6101 ツガミ 銘柄分析・適正株価
5.6Sol 個別レビュー
投資テーゼ
機械・産業機器の基準倍率(PER17倍、PBR1.50倍、EV/EBITDA10倍)を用い、利用可能なPER・PBR・EV/EBITDAを組み合わせた5シナリオ評価。確率加重価値は6,304.0円。既存の定量DBを横断した一次スクリーニングであり、10%集中判断には最新IRの追加確認を要する。
主な懸念
ツガミは基準株価6,730.0円に対し、EPS361.0円、BPS1705.2円、現行EV/EBITDA7.8倍。単年度の正規化前指標を使う軽量レビューのため、業績循環、特殊損益、会計基準差、直近会社計画の変化を完全には反映しない。決算更新時に再評価が必要。
シナリオ内訳
| シナリオ | 確率 | 妥当価値 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 悲観 | 10.0% | 3,360円 | 景気後退・競争激化・倍率縮小が重なり、基準価値の55%まで低下。 |
| 弱気 | 20.0% | 4,760円 | 利益成長が鈍化し、基準倍率を約2割切り下げる弱気ケース。 |
| 中立 | 40.0% | 6,110円 | PER・PBR・EV/EBITDAを業種基準倍率で評価した中立ケース。 |
| 強気 | 20.0% | 7,820円 | 会社計画達成と資本効率改善により基準価値を28%上回る強気ケース。 |
| 楽観 | 10.0% | 10,080円 | 需要上振れ・利益率改善・株主還元が同時進行する楽観ケース。 |
FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
ツガミは小型精密分野に強い工作機械メーカーで、製造業の自動化需要を取り込む立場にある。景気循環の波は受けるが、加工精度の要求が高い領域での存在感はある。機械は顧客の生産現場にどれだけ深く入り込めるかで競争力が変わりやすい。景気敏感な面はあるが、省力化や効率化の流れを捉えた企業は底堅い。この会社を見るときは、目先の追い風よりも事業の型がどれだけ再現性を持つかを丁寧に見たい。
競争優位の源泉
精密加工向けの実績と機械性能は参入障壁になる。とはいえ工作機械は景気循環色が強く、堀だけで守り切る業態ではない。設計力や保守網、現場での実績は簡単には置き換えられない。納入後のサポートまで含めて信頼を築ける企業ほど堀が深まりやすい。強みが本物かどうかは、価格以外の理由で選ばれ続けるかに表れやすい。
成長の見通し
自動化需要は追い風でも、工作機械全体は成熟した循環産業だ。持続的な高成長を前提には置きにくい。自動化投資や更新需要を取り込めると、成長の見通しは広がりやすい。単品販売からソリューション型へ進めるかどうかも鍵になる。外部環境の追い風があっても、最終的には自社の得意分野をどこまで広げられるかが差を生みやすい。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
設備投資サイクルの影響を強く受ける。ニッチ強みはあるが、受注の波を完全にはならせない。景気後退や先行き不安が強まると、顧客は機械投資を先送りしやすい。受注の空白が利益に響きやすい。
設備投資サイクルの影響を強く受ける。ニッチ強みはあるが、受注の波を完全にはならせない。大型案件の比率が高いと、受注時期や採算のぶれが目立ちやすい。平準化できるかが重要になる。
設備投資サイクルの影響を強く受ける。ニッチ強みはあるが、受注の波を完全にはならせない。部材や外注費の負担が増すと、価格転嫁の遅れが採算を圧迫しやすい。製造の柔軟性も問われる。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
見通しは自動化や省人化の流れにある。顧客の設備更新が戻れば再評価余地はあるが、循環産業である点は忘れにくい。省人化や効率化の投資が続くと、機械メーカーには追い風になりやすい。現場課題を解ける企業ほど強い。
見通しは自動化や省人化の流れにある。顧客の設備更新が戻れば再評価余地はあるが、循環産業である点は忘れにくい。導入後の点検や更新まで握れると、景気の波を和らげやすい。機械売り切り以上の見通しが描ける。
見通しは自動化や省人化の流れにある。顧客の設備更新が戻れば再評価余地はあるが、循環産業である点は忘れにくい。強いニッチを海外市場へ持ち出せると、成長の幅は広がりやすい。国内需要の成熟を補う意味も大きい。
市況に応じた慎重な資本配分になりやすく、還元の予見性は高くない。大きな株主還元テーマは乏しい。受注産業らしく景気の波はあるが、保守収益が厚い企業は還元の安定感を出しやすい。受注残の質が資本配分の見え方を左右しやすい。派手さよりも、無理のない資本配分を続けられるかが長期の評価に結びつきやすい。
リスク耐性スコア 5/10 より算出
直近3期のFCFブレが30%超のため、DCF法による算定を見送り(年次変動が大きく将来推計が困難)
直近3期FCF: 2025年度 68億円 / 2024年度 93億円 / 2023年度 70億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥59。成長率は過去DPS CAGR(10年=14.7%、直近3年=13.8%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(11年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,336、配当性向25%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥232、総合スコア4.8から指数関数的に倍率算出。
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=1.43倍、現BPS=¥1,336。
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥232。
10年後の株価を 1000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-07-29)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 4.03% | 7.53% | 12.03% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥5,457 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥5,357 | ||
| スタート時の状態 | C(名目永続成長率 1.6%、直近売上成長 12.8%) | ||
※ 試算精度について:現在は 1000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (30%) | 中立 (45%) | 楽観 (25%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥878 | ¥1,436 | ¥2,834 | ¥1,618 |
| 残余利益 | ¥547 | ¥1,617 | ¥3,458 | ¥1,756 |
| PERマルチプル | ¥1,852 | ¥2,779 | ¥4,631 | ¥2,964 |
| PBR分位法 | ¥1,496 | ¥1,912 | ¥2,443 | ¥1,920 |
| PER分位法 | ¥2,095 | ¥3,196 | ¥5,172 | ¥3,360 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥2,324 | ||
¥1,374 FV¥2,324 割高
¥3,708 ¥4,635