株譜
40年の実績

どのオプション戦略が、長期で効いたのか

ここに出ているのは自前の検証ではありません。CBOE(シカゴ・オプション取引所)が 1986 年から算出し続けている実在の戦略指数です。実際に毎月ロールし続けたらどうなったか、 という記録なので、都合のよい前提を置く余地がありません。
S&P500 そのものを持っていた場合と並べて、リターン・振れ幅・最悪期・下げの受け方を比べます。

起点

成績一覧

シャープは「振れ 1 に対していくら稼いだか」、 カルマーは「最悪期 1 に対していくら稼いだか」。 下げの受け方は、S&P500 が下げた日にその戦略がどれだけ道連れになったかで、 小さいほど下げに強いことを意味します。

リスクとリターン

右へ行くほど儲かり、左へ行くほど振れが小さい。左上が良いという読み方です。 点線は S&P500 と同じ「振れ 1 あたりの稼ぎ」の線で、これより上にあれば S&P500 より効率が良かったことになります。

積み上がり方

起点を 100 に揃えた累積。縦軸は対数で、傾きが同じなら同じ成長率です。

表示する戦略

高値からどれだけ沈んでいたか

ゼロの線に張り付いているほど、常に高値圏にいたということ。 谷が深く長いほど、持ち続けるのが苦しい戦略です。

落ちたとき、何が守ったのか

平時の成績を並べると、保険を売る型がどうしても良く見えます。 本当に知りたいのは「落ちたときにどうだったか」なので、 S&P500 が高値から大きく下げた局面だけを取り出して、その区間の成績を比べました。
山から谷までの区間で測っているので、その後の回復は含みません。

下落の大きさ

局面をならした成績

平均順位が小さいほど、 どの局面でも上位にいたということ。回数がすべての局面に足りていない指数は、 算出開始が遅いためです(欄に回数を出しています)。

局面ごとの中身

いつ手仕舞うかで、成績はどう変わるか

上の指数は満期まで持ち切りの記録です。しかし実際に効くのは 「いつ閉じるか」で、受け取ったプレミアムの 50% を利益として確定したら閉じるといったルールは 成績を大きく変えます。ここでは、その組み合わせを総当たりで検証しました。
値段は VIX と SKEW から板の形を復元して作ったもの(実際の約定値ではありません)。 ルールどうしの優劣を比べる目的に使ってください。

指数
型
残り日数
色で見るもの

効率の良い順(全指数・全型)

全部の組み合わせをシャープ(年率 ÷ 振れ)で並べたものです。 上位だけを見て選ばないでください。7,000 通り以上を並べれば、上位は「たまたま当たった設定」で埋まります。 型ごとにまとまって上にいるか、隣の設定でも成績が続いているかを見てください。

曜日をまたぐ売りは得か

オプションの時間価値は暦日で減りますが、値動きが起きるのは 営業日だけです。週末を挟む金曜は、3 日ぶんの時間価値を受け取りながら 値動きは 1 営業日ぶんしか受けない——理屈の上ではそうなります。
ただし市場もそれを知っていて、金曜に IV を下げ、月曜に戻します(VIX で平均 +2.31%)。 どちらが勝つのかを、ATM ストラドルを売って翌営業日に買い戻す形で実測しました。
売値と買値の差も引いています(実際の板から測った ATM 近辺の幅。7 日物で片側 1.02bp、 2 レグ×建て閉じで往復 4.1bp)。

指数
残り日数

満期まで持つか、途中で降りるか

利食いも損切りも入れず、時間だけで決済するとどうなるか。 オプションの時間価値は満期が近づくほど速く減るので、「途中で降りて次の限月へ乗り換える」ほうが 効率が良さそうに見えます。実際にそうなのかを、閉じる残り日数だけを変えて測りました。
結果は逆で、持ち切るのがいちばん良く、早く閉じるほど 1 日あたりの取り分も効率も落ちます。 受け取りの大半は最後の数日に集中していて、そこを捨てているためです。 時間で切るだけの決済には意味がなく、利食いの条件と組み合わせて初めて効きます (上の「利食いと損切りはどう効くか」を参照)。

指数
型
残り日数

どの頻度でヘッジすべきか

オプションを売ったあと、原資産の値動きに合わせて反対売買を入れると、 方向の賭けが消えてボラそのものの売買になります。ただし 細かく入れるほどコストがかかり、放っておくほど振れが大きくなる。 ATM ストラドルを売って満期まで持ち、ヘッジの間隔だけを変えて比べました。
1 回のヘッジにつき原資産の 1bp(0.01%)を売買コストとして引いています。

指数
残り日数

年ごとの成績

青いほどプラスの年、赤いほどマイナスの年。 暴落の年(2000-02、2008、2020、2022)に色がどう違うかを見てください。 保険を売る戦略は平時に強く、暴落で弱い。買う戦略はその逆になります。

出典:CBOE の指数日次終値。指数は税・売買コストの扱いが定義ごとに異なります。
当サイトの情報は投資助言を構成するものではありません。過去の成績は将来を保証しません。