8386 百十四銀行 銘柄分析・適正株価
5.6Sol 個別レビュー
投資テーゼ
確率加重価値2,921円は株価2,817円をわずかに上回る。Q1自己資本10.62%、NPL1.34%は健全だが安全余裕は小さい。
主な懸念
地域人口、信用費用増加、預金beta、株式含み益と円債durationへの依存。
シナリオ内訳
| シナリオ | 確率 | 妥当価値 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 四国信用shock・債券損 | 10.0% | 591円 | credit costと債券損、預金costが同時悪化。 |
| 低ROE停滞 | 20.0% | 1,351円 | 預金betaと人口減少でROE3%台に長期停滞する。 |
| ROE8%計画達成 | 40.0% | 2,895円 | 2029 ROE8%後も維持しP/B0.85倍。 |
| 瀬戸内solution複利 | 25.0% | 4,389円 | fee・AI効率・預金franchiseでROE9%近辺。 |
| 四国consulting platform | 5.0% | 6,739円 | 地域dataとconsultingが高ROE化する低確率case。 |
FY2025実績
純利益
FY2025実績
比率
FY2025
百十四銀行は四国地盤の地域金融機関で、守りの事業構造が中心だ。収益改善余地はあっても、長期の成長加速を期待するタイプではない。地域金融は預金基盤と取引先との継続関係が土台になる。金利環境だけでなく、地場企業の新陳代謝や相談機能の深さが収益の質を左右しやすい。この会社を見るときは、目先の追い風よりも事業の型がどれだけ再現性を持つかを丁寧に見たい。
競争優位の源泉
地域基盤はあるが、銀行業務の差別化は薄い。オンライン金融の浸透で地理的優位は弱まりやすい。地域で積み上げた信頼と情報量は、簡単には置き換わりにくい。資金供給だけでなく、経営相談まで入り込めるかどうかが差別化になる。強みが本物かどうかは、価格以外の理由で選ばれ続けるかに表れやすい。
成長の見通し
地方銀行は構造的な成長力に乏しい。金利改善は追い風でも、市場拡大の物語にはなりにくい。貸出の量だけでなく、手数料やソリューションの幅を広げられるかが成長の焦点になる。地域の活力を支えながら、自らの役割も更新できるかが問われる。外部環境の追い風があっても、最終的には自社の得意分野をどこまで広げられるかが差を生みやすい。
スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。
安定した預金基盤が下支えになる。地域経済の弱さという長期課題はあるが、急変しにくい業態だ。地場の需要が弱いと、貸出や手数料の広がりも限られやすい。取引先の活力低下はじわじわ収益に響く。
安定した預金基盤が下支えになる。地域経済の弱さという長期課題はあるが、急変しにくい業態だ。景気後退や個別先の悪化が重なると、表面上の利ざや以上に負担が出やすい。平時の見え方との落差に注意が要る。
安定した預金基盤が下支えになる。地域経済の弱さという長期課題はあるが、急変しにくい業態だ。店舗網や預金基盤があっても、価格競争だけでは差がつきにくい。存在意義を広げられないと収益性が削られやすい。
業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。
見通しは金利環境の正常化と業務効率化にある。ただしデジタル金融が進むほど、地域優位の価値は逓減しやすい。事業承継や再編支援まで踏み込めると、単なる融資先以上の関係が築きやすい。手数料収益の厚みも増しやすい。
見通しは金利環境の正常化と業務効率化にある。ただしデジタル金融が進むほど、地域優位の価値は逓減しやすい。地域企業の投資意欲が戻る局面では、既存の顧客網が強く働く。預貸だけでない価値提供が評価されやすい。
見通しは金利環境の正常化と業務効率化にある。ただしデジタル金融が進むほど、地域優位の価値は逓減しやすい。店舗や事務の効率化が進むと、基盤収益の見通しは整いやすい。守りの改善がそのまま還元余地にもつながる。
成熟業種として還元の読みやすさはある。大きな成長投資余地が乏しいぶん、株主還元は評価しやすい。金融機関の還元は健全性との両立で見られやすい。無理のない資本配分を続けられるかが、長い目での信頼感につながる。派手さよりも、無理のない資本配分を続けられるかが長期の評価に結びつきやすい。
リスク耐性スコア 6/10 より算出
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -2,248億円 / 2024年度 -1,090億円 / 2023年度 749億円
2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥36。成長率は過去DPS CAGR(10年=4.0%、直近3年=27.5%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(9年)でターミナル成長率に収束。
2段階残余利益モデル。BPS₀=¥2,883、配当性向30%でBPS追跡。
PERマルチプル法。ピークEPS=¥139、総合スコア4.4から指数関数的に倍率算出。
過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.46倍、現BPS=¥2,883。
過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥139。
10年後の株価を 1000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-07-29)
| 入力値 / 各モデルの結果 | 下振れ | 中央 | 上振れ |
|---|---|---|---|
| 必要利回り(株主資本コスト) | 3.14% | 6.64% | 11.14% |
| 成長持続年数(競争優位性に連動) | 7年 | 10年 | 13年 |
| EPS/BPS-first MC 適正株価(中央) | ¥1,472 | ||
| 10年後EPS/BPS×出口評価(中央) | ¥1,472 | ||
| スタート時の状態 | S(名目永続成長率 0.2%、直近売上成長 10.0%) | ||
※ 試算精度について:現在は 1000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。
| 評価モデル | 悲観 (29%) | 中立 (48%) | 楽観 (23%) | 加重平均 |
|---|---|---|---|---|
| DCF | — | — | — | — |
| 配当割引 | ¥363 | ¥969 | ¥2,515 | ¥1,149 |
| 残余利益 | ¥1,208 | ¥3,239 | ¥5,787 | ¥3,236 |
| PERマルチプル | ¥970 | ¥1,385 | ¥2,355 | ¥1,488 |
| PBR分位法 | ¥881 | ¥1,335 | ¥2,697 | ¥1,517 |
| PER分位法 | ¥1,408 | ¥1,874 | ¥2,817 | ¥1,956 |
| モデル平均 | ↑ 各モデルの確率加重平均 | ¥1,869 | ||
¥966 FV¥1,869 割高
¥3,234 ¥4,043