2317 システナ 銘柄分析・適正株価
5.6Sol 個別レビュー
投資テーゼ
ITサービス・ソフトウェアの基準倍率(PER25倍、PBR3.00倍、EV/EBITDA15倍)を用い、利用可能なPER・PBR・EV/EBITDAを組み合わせた5シナリオ評価。確率加重価値は695.7円。既存の定量DBを横断した一次スクリーニングであり、10%集中判断には最新IRの追加確認を要する。
主な懸念
システナは基準株価418.0円に対し、EPS30.6円、BPS110.8円、現行EV/EBITDA7.5倍。単年度の正規化前指標を使う軽量レビューのため、業績循環、特殊損益、会計基準差、直近会社計画の変化を完全には反映しない。決算更新時に再評価が必要。
シナリオ内訳
| シナリオ | 確率 | 妥当価値 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 悲観 | 10.0% | 371円 | 景気後退・競争激化・倍率縮小が重なり、基準価値の55%まで低下。 |
| 弱気 | 20.0% | 526円 | 利益成長が鈍化し、基準倍率を約2割切り下げる弱気ケース。 |
| 中立 | 40.0% | 674円 | PER・PBR・EV/EBITDAを業種基準倍率で評価した中立ケース。 |
| 強気 | 20.0% | 863円 | 会社計画達成と資本効率改善により基準価値を28%上回る強気ケース。 |
| 楽観 | 10.0% | 1,112円 | 需要上振れ・利益率改善・株主還元が同時進行する楽観ケース。 |
FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
同社は企業や行政の業務を支えるシステムを設計し、導入や保守まで担う。目立つ最終製品ではなくても、現場の業務フローに深く入り込むぶん粘り強い需要を持ちやすい。導入後の改善や運用支援が収益の厚みにつながる。信頼を積み上げるほど強くなる、継続型の事業である。
業務システムでは、顧客業務の理解と導入実績が大きな堀になる。一度根付いた仕組みは、切替の負担が重く、簡単には入れ替わりにくい。保守や追加開発まで継続して任される企業は、価格だけで選ばれにくい。属人的な強みを標準化できるかで、堀の厚みはさらに増す。
成長余地は、既存顧客への深掘りと新しい課題への対応力にある。法改正、効率化、データ活用など、業務の変化は新たな需要を生みやすい。受託だけでなく、自社サービスの比重が上がると収益の見え方は良くなりやすい。地味でも息の長い成長を描ける分野だ。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
案件需要があっても、技術者の確保が追いつかなければ成長を取りこぼしやすい。教育負担も重くなりやすい。
要件追加や見積もりの甘さで採算が崩れることがある。受託色が強い企業ほど注意が要る。
大口顧客への偏りが強いと、更新や投資方針の変化が収益に響きやすい。安定に見えても脆さを抱えやすい。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
導入後の継続案件が増えれば、受注の波をやわらげやすい。システム会社としての強さが見えやすくなる。
受託で得た知見を製品化できれば、収益の再現性が高まりやすい。評価の軸が一段と良くなる。
法改正や業務変化がある局面では、既存顧客への提案機会が広がりやすい。見通しの支えになる。
システム会社は人材投資の重要度が高く、還元の評価も採用や教育とのバランスで見たい。軽資本に見えても、技術者の厚みを削れば競争力はすぐ傷みやすい。成熟企業であれば、安定した配分は魅力になりうる。継続案件の厚みが資本政策の安心感を支える。
リスク耐性スコア 6/10 より算出
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2025年度 54億円 / 2024年度 88億円 / 2023年度 56億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥12。成長率は過去DPS CAGR(10年=18.2%、直近3年=26.0%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(8年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥89、配当性向52%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥23、総合スコア4.0から指数関数的に倍率算出。
過去BPSデータの連続性に問題があるため、PBR法による価値算定を見送り(時系列に不連続な急変あり(株式分割の遡及反映が不完全な可能性))
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥23。
10年後の株価を 1000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-07-29)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 5.26% | 8.76% | 13.26% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥365 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥353 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 2.4%、直近売上成長 7.3%) | ||
※ 試算精度について:現在は 1000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (29%) | 中立 (48%) | 楽観 (23%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥159 | ¥264 | ¥488 | ¥285 |
| 残余利益 | ¥42 | ¥95 | ¥162 | ¥95 |
| PERマルチプル | ¥162 | ¥255 | ¥371 | ¥255 |
| PBR分位法 | — | — | — | — |
| PER分位法 | ¥379 | ¥612 | ¥870 | ¥604 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥310 | ||
¥186 FV¥310 割高
¥473 ¥591