.71 |
| 現金及び同等物の増減 | -981.26 |
配当支払・受取配当は連結CF上の範囲です。受取配当には金融収益・費用以外の区分も含まれ、持分法利益と一対一で照合できるものではありません。リース返済は財務CFの内数なので、表の全行を足しません。CF原表16~17ページ · 会社指標の定義・7ページ。
資産売却・新規投資・株主還元を分ける
定期預金を除く投資の現金収入は592.40億円、投資支出は-1,469.37億円でした。会社が示す豪州鉄鉱石事業の投資支出は-359億円ですが、維持投資と成長投資の内訳は未確認です。資産売却収入を恒久的な稼ぐ力へ加算しません。投資内訳・31ページ。
自己株式取得の上限2,000億円は、四半期終了後の2026-08-04に決議し、2026-08-05~2027-01-29に取得する計画です。この4~6月期の実行額ではありません。決議と対象期間・4ページ。
資産・国・持分生産量と、利益認識の違い
持分生産量にはValeを含みますが、上の価格感応度はVale配当への影響を含みません。国別貿易量と同じ範囲ではなく、乾燥/湿潤重量も未確認なので、世界シェアを計算しません。
| 資産 | 所在国 | 出資比率 | 持分生産 Mt | 生産対象期間 | 利益認識 |
|---|---|---|---|---|---|
| Robe River | Australia | 33.00% | 20.8 | 2025-04-01/2026-03-31 | 連結(一部持分法) |
| Mt. Newman / Yandi / Mt. Goldsworthy / Jimblebar | Australia | 7.00% | 20.6 | 2025-04-01/2026-03-31 | 連結(一部受取配当金) |
| Vale | Brazil | 6.71% | 22.5 | 2025-01-01/2025-12-31 | 受取配当金 |
表の丸め値合計と、持分権益生産量図の2026年3月期63.8Mtとの差は0.1Mtです。Valeは暦年2025年の生産で期ずれがあり、同期間の数量へ補正していません。資産一覧・20ページ。
2026年5月時点の持分権益生産量見通し:2027年3月期63.0Mt、2028年3月期63.1Mt、2029年3月期65.3Mt。2027年3月期1Qの実績15.5Mtを4倍した予測でも、2036年の予測でもありません。原図・19ページ。
当期の金属資源利益の増減要因
金属資源セグメントの親会社帰属利益は前年1Q515億円から612億円へ97億円増加しました。鉄鉱石単独の増益でも、営業CFでもありません。
| 公表要因 | 億円 |
|---|---|
| 事業別 | -49 |
| コスト・数量 | -10 |
| 市況・為替 | 150 |
| 資産リサイクル | 10 |
| 評価性・一過性 | -4 |
市況・為替には原料炭・銅等も含みます。原表の鉄鉱石市況分+40億円を、純粋な価格変動の因果係数や長期利益にしません。原表・25ページ。
バフェット式に、低価格でも資産を維持できるかを見る
- 持分生産量には受取配当金で損益を認識するValeも含む一方、鉄鉱石感応度はVale配当への影響を含まない。同じ数量範囲として価格を掛けない。
- 基礎営業CFは運転資本とリース返済を調整した会社指標。実際の営業CFや、必要な維持投資後の株主利益とは異なる。運転資本の反転時期と回収可能性を複数四半期で確認する。
- 豪州鉄鉱石事業の投資支出359億円を全額維持投資と扱わない。鉱床・剥土・鉄道港湾の更新と能力拡張・権益取得を分ける資料が必要。
- 一四半期の現金流出だけで事業の価値を決めない。配当支払時期・運転資本・投資実行の季節性と資産売却を確認し、良い市況の利益を永久利益にしない。
- 8月に決議した自己株式取得上限は、4~6月期に支払った金額ではない。資源高の収入を高値の買収や自社株買いへ回していないか、投資単価と回収見通しを点検する。
維持投資・株主利益・2036年利益影響・適正株価は未算定です。未確認の項目をゼロとせず、既存の財務入力・銘柄評価へ自動反映していません。
次に必要な証拠と原本
- 鉄鉱石価格・通貨・ヘッジ・税の条件をそろえた将来の販売実現価格と現金費用。
- 維持更新・鉱床減耗対策と成長投資の区分、Vale配当の条件、運転資本の複数期の回収。
- 会社の61%Fe参考価格と世界銀行62%Fe CFRの品位差・契約差。
- 次回決算の感応度・数量・投資・キャピタルアロケーション改定。
三井物産 2027年3月期第1四半期 決算説明会資料 · 2026-08-04SHA256 32a8636f544e816cdaaa9540ec588d85d94dd5690717e8f0763b6b617e255dbe
三井物産 2027年3月期第1四半期 決算短信 · 2026-08-04SHA256 7a19874f0ec49a0637f5f930c135c27ac2086546aef7326a12578c024499cd5a
6系列。市場価格は日次、公的統計は公表頻度に合わせて更新します。時点が異なる系列を並べて比較する際は対象期間を確認してください。
| 価格・指数 | 最新観測 | 対象期間/状態 | 2036 低価格 | 2036 中立 | 2036 高価格 |
|---|---|---|---|---|---|
| 原油Brent(先物)エネルギー · USD/bbl | 117.64 | 2026-10-30更新範囲内 | 73.92 | 114.24 | 194.88 |
| 銅(先物)金属・鉱物 · USD/lbLME個別予測との基準差を要確認 | 6.46 | 2026-10-30更新範囲内 | 4.07 | 6.75 | 11.20 |
| 天然ガスHenry Hub(先物)エネルギー · USD/MMBtu | 2.90 | 2026-10-30更新範囲内 | 4.87 | 7.16 | 12.69 |
| 原油WTI(先物)エネルギー · USD/bbl | 104.12 | 2026-10-30更新範囲内 | 69.89 | 107.52 | 188.16 |
| 原料炭(製鉄用)エネルギー · USD/metric ton | — | —価格源未接続 | — | — | — |
| 鉄鉱石(CFRスポット)金属・鉱物 · USD/dmt | 97.70 | 2026-09更新範囲内 | 59.98 | 99.97 | 184.94 |
銘柄分析とつなぐときの読み方
同じ原油高でも、生産会社の売上と、航空会社の燃料費では効く方向が異なります。販売数量、契約通貨、価格転嫁の時間差、ヘッジ、設備更新費を確認して利益・現金収支に接続します。土地の含み益を営業利益に足したり、建設工事費とその内訳の労務費を二重に計上したりしないことが重要です。
各価格の5ケースは独立した周辺シナリオです。すべての高価格ケースが同時に起こる確率を掛け合わせたり、銘柄の楽観ケースへ一律に割り当てたりすることはできません。