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エラン 6099

入院生活を支える反復収益には割安さが残るが、親子上場後は再投資の利回りと少数株主への利益帰属を見極めたい

割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)1,169 円708 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-11-02)735 円445 億円差 +59.0%
10 年後から見ると 割安 価値 1,169 円708 億円 · 差 +59.0% · 期待の年率 +12.3%
期待の年率リターン(10 年)+12.3%資本コスト比 +5.5 pt
推定の資本コスト6.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率は、5つの筋書きから求めた期待CFのIRRです。期間の還元・追加負担を中間時点、終価を期間末に置く仮定で、価値の割引時期とそろえています。実際の配当日を予測した値や、筋書きごとのIRRの平均ではありません。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(ChatGPT)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの終価と還元を確率で加重し、資本コスト 6.8% で今の値に割り戻したものです。

利益と必要資本から、将来の留保余力を見込む場合があります。この推定は、維持更新投資や運転資金、借換後の現金計画を確認した値ではありません。

総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

終価・還元は現在株主全体の取り分です。1株表示は現株数への換算で、還元には配当・自社株買いを含みます。持分・支払時点は簡略化しており、買戻しに売却参加せず同じ株数を持ち続ける場合の将来株価・受取配当とは別です。

結論

エランは、入院患者や施設入所者に衣類や日用品を届け、家族の準備と病院の管理を肩代わりする会社だ。筆者の結論は割安であり、その理由は、物を届ける反復収益と外部委託の拡大余地に対し、指定時点の時価総額が控えめだからである。

成長の中心は、高齢者が増えること自体ではない。家族が洗濯物を運び、職員が物品を管理する仕事を、専門会社へ移す動きだ。病床や入院日数が増えなくても有料セットの利用は広がりうるが、既に競合が入っている施設も多く、未開拓施設がすべてエランの商機になるわけではない。これは医療費全体の増大への投資ではなく、患者の生活を支える支出が専門業者へ移る流れへの投資である。

親会社の存在は販売機会を広げるが、少数株主への利益還元を保証しない。エムスリーの議決権は公表資料で55.02%であり、経営上の最終的な力関係は対等ではない。配当で親会社と同じ権利を持っていても、残る利益の使い道を決める力は同じではない。協業の成果がエランの利益として残るか、買収に投じた資金が十分な利益を生むかを、施設数より重く見る。[資料3]

中立では10期先の純利益が約67億円へ育ち、途中の配当も価値を支える。確率を加味した現在価値は約708億円で、基準時価総額の約441億円を約61%上回る。ただし、価格転嫁の失敗と買収の低収益化が重なる悲観では、終点の時価総額は約115億円にとどまる。直近の増益には患者衣の償却方法変更が効いており、表示上の成長をそのまま長期の稼ぐ力とは認めない。[資料2]

バリュー投資の観点から

長く持つ株主にとって魅力は、患者が着替え、施設が清潔さを保つ仕事が、10年後も必要なことである。新しい端末や流行に依存せず、物を届ける仕組みが毎日の利用を支える。ただし、必要なサービスであることと、供給会社が高い利益を取り続けられることは同じではない。

利益のうち自由に使えるお金を見ると、国内の軽い資産構成は強みになる。2025年の営業キャッシュフローから有形・無形固定資産の取得を引いた額は約31億円で、添付の純利益に近い。ただし運転資金の動きで年ごとの現金収支は振れ、患者衣や海外工場の更新も続くため、増益分がそのまま配当に回るとは考えない。

筆者が最も気にするのは、稼ぎを増やすために必要な資本が重くなることである。配当性向が3割にとどまれば残りの多くを会社に預け続けることになり、国内の優れた採算を海外買収でも再現できるかが問われる。中立の終点では純利益が約67億円に育っても、自己資本の積み上がりで全社ROEは約14%に下がる。

指定時点の値段には、競争や資本配分の失敗に備える余地があると判断する。それでも少数株主は余剰資金の分配や清算を自分で決められず、保有を続けられる期間さえ親会社の再編で変わりうる。安さの根拠は買収期待ではなく、控えめな成長でも残る将来の稼ぎである。

何で稼ぐ会社か

収益の土台は、患者一人ひとりが利用期間に応じて払うCSセットの料金である。病院や介護施設への採用が入口となり、衣類やタオル、紙おむつなどを届け、利用者への請求と回収まで引き受ける。病院は在庫管理や請求の負担を減らせ、家族は持参や洗濯の手間を省けるため、単なる日用品の小売とは役割が違う。支払者は患者側、採用を決める側は施設であり、この二つの相手を同時に満足させる必要がある。[資料1]

国内では地域のリネンサプライ会社と組み、自前の洗濯工場を大量に持たずに供給網を広げてきた。施設が増えるほど調達と配送をまとめやすくなるが、小規模施設が点在すると、その利点は薄まる。2025年の月間利用者は年平均約47.5万人であり、施設の数より、利用者の数と一人が使う品目、利用日数が売上を決める。入院期間が短くなると同じ月間人数でも利用日が減るため、人数だけから売上を読むこともできない。

衣類の質や保証サービスの追加は単価を押し上げるが、予算を超えれば品目を減らされる。2026年の会社説明でも、料金を抑えるため高機能患者衣を外す要望が出ている。請求と回収は顧客接点として有用でも、それだけで患者の支払能力や病院の価格交渉を乗り越えられるわけではない。[資料2]

海外ではベトナムのGREENとTMCが洗濯などを担い、国内より工場と設備の負担が大きい。GREENは完全子会社だが、TMCの持分は51%であり、連結売上が増えた分の利益を全額エラン株主が受け取れるわけではない。別にエランサービスの外販請求・回収事業もあるが、エラン本体向けの内部取引を外部売上に重ねてはいけない。国内の物品供給、海外の設備事業、小さな外販事務受託では、成長の条件が異なる。

優良さと弱いところ

堀、つまり競争相手が簡単に奪えない強みは、病棟で滞りなく物を回し続ける運営と施設との関係にある。供給先、請求先、職員の手順を一度に切り替える手間があり、全国の調達と回収をまとめる規模も効く。2025年の会社定義による解約率は3.4%で、この継続性は評価できる。切替えの失敗が現場の混乱を招くため、施設が価格だけで取引先を決めにくい点は強みだ。[資料1]

ただし、独占に近い堀ではない。アメニティやワタキューセイモアも同種のサービスを提供し、衣類や紙おむつ自体を独占しているわけではない。2026年上期は利用者の伸びが施設数の伸びを下回り、会社は価格転嫁もこれから本格化すると説明した。顧客を失わず物価以上に値上げできる力は、まだ確認できない。[資料2]

過去の国内成長は資本をよく働かせてきた。添付財務の2015年から2025年までの純利益増加を自己資本増加で割ると約20%となり、長期の再投資効率を示す粗い目安としては良好だ。ただし、現金や買収を含むため厳密な増分投下資本利益率ではなく、新しい海外投資の採算を保証しない。利益率の改善だけでなく、借入を膨らませず数量を増やした履歴に価値がある。

筆者は、既存事業の堀は残るが、拡大先では薄くなると見る。親会社との協業実現施設は116件まで増えたものの、エランに帰属する増分利益は開示されていない。施設網の拡大だけでなく、回収費用と更新投資を引いた後にも利益が残ることが、優良さを保つ条件である。その条件が満たされなければ、営業先が広がっても堀が広がったことにはならない。[資料2]

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

市場の追い風は、病床の増加より生活支援の外部委託にある。厚生労働省の2024年病院報告では、一日平均在院患者は約113万人だった。入院の短期化や病院の統合が進めば利用日数は減りうるため、高齢化だけを理由に国内数量が大きく伸びるとは考えない。有料入院・入所セットの国内市場は、利用日数と仮定した利用率から約2,000億円と推計した。

この市場規模は公表統計ではなく、妥当な幅は1,600億~2,400億円程度と広い。エランの国内物品サービスは中央値に対して約27%となり、全国大手として十分な位置にあるが、会社公表の病院開拓率20.4%とは分母が違う。アメニティは月間利用者20万人以上を公表しており、同じ利用単価を仮定すると市場の約11%に相当する。ただし利用日数や契約範囲が違うため、これは実売上のシェアではない。

競争が続くため、規模の拡大だけでは値決め力は強くならない。ワタキューセイモアも直接競合であり、各社の同一範囲の売上がない以上、残りのシェアを社名ごとに断定することはできない。中立では、10年後の有料市場が現在価格で約2,700億円となり、エランのシェアは約30%へ緩やかに上がる。人口や病床の急増ではなく、持参品からセットへの移行と既存施設内の利用浸透が伸びを生む。

伸びしろには、分からない部分も残る。会社が示す介護老人保健施設等の開拓率10.6%には余地があるが、別の事業者の利用や施設内製も含むため、その全てを未利用需要とは扱わない。[資料1] ベトナムも洗濯の外注化が機会になるが、市場統計や競合別シェアの不足を高成長の根拠にせず、買収先の実処理量と採算を確かめる必要がある。物品供給や洗濯はAIによる直接代替を受けにくいが、付随する事務受託は別である。

資本政策と M&A

新中計は2028年の売上800億円、営業利益75億円を目標とし、ROEは25%以上を掲げる。3年間の営業キャッシュフロー160億円に対し、M&Aに90億~120億円、システム等に30億円を配分する計画だ。配当総額は30億円、配当性向は30%以上とし、DOE、総還元性向、自社株買いには数字の約束がない。[資料1]

過去10年は国内の販路拡大と増配が株主価値を育ててきた。2018年の請求子会社設立は現場の仕組みを深めた投資だが、クラシコ提携やインド出資の案件別回収は十分に見えない。GREENとTMCの買収後も収益基盤を整える段階にあり、前中計未達も踏まえて、新計画を達成済みの稼ぐ力とは扱わない。

親子上場では、成長資金の配分と取引条件の公正さが少数株主の要になる。2026年3月時点の親会社兼務取締役は10人中2人で、利益相反のある重要案件は独立取締役の特別委員会へ諮問する。2025年に開示すべき重要な支配株主取引はないが、委員会の存在は少数株主の拒否権ではない。[資料3]

政策保有の非上場3銘柄4.83億円は、配れる現金とは分ける。将来の完全子会社化はありうるものの、実施も条件も約束されていない。部分TOBの過去の買付条件を価値の床にせず、配当、グループ内取引、買収後の利益を通じて株主への帰属を確かめたい。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

この事業の伸びは、人口が増えるかどうかだけでは決まらない。入院のたびに家族が用品を買いそろえ、衣類を洗い、病院へ運ぶ負担は重い。職員側の管理負担も含めて解消できるなら、同じ患者数でも専門会社へ移る支出は増え、需要の継続性と成長を両立できる。選ばれる理由が安い日用品だけでなく、家族と職員の時間を節約できることなら、人手不足は利用を促す力になる。

エランは既に全国で利用者を集め、施設との関係、リネン会社との供給網、請求回収の仕組みを持つ。契約後に日々の業務へ組み込まれるため、単なる安売りの物品業者よりも更新時の競争に耐えやすい。介護施設への浸透と既存施設の利用率改善が進めば、大量の自前工場を建てずに国内数量を増やせる。[資料1]

エムスリーとの組み合わせにも、実物を伴う販売上の意味がある。医療機関への接点から紹介を得られ、エラン側の現場網から別の病院支援サービスへつなぐこともできる。協業施設の実績は既にあり、利用者数とエランの利益の双方に結び付けば、広告や新拠点だけで成長するより資本を節約できる。[資料2]

過去の利益成長は株式の大量発行に頼らず、自己資本の蓄積と増配を伴ってきた。これからの成長が鈍っても、必要な物品の反復供給と物価に沿う料金改定が続けば、利益の基盤は今より大きくなる。海外が大成功しなくても価値が育つ余地があり、親会社への不安だけで国内事業の稼ぐ力まで否定するのは行き過ぎだ。

慎重な見方

施設との関係は強みだが、患者衣や日用品を独占する権利ではない。競合にも供給網があり、病院は料金と業務負担を比較できる。未開拓とされる施設に別会社のサービスが入っていれば、市場拡大ではなく値下げを伴う奪い合いになり、全国展開の費用だけが増えることもある。

足元の増益は、そのまま価格支配力の証明にはならない。2026年上期の粗利率改善には患者衣の償却方法変更が大きく効き、これを除く粗利率は前年を下回った。さらに利用者の伸びは契約施設数ほど強くなく、安価な品目構成を求める声も出ている。小さな契約を増やしても、配送や回収の固定的な手間は同じようには減らない。[資料2]

次の成長投資は、これまでより難しい。中計が掲げる買収資金は現在の自己資本に対して大きく、海外では工場稼働、労務管理、品質管理が加わる。国内の高い再投資利回りを前提に買収価格を払えば、売上が増えても一株に帰属する価値が育たない。配当が利益の3割なら、株主は低収益な投資にも資金を預け続ける。

支配株主がいることは、この問題を少数株主が修正しにくいことも意味する。エムスリー全体に有利な取引と、エランの少数株主に最も有利な取引が一致するとは限らない。特別委員会と独立した価格交渉が実際に機能するかは案件ごとの問題であり、将来の完全子会社化も高い価格での退出を保証しない。需要の堅さだけで、この資本配分の非対称性を見落としてはならない。

どちらに重みを置いたか

既存の物品供給が長く必要とされるという見方を採るが、強い価格支配力や海外の成功までは認めない。上側の合計28%に対し、下側は35%とし、中心の37%には外注化の進展と成長鈍化を併せて織り込んだ。下側を厚くした理由は、料金を抑えたい顧客の動き、買収後の収益改善の遅れ、支配株主の下での資本配分という会社固有の不確実さである。

それでも最終価値は基準時価総額を上回り、割安という判断になる。親子上場だから利益を機械的に半分にするのではなく、事業の価値と、少数株主が資金の使い道を決められない問題を区別した。外販事務のAI代替は数量と長期成長に反映し、それを理由に資本コストまで重ねて引き上げてはいない。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 1,924 円1,166 億円(+ 還元の換算額還元の合計 232 円141 億円)。 今の値に割り戻すと 1,169 円708 億円、今との差 +59.0%、 期待の年率 +12.3%(資本コスト 6.8%)→ 割安

筋書き確率10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価還元の換算額還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・還元込み年率確率 × (終価+還元)
楽観 8% 4,715 円2,857 億円 411 円249 億円 +597.5% +23.1% 410 円249 億円
やや楽観 20% 3,024 円1,833 億円 324 円196 億円 +355.6% +17.7% 670 円406 億円
中立 37% 2,067 円1,253 億円 250 円152 億円 +215.3% +13.2% 857 円520 億円
やや悲観 23% 669 円405 億円 145 円88 億円 +10.7% +1.1% 187 円113 億円
悲観 12% 190 円115 億円 74 円45 億円 −64.1% −10.9% 32 円19 億円
加重平均100% 1,924 円1,166 億円232 円141 億円 +193.3% +12.3% 2,156 円1,307 億円

今の株価時価総額 735 円445 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。

楽観 8% 介護への浸透と海外投資がともに実る 利益 141 億円 · PER 19.7 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 4,715 円2,857 億円

国内の外注化が予想以上に進み、家族持参が中心だった介護施設へCSセットが広く定着する。現在価格で測った有料市場は約3,200億円へ拡大し、エランは約38%を担う。既存施設の利用浸透と契約の集約で配送密度が上がり、品目の質を落とさず物価以上の単価改善を実現する。

エムスリーからの紹介がエラン自身の契約と利益へつながり、共同購買や運営改善の成果も少数株主へ残る。国内買収は地域の供給網を補う価格で行われ、買収のための増資には依存しない。既存事業の高い再投資効率が新しい地域でも続く。

ベトナムでは工場の稼働改善と増設が重なり、洗濯換算数量は現在の4.5倍へ育つ。設備資金は増えるが、受注に合わせた投資で空き設備を抑え、海外も安定した稼ぎ手になる。外販事務はAIで成長が止まっても全社への影響が小さく、増配と余剰資金の蓄積を両立する。ただし、国内の大幅なシェア獲得と海外投資の連続成功を要するため、中心には据えない。

  • 国内CSセット・付帯物品サービス:数量 13,113,650(年間の利用者月数(人月。月間利用者数の12か月合計であり、販売工数ではない))× 価格 13,510(利用者月当たり実現売上(円。利用日数と品目構成を含む))→ 売上 1,772 億円・営業利益 186 億円。数量2.30倍、実現単価1.450000倍。現在価格の国内市場3,200億円に対する推計シェア38.18%。全社共通費の国内負担を含む利益率で、物価は単価にだけ反映する。
  • ベトナムの業務用洗濯・関連サービス:数量 127,294(年間洗濯換算処理量(トン。関連サービスを含む推定数量))× 価格 11(洗濯換算1トン当たり売上(万円、円換算固定))→ 売上 146 億円・営業利益 22 億円。洗濯換算数量4.50倍、単価1.450000倍。数量は実処理量の開示値ではなく公称能力からの推定。営業利益はのれん償却後で、純利益への換算時にTMCの非支配株主持分を反映する。
  • 外販の請求・回収・保証サービス:数量 91.5(年間平均の外部受託施設数(施設年))× 価格 134(1施設年当たり外部手数料等(万円))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。AI エージェント代替を織り込み数量1.00倍、単価1.340000倍。保証リスクは残るが事務手数料が圧迫される。グループ内の請求業務は加算しない。

倍率:余剰現金の税後利息を除く事業利益は139.2022億円、事業自己資本は576.3115億円で、事業ROEは約24.154%。k=6.75%、超過ROEが新規投資に残る割合1/2からRONICは約15.452%。g=2.5%として正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=19.722554倍をそのまま採用した。市場のPERや過去のTOB条件から倍率を置かない。時価総額は(純利益141.3022−余剰現金150×1.4%)×PER+余剰現金150×0.75。2026~2035年の純利益経路は[34, 41, 50, 61, 73, 86, 100, 115, 130, 141.3022]億円で、累計831.3022億円。配当性向30%により還元249.3907億円、自己資本は144.4+累計利益−還元=726.3115億円となる。普通株の自社株買いと未確認の優待費用は加算しない。留保利益581.9115億円のうち、余剰資金の増減を除いた441.9115億円を買収、設備、運転資金等の事業資本へ用いる想定。終点の余剰現金を明示したので、自動計算の追加留保現金は重ねない。終点の減価償却費はのれんを除き全社約35億円と推定し、上記利益率の費用に含む。既存資産の償却へ物価を一律に掛けず、患者衣と設備の新規・更新取得分が積み重なる前提とした。本社費等の非償却費用には物価上昇を反映済みで、adjust_okuは二重控除を避け0とする。

確率:国内の実質市場拡大とシェア38%、物価以上の価格改善、海外数量4.5倍という複数の成功を同時に必要とする。会社の過去の国内実績は支えになるが、海外の足元の停滞と競合の存在から確率は8%に抑える。

やや楽観 20% 国内の規模が効き海外も採算を整える 利益 95 億円 · PER 18.9 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 3,024 円1,833 億円

国内の有料市場は現在価格で約3,000億円となり、エランのシェアは約33%へ上がる。介護向け商品の採用と既存施設の利用率改善が進み、利用者の増加が小規模施設への営業負担を上回る。アメニティやワタキューとの競争は続くが、広い供給網と請求回収の一体運営が契約の更新を支える。

価格転嫁はおおむね定着し、付帯品目の充実が物価分を少し上回る単価改善につながる。親会社との協業は紹介件数だけでなくエラン側の利益にも表れ、グループ内の費用負担は独立した審査を通じて抑制される。高値で規模だけを買う案件が減り、資本配分の規律が保たれる。

ベトナムは既存顧客の採算を立て直してから設備を増やし、数量が現在の3倍へ伸びる。海外利益の全てはエランに帰属しないものの、追加資本を上回る収益が育つ。外販事務は自動化で伸びないが、現物サービスの利益増がこれを十分に補い、配当と手元資金の双方が厚くなる。

  • 国内CSセット・付帯物品サービス:数量 10,547,936(年間の利用者月数(人月。月間利用者数の12か月合計であり、販売工数ではない))× 価格 12,858(利用者月当たり実現売上(円。利用日数と品目構成を含む))→ 売上 1,356 億円・営業利益 126 億円。数量1.85倍、実現単価1.380000倍。現在価格の国内市場3,000億円に対する推計シェア32.76%。全社共通費の国内負担を含む利益率で、物価は単価にだけ反映する。
  • ベトナムの業務用洗濯・関連サービス:数量 84,863(年間洗濯換算処理量(トン。関連サービスを含む推定数量))× 価格 11(洗濯換算1トン当たり売上(万円、円換算固定))→ 売上 94 億円・営業利益 12 億円。洗濯換算数量3.00倍、単価1.400000倍。数量は実処理量の開示値ではなく公称能力からの推定。営業利益はのれん償却後で、純利益への換算時にTMCの非支配株主持分を反映する。
  • 外販の請求・回収・保証サービス:数量 91.5(年間平均の外部受託施設数(施設年))× 価格 134(1施設年当たり外部手数料等(万円))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。AI エージェント代替を織り込み数量1.00倍、単価1.340000倍。保証リスクは残るが事務手数料が圧迫される。グループ内の請求業務は加算しない。

倍率:余剰現金の税後利息を除く事業利益は93.1391億円、事業自己資本は502.5774億円で、事業ROEは約18.532%。k=6.75%、超過ROEが新規投資に残る割合1/2からRONICは約12.641%。g=2.5%として正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=18.876073倍をそのまま採用した。市場のPERや過去のTOB条件から倍率を置かない。時価総額は(純利益94.5391−余剰現金100×1.4%)×PER+余剰現金100×0.75。2026~2035年の純利益経路は[33, 39, 46, 54, 62, 70, 78, 86, 92, 94.5391]億円で、累計654.5391億円。配当性向30%により還元196.3617億円、自己資本は144.4+累計利益−還元=602.5774億円となる。普通株の自社株買いと未確認の優待費用は加算しない。留保利益458.1774億円のうち、余剰資金の増減を除いた368.1774億円を買収、設備、運転資金等の事業資本へ用いる想定。終点の余剰現金を明示したので、自動計算の追加留保現金は重ねない。終点の減価償却費はのれんを除き全社約27億円と推定し、上記利益率の費用に含む。既存資産の償却へ物価を一律に掛けず、患者衣と設備の新規・更新取得分が積み重なる前提とした。本社費等の非償却費用には物価上昇を反映済みで、adjust_okuは二重控除を避け0とする。

確率:国内の外注化と適度なシェア拡大は既存の供給網で説明できる。一方、価格転嫁の定着と買収先の改善はまだ実績が足りず、中立を上回るものの極端ではない成功に20%を配分する。

中立 37% 外注化は続くが普及と資本効率は成熟する 利益 67 億円 · PER 18.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 2,067 円1,253 億円

国内の有料市場は現在価格で約2,700億円に広がり、エランは約30%を占める。病床や延べ入院日数の大幅な増加はなく、持参品からセットへの移行と既存施設の利用浸透が伸びを生む。競合にも契約が渡るため、エランだけが市場拡大を独占することはない。

料金は物価に沿って上がるが、高機能品を外す顧客も残る。小規模施設への配送費と人件費を吸収しつつ、国内の営業利益率は過去の最高水準には届かない。患者衣の償却方法変更による初期の利益押上げは一巡し、継続的な更新負担を賄った後の利益が株主価値を支える。

海外では工場稼働と管理体制の改善が進むものの、成長には設備と運転資金が必要となる。エムスリーとの協業も寄与するが、大きな追加利益を先取りせず、親子上場は続く。配当は利益に連動して増え、残る利益の多くは事業へ再投資されるため、全社ROEは低下する。それでも既存事業の稼ぐ力は残り、事業に必要な資本を除いた余剰資金も積み上がる。

  • 国内CSセット・付帯物品サービス:数量 8,552,381(年間の利用者月数(人月。月間利用者数の12か月合計であり、販売工数ではない))× 価格 12,522(利用者月当たり実現売上(円。利用日数と品目構成を含む))→ 売上 1,071 億円・営業利益 91 億円。数量1.50倍、実現単価1.343916倍。現在価格の国内市場2,700億円に対する推計シェア29.51%。全社共通費の国内負担を含む利益率で、物価は単価にだけ反映する。
  • ベトナムの業務用洗濯・関連サービス:数量 62,233(年間洗濯換算処理量(トン。関連サービスを含む推定数量))× 価格 11(洗濯換算1トン当たり売上(万円、円換算固定))→ 売上 66 億円・営業利益 7 億円。洗濯換算数量2.20倍、単価1.343916倍。数量は実処理量の開示値ではなく公称能力からの推定。営業利益はのれん償却後で、純利益への換算時にTMCの非支配株主持分を反映する。
  • 外販の請求・回収・保証サービス:数量 59.5(年間平均の外部受託施設数(施設年))× 価格 134(1施設年当たり外部手数料等(万円))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。AI エージェント代替を織り込み数量0.65倍、単価1.343916倍。保証リスクは残るが事務手数料が圧迫される。グループ内の請求業務は加算しない。

倍率:余剰現金の税後利息を除く事業利益は66.4989億円、事業自己資本は438.1372億円で、事業ROEは15.178%。k=6.75%、超過ROEが新規投資に残る割合1/2からRONIC=10.964%。g=2.5%として正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=18.164172倍をそのまま採用した。市場のPERや過去のTOB条件から倍率を置かない。時価総額は(純利益67.3389−余剰現金60×1.4%)×PER+余剰現金60×0.75。2026~2035年の純利益経路は[33, 37, 41, 45, 49, 53, 57, 60, 63, 67.3389]億円で、累計505.3389億円。配当性向30%により還元151.6017億円、自己資本は144.4+累計利益−還元=498.1372億円となる。普通株の自社株買いと未確認の優待費用は加算しない。留保利益353.7372億円のうち、余剰資金の増減を除いた303.7372億円を買収、設備、運転資金等の事業資本へ用いる想定。終点の余剰現金を明示したので、自動計算の追加留保現金は重ねない。終点の減価償却費はのれんを除き全社約20億円と推定し、上記利益率の費用に含む。既存資産の償却へ物価を一律に掛けず、患者衣と設備の新規・更新取得分が積み重なる前提とした。本社費等の非償却費用には物価上昇を反映済みで、adjust_okuは二重控除を避け0とする。

確率:国内の現在の成長率を10年延長せず、外注化の伸びと普及の鈍化を合わせた中心に37%を配分する。中計のROE25%や海外の大成功は前提にしない。上側28%より下側35%を厚くしたのは、価格抑制要望、買収後の改善の遅れ、支配株主の下での資本配分の不確実さによる。

やや悲観 23% 契約は残るが料金と投資効率が伸び悩む 利益 27 億円 · PER 14.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 669 円405 億円

有料セット市場は現在価格で約2,400億円へ増えるが、エランのシェアは約23%へ下がる。大口病院の契約更新で価格競争が強まり、増える小規模施設では配送や請求の手間を十分に薄められない。施設数は維持できても、一施設当たりの利用者と採算が伸びず、国内数量はほぼ横ばいになる。

料金の改定が仕入れと人件費の上昇に追いつかず、高機能品を外す動きも続く。値上げの遅れを新規契約で埋めようとして営業費用が増え、国内利益率は過去の良好な水準から後退する。AIによる事務の省力化は競合にも広がり、差別化を取り戻す切り札にはならない。

ベトナムは黒字を保つが設備利用が低く、買収や更新へ投じた資金に見合う利益が育たない。親会社との協業もグループ全体の売上にとどまり、エランの少数株主が受け取る利益には限りがある。配当は続くものの伸びず、資本の多くが低収益な資産に残るため、会社の規模ほど株主価値は増えない。

  • 国内CSセット・付帯物品サービス:数量 5,986,666(年間の利用者月数(人月。月間利用者数の12か月合計であり、販売工数ではない))× 価格 11,181(利用者月当たり実現売上(円。利用日数と品目構成を含む))→ 売上 669 億円・営業利益 37 億円。数量1.05倍、実現単価1.200000倍。現在価格の国内市場2,400億円に対する推計シェア23.24%。全社共通費の国内負担を含む利益率で、物価は単価にだけ反映する。
  • ベトナムの業務用洗濯・関連サービス:数量 36,774(年間洗濯換算処理量(トン。関連サービスを含む推定数量))× 価格 9.87(洗濯換算1トン当たり売上(万円、円換算固定))→ 売上 36 億円・営業利益 2 億円。洗濯換算数量1.30倍、単価1.250000倍。数量は実処理量の開示値ではなく公称能力からの推定。営業利益はのれん償却後で、純利益への換算時にTMCの非支配株主持分を反映する。
  • 外販の請求・回収・保証サービス:数量 50.3(年間平均の外部受託施設数(施設年))× 価格 115(1施設年当たり外部手数料等(万円))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。AI エージェント代替を織り込み数量0.55倍、単価1.150000倍。保証リスクは残るが事務手数料が圧迫される。グループ内の請求業務は加算しない。

倍率:余剰現金の利息を除く事業ROEは約7.956%。構造的に競争力と資本配分が悪化するため成長の価値を加えず、税後の持続利益をk=6.75%で資本化した1/k=14.814815倍を採用する。事業ROEはkをわずかに上回るが、新規投資で超過利益が続くとはせず、稼ぐ力にとどめる。時価総額は(純利益26.8106−余剰現金15×1.4%)×PER+余剰現金15×0.75。2026~2035年の純利益経路は[31, 32, 32, 31, 30, 29, 28, 27, 26, 26.8106]億円で、累計292.8106億円。配当性向30%により還元87.8432億円、自己資本は144.4+累計利益−還元=349.3674億円となる。普通株の自社株買いと未確認の優待費用は加算しない。留保利益204.9674億円のうち、余剰資金の増減を除いた199.9674億円を買収、設備、運転資金等の事業資本へ用いる想定。終点の余剰現金を明示したので、自動計算の追加留保現金は重ねない。終点の減価償却費はのれんを除き全社約15億円と推定し、上記利益率の費用に含む。既存資産の償却へ物価を一律に掛けず、患者衣と設備の新規・更新取得分が積み重なる前提とした。本社費等の非償却費用には物価上昇を反映済みで、adjust_okuは二重控除を避け0とする。

確率:安価なセット構成への需要、利用者数を伴わない小規模施設の増加、海外改善の時間を要する状況は既に会社説明に表れている。倒産や事業消滅を仮定せず、競争と再投資の低収益化が長引く筋書きに23%を配分する。

悲観 12% 価格競争と買収失敗で構造的な優位を失う 利益 8 億円 · PER 14.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 190 円115 億円

国内の有料市場は現在価格で約2,100億円と残るが、エランのシェアは約19%へ落ちる。大口施設を競合へ奪われ、病院統合で既存契約も減る。少数の全国大手という位置は残っても、更新時に値段を譲らなければ契約を保てず、利用者は現在より減っていく。

人件費や供給費用が上がるなかで実現単価は十分に上がらず、配送網や事務所の固定費が利益を削る。患者への説明や商品選択の適正化が一層求められ、セットの品目追加だけで単価を上げる道も狭まる。国内は辛うじて黒字でも、かつての資本効率は戻らない。

海外では拡大投資が空き設備を残し、買収資金の回収が遅れる。親会社主導の成長投資が続いても、少数株主が求める縮小や資金返還へ素早く転換できず、余剰現金を消費する。会社は存続し配当も縮小しながら続くが、利益と売却可能資産が価値の中心となる。過去のTOB条件や将来の完全子会社化への期待による救済は仮定しない。

  • 国内CSセット・付帯物品サービス:数量 4,276,190(年間の利用者月数(人月。月間利用者数の12か月合計であり、販売工数ではない))× 価格 10,249(利用者月当たり実現売上(円。利用日数と品目構成を含む))→ 売上 438 億円・営業利益 11 億円。数量0.75倍、実現単価1.100000倍。現在価格の国内市場2,100億円に対する推計シェア18.97%。全社共通費の国内負担を含む利益率で、物価は単価にだけ反映する。
  • ベトナムの業務用洗濯・関連サービス:数量 22,630(年間洗濯換算処理量(トン。関連サービスを含む推定数量))× 価格 8.69(洗濯換算1トン当たり売上(万円、円換算固定))→ 売上 20 億円・営業利益 0 億円。洗濯換算数量0.80倍、単価1.100000倍。数量は実処理量の開示値ではなく公称能力からの推定。営業利益はのれん償却後で、純利益への換算時にTMCの非支配株主持分を反映する。
  • 外販の請求・回収・保証サービス:数量 32.0(年間平均の外部受託施設数(施設年))× 価格 105(1施設年当たり外部手数料等(万円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。AI エージェント代替を織り込み数量0.35倍、単価1.050000倍。保証リスクは残るが事務手数料が圧迫される。グループ内の請求業務は加算しない。

倍率:事業ROEは3.131%。構造的に競争力と資本配分が悪化するため成長の価値を加えず、税後の持続利益をk=6.75%で資本化した1/k=14.814815倍を採用する。ROEがkを下回るため積み上がった簿価を額面で評価せず、現在の売却可能資産から推定した床89.4763億円と比較した。稼ぐ力の115.304億円の方が高く、床を下回らない。時価総額は(純利益7.7830−余剰現金0×1.4%)×PER+余剰現金0×0.75。2026~2035年の純利益経路は[29, 25, 21, 17, 13, 11, 9, 8, 8, 7.783]億円で、累計148.7830億円。配当性向30%により還元44.6349億円、自己資本は144.4+累計利益−還元=248.5481億円となる。普通株の自社株買いと未確認の優待費用は加算しない。留保利益104.1481億円のうち、余剰資金の増減を除いた114.1481億円を買収、設備、運転資金等の事業資本へ用いる想定。終点の余剰現金を明示したので、自動計算の追加留保現金は重ねない。終点の減価償却費はのれんを除き全社約9億円と推定し、上記利益率の費用に含む。既存資産の償却へ物価を一律に掛けず、患者衣と設備の新規・更新取得分が積み重なる前提とした。本社費等の非償却費用には物価上昇を反映済みで、adjust_okuは二重控除を避け0とする。

確率:一時的な景気後退ではなく、契約基盤の侵食、物価に負ける料金、海外投資の失敗が重なる構造的な負けに12%を配分する。必要なサービス自体は消えず財務も直ちに破綻しないため、倒産相当ではない。外販事務のAI代替だけを理由にこの確率をさらに上積みしない。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

国内CSセット・付帯物品サービス

患者・入所者向けの衣類、タオル、紙おむつなどの供給と、これに不可分な現場運営。内部の請求回収は原価に含め、外販事務は別区分にする。

数量年間の利用者月数(人月。月間利用者数の12か月合計であり、販売工数ではない)価格利用者月当たり実現売上(円。利用日数と品目構成を含む)売上営業利益
今 2025/12 5,701,587 9,317 531 40
10 年後 中立 8,552,381 12,522 1,071 91

取り方:数量は[資料1]の2025年四半期別月間平均利用者463,482人、466,069人、479,922人、491,056人をそれぞれ3か月分合計した5,701,587利用者月。月末施設数や年末利用者数を12倍する方法は使わない。添付の連結売上554.5億円から開示海外売上22.34億円と推定外販事務0.915億円を控除し、国内物品売上531.245億円とした。開示国内売上との差0.02億円は全社の丸めを調整したもので、財務の総額は添付を優先する。実現単価9,317.49円はこの売上を利用者月で割った値で、日額の公表料金でも純粋な値上げ率でもない。2026年上期の説明にある利用日数・小規模施設・品目構成の変化は、数量とこの実現単価を分けて考える。[資料2] 市場の推計は、2024年一日平均在院患者1,133,196人×365日×仮定料金450円×有料セット利用率65%で約1,210億円。これに、介護のセット化対象を120万人と仮定し、365日×仮定料金300円×利用率60%で約788億円を加え、約2,000億円とした。介護120万人、料金、利用率は推定で、全国の実測売上ではない。患者統計の原文は https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/24/dl/11gaikyou06.pdf 。会社の営業対象施設内訳を参照して対象範囲を限定したが、利用率を実証できないため市場には1,600億~2,400億円の幅を持たせる。アメニティ公表の月間20万人以上に同じ単価を適用すると年約224億円、シェア約11%となるが、同一定義の実績比較ではない。競合原文は https://www.amenity-ss.co.jp/service/amenitysupportsystem.html と https://www.watakyu.co.jp/business/set_rental 。ワタキュー等の同一範囲の個社シェアは確認できない。 中立は実質市場2,700億円、エランの現在価格売上796.87億円から数量シェア29.51%となり、現在の26.56%から緩やかに上がる。数量1.5倍の根拠は市場の外注化1.35倍とシェア上昇の組合せであり、人口が1.5倍になる想定ではない。物価3%の10年分1.343916倍は価格にだけ反映する。中立営業利益率8.5%は過去最高9.35%を下回り、共通本社費を含む。現物の供給が価値の中心なのでAI エージェント代替の人月・席課金の型には該当しない。ここでの利用者月は作業時間の販売ではない。 事前確認では、2026年2月4日に2025年末の全上場維持基準への適合が公表され、流通株式比率は37.0%であった。7月31日短信に継続企業の前提の注記はなく、確認した開示に新たな上場廃止決定はない。2024年の部分TOBは上場維持を前提とする過去の取引として、本分析を除外しない。原文:https://ssl4.eir-parts.net/doc/6099/tdnet/2749734/00.pdf 、https://ssl4.eir-parts.net/doc/6099/tdnet/2859452/00.pdf 。患者への説明・同意等の規制は厚生労働省の2026年3月27日通知、6月1日適用の改正後全文による:https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001707281.pdf 。

ベトナムの業務用洗濯・関連サービス

GREENとTMCによる医療・ホテル向け洗濯、リネン供給、関連設備等。処理量が非開示のため、公称能力から洗濯換算数量を推定する。

数量年間洗濯換算処理量(トン。関連サービスを含む推定数量)価格洗濯換算1トン当たり売上(万円、円換算固定)売上営業利益
今 2025/12 28,288 7.90 22 3
10 年後 中立 62,233 11 66 7

取り方:GREENの自社紹介にある2025年能力55トン/日と、TMCの自社紹介にある100トン/日を独立した数量の手掛かりとした。原文は https://giatuixanh.vn/gioi-thieu/ と https://service.tmcvietnam.com/ 。合計155トン/日×365日×仮定稼働率50%=28,287.5トン。会社が公表した実処理量ではなく、能力の利用実態を確認できないため、稼働率35~65%程度の不確実さがある。海外売上22.34億円を割った単価は1トン7.89748万円だが、設備販売等も含む洗濯換算の混合単価であり、洗濯だけの契約単価ではない。営業利益2.70億円は[資料1]の海外区分を使用する。 市場は統一統計を確認できず、下から組み立てた粗い需要量にとどまる。研究論文が紹介する2020年病院病床336,329床を土台に、稼働80%、一床日2キログラム、外注化60%を仮定すると約11.8万トンとなる。加えてホテル10万室、稼働60%、一室日4キログラムを仮定すると約8.8万トンで、合計約20.5万トン、上記混合単価で約162億円相当となる。病床出典は https://www.jstage.jst.go.jp/article/eohp/8/1/8_2025-0038/_html/-char/en 。2020年病床を現在値とは呼ばず、ホテル室数と重量原単位も分析上の仮定と明示する。商品範囲と古い病床基準の誤差が大きく、これに対する約14%という比率を確認済みの市場シェアとは扱わない。地場洗濯会社と病院・ホテルの内製が競合であり、同じ範囲の個社別シェアは未確認である。 中立は実質外注市場が10年で1.8倍となる仮説に対し、会社数量は2.2倍。換算シェアは約17%となり、合計能力を約230トン/日へ増強して稼働率約74%にする必要がある。既存能力だけで無限に伸びる想定ではなく、増設と追加買収を留保資本の使用に含める。価格は物価3%だけで増やし、為替の追い風は入れない。工場の物理的な洗浄・仕上げが価値の中心なのでAI エージェント代替の対象外とする。

外販の請求・回収・保証サービス

エランサービスがグループ外の入院セット事業者等へ提供する請求回収と保証。内部取引を除く小さな区分で、金額は非開示のため推定する。

数量年間平均の外部受託施設数(施設年)価格1施設年当たり外部手数料等(万円)売上営業利益
今 2025/12 91.5 100 1 0
10 年後 中立 59.5 134 1 0

取り方:[資料1]による外部受託先は2025年末21社107施設、前年末76施設。期中平均を両期末の平均91.5施設年とした。料金は非開示で、1施設年2,000件の請求を1件300円で処理する相当額60万円と、保証・導入管理等40万円の合計100万円を分析上の仮定とする。これは実際の料金表ではない。単価50万~150万円なら外販売上は0.46億~1.37億円となり、中心を0.915億円、営業利益0.09億円とした。その他の国内利益との差額は国内物品区分へ残し、連結全体を増額しない。エラン本体向けの請求件数や売上を外販数量へ加えてはいない。 外部化の対象を国内3,000施設年と仮定すると市場は中心単価で約30億円、エランの比率は約3%となるが、独立した市場統計はなく、施設内製や他の保証商品との境界も曖昧である。隣接する医療費保証にはイントラストやUSEN TRUSTがあるが、サービス範囲が違うため各社の売上をこの市場へ足せない。公式説明は https://service.kkelan.com/faq/ 、https://www.entrust-inc.jp/service/guarantee/medical/ 、https://usen-trust.co.jp/news/info/post-26.html 。 AI エージェント代替は、人月・工数型の事務受託として保守的に適用する。保証を引き受ける資本や回収責任までAIで消えるわけではないが、外販部分に限った低解約率や年単位の移行障壁の証拠が2つそろわず、「記録の正本」とは分類しない。中立は数量0.65倍、価格1.343916倍、成熟後の名目成長0%とする。AIを売り物とする金額開示を確認できないため、楽観でも数量は現在以下とし、全社のやや悲観と悲観の確率合計を35%とした。外販部分の推定売上比率は約0.17%で、現物供給の残りへ同じ数量減を掛けない。

リスクと懸念

価格転嫁と安価なセットへの移行

2026年の会社説明では、患者衣などを外して提供価格を抑えたい施設の要望が出ている。値上げを発表しても品目削減や利用日数減少で実現単価が上がらなければ、仕入れ、人件費、配送費の上昇を吸収できない。売上の伸びより、同じ品目構成での単価と更新後の採算を確認する必要がある。[資料2]

病院統合と小規模施設の採算

病院の閉鎖・統合は、利用者の移転先で再び契約を取れなければ数量の喪失になる。2026年上期は利用者の伸びが施設数の伸びを下回り、閉院・統合による解約も増えた。小規模介護施設の契約を増やしても、配送距離と個別対応の負担が大きければ、契約施設数の増加が利益の成長を示さなくなる。[資料2]

親子上場と少数株主への価値の帰属

親会社の支配は、配当、買収、グループ内取引の選択へ強く影響する。現時点で不公正な利益移転があると断定する根拠はないが、将来の手数料、貸付け、保証、事業移管は条件を個別に見る必要がある。特別委員会への諮問は保護策であって、少数株主による経営支配や、完全子会社化時の高値退出を保証するものではない。[資料3]

買収による資本効率の低下

国内で培った軽い資産構成は、海外の工場運営へそのまま移せない。中計のM&A予算は大きく、買収後の顧客維持や工場稼働の改善に時間がかかれば、利益を留保しても価値が増えない。TMCには非支配株主もいるため、連結売上や償却前利益の増加だけで取得価格を正当化せず、エランに帰属する税後利益を投資額と比べる。[資料1][資料2]

償却方法と現金収支の見え方

患者衣lifteの処理が一括償却から3年償却へ変わり、2026年上期の利益を押し上げた。将来は複数年度の償却が重なるため、この初期効果を恒久的な利益率改善とはみなせない。売掛債権、在庫、更新投資、賃借料の支払いも続くので、純現金の表示だけで財務余力を判断せず、営業現金収支から必要投資を引いて確かめる。[資料2]

患者負担の適正化と保証・情報管理

療養と直接関係しない費用でも、患者への説明、同意、内容の分かる領収が求められる。透明性の向上や選択制の徹底で品目をまとめた料金が見直されれば、実現単価が下がりうる。また請求回収と保証を担うため、未収金増加や情報漏えいは費用だけでなく施設との信用を傷つける。規制が現在のサービスを禁止したと想定するものではない。

AI エージェント代替

衣類を届け、洗い、回収する主力事業は、人月販売や席課金ソフトには当たらず、直接の代替対象ではない。他方、外販の請求・回収は事務受託として、中立の実質数量を35%減らし、成熟後成長を0%とした。保証責任は残るが、事務処理の安さが競争軸になる。AIによる未開示の新規売上や利益改善を楽観の根拠には加えていない。

今後の分かれ目

価格改定後も同一施設の利用率が維持され、品目構成をそろえた実現単価が物価に沿って上昇したら
価格転嫁力への確信を高め、国内の中立利益率を維持できる根拠とする。品目追加や利用日数の変化を値上げと混同せず、改善が複数回の更新で続く場合にやや楽観の確率を上げる。
閉院・統合を除く解約率が会社定義で5%を超えて続き、同時に施設当たり利用者が減ったら
競争による契約基盤の侵食と判断し、国内の数量シェアと利益率を下方修正する。施設数の見かけの増加で相殺せず、やや悲観と悲観へ確率を移す。
償却方法変更の効果が一巡しても、営業現金収支から患者衣と工場の更新投資を引いた利益が増えなかったら
表示上の営業利益増加を長期価値へ採用せず、必要運転資金と更新投資を厚くする。余剰現金の積み上がりも減らし、同じ利益を現金として二重に評価しない。
買収ごとに取得額、追加投資、非支配株主持分控除後の利益が開示され、数年を通じて資本コストを上回ったら
海外と周辺事業の再投資余地を広く認め、やや楽観の数量と利益へ近づける。逆に売上だけ増えて投資利回りが下回るなら、買収停止や配当への転換がない限り評価を下げる。
エムスリーとの協業施設増加が、エランに帰属する増分利益と投資回収の改善として確認できたら
親会社の販売網を実証された成長要因として扱う。グループ全体の売上や紹介件数だけでは加点せず、関連取引の費用負担を差し引いた結果で判断する。
親会社向けの重要な貸付け、保証、費用負担、事業譲渡が増え、独立した価格検証や説明が不十分だったら
少数株主への利益帰属を弱める兆候として、投資効率と下側の確率を見直す。親子上場という名称だけで現金の戻り方を0.5へ変更せず、実際の増配・買戻し実績と支配条件を再確認する。
追加の公開買付けや完全子会社化が正式に発表されたら
上場を10期持ち続ける前提をその時点で見直し、提示条件と独立した公正性審査を評価する。成立も価格も不明な現在の段階では、買収プレミアムを先取りして価値へ加算しない。

見ておくもの

  • 四半期ごとの月間平均利用者、施設規模別の契約純増、同一施設の利用率と利用日数。
  • 会社定義の解約率と閉院・統合を除く解約率、競合への切替えによる解約理由。
  • 品目構成をそろえた実現単価、値上げ後の利用継続率、患者衣の償却方法変更を除いた粗利率。
  • 営業キャッシュフロー、債権と貸倒引当金、患者衣・工場の更新投資、賃借料の固定負担。
  • GREENとTMCの実処理量、設備能力、稼働率、のれん償却前後の利益とエラン株主への帰属額。
  • M&Aの取得価格と追加投資、案件別の税後投資利回り、中計のROE25%目標との差。
  • 親会社との協業によるエランの増分利益、関連当事者取引、特別委員会の審査と配当性向。
  • 外販請求・回収の実売上、受託施設数、実際の手数料、AIによる受託縮小と原価削減の内訳。

倍率と資本コストの決め方

財務起点は2025/12、10期先は2035/12とし、割引期間は共通仕様の10年で固定した。価格基準は指定の2026/10/16、開示確認は10/23まで。basisと全社財務は添付を優先する。 数量、価格、費用を先に決め、倍率は事業ROE・k・gだけから求めた。中立の数量増は外注化とシェアで説明し、物価は価格にだけ入れた。親会社持分による全社価値の減額、内部売上、現金利息、将来留保現金、ESOPの還元は重複させていない。新リース基準は12月期では2028年開始年度からの適用を想定するが、将来利益は家賃を営業費用とする従来形で統一した。比較添付は空で、業種ノートにも領域の前提がなく、同業共通の数値が提供されたとは扱っていない。

資本コスト 6.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本7.5%にqualityの−0.75%を加えて6.75%。βと規模の上乗せは使わない。親子上場、M&A、会計処理変更の不確実さは筋書きと確率に入れ、追加の資本コストは課さない。

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割安 グリーンズ6547 借りたブランドと家賃の重さを考慮しても、長く残る宿泊利益に対して今の値段には安全域がある 本質価値との差 +121.8% · 10 年 割安(年 +17.7%) 割安 ABホテル6565 高収益の地方ホテルには安全域があるが、低い還元と名証単独上場が株主価値の実現を遅らせる 本質価値との差 +121.7% · 10 年 割安(年 +17.5%) 割安 アメイズ6076 地方ロードサイドの堀と値上げ力は本物で、重い出店投資を織り込んでも本質価値は時価総額を大きく上回る 本質価値との差 +108.1% · 10 年 割安(年 +16.0%) 割安 チャーム・ケア・コーポレーション6062 入居者を集めて人を育てる運営力に価値がある。賃料と人件費を厳しく見ても、長期の価値に対して割安 本質価値との差 +84.4% · 10 年 割安(年 +14.4%) 割安 CSSホールディングス2304 中核の契約継続力に比べて値段は低いが、人手依存と薄利を越えて初めて割安が実る会社 本質価値との差 +82.9% · 10 年 割安(年 +15.7%) 割安 燦ホールディングス9628 葬儀の需要より買収後の採算が価値を決める。地域の信用と資産は支えになるが、割安さはまだ厚くない 本質価値との差 +42.3% · 10 年 割安(年 +11.4%) 割安 株式会社ダイセキ9793 液状廃棄物を処理する堀は長く残る。新規投資の採算を厳しく見ても、現在の時価総額には安全域がある 本質価値との差 +36.4% · 10 年 割安(年 +10.4%) 割安 ツカダ・グローバルホールディング2418 婚礼の値上げとホテルの稼ぎに対して割安だが、借金を伴う拡大が株主の富になるかは別問題である 本質価値との差 +34.3% · 10 年 割安(年 +12.0%) 割安 ヴィス5071 純現金と高い資本効率に安全域があるが、案件型の競争とAI代替が10年の伸びを抑える 本質価値との差 +33.2% · 10 年 割安(年 +11.1%) やや割安 ティア2485 地域の信頼には価値があるが、出店と買収が現金を生むかが分かれ目。やや割安でも安全域は厚くない 本質価値との差 +22.4% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 ユー・エス・エス4732 全国会場網の堀と高還元は本物だが、今の時価総額はシェア50%への成功をほぼ映し切っている 本質価値との差 +11.2% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 株式会社ストライクグループ6196 全国の紹介網と成約実績は強みだ。AIによる仲介業務の変化と手数料競争を厳しく見ても、長期の価値には割安感がある 本質価値との差 +10.1% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) 適正 株式会社新日本科学2395 非臨床試験の信用には価値があるが、経鼻薬の商業化と大型投資の回収を見届けるまで安全域は薄い 本質価値との差 +9.0% · 10 年 適正(年 +9.0%) 適正 株式会社日本M&Aセンターホールディングス2127 事業承継の入口を押さえる力には価値がある。割安だが、その価値を守る条件は信頼の再建である 本質価値との差 +1.5% · 10 年 適正(年 +10.9%) 適正 IBJ6071 結婚相談所連盟のネットワークは本物だが、買収で重くなった今の値段は10年価値にほぼ見合う 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +8.9%) やや割高 WDBココ7079 安全性業務は残るが、有償工数は縮む。厚い現金を評価しても、長く持つための安全域はまだ薄い 本質価値との差 −11.9% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 株式会社ミダックホールディングス6564 埋立場所の希少性には価値がある。ただし容量は使えば減り、利益の多くは次の設備に向かう。今の値段には十分な安全域がない 本質価値との差 −28.7% · 10 年 やや割高(年 +3.2%)

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読んだ資料

  1. [資料1] エラン「2025年12月期決算説明資料」――利用者・契約施設、国内外事業、新中期経営計画2026~2028年、資本配分。補足の数量・市場資料は各howに記載。
  2. [資料2] エラン提供「2026年12月期第2四半期決算説明」2026年7月31日――価格転嫁、償却方法変更、解約、海外改善、親会社との協業。
  3. [資料3] エラン「支配株主等に関する事項について」2026年3月26日――議決権55.02%、兼務取締役、重要取引、少数株主保護。

分析日 2026-10-16