3402 東レ 銘柄分析・適正株価
東レ 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
東証プライム
繊維製品
炭素繊維/機能繊維
R&I A+ (stable)
投資テーゼ
炭素繊維で世界トップシェアを誇り、航空機・水素タンク・風力ブレードなど脱炭素インフラの構造材料需要を独占的に取り込める唯一の総合素材メーカー。繊維・フィルム・水処理膜の多層事業が景気サイクルをならし、長期的な複合成長を支える。
5.6Sol 個別レビュー
Claude Fable 5によるシナリオ加重評価
見送り寄り
簡易
5.6Sol乖離率
-21.8%
レビュー時株価との比較
妥当価値
898円
シナリオ加重平均
基準株価
1,149円
2026-07-17 / kabufu-db
確信度
中
簡易評価
投資テーゼ
東レ。技術資産は厚いが利益への変換効率が長年低く、PBR1倍近辺が定位置。妙味なし
主な懸念
セパレータ膜減損で26/3期営業-24%、27/3期は+13%回復計画だが、予想PER約19倍は万年構造改革中の素材コングロとして高い。炭素繊維の航空機回復は好材料だが、汎用繊維・樹脂の市況依存体質は変わらず、資本効率も低いまま
シナリオ内訳
5.6Sol評価のシナリオ、確率、妥当価値、根拠
シナリオ 確率 妥当価値 根拠
悲観:市況悪化
20.0%
540円
EPS45円×PER12倍
悲観:低迷継続
20.0%
728円
EPS52円×PER14倍
中立:回復計画線
30.0%
900円
EPS60円×PER15倍
楽観:炭素繊維牽引
20.0%
1,156円
EPS68円×PER17倍
楽観:構造改革結実
10.0%
1,425円
EPS75円×PER19倍
評価日: 2026-07-21 03:28:21
📋
事業内容
東レは繊維・機能化学品・炭素繊維複合材料・環境エンジニアリングの四セグメントを擁する総合素材メーカーである。炭素繊維では前駆体から製品まで一貫生産体制を持ち、Boeing・Airbus・宇宙・スポーツ用途に世界最大級の供給能力を有する。機能繊維ではユニクロ向けヒートテック原糸などBtoBモデルが収益を下支えし、水処理RO膜では海水淡水化市場で高いプレゼンスを持つ。
⚠️
リスクファクター分析
5/10
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
中リスク 中国景気低迷・繊維市況の長期低迷
中国での繊維・化学品の需要低迷が長引く場合、同社の売上の相当部分を占める川上素材事業の採算が悪化し、全社利益を押し下げるリスクがある。中国政府の景気刺激策の規模と効果が業績回復の鍵を握っている。
中リスク Boeing生産遅延・需要先送りリスク
Boeingは品質問題・労使交渉・規制審査の影響で機体生産が繰り返し遅延しており、炭素繊維の出荷計画が後ずれするリスクが残存している。生産遅延が長期化すれば東レの炭素繊維セグメントの収益計画に大幅な下方修正が生じる。
中リスク 炭素繊維価格競争と中国勢台頭
中国メーカーが量産化と品質向上を進める中で、汎用グレードを中心に価格競争が激化する兆候がある。航空機グレードとの差別化を維持しながらもコモディティ化圧力が中長期的な利益率を侵食するリスクに注意が必要である。
中リスク 設備投資先行によるキャッシュフロー圧迫
脱炭素関連の炭素繊維新工場建設や水処理膜能力増強に向けた大型投資がキャッシュフローを先行的に圧迫する。需要の本格化が当初計画より遅れた場合、財務レバレッジの上昇と配当余力の縮小につながるリスクがある。
💡
見通し(上振れ経路と実現確度)
7/10
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
中 航空機需要回復と炭素繊維出荷の複合拡大
Boeing・Airbus両社の積み残し受注消化と新型機需要が重なるタイミングで、炭素繊維の出荷量が数年連続で大幅増となるシナリオが現実的である。次世代機は機体炭素繊維比率が従来機を上回るため、機数ベース以上の素材需要増が生じ、東レの炭素繊維事業の利益が急拡大する潜在力を秘めている。
中 水素社会インフラへの素材供給拡大
燃料電池車・水素ステーション・定置型水素貯蔵向けの高圧タンクで炭素繊維の採用が急速に広がっており、航空機に次ぐ大型需要軸として成長している。東レの先行する技術・認証ポジションがこの新市場での優位を確立する足掛かりとなる。
💰
株主還元政策
5/10
過去のROEは概ね一桁台中盤で推移しており、資本コストとの差は僅少である。炭素繊維関連の大型設備投資が先行費用として重く、短期的には利益率を抑制する。しかし航空機需要の本格回復と脱炭素関連出荷増が重なるBASEシナリオ以上では、高付加価値品へのミックスシフトにより利益率・ROEが段階的に改善し、配当増配・自社株買いへの還元余力が拡大する公算が高い。
EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益)
DPS(1株配当年間)
⚖️
内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
10年国債利回り(リスクフリーレート) +2.86%
成熟市場ERP(Damodaran) +4.23%
日本カントリーリスクプレミアム +0.91%
業種ベータ(機能性化学・電子材料) ×1.11
→ 業種調整後の市場リスクプレミアム +5.69%
リスク耐性スコア調整(5/10) +0.00%
MOAT スコア調整(8/10) -0.60%
格付け調整(R&I A+) -0.20%
当社中立CoE 7.74%
リスク耐性スコア(5/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 35%
— 中国需要低迷長期化・航空機生産遅延・炭素繊維価格崩落による利益圧縮
中立 29%
— 航空機需要の段階的回復と脱炭素投資拡大で炭素繊維事業が牽引し、繊維・化学品も緩やかに回復
楽観 36%
— Boeing・Airbus両社の増産加速と水素社会インフラ需要爆発が重なり、炭素繊維の供給不足が生じて価格・利益が急騰
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥1,202/株
悲観35% / 中立29% / 楽観36%
リスク耐性スコア 5/10 より算出
DCF
配当割引(DDM)
残余利益(RIM)
PERマルチプル
PBR分位法
PER分位法
★MC
DCF法による算定を見送り
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難) 直近3期FCF: 2025年度 1,918億円 / 2024年度 647億円 / 2023年度 425億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥18。成長率は過去DPS CAGR(10年=5.7%、直近3年=4.0%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(13年)でターミナル成長率に収束。
悲観 35%
中国需要低迷長期化・航空機生産遅延・炭素繊維価格崩落による利益圧縮
¥202
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト 10.7%
ターミナル成長率 1.2%
中立 29%
航空機需要の段階的回復と脱炭素投資拡大で炭素繊維事業が牽引し、繊維・化学品も緩やかに回復
¥372
推定フェアバリュー/株
楽観 36%
Boeing・Airbus両社の増産加速と水素社会インフラ需要爆発が重なり、炭素繊維の供給不足が生じて価格・利益が急騰
¥725
推定フェアバリュー/株
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,073、配当性向37%でBPS追跡。
悲観 35%
中国需要低迷長期化・航空機生産遅延・炭素繊維価格崩落による利益圧縮
¥523
推定フェアバリュー/株
CoE 10.7%
ROE(初年→10年目) -4.7%→7.5%
TV成長率 1.2%
中立 29%
航空機需要の段階的回復と脱炭素投資拡大で炭素繊維事業が牽引し、繊維・化学品も緩やかに回復
¥1,616
推定フェアバリュー/株
CoE 7.7%
ROE(初年→10年目) 9.9%→9.9%
TV成長率 2.1%
楽観 36%
Boeing・Airbus両社の増産加速と水素社会インフラ需要爆発が重なり、炭素繊維の供給不足が生じて価格・利益が急騰
¥3,091
推定フェアバリュー/株
CoE 6.0%
ROE(初年→10年目) 13.5%→9.8%
TV成長率 2.9%
PERマルチプル法。ピークEPS=¥62、総合スコア6.2から指数関数的に倍率算出。
悲観 35%
中国需要低迷長期化・航空機生産遅延・炭素繊維価格崩落による利益圧縮
¥622
推定フェアバリュー/株
中立 29%
航空機需要の段階的回復と脱炭素投資拡大で炭素繊維事業が牽引し、繊維・化学品も緩やかに回復
¥933
推定フェアバリュー/株
楽観 36%
Boeing・Airbus両社の増産加速と水素社会インフラ需要爆発が重なり、炭素繊維の供給不足が生じて価格・利益が急騰
¥1,492
推定フェアバリュー/株
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=1.38倍、現BPS=¥1,073。
PBR推移(月次・全期間)
PBR月次
下位25% (1.00)
中央値 (1.38)
上位25% (1.64)
悲観 35%
中国需要低迷長期化・航空機生産遅延・炭素繊維価格崩落による利益圧縮
¥1,071
推定フェアバリュー/株
中立 29%
航空機需要の段階的回復と脱炭素投資拡大で炭素繊維事業が牽引し、繊維・化学品も緩やかに回復
¥1,486
推定フェアバリュー/株
楽観 36%
Boeing・Airbus両社の増産加速と水素社会インフラ需要爆発が重なり、炭素繊維の供給不足が生じて価格・利益が急騰
¥1,760
推定フェアバリュー/株
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥62。
PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次
下位25% (15.5)
中央値 (20.4)
上位25% (28.6)
悲観 35%
中国需要低迷長期化・航空機生産遅延・炭素繊維価格崩落による利益圧縮
¥961
推定フェアバリュー/株
中立 29%
航空機需要の段階的回復と脱炭素投資拡大で炭素繊維事業が牽引し、繊維・化学品も緩やかに回復
¥1,268
推定フェアバリュー/株
楽観 36%
Boeing・Airbus両社の増産加速と水素社会インフラ需要爆発が重なり、炭素繊維の供給不足が生じて価格・利益が急騰
¥1,775
推定フェアバリュー/株
10年後の株価を 1000通り の未来シナリオでシミュレーション。
業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。
(最終計算: 2026-07-29)
総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
中立
期待年利が必要利回りを上回る確率: 40.5%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -10.9% /
中央 2.3% /
上振れ 22.5%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(1000シナリオ)
下振れ ¥225 /
中央 ¥1,139 /
上振れ ¥8,252
現在 ¥1,165 →
分布の下から 1%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.3%
10年後の状態: 成長18% 横ばい54% 衰退27% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
rate environment net interest bridge
100.0%
ordinary_nominal_recession_catchup
32.5%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(1000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。
現在 ¥1,165 (赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
🍝 トータルリターンの10年推移(1000通りのシナリオ)
横軸 = 経過年 / 縦軸 = 配当込み累積トータルリターン(%)。薄い線1本1本が1回のシミュレーション、
太線が中央シナリオ、帯が下振れ〜上振れ(P10〜P90)。0%(灰線)より上なら投資元本を上回る。
入力値 / 各モデルの結果 下振れ 中央 上振れ
必要利回り(株主資本コスト) 4.03% 7.53% 12.03%
成長持続年数(競争優位性に連動) 7年 10年 13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) ¥844
10年後EPS/BPS×出口評価(中央) ¥813
スタート時の状態 S(名目永続成長率 1.9%、直近売上成長 5.0%)
※ 試算精度について:現在は 1000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
評価モデル
悲観 (35%)
中立 (29%)
楽観 (36%)
加重平均
DCF
—
—
—
—
配当割引
¥202
¥372
¥725
¥440
残余利益
¥523
¥1,616
¥3,091
¥1,764
PERマルチプル
¥622
¥933
¥1,492
¥1,025
PBR分位法
¥1,071
¥1,486
¥1,760
¥1,439
PER分位法
¥961
¥1,268
¥1,775
¥1,343
モデル平均
↑ 各モデルの確率加重平均
¥1,202
📊
株価チャート
バリュエーションゾーン
¥372
割安 ¥676
FV¥1,202
割高 ¥1,769
¥2,211
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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