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1885 東亜建設工業 銘柄分析・適正株価

東亜建設工業 銘柄分析・適正株価・割安/割高判定
建設業 海洋土木 港湾インフラ JCR A- (stable)
現在値
時価総額
投資テーゼ
東亜建設工業は海洋土木や港湾で特色を持つ建設会社で、一般建築とは違う専門性がある。ニッチ性は強みだが、公共投資や大型案件の波も受けやすい。
6
競争優位性
業界内MOAT
4
業界成長性
セクター動態
6
リスク耐性
財務・事業安定性
4
株主還元
配当・自社株買い
5
見通し
上振れ経路の確度
総合スコア
5.0/10
競争優位性
6
業界成長性
4
リスク耐性
6
株主還元
4
見通し
5

5.6Sol 個別レビュー

Claude Opus 5によるシナリオ加重評価
不確実 簡易
5.6Sol乖離率 -4.0% レビュー時株価との比較
妥当価値 1,946円 シナリオ加重平均
基準株価 2,026円 2026-07-21 / kabufu-db
確信度 簡易評価

投資テーゼ

26/3期は売上3587億円、営業利益242億円、純利益194億円、EPS248.39円、BPS1507.25円、配当100円、ROE16.61%、自己資本比率38.2%と好調で、現値2026円は実績PER8.2倍・27/3期予想EPS187.54円でもPER10.8倍、PBR1.34倍、実績配当利回り4.9%。港湾整備と国土強靭化という政策需要に支えられ、海洋土木は五洋建設などとの寡占で価格競争が起きにくい。5シナリオの確率加重適正値は1945.6円で現値を4.0%下回り、ほぼフェアバリュー圏。ただし悲観シナリオの下落率は-63%と左裾が厚く、中立以下の確率が68%あるため積極的に買い上がる水準ではない。ピーク利益の反落を織り込みながらも配当利回りと受注環境が下支えする、判断保留の銘柄。

主な懸念

DBのeps_0=216.6は26/3期実績EPS248.39に対し-12.8%と大きくズレる(BPSも1495.1対1507.25、配当96.9対100円で過少)。実績248.39で評価した。より重要なのは利益がピークにあることで、EPSは24/3期127.73→25/3期187.92→26/3期248.39と2年で倍増、ROEは11.0%→13.99%→16.61%とゼネコンとして異例の水準にある。会社自身が27/3期を売上3600億円(+0.4%)・営業利益211億円(-12.8%)・経常利益208億円(-15.4%)・純利益145億円(-25.1%)と減益予想に置き、決算資料でも資機材価格の高騰と労務費上昇の影響は引き続き注視が必要としている。この26/3期のピーク利益に恒久的な倍率を当てるのは危険で、ミッドサイクルEPSは180円前後と見るべき。海洋土木は寡占だが洋上風力案件は入札の見直しや事業者撤退で遅延リスクがあり、手持ち工事の採算は固定価格契約ゆえ資材と労務のインフレを直接被る。

シナリオ内訳

5.6Sol評価のシナリオ、確率、妥当価値、根拠
シナリオ確率妥当価値根拠
悲観 12.0% 750円 資機材価格と労務費の上昇を固定価格契約で転嫁できず手持ち工事の採算が悪化、洋上風力も遅延しEPS95円。シクリカル底でPER8倍。
弱気 24.0% 1,250円 建設投資が一巡し26/3期のピークから正常化、EPS140円にPER9倍。国土強靭化予算の伸びが止まるケース。
中立 32.0% 1,890円 27/3期会社予想EPS187.54円をやや下回るミッドサイクルEPS180円にPER10.5倍。海洋土木の寡占で採算は維持されるが増益は止まる。
強気 22.0% 2,640円 港湾整備と洋上風力の基礎工事が積み上がり受注残が高水準を維持、EPS220円にPER12倍。
楽観 10.0% 3,700円 次期国土強靭化計画の拡大と洋上風力の本格立ち上がりで採算が構造改善、EPS275円にPER13.5倍。
評価日: 2026-08-03 09:00:00
📋 事業内容
3,305億円
売上高
FY2025実績
149億円
親会社帰属
純利益
-143億円
営業CF
FY2025実績
35.6%
自己資本
比率
13.9%
ROE
FY2025

東亜建設工業は海洋土木や港湾で特色を持つ建設会社で、一般建築とは違う専門性がある。ニッチ性は強みだが、公共投資や大型案件の波も受けやすい。建設は受注の量だけでなく、現場管理と採算統制の質が結果を大きく左右する。更新需要や防災需要が支えになる一方で、人手や資材の制約が常に収益性に影を落としやすい。この会社を見るときは、目先の追い風よりも事業の型がどれだけ再現性を持つかを丁寧に見たい。

競争優位性(業界内MOAT) 6/10

競争優位の源泉

海洋土木の実績と施工能力は一定の参入障壁になる。専門性はあるが、建設業である以上価格や案件競争からは離れにくい。施工実績と顧客との信頼関係は受注競争で効いてくる。特殊領域を持つ企業ほど、単純な価格勝負から一歩引いた立場を取りやすい。強みが本物かどうかは、価格以外の理由で選ばれ続けるかに表れやすい。

📈 業界の成長性・セクター動態 4/10

成長の見通し

港湾やインフラ更新は追い風でも、業界全体は成熟している。高成長より選別受注の質が重要だ。成長の見通しは大型案件の積み上がりより、得意分野の深掘りで生まれやすい。保守や更新まで含めた継続接点が増えると質も上がりやすい。外部環境の追い風があっても、最終的には自社の得意分野をどこまで広げられるかが差を生みやすい。

⚠️ リスクファクター分析 6/10

スコアは「リスクが小さい」ことではなく、「リスクに対する財務・構造的耐性の高さ」を評価したものです。

高リスク採算悪化の連鎖

専門案件の継続性はあるが、採算管理の難しさは残る。公共投資の波や大型工事の影響を受けやすい。一つの大型工事でつまずくと、利益の見え方が大きく変わることがある。見積もり精度と現場統制の甘さは後から効きやすい。

中リスク人手不足の制約

専門案件の継続性はあるが、採算管理の難しさは残る。公共投資の波や大型工事の影響を受けやすい。技能人材の確保が難しい局面では、受注機会があっても取り込み切れない。工期や品質の面でも負担がかかりやすい。

低リスク資材高の転嫁遅れ

専門案件の継続性はあるが、採算管理の難しさは残る。公共投資の波や大型工事の影響を受けやすい。原材料や外注費の上昇が急だと、契約条件によっては採算を削りやすい。受注残の多さがそのまま安心材料にならないこともある。

💡 見通し(上振れ経路と実現確度) 5/10

業績を構造的に変える可能性のある具体的な上振れ経路のみ。種まき新規事業・ニュースに出た小さな特許・抽象的な期待論は対象外。

更新需要の継続

見通しは港湾更新や防災投資の継続にある。専門性が再評価される余地はあるが、案件採算のばらつきはなお注意が要る。老朽設備や社会基盤の更新が続く限り、専門性を持つ企業には出番が生まれやすい。短期の波を越えて需要の土台になりうる。

保守比率の上昇

見通しは港湾更新や防災投資の継続にある。専門性が再評価される余地はあるが、案件採算のばらつきはなお注意が要る。工事後のメンテナンスまで握れると、収益の見通しは安定しやすい。景気敏感さをやわらげる意味でも大きい。

高難度案件の選別受注

見通しは港湾更新や防災投資の継続にある。専門性が再評価される余地はあるが、案件採算のばらつきはなお注意が要る。得意分野に絞って良い案件を取れると、量より質の成長が可能になる。専門性の再評価にもつながりやすい。

💰 株主還元政策 4/10

還元の魅力より本業採算の安定が先に見られやすい。資本配分は平均的だ。建設会社の還元は本業採算の安定とセットで見られやすい。受注残の質が良いほど、資本配分への安心感も増しやすい。派手さよりも、無理のない資本配分を続けられるかが長期の評価に結びつきやすい。

EPS / DPS 長期推移(年次・全期間)
EPS(1株益) DPS(1株配当年間)
⚖️ 内在価値の推定(確率加重フェアバリュー)
📐 株主資本コスト(CoE)の算出
10年国債利回り(リスクフリーレート)+2.86%
成熟市場ERP(Damodaran)+4.23%
日本カントリーリスクプレミアム+0.91%
業種ベータ(建設・ゼネコン)×0.74
 → 業種調整後の市場リスクプレミアム+3.81%
リスク耐性スコア調整(6/10)+0.00%
MOAT スコア調整(6/10)+0.00%
格付け調整(JCR A-)+0.00%
当社中立CoE6.66%
悲観 CoE
9.7%
中立 CoE
6.7%
楽観 CoE
6.0%
リスク耐性スコア(6/10)を用いて3シナリオに確率ウェイトを配分。安定性が高いほど中立シナリオの比重が増し、リスクが高いほど悲観・楽観シナリオの比重が増加する。各モデルの確率加重平均を等ウェイトで平均した値を総合フェアバリューとして表示。
悲観 29%
中立 48%
楽観 23%
悲観 29% — 大型案件の採算悪化が重なる局面
中立 48% — 専門性を生かして安定受注を続ける局面
楽観 23% — 港湾更新需要の高まりで評価が見直される局面
総合フェアバリュー(確率加重・4モデル平均)
¥3,164/株
悲観29% / 中立48% / 楽観23%
リスク耐性スコア 6/10 より算出
DCF法による算定を見送り
直近3期のいずれかでFCFが赤字のため、DCF法による算定を見送り
直近3期FCF: 2025年度 -142億円 / 2024年度 367億円 / 2023年度 -165億円

2段階配当割引モデル(2-Stage DDM)。ベースDPS=¥76。成長率は過去DPS CAGR(10年=24.2%、直近3年=50.0%)から算出、MOATスコアに応じたフェード期間(11年)でターミナル成長率に収束。

悲観 29%
大型案件の採算悪化が重なる局面
¥2,039
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト9.7%
ターミナル成長率0.1%
中立 48%
専門性を生かして安定受注を続ける局面
¥6,548
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.7%
ターミナル成長率1.0%
楽観 23%
港湾更新需要の高まりで評価が見直される局面
¥16,309
推定フェアバリュー/株
株主資本コスト6.0%
ターミナル成長率2.0%

2段階残余利益モデル。BPS₀=¥1,343、配当性向40%でBPS追跡。

悲観 29%
大型案件の採算悪化が重なる局面
¥538
推定フェアバリュー/株
CoE9.7%
ROE(初年→10年目)-5.0%→5.7%
TV成長率0.1%
中立 48%
専門性を生かして安定受注を続ける局面
¥1,688
推定フェアバリュー/株
CoE6.7%
ROE(初年→10年目)7.8%→7.8%
TV成長率1.0%
楽観 23%
港湾更新需要の高まりで評価が見直される局面
¥2,338
推定フェアバリュー/株
CoE6.0%
ROE(初年→10年目)10.4%→7.9%
TV成長率2.0%

PERマルチプル法。ピークEPS=¥188、総合スコア5.0から指数関数的に倍率算出。

悲観 29%
大型案件の採算悪化が重なる局面
¥1,504
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥188
想定PER8倍
中立 48%
専門性を生かして安定受注を続ける局面
¥2,443
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥188
想定PER13倍
楽観 23%
港湾更新需要の高まりで評価が見直される局面
¥3,759
推定フェアバリュー/株
ピークEPS¥188
想定PER20倍

過去長期(10年以上)のPBR分位 × 現BPS。市場の不況・好況局面を含む歴史的レンジから価値帯を算定。中央値PBR=0.60倍、現BPS=¥1,343。

PBR推移(月次・全期間)
PBR月次 下位25% (0.48) 中央値 (0.60) 上位25% (0.75)
悲観 29%
大型案件の採算悪化が重なる局面
¥650
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PBR0.48倍
中立 48%
専門性を生かして安定受注を続ける局面
¥809
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PBR0.60倍
楽観 23%
港湾更新需要の高まりで評価が見直される局面
¥1,005
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PBR0.75倍

過去長期(10年以上、赤字年除外)のPER分位 × ピーク/正規化EPS。歴史的バリュエーションレンジから価値帯を算定。基準EPS=¥188。

PER推移(月次・全期間、赤字年除外)
PER月次 下位25% (9.4) 中央値 (16.7) 上位25% (35.4)
悲観 29%
大型案件の採算悪化が重なる局面
¥1,758
推定フェアバリュー/株
分位下位25%
適用PER9.4倍
中立 48%
専門性を生かして安定受注を続ける局面
¥3,138
推定フェアバリュー/株
分位中央値
適用PER16.7倍
楽観 23%
港湾更新需要の高まりで評価が見直される局面
¥6,662
推定フェアバリュー/株
分位上位25%
適用PER35.4倍

10年後の株価を 1000通りの未来シナリオでシミュレーション。 業績の成長・横ばい・衰退・倒産の確率を過去データから推定し、1株利益の動きと適正株価の幅を予測します。 (最終計算: 2026-07-29)

総合判定(期待利回り vs 必要利回り)
中立
期待年利が必要利回りを上回る確率: 47.5%
期待年利(10年保有した場合)
下振れ -9.8% / 中央 5.2% / 上振れ 18.9%
中央シナリオで必要利回り(7〜8%目安)を超えるか
10年後株価の幅(1000シナリオ)
下振れ ¥495 / 中央 ¥2,780 / 上振れ ¥10,154
現在 ¥2,026 → 分布の下から 0%地点(低いほど割安)
10年以内の倒産・上場廃止確率
0.4%
10年後の状態: 成長41% 横ばい41% 衰退18% 倒産・上場廃止0%
事象タグ別の10年発生確率
株主還元強化
48.7%
景気後退・需要減
47.2%
好況・上振れサイクル
45.5%
バリュエーション低下
36.8%
ordinary_nominal_recession_catchup
32.8%
利益率改善
29.5%
バリュエーション上昇
26.7%
利益率悪化
24.1%
大幅業績ショック
22.3%
TOB・買収
18.3%
希薄化・増資
14.4%
rate environment net interest bridge
14.0%
競争優位低下
12.5%
構造的衰退
12.1%
銘柄の状態、業種の景気敏感度、スコア、資本効率、現在PBRなどから各事象の露出度を作り、EPS/BPSシミュレーション内で発生させています。
📊 10年後の株価予想分布(1000通りのシナリオ)
横軸 = 10年後の株価 / 縦軸 = その株価に到達するシナリオ数。 現在 ¥2,026(赤線)より右に分布があれば株価上昇期待、左なら下落リスク。
🍝 トータルリターンの10年推移(1000通りのシナリオ)
横軸 = 経過年 / 縦軸 = 配当込み累積トータルリターン(%)。薄い線1本1本が1回のシミュレーション、 太線が中央シナリオ、帯が下振れ〜上振れ(P10〜P90)。0%(灰線)より上なら投資元本を上回る。
入力値 / 各モデルの結果下振れ中央上振れ
必要利回り(株主資本コスト)3.00%6.11%10.61%
成長持続年数(競争優位性に連動)7年10年13年
EPS/BPS-first MC 適正株価(中央)¥2,101
10年後EPS/BPS×出口評価(中央)¥1,979
スタート時の状態S(名目永続成長率 1.1%、直近売上成長 10.0%)

※ 試算精度について:現在は 1000通りのシミュレーションで、売上成長・利益率・株数からEPSとBPSを作り、配当は総リターンに、内部留保と自社株買いはBPS/株に反映します。10年後EPS/BPSに対して出口PER/PBR/PSRを評価し、赤字パスでは黒字時のPERを使わず、資産・売上倍率ベースの低い評価に切り替えます。さらにTOB、競争優位低下、景気後退、赤字からの回復、利益率変化、希薄化、バリュエーション変化などの事象タグを各銘柄の露出度に応じて発生させています。TOBは時価総額が大きい銘柄ほど発生確率を下げています。

評価モデル 悲観 (29%) 中立 (48%) 楽観 (23%) 加重平均
DCF
配当割引 ¥2,039 ¥6,548 ¥16,309 ¥7,485
残余利益 ¥538 ¥1,688 ¥2,338 ¥1,504
PERマルチプル ¥1,504 ¥2,443 ¥3,759 ¥2,473
PBR分位法 ¥650 ¥809 ¥1,005 ¥808
PER分位法 ¥1,758 ¥3,138 ¥6,662 ¥3,548
モデル平均 ↑ 各モデルの確率加重平均 ¥3,164
📊 株価チャート
バリュエーションゾーン
¥714 割安
¥1,298
FV¥3,164 割高
¥6,015
¥7,519
本レポートは公開情報(有価証券報告書・IR資料・各種統計)に基づく定性・定量分析であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。財務数値はEDINET開示データより自動取得しており、最新の決算発表を反映していない場合があります。割引率は NYU Stern Damodaran (Jan 2026) の Japan ERP および日本国債利回りを基に算定。投資判断はご自身の責任においてご判断ください。
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