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ツカダ・グローバルホールディング 2418

婚礼の値上げとホテルの稼ぎに対して割安だが、借金を伴う拡大が株主の富になるかは別問題である

割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)742 円349 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-11-02)553 円260 億円差 +34.3%
10 年後から見ると 割安 価値 742 円349 億円 · 差 +34.3% · 期待の年率 +12.0%
期待の年率リターン(10 年)+12.0%資本コスト比 +3.5 pt
推定の資本コスト8.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率は、5つの筋書きから求めた期待CFのIRRです。期間の還元・追加負担を中間時点、終価を期間末に置く仮定で、価値の割引時期とそろえています。実際の配当日を予測した値や、筋書きごとのIRRの平均ではありません。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(ChatGPT)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの終価と還元を確率で加重し、資本コスト 8.5% で今の値に割り戻したものです。

利益と必要資本から、将来の留保余力を見込む場合があります。この推定は、維持更新投資や運転資金、借換後の現金計画を確認した値ではありません。

総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

終価・還元は現在株主全体の取り分です。1株表示は現株数への換算で、還元には配当・自社株買いを含みます。持分・支払時点は簡略化しており、買戻しに売却参加せず同じ株数を持ち続ける場合の将来株価・受取配当とは別です。

結論

ツカダ・グローバルホールディングは、結婚式の企画運営と都市型ホテルを主力とする会社である。添付の時価総額は割安と判断するが、その理由は独占力ではなく、金利上昇後も残る利益に対して支払う額の小ささにある。婚礼が減るから会社全体も消える、という見方は単純すぎる。

宿泊、料飲、写真婚への広がりがあり、他社ホテルの婚礼運営を受託する道も開けた。ただし、ホテルを所有して増やす事業と、他社施設を運営して稼ぐ事業では、必要な資金も失敗時の損失も違う。足元の値上げは評価できるが、2026年上期の婚礼施行は前年同期を約10%下回り、客離れがないとは言えない。

中立では婚礼の減少をホテルと写真が補い、純利益は現在を少し上回る程度にとどまる。再投資の利回りが大きく改善しなくても、確率加重した価値は添付時点の時価総額を約33%上回る。ただし悲観時には、売却可能資産を考慮しても現在の投資額全体を守れない。

長く持つ理由になるのは、施設数の増加ではなく、更新費用を払った後の現金が株主へ届くことだ。借入と家賃は客数に合わせて減らず、利益が戻っても還元より投資が先に来る。婚礼受託の採算とホテル取得後の投資回収が明らかになるほど、この割安さへの確信は強まる。現状は、安さを認めつつ資本配分を厳しく見続ける会社である。

バリュー投資の観点から

長く持つ株主にとって、この会社の魅力は理解しやすい稼ぎが低い総額で手に入ることである。結婚式や旅行の形は変わっても、人が集まり、泊まり、記念日を祝う需要は残る。ただし、需要が残ることと、同じ会社が高い利回りで稼ぎ続けることは別である。

最も注目するのは、新しいホテルではなく、既存施設から残る現金だ。古い建物の減価償却費は物価と一緒には増えないため、料金が上がる局面では利益が膨らみやすい。しかし客室改装や設備更新は新しい価格で支払う必要があり、帳簿上の利益を全部引き出せるわけではない。

資本配分にはまだ安全域が必要である。運営受託なら接客の強みを比較的少ない資本で広げられるが、借入によるホテル取得では取得価格が将来の成否を決める。住宅賃貸へも資金を向ける以上、経営者の拡大意欲が少数株主の受取額を上回る可能性を残しておくべきだ。

それでも、慎重な成長と低い還元を織り込んだ価値は添付の時価総額を上回る。これは優れた会社を高く買う判断ではなく、普通の資本効率しか続かなくても価格が低すぎないかを問う判断である。確信を強める材料は含み益の物語ではなく、投資回収と借入返済、継続的な還元の実績となる。

何で稼ぐ会社か

婚礼事業は、会場に料理、衣装、美容、写真を組み合わせて提供する。ベストブライダルの会場にベスト・アニバーサリーの関連サービスを重ね、一組から受け取る金額を厚くする商売だ。挙式前の入金が多いため運転資金は軽いが、会場の建設と改装には先に大きな資金が必要となる。[資料2]

2025年の婚礼事業の施行は9,387件で、ホテル事業の婚礼とは別に数える。写真の施行8,508件も開示されているが、同じ顧客が挙式と前撮りを利用する場合がある。写真件数を婚礼顧客数へ足して市場占有率を語ることはできず、追加サービスの売上として区別する。衣装の外販や他社施設の運営受託は、自社会場の稼働以外から収入を得る手段となる。[資料1]

ホテルは国内外合わせて8施設を運営し、年末の客室数は1,413室である。宿泊売上はホテル部門の約半分にすぎず、婚礼とレストラン、宴会も収益を支える。インターコンチネンタルやキンプトン、Wの集客力を利用できる反面、そのブランド自体を所有しているわけではない。2026年の雅叙園東京の婚礼受託とリーガロイヤルホテル大阪との提携も、ホテル全体の取得ではない。

W&R事業はクイーンズウェイの施術に、フィットネスと温浴施設を組み合わせる。2025年末はサロン31店舗、フィットネス3施設、温浴1施設で、不採算店整理後に黒字へ戻った。三事業とも、人が実際の場所で受けるサービスが価値の中心である。米国ホテル取得や住宅投資のように資本を固定する拡大と、運営力を売る拡大では、同じ売上増でも株主への意味が異なる。

優良さと弱いところ

値上げの実績はあるが、自由に価格を決められる会社ではない。ゲストハウスの平均単価は2025年に約5%上がり、招待人数の増加は小幅だった。一方で受注は減っており、値引きを抑えた結果と需要の弱さが混在するため、単価上昇だけを堀、つまり他社がまねしにくい強みの証拠にはできない。[資料1]

強みは、場所と接客の演出を、料理や衣装まで含めて形にできる運営力にある。他社ホテルから婚礼運営を任されることは、その能力への評価と読める。しかし新郎新婦は基本的に一度きりの顧客で、企業向け基幹システムのような乗り換えの難しさはない。ホテル宿泊客の会員関係も、外資ブランド側に帰属する部分が大きい。

過去の再投資は無価値ではないが、圧倒的な高利回りとも言えない。添付の2015年と2025年を比べた追加投下資本の税後営業利益利回りは、概算で7%台となる。取得時期や借地・賃借設備を十分に調整できない数字であり、個別案件の投資回収が証明されたわけではない。コロナ期の大きな損失も考えれば、期首と期末の利益差だけで資本配分に合格点は出せない。

今後は利益の伸びより投資額の伸びを警戒すべきだ。中立では既存施設の維持を優先し、追加資本の稼ぎは過去より鈍ると考える。全社ROEが高く見える時も借入の寄与を分けて考える必要があり、強い堀を持つ企業としての評価は与えない。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

婚礼市場は婚姻数だけでなく、披露宴を開く割合にも左右される。厚生労働省の2025年婚姻数とリクルート調査からは、披露宴等は年約21万組、狭義の支出市場は約6,300億円となる。異なる調査対象を組み合わせた概算であり、同社の国内ホテル婚礼を含む参考占有率約4.9%も厳密な市場シェアではない。T&Gの約6%、IKKの約2.3%と競い、中立では市場が17万組へ縮む中で、受託拡大によって約5.9%へ上がると考える。[資料3]

写真婚は挙式の代替にも追加需要にもなる。ウエディングパークの2025年調査では市場は1,025億円で、実施組数は約36万組に相当する。同社の数量占有率は約2.4%にすぎず、中立では市場が約34万組へ縮む中で約4.7%まで広がると考える。出店だけで顧客が増えるわけではなく、デコルテや地域の写真館との広告費と価格の競争は残る。

ホテルは婚礼より需要が広いが、全国での規模の優位はない。国内約178万室に対する同社の客室占有率は約0.053%で、プリンスの約1.1%よりはるかに小さい。米国でも約0.008%にとどまり、中立の成長は市場独占ではなく物件追加によるものだ。10年後の占有率も国内約0.061%、米国約0.011%にすぎず、人件費や更新費を考えれば宿泊料金の上昇がそのまま株主の利益になるわけではない。

リラクゼーションは小規模店が多い競争市場である。リクルートの推計市場は2025年の3,798億円から翌年には縮小しており、人口高齢化だけでは成長を説明できない。同社サロン部分の推定占有率約0.4%は、メディロムの公開月次から求めた店舗網の約1.7%より小さい。中立では数量の微減と物価並みの値上げを基本とし、占有率は少し上がっても全社価値を左右する成長源とは考えない。

資本政策と M&A

会社は2026年3月更新のガバナンス報告書で、中期経営計画を開示していないと明記する。添付にそろえた2026年度予想は売上778億円、営業利益101億円だが、中期の売上・利益・ROEには数字の約束なしである。説明会の2030年2,254室という成長像も、承認済みと検討中の案件を区別して読む必要がある。[資料1]

配当性向は2025年実績が11.9%で、2026年予想も約11%にとどまる。DOE、総還元性向、継続的な買戻し額には数字の約束なしであり、会社は配当性向20%以上を求める株主提案にも反対した。2026年の約2億円の自社株買いは評価するが、すでに実施済みの還元である。

利益の使い道は依然として拡大投資が中心だ。米国ホテルの取得に続き、2026年には賃貸住宅12戸への投資を公表したが、既存の接客事業との相乗効果や目標利回りは十分には示されていない。政策保有株がないことは好ましいが、買収や新分野への投資を無条件には支持できない。2016年からの10期の累計純利益は85.1億円にとどまり、期末の回復を10年間の高収益と取り違えられない。

中立の将来還元は、過去の低い配当性向と小規模な買戻しの継続を前提とする。優待の会社負担は非開示のため、株主13,454人と利用券の内容から、年平均利用原価を1人約1,100円、総額0.15億円と仮定し、10年分を還元に含めた。上位株主への集中は強く、第三者による買収や還元改革を価値の前提にはしない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

婚礼市場の縮小だけで、この会社の稼ぐ力を測るのは不十分である。2025年には施行件数がほぼ変わらなくても婚礼部門の利益が増えており、値引きを避けて付加価値を売る方針には実績がある。写真や衣装を自社で提供できれば、結婚式の総額が伸びにくくても、外部へ流れていた支出を取り込める。[資料1]

ホテルには、すでに投じた資金がこれから本格的に働く余地がある。2025年に開業・取得した施設は、同年の売上に通年では寄与していない。客室が増えた後の通年稼働と適切な改装が進めば、国内婚礼の減少を上回る宿泊収入を得られる。建築費の上昇は更新費を増やす反面、競合が好立地へ新規参入する負担も重くする。

雅叙園東京やリーガロイヤルホテル大阪との協業は、物件を買わずに運営力を売る道を示している。ホテル所有者が婚礼を内製するより同社へ任せる方が有利だと判断する案件が増えれば、資本を追加する速度より利益の増える速度が速くなる。ここが単なる式場保有会社から変わる余地である。

上振れの本質は、婚姻数の回復ではなく、同じ顧客支出をより多く取り込み、施設を効率よく使うことにある。配当と小規模な買戻しを続けながら借入管理にも目を向ければ、現在の時価総額に対して十分な株主価値を生み出せる。外部からの買収が起きなくても成立する見方である。

慎重な見方

値上げできたことと、値上げしても顧客が離れないことは同じではない。2025年の婚礼受注は減り、2026年上期にも施行件数の減少が続いた。会場改装や閉鎖の影響はあるが、単価を守るために数量を犠牲にする状態が長引けば、固定費の重い事業では利益の限界が来る。

ホテル拡大は、婚礼の弱さを見えにくくする可能性がある。買収すれば客室数と売上は増えるが、支払った資金に見合う利益が増えなければ株主は豊かにならない。国内既存ホテルの高い宿泊単価を、新しい中価格帯ホテルや米国物件にそのまま当てはめることもできない。[資料1]

利益が出ても自由に使える現金は少ない。改装費、借地の更新、借入の借り換えに資金が必要で、支配株主の影響が強い中では少数株主が配分を変えることも難しい。配当性向20%以上を求める提案への反対と、新たな米国住宅投資は、還元より規模拡大を優先する姿勢への懸念を残す。

不動産があるから損をしない、という期待も危うい。借地上の建物や婚礼向け設備には用途の制約があり、営業を続けたまま現金化できる資産と清算時に売れる資産は違う。借入と他の債務を返した後の取り分は総資産よりずっと小さく、収益力が構造的に崩れれば、現在の時価総額でも十分な損失が起こりうる。

どちらに重みを置いたか

事業の存続と現在の価格については、利益が残るという見方が優勢である。一方、追加投資の利回りと株主への分配については慎重な見方を採る。受託の拡大を認めても、ホテルの取得計画をすべて成功扱いにはしない。

婚礼受注の減少、写真の計画未達、還元の数値目標の欠如を重く見て、下側の筋書きへ確率を寄せた。借入の重さは資本コストと利払いに反映しており、それだけを理由に確率でも追加減点はしない。それでも最終の価値は添付の時価総額を上回るため、結論は割安である。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/12 期)

確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 1,436 円675 億円(+ 還元の換算額還元の合計 157 円74 億円)。 今の値に割り戻すと 742 円349 億円、今との差 +34.3%、 期待の年率 +12.0%(資本コスト 8.5%)→ 割安

筋書き確率10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価還元の換算額還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・還元込み年率確率 × (終価+還元)
楽観 8% 3,367 円1,584 億円 363 円171 億円 +574.4% +23.0% 298 円140 億円
やや楽観 19% 2,263 円1,064 億円 241 円113 億円 +352.8% +17.6% 476 円224 億円
中立 35% 1,409 円663 億円 164 円77 億円 +184.3% +11.9% 550 円259 億円
やや悲観 25% 776 円365 億円 84 円40 億円 +55.5% +4.8% 215 円101 億円
悲観 13% 382 円180 億円 27 円13 億円 −26.0% −3.1% 53 円25 億円
加重平均100% 1,436 円675 億円157 円74 億円 +188.0% +12.0% 1,593 円749 億円

今の株価時価総額 553 円260 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。

楽観 8% 運営受託とホテル投資がともに実を結ぶ 利益 121 億円 · PER 13.0 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 3,367 円1,584 億円

ホテルを持つ力と婚礼を運営する力が、別々の収益源として育つ。雅叙園東京などで得た実績が次の受託につながり、自社会場の減少を抑えながら、他社施設からも継続して利益を得る。国内の披露宴市場は縮むが、ホテル婚礼を含む同社の施行は増え、参考占有率は約7.1%まで上がる。

写真は挙式をしない顧客にも届き、既存婚礼への追加販売だけに頼らなくなる。ホテルは国内外で2,700室へ広がり、高価格帯の稼働と料飲収入がそろって改善する。Wダラスなどの取得後改装が実を結び、外資ブランドの集客力を高い手残りへ変えられる。

成功には取得価格の規律が欠かせない。建築費が上がる中でも投資を選別し、維持改装を削らずに追加施設を育てる。配当と買戻しも利益に応じて増えるが、借入を伴う拡大は続くため、無借金化や大幅な還元改革までは前提にしない。住宅投資は小規模にとどまり、本業の運営力が株主の富へつながる筋書きである。

  • 婚礼:数量 12,000(婚礼施行件数(件/年。将来は他社施設の運営受託分を含む))× 価格 568(施行1件あたり関連サービス込み収入(万円。純粋な挙式料金ではない))→ 売上 681 億円・営業利益 136 億円。既存施行9,500件(国内8,900・海外600)×389.772238万円×1.45、受託2,500件×認識収入125万円、写真30,000件×26万円×1.45。売上内訳は536.91、31.25、113.10億円。全国披露宴19万組に対しホテル婚礼を含む国内13,500件で参考シェア7.1%。付帯販売と高稼働で利益率20%。償却費は22億円を含む。
  • ホテル:数量 768,325(販売客室泊数(室泊/年、推計))× 価格 11(販売客室泊あたり総収入(万円、料飲・婚礼込み。宿泊だけの平均客室単価であるADRとは異なる))→ 売上 834 億円・営業利益 158 億円。国内1,600室×稼働80%×365日、海外1,100室×75%×365日。宿泊単価は国内46,730円×1.50、海外272米ドル×150円×1.45。ホテル婚礼2,100件、料飲等の実質数量1.50倍を別に積み、売上は宿泊505.63、婚礼119.65、料飲等208.67億円。高稼働と料飲の増収で利益率19%、償却費54億円。
  • W&R(ウェルネス&リラクゼーション):数量 627,000(有料利用単位(施術回数・温浴入場回数・会員月数の合計、推計))× 価格 7,243(利用単位あたり平均収入(円、現在の業態構成を基準))→ 売上 45 億円・営業利益 5 億円。サロン、温浴、会員月の構成をおおむね維持し、実質利用数量1.10倍、平均価格1.40倍。固定費吸収で利益率10%、償却費3億円。大規模買収による数量増は含めない。

倍率:期末ROEは11.58%。超過ROEの残る割合1/3からRONIC=8%+(ROE−8%)/3=9.194%。g=2%、k=8%として、PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=13.041008倍の上限をそのまま用いる。純利益121.45億円×PERが時価総額で、営業用不動産を別加算しない。期末純負債677.80億円を加えたEV/営業利益は8.59倍。累計純利益845.77億円に対する現金還元は20%の169.15億円で、会社の確約ではなく分析上の仮定。優待原価1.500億円を還元へ足すが、利益に費用計上済みとして自己資本から二重控除しない。自己資本は372.10+845.77−169.15=1048.72億円。10年累計の維持更新投資650億円、成長投資800億円を別に見込み、累計償却等613.78億円と利益・還元の資金収支から期末純負債を求めた。期末償却費80.0億円は、残る旧資産分25億円と新設・更新分55.0億円に分け、旧資産の償却を物価で増やしていない。本社費も拡大と物価上昇に応じて増やしており、現在の額へ固定していない。

確率:婚礼受託の横展開、写真の顧客獲得、国内外ホテルの投資回収が同時に成功する必要がある。運営受託の公表実績はあるが契約収益は非開示であり、連続成功の確度を高く置かず8%とする。

やや楽観 19% ホテルの稼働改善と受託拡大が婚礼減を上回る 利益 84 億円 · PER 12.7 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 2,263 円1,064 億円

ホテルの通年寄与と婚礼受託の積み重ねが、国内の結婚式減少を上回る。既存婚礼の件数は今より減るが、他社ホテルから任される案件が増え、国内の参考占有率は約6.6%へ上がる。T&GやIKKとの競争は続くものの、料理や衣装まで一体で提供できることが選ばれる理由になる。

ホテルは2,300室となり、新規施設でも一定の稼働を確保する。宿泊料金は物価を少し上回って上がるが、高級ホテルの実績をすべての新規物件へ当てはめられるほどの好環境ではない。写真は新しい顧客層を取り込み、施行件数が増えて広告費の負担も吸収できる。

経営は拡大を続けながらも、取得後の収益性を確認して次の投資へ進む。改装や人員確保に必要な資金は増えるが、利益の増加がそれを上回り、株主への分配も緩やかに厚くなる。強い独占企業への変身ではなく、得意な運営を再現できる会社として資本効率が改善する筋書きである。

  • 婚礼:数量 10,500(婚礼施行件数(件/年。将来は他社施設の運営受託分を含む))× 価格 543(施行1件あたり関連サービス込み収入(万円。純粋な挙式料金ではない))→ 売上 571 億円・営業利益 108 億円。既存8,700件(国内8,100・海外600)×389.772238万円×1.39、受託1,800件×110万円、写真22,000件×26万円×1.39。売上内訳471.35、19.80、79.51億円。全国18万組に対し国内11,800件で参考シェア6.6%。価格改善と受託の採算定着で利益率19%。償却費20億円。
  • ホテル:数量 638,385(販売客室泊数(室泊/年、推計))× 価格 10(販売客室泊あたり総収入(万円、料飲・婚礼込み。宿泊だけの平均客室単価であるADRとは異なる))→ 売上 659 億円・営業利益 106 億円。国内1,400室×78%×365日、海外900室×73%×365日。宿泊単価は構成調整後の国内44,500円×1.40、海外272米ドル×150円×1.37。婚礼1,900件、料飲等の実質数量1.30倍。売上は宿泊382.36、婚礼103.77、料飲等173.36億円。人員増と改装費も負担するため利益率16%、償却費45億円。
  • W&R(ウェルネス&リラクゼーション):数量 598,500(有料利用単位(施術回数・温浴入場回数・会員月数の合計、推計))× 価格 7,088(利用単位あたり平均収入(円、現在の業態構成を基準))→ 売上 42 億円・営業利益 3 億円。実質利用数量1.05倍、価格1.37倍。既存店の回転率が改善し、利益率8%、償却費2.2億円。

倍率:期末ROEは9.14%。超過ROEの残る割合1/3からRONIC=8%+(ROE−8%)/3=8.379%。g=2%、k=8%として、PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=12.688419倍の上限をそのまま用いる。純利益83.89億円×PERが時価総額で、営業用不動産を別加算しない。期末純負債568.30億円を加えたEV/営業利益は8.86倍。累計純利益657.97億円に対する現金還元は17%の111.86億円で、会社の確約ではなく分析上の仮定。優待原価1.500億円を還元へ足すが、利益に費用計上済みとして自己資本から二重控除しない。自己資本は372.10+657.97−111.86=918.22億円。10年累計の維持更新投資600億円、成長投資550億円を別に見込み、累計償却等553.78億円と利益・還元の資金収支から期末純負債を求めた。期末償却費68.0億円は、残る旧資産分25億円と新設・更新分43.0億円に分け、旧資産の償却を物価で増やしていない。本社費も拡大と物価上昇に応じて増やしており、現在の額へ固定していない。

確率:既存ホテルの通年寄与と料金改善には裏付けがあり、受託事業にも芽がある。ただし写真は2025年計画に未達で、ホテル取得の案件別投資利回りも確認できないため、上振れを中心にはせず19%とする。

中立 35% 婚礼の縮小をホテルと写真が補う 利益 53 億円 · PER 12.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,409 円663 億円

国内婚礼の減少を、ホテルと写真が補う。披露宴等の市場は17万組へ縮み、自社施設の国内施行も減るが、他社施設の受託が一部を埋める。ホテル婚礼を含む国内施行は現在とほぼ同じ規模にとどまり、市場が小さくなる分だけ参考占有率は約5.9%へ上がる。

ホテルは1,900室となるが、検討中の案件をすべて実現するわけではない。中価格帯の増加と海外の競争により、既存の高級ホテル並みの単価が全施設へ広がることはない。写真は伸びても会社の強い計画をそのまま延長せず、W&Rは利用数の微減を値上げで補う。

利益は残るが、株主が自由に取り出せる額は大きくない。施設の更新と選別した拡大投資に資金が向かい、借入は大幅には減らない。値上げと接客力は評価できても、追加資本の利回りは十分とは言い切れず、純利益は現在を少し上回る程度に落ち着く。第三者による買収や還元方針の劇的な変更を必要としない筋書きである。

  • 婚礼:数量 9,100(婚礼施行件数(件/年。将来は他社施設の運営受託分を含む))× 価格 529(施行1件あたり関連サービス込み収入(万円。純粋な挙式料金ではない))→ 売上 482 億円・営業利益 77 億円。既存7,900件(国内7,300・海外600)×389.772238万円×1.343916、受託1,200件×100万円、写真16,000件×26万円×1.343916。売上内訳413.82、12.00、55.91億円。全国17万組に対しホテル婚礼を含む国内10,000件で参考シェア5.9%。写真市場34万組に対する数量シェアは4.7%。既存施行は0.842倍で、表示の平均収入には写真構成の変化が入るが、基礎単価は物価並み。人件費と集客費の上昇、稼働低下から利益率16%。償却費16億円。
  • ホテル:数量 502,240(販売客室泊数(室泊/年、推計))× 価格 10(販売客室泊あたり総収入(万円、料飲・婚礼込み。宿泊だけの平均客室単価であるADRとは異なる))→ 売上 506 億円・営業利益 71 億円。国内1,200室×75%×365日、海外700室×68%×365日。国内単価は中価格帯の構成増を含む43,000円×1.343916、海外は272米ドル×150円×1.343916。婚礼1,500件の単価も物価並み、料飲等の実質数量は1.10倍。売上は宿泊285.10、婚礼79.21、料飲等141.83億円。表示の総収入/室泊が物価ほど増えないのは、宿泊と婚礼・料飲の構成が変わるためであり、物価を数量へ混ぜたためではない。利益率14%は足元並みとし、償却費36億円を含む。
  • W&R(ウェルネス&リラクゼーション):数量 541,500(有料利用単位(施術回数・温浴入場回数・会員月数の合計、推計))× 価格 6,953(利用単位あたり平均収入(円、現在の業態構成を基準))→ 売上 38 億円・営業利益 2 億円。実質利用数量0.95倍、価格1.343916倍。サロン市場数量0.85倍に対して小幅にシェアを取り、利益率6%、償却費2.3億円。温浴・会員月をサロン客数と誤認しない。

倍率:期末ROEは6.63%でk=8%を下回る。追加成長の超過価値を認めず、SCHEMAの稼ぐ力の上限1/k=12.5倍を用いる。純利益53.01億円×PERが時価総額で、営業用不動産を別加算しない。期末純負債480.89億円を加えたEV/営業利益は9.56倍。累計純利益503.56億円に対する現金還元は15%の75.53億円で、会社の確約ではなく分析上の仮定。優待原価1.500億円を還元へ足すが、利益に費用計上済みとして自己資本から二重控除しない。自己資本は372.10+503.56−75.53=800.13億円。10年累計の維持更新投資550億円、成長投資330億円を別に見込み、累計償却等489.28億円と利益・還元の資金収支から期末純負債を求めた。期末償却費55.1億円は、残る旧資産分25億円と新設・更新分30.1億円に分け、旧資産の償却を物価で増やしていない。本社調整は、現在22.98億円のうち償却0.65億円を除く22.33億円を物価1.343916倍、期末本社償却0.8億円とし、米国住宅等の小額利益0.2億円を加えたマイナス30.61億円。成長投資330億円には既公表の米国住宅投資約8.2億円を含め、売上を婚礼・ホテルへ混ぜず資産価値も別に足さない。

確率:最も起こりやすいのは、婚礼減少と価格上昇、ホテル増設が相殺する展開である。中立を35%とする。下に寄せる理由:2025年の婚礼受注減少が2026年上期にも続き、写真施行も2025年計画未達だったうえ、配当性向20%以上の提案への反対と米国住宅投資が資本配分への懸念を残すため、上側27%に対して下側38%とする。借入の重さだけでは確率を追加調整しない。

やや悲観 25% 値上げと拡大投資の効果が客数減に吸収される 利益 29 億円 · PER 12.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 776 円365 億円

値上げを維持するほど、婚礼の件数が減りやすくなる。国内の披露宴等は15.5万組へ縮み、他社施設からの受託は増えても、自社会場の落ち込みを埋めきれない。参考占有率は約5.6%となるが、これは市場がより速く縮むためであり、数量の成長を意味しない。

ホテルは1,650室まで増えるものの、改装費と人件費に見合う料金を取りにくい。価格帯の低い施設が増え、訪日客や米国旅行需要の恩恵も利益へ十分には残らない。写真ではデコルテや地域店との競争が広告費を押し上げ、W&Rも値上げによる客数減を避けられない。

会社は新規取得を減らし、返済と既存施設の維持を優先する。借入が減ることで利払いは和らぐが、投資回収の遅い施設が残り、資本の稼ぐ力は低下する。事業は存続し利益も出るものの、低い還元のまま自己資本が積み上がり、成長投資の多くが株主価値へ結びつかなかったと振り返る筋書きである。

  • 婚礼:数量 7,900(婚礼施行件数(件/年。将来は他社施設の運営受託分を含む))× 価格 509(施行1件あたり関連サービス込み収入(万円。純粋な挙式料金ではない))→ 売上 402 億円・営業利益 54 億円。既存7,200件(国内6,700・海外500)×389.772238万円×1.27、受託700件×95万円、写真12,000件×26万円×1.25。売上内訳356.41、6.65、39.00億円。全国15.5万組に対し国内8,750件で参考シェア5.6%。価格競争で物価を十分に転嫁できず、固定家賃と広告費が残るため利益率13.5%。償却費14億円。
  • ホテル:数量 410,625(販売客室泊数(室泊/年、推計))× 価格 9.66(販売客室泊あたり総収入(万円、料飲・婚礼込み。宿泊だけの平均客室単価であるADRとは異なる))→ 売上 397 億円・営業利益 44 億円。国内1,050室×70%×365日、海外600室×65%×365日。単価は国内42,000円×1.25、海外272米ドル×150円×1.20。婚礼1,350件、料飲等の実質数量は横ばい。売上は宿泊210.54、婚礼66.31、料飲等119.93億円。実質値下げと稼働不足で利益率11%、償却費28億円。
  • W&R(ウェルネス&リラクゼーション):数量 484,500(有料利用単位(施術回数・温浴入場回数・会員月数の合計、推計))× 価格 6,467(利用単位あたり平均収入(円、現在の業態構成を基準))→ 売上 31 億円・営業利益 1 億円。利用数量0.85倍、価格1.25倍。値上げが賃金上昇に追いつかず、利益率2%、償却費2.2億円。

倍率:期末ROEは4.07%でk=8%を下回る。追加成長の超過価値を認めず、SCHEMAの稼ぐ力の上限1/k=12.5倍を用いる。純利益29.21億円×PERが時価総額で、営業用不動産を別加算しない。期末純負債373.34億円を加えたEV/営業利益は10.90倍。稼ぐ力365.08億円が資産回収床179.50億円を上回るため、資産価値を上乗せしない。累計純利益384.53億円に対する現金還元は10%の38.45億円で、会社の確約ではなく分析上の仮定。優待原価1.125億円を還元へ足すが、利益に費用計上済みとして自己資本から二重控除しない。自己資本は372.10+384.53−38.45=718.18億円。10年累計の維持更新投資440億円、成長投資220億円を別に見込み、累計償却等438.78億円と利益・還元の資金収支から期末純負債を求めた。期末償却費45.0億円は、残る旧資産分23億円と新設・更新分22.0億円に分け、旧資産の償却を物価で増やしていない。本社の償却以外の費用は物価並みに増やし、本社償却0.8億円を加えて調整マイナス30.81億円とする。

確率:縮小市場で単価を守る方針が数量減と広告費増を伴い、新規ホテルの投資回収が遅れる可能性を25%とする。資本配分の数値約束がなく、利益が出ても還元へ移りにくいことを、この会社固有の下振れ要因として扱う。

悲観 13% 婚礼の競争力とホテルの投資回収を失う 利益 −27 億円 · PBR 0.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 382 円180 億円

婚礼の高価格帯で顧客を失い、運営会社としての優位も弱まる。披露宴等の市場は14万組へ縮むうえ、同社はT&Gや地域の小規模会場に顧客を奪われる。ホテル婚礼を含む国内の参考占有率は約3.9%へ下がり、受託の拡大も進まない。

ホテル取得後の稼働が期待を下回り、改装を重ねても十分な料金を取れなくなる。施設数を整理しても家賃と本社費はすぐには消えず、写真や施術の小規模事業も全体を支えられない。売上は名目でも縮み、営業損失が続く事業構造になる。

会社は拡大を止め、返済と資産の整理に移るが、少数株主への還元は細る。単なる一時的な旅行不況ではなく、会場の魅力と投資規律を失った結果である。建物や土地を秩序立てて売却・移管できる余地は残るものの、それが現金で株主へ戻る時期は読めない。資産の回収価値は評価の支えにはなるが、株価や投資元本が守られるという意味ではない。

  • 婚礼:数量 5,000(婚礼施行件数(件/年。将来は他社施設の運営受託分を含む))× 価格 461(施行1件あたり関連サービス込み収入(万円。純粋な挙式料金ではない))→ 売上 230 億円・営業利益 5 億円。既存4,800件(国内4,500・海外300)×389.772238万円×1.10、受託200件×80万円、写真8,000件×26万円×1.10。売上内訳205.80、1.60、22.88億円。全国14万組に対し国内5,500件で参考シェア3.9%。実質値下げでも客数が戻らず、会場固定費が残るため利益率2%。償却費10億円。
  • ホテル:数量 268,275(販売客室泊数(室泊/年、推計))× 価格 8.01(販売客室泊あたり総収入(万円、料飲・婚礼込み。宿泊だけの平均客室単価であるADRとは異なる))→ 売上 215 億円・営業利益 10 億円。国内850室×60%×365日、海外450室×50%×365日。単価は国内40,000円×1.05、海外272米ドル×150円。婚礼800件、料飲等の実質数量0.65倍。売上は宿泊111.69、婚礼34.58、料飲等68.60億円。施設整理後も家賃、保守、人員確保の負担が残り利益率4.5%、償却費20億円。売却益で営業損失を埋める仮定は置かない。
  • W&R(ウェルネス&リラクゼーション):数量 370,500(有料利用単位(施術回数・温浴入場回数・会員月数の合計、推計))× 価格 5,691(利用単位あたり平均収入(円、現在の業態構成を基準))→ 売上 21 億円・営業利益 −1 億円。利用数量0.65倍、価格1.10倍。退店を進めても固定費を十分に落とせず、利益率マイナス5%、償却費1.5億円。

倍率:純利益がマイナスなのでPERを使わず、現在の自己資本372.10億円から回収不能・回収減を個別控除した床179.502億円を評価する。PBRは179.502÷372.10=0.482403であり、将来自己資本463.83億円には掛けない。ためた利益や期待する売却益は床へ足さない。時価総額179.502億円は床と等しく、還元との合計192.402億円は現在時価総額273.79億円を下回る。累計純利益103.88億円に対する現金還元は8%(黒字年度だけ)の12.15億円で、会社の確約ではなく分析上の仮定。優待原価0.750億円を還元へ足すが、利益に費用計上済みとして自己資本から二重控除しない。自己資本は372.10+103.88−12.15=463.83億円。10年累計の維持更新投資260億円、成長投資20億円を別に見込み、累計償却等373.78億円と利益・還元の資金収支から期末純負債を求めた。期末償却費32.0億円は、残る旧資産分18億円と新設・更新分14.0億円に分け、旧資産の償却を物価で増やしていない。施設整理で本社費も減らすが、家賃や管理機能が残るため調整はマイナス25.20億円。本社償却0.5億円を含む。減損による帳簿の減額を別に純利益へ繰り返し計上せず、回収不能分は床で明示する。

確率:婚礼のシェア喪失とホテル取得後の採算悪化が重なり、資本を再配置できない構造的な失敗を13%とする。新しい住宅投資まで含めた事業範囲の拡大には回収実績が不足する一方、運営受託の実績と換金可能資産があるため、全事業の消滅を中心的な見通しにはしない。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

婚礼

国内外の婚礼施行と、衣装、美容、写真等の関連サービス。ホテル事業に属する婚礼はここへ重ねない。

数量婚礼施行件数(件/年。将来は他社施設の運営受託分を含む)価格施行1件あたり関連サービス込み収入(万円。純粋な挙式料金ではない)売上営業利益
今 2025/12 9,387 413 388 73
10 年後 中立 9,100 529 482 77

取り方:施行件数9,387件は国内8,689件と海外698件の開示値である。[資料1]のゲストハウス単価422万円は一部業態だけの数字であり、全件へ一律に掛けない。写真施行8,508件について、ウエディングパークの2025年12月17日公表調査の平均支出約28万円台を参考に、税抜の実現単価を26万円と仮定した。写真売上推定22.1208億円を婚礼部門売上から分け、残る365.8792億円を既存婚礼と衣装等の収入とする。その1件あたり389.772238万円を既存婚礼の価格起点とし、将来売上は既存件数×この価格×値上げ率、受託件数×当社認識収入、写真件数×写真単価を別々に積み上げた後、表示用の1件あたり収入へ集約する。受託の契約別報酬と総額・純額の売上認識は非開示のため、中立の当社認識収入100万円/件は推計であって契約条件ではない。数量に物価を掛けていない。市場の分母は厚生労働省2025年人口動態統計の婚姻489,158組×[資料3]の披露宴等実施率43.1%=約210,827組。平均費用298.6万円との積約6,295億円は調査対象の違う概算で、業界全体の公式市場規模ではない。国内施行8,689件にホテル婚礼1,612件を加えた参考占有率は4.89%だが、式のみの案件等を含むため厳密な同一市場シェアではない。T&Gの2024/03期開示12,371組は同分母で5.87%、IKKの2025/10期会社説明4,930組は2.34%となる。写真市場はウエディングパーク調査の実施率74.4%と2024年婚姻数から約36万組、当社は約2.4%と推定した。中立の既存・写真の価格は1.343916倍とする。AIエージェント代替の人月・席課金型には該当しない。追加一次資料は同社2026年8月10日中間決算短信、7月23日雅叙園東京受託、9月16日リーガロイヤルホテル大阪業務提携の各開示。受託はホテル取得とは区別した。T&Gは2024/03期開示を用い、決算期変更後の9か月実績を年次件数と混同していない。補助出典URL:https://www.tsukada-global.holdings/assets/attachmentfile/attachmentfile-file-1290.pdf 、https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei25/dl/04_houdouR07.pdf 、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000447.000019494.html 。最後はウエディングパーク自身の調査発表である。

ホテル

国内外ホテルの宿泊、ホテル内婚礼、料飲、一般宴会。外部ホテルの婚礼受託によって客室所有数が増えたとは扱わない。

数量販売客室泊数(室泊/年、推計)価格販売客室泊あたり総収入(万円、料飲・婚礼込み。宿泊だけの平均客室単価であるADRとは異なる)売上営業利益
今 2025/12 338,000 9.27 313 44
10 年後 中立 502,240 10 506 71

取り方:[資料1]の年末客室数は国内942室、海外471室。国内既存4ホテル810室×365日×稼働率73.7%、新規ホリデイ・イン132室×約275日×仮定稼働率70%、既存海外219室×365日×70.6%、Wダラス252室×連結寄与約214日×70.6%から、販売室泊を約338,000と推定した。施設別の休業日と新規ホテルの稼働率は完全には開示されていない。ホテル売上は宿泊154.16億円、婚礼63.34億円、レストラン69.27億円、宴会22.86億円、その他3.81億円で、販売室泊で割った総収入は宿泊単価ではない。将来も宿泊、ホテル婚礼、料飲等を個別に推定する。2025年のホテル婚礼1,612件は[資料2]と2026年中間短信補足で確認した。国内既存4ホテルADR46,730円を全ホテルへ適用せず、中立の国内価格起点は中価格帯を含む構成変化により43,000円とする。海外は開示ADR272米ドルを全筋書きで150円換算し、その後に現地の名目価格変化を掛ける。基準年の実績財務は実際の為替換算を含むため書き換えない。国内市場は厚生労働省2024年度衛生行政報告例の約178.2万室、米国はAHLAの約570万室を分母とし、当社の客室占有率は各約0.053%、0.0083%。西武HDの2025/03期国内20,258室は同じ国内分母で約1.14%。中立では市場客室数を国内約196万室、米国約620万室と仮定し、当社1,200室・700室の占有率は各約0.061%、0.011%となる。これは需要・供給の緩やかな拡大を仮定した推計であり、会社計画ではない。AIエージェント代替の対象ではない。

W&R(ウェルネス&リラクゼーション)

クイーンズウェイの施術、フィットネス会費、SPA-HERBSの温浴利用。数量の推定誤差は三事業で最も大きい。

数量有料利用単位(施術回数・温浴入場回数・会員月数の合計、推計)価格利用単位あたり平均収入(円、現在の業態構成を基準)売上営業利益
今 2025/12 570,000 5,174 29 2
10 年後 中立 541,500 6,953 38 2

取り方:客数・会員数は開示されていないため、[資料1]のサロン31店、フィットネス3施設、温浴1施設から利用量を推定した。サロンは1店1日20件×330日で204,600件、温浴は1日950件×330日で313,500件、フィットネスは1施設1,440人×12月で51,840会員月と仮定し、合計を570,000利用単位に丸めた。これは確認済みの来客数ではなく、少なくとも±20%程度の推定幅を持つ。料金の妥当性はクイーンズウェイの公表メニューとメディロムの2025年12月月次KPIで点検した。施術平均7,000円、温浴・付帯消費3,000円、会費月9,600円なら約28.70億円となり、商品等約0.79億円を含めて開示売上29.49億円に接続する。業態別数量は異なる単位なので、構成が大きく変わる時にはこの合算単価を使い回さない。サロン推定売上14.32億円はリクルート美容センサス2025年の市場3,798億円に対して約0.38%。同2026年資料の市場3,423億円への縮小も踏まえ、中立では10年後の市場実質数量を2025年比0.85倍、当社の利用数量を0.95倍とし、名目価格は1.343916倍とする。会社のサロン占有率はこの前提で約0.42%。メディロムの2025年各月の来客数×客単価の合計は約66億円で市場の約1.7%だが、FCを含む店舗網の売上であり連結売上との比較ではない。W&R全体をサロン市場で割ってシェアとはしない。現場の身体サービスであり、AIエージェント代替による人月型の数量縮小は適用しない。

リスクと懸念

婚礼の数量減と値上げの限界

2025年の婚礼受注は前年を約12%下回り、2026年上期も減少が続いた。会場改装や閉鎖の影響を除いても件数が戻らなければ、値上げは競争力の証拠ではなく、減る顧客から多く受け取る方針に変わる。少人数化や式をしない選択が進むと、料理と衣装を内製する利点も弱まり、固定費が利益を圧迫する。

ホテル取得の投資回収

新規ホテルの売上増は、買収で連結範囲が広がっただけでも生じる。国内既存高級ホテルの料金を、新しい中価格帯施設や米国物件に横展開できるとは限らない。取得価格、追加改装費、ブランド関連費用を含めた投資利回りが資本コストを下回れば、売上と利益が増えても株主価値は増えない。案件別の投資回収開示が不足していること自体が予測の制約となる。

借り換えと家賃という固定の約束

有報には解約不能の未経過リース料166.47億円がある。説明会資料では2030年に234.52億円の借入返済期日が集中しており、借り換えは当然の権利ではない。金利が想定を超えて上がる局面や金融機関の担保評価が下がる局面では、施設が黒字でも現金不足になりうる。新リース会計で表面の負債が増える前から、この固定負担は存在する。

会計利益と更新後に残る現金の差

既存建物の減価償却は取得時の価格を基礎とするが、改装や建て替えの支払いは新しい価格になる。中立の累計維持更新投資は550億円で、累計償却等を上回る。更新を減らせば短期の現金は増えても会場の魅力が落ち、更新を続ければ利益ほど還元できない。この二者択一を無視すると、長期の受取額を過大に見積もる。

支配株主と資本配分

増配と小規模な買戻しはあるが、高い還元を約束する方針はない。配当性向20%以上を求めた提案への反対と米国住宅投資は、余力を還元より拡大へ向ける可能性を示す。支配株主の存在自体を不利益と決めつけることはできないものの、少数株主は投資規律や資産売却を直接決められず、安い帳簿評価が長く続くこともありうる。

AI エージェント代替

婚礼、宿泊、施術はいずれも現場の体験が主商品であり、指定された人月販売、席課金ソフト、広告制作運用、情報サービスの型には該当しない。したがって一律の数量減や長期成長率ゼロは適用しない。ただし会場比較、予約、演出案、写真加工は自動化されやすく、顧客が付帯サービスを内製する余地がある。間接的な価格圧力は写真と関連収入の見通しに残す。

資産回収額と非開示数量の誤差

悲観の床は鑑定ではなく、土地を簿価で回収し、建物等に回収減を見込んだ試算である。土地にも20%の下落があれば床は約120億円まで低下する。賃貸借の移管や担保解除に支障が出れば、さらに下がりうる。W&Rの客数や新規受託の収入単価も非開示で推定幅が大きく、見かけの計算精度ほど価値の確度は高くない。

今後の分かれ目

婚礼の既存施設ベースの受注が2年以上減らず、実現単価の上昇と広告費率の安定が両立したら
値上げが数量を犠牲にしていない証拠になる。既存婚礼の数量見通しと利益率を引き上げ、やや楽観の確率を高める。受託増で全体件数が増えただけの場合とは区別する。
雅叙園東京やリーガロイヤルホテル大阪の受託で、認識売上、追加投資、営業利益の開示がそろったら
受託1件あたり収入の仮定を実績へ置き換える。自己資本をあまり増やさず利益を広げられると確認できれば、増分資本効率と堀の評価を見直す。
取得後3年以上のホテルで、改装費込みの税後投資利回りが資金調達コストを継続して上回ったら
ホテル増設を売上の増加ではなく価値の増加として評価できる。逆に客室単価が上がっても回収利回りが届かなければ、成長投資額を減らす筋書きへ重みを移す。
配当性向20%以上など継続性のある還元目標を公表し、実際の分配も伴ったら
将来の還元額と自己資本の流れを同時に更新する。設備更新を先送りして配当を増やした場合は、還元の増額と同額だけ価値が増えるとは判断しない。
2030年に集中する返済の借り換え条件が確定し、金利と財務制限条項が明らかになったら
純利益の利払い負担と資金収支を更新する。3.5%を大きく上回る借り換えや追加担保が必要なら、成長投資の縮小と株主還元の抑制を反映する。
写真施行が増えても集客費控除後の利益が伸びず、W&Rでも値上げ後の利用減が続いたら
売上だけのシェア拡大を評価しない。写真件数と関連収入の価格前提を下げ、やや悲観の利益率へ近づける。逆に収益を伴って計画を達成すれば数量見通しを引き上げる。

見ておくもの

  • 国内既存婚礼の受注件数、受注残、施行単価、招待人数を同じ施設範囲で追う。
  • 写真の施行件数だけでなく、顧客獲得費と関連サービスを含む粗利益を確認する。
  • ホテルは新旧施設別の客室数、稼働率、ADR、取得額と改装額を分けて追う。
  • 営業キャッシュフローから維持更新投資を引いた残額と、成長投資・返済・還元への配分を見る。
  • 2030年の借り換え条件、解約不能リース、新規住宅投資の追加額と利回りを確認する。
  • 運営受託の契約別収益と必要資本、配当性向や買戻しの継続性を点検する。

倍率と資本コストの決め方

財務と価格は添付基準を固定した。 2025年度実績を評価時点の収益起点とし、2036/12を10年先として同じ割引期間で比較する。数量、価格、更新投資、資金収支を先に決め、最後に時価総額と比較した。倍率はkとROEから求め、過去の市場評価へ寄せていない。compareは空、sectorは見出しのみで、同業の既存分析値は使っていない。2028/12期からの新リース会計は家賃を営業費用に含む旧表示へそろえる。2026年10月23日の確認範囲で全面上場廃止を伴うTOB・MBOの公表は見当たらず、中間短信のGC注記もない。原検査スクリプトは未添付のため、数式とJSONを独立に検算した。

資本コスト 8.5% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本7.5%に事業の質の調整+0.5%を加えて8.0%。β、時価総額による上乗せ、過去の市場PERは使わない。

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割安 グリーンズ6547 借りたブランドと家賃の重さを考慮しても、長く残る宿泊利益に対して今の値段には安全域がある 本質価値との差 +121.8% · 10 年 割安(年 +17.7%) 割安 ABホテル6565 高収益の地方ホテルには安全域があるが、低い還元と名証単独上場が株主価値の実現を遅らせる 本質価値との差 +121.7% · 10 年 割安(年 +17.5%) 割安 アメイズ6076 地方ロードサイドの堀と値上げ力は本物で、重い出店投資を織り込んでも本質価値は時価総額を大きく上回る 本質価値との差 +108.1% · 10 年 割安(年 +16.0%) 割安 チャーム・ケア・コーポレーション6062 入居者を集めて人を育てる運営力に価値がある。賃料と人件費を厳しく見ても、長期の価値に対して割安 本質価値との差 +84.4% · 10 年 割安(年 +14.4%) 割安 CSSホールディングス2304 中核の契約継続力に比べて値段は低いが、人手依存と薄利を越えて初めて割安が実る会社 本質価値との差 +82.9% · 10 年 割安(年 +15.7%) 割安 エラン6099 入院生活を支える反復収益には割安さが残るが、親子上場後は再投資の利回りと少数株主への利益帰属を見極めたい 本質価値との差 +59.0% · 10 年 割安(年 +12.3%) 割安 燦ホールディングス9628 葬儀の需要より買収後の採算が価値を決める。地域の信用と資産は支えになるが、割安さはまだ厚くない 本質価値との差 +42.3% · 10 年 割安(年 +11.4%) 割安 株式会社ダイセキ9793 液状廃棄物を処理する堀は長く残る。新規投資の採算を厳しく見ても、現在の時価総額には安全域がある 本質価値との差 +36.4% · 10 年 割安(年 +10.4%) 割安 ヴィス5071 純現金と高い資本効率に安全域があるが、案件型の競争とAI代替が10年の伸びを抑える 本質価値との差 +33.2% · 10 年 割安(年 +11.1%) やや割安 ティア2485 地域の信頼には価値があるが、出店と買収が現金を生むかが分かれ目。やや割安でも安全域は厚くない 本質価値との差 +22.4% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 ユー・エス・エス4732 全国会場網の堀と高還元は本物だが、今の時価総額はシェア50%への成功をほぼ映し切っている 本質価値との差 +11.2% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 株式会社ストライクグループ6196 全国の紹介網と成約実績は強みだ。AIによる仲介業務の変化と手数料競争を厳しく見ても、長期の価値には割安感がある 本質価値との差 +10.1% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) 適正 株式会社新日本科学2395 非臨床試験の信用には価値があるが、経鼻薬の商業化と大型投資の回収を見届けるまで安全域は薄い 本質価値との差 +9.0% · 10 年 適正(年 +9.0%) 適正 株式会社日本M&Aセンターホールディングス2127 事業承継の入口を押さえる力には価値がある。割安だが、その価値を守る条件は信頼の再建である 本質価値との差 +1.5% · 10 年 適正(年 +10.9%) 適正 IBJ6071 結婚相談所連盟のネットワークは本物だが、買収で重くなった今の値段は10年価値にほぼ見合う 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +8.9%) やや割高 WDBココ7079 安全性業務は残るが、有償工数は縮む。厚い現金を評価しても、長く持つための安全域はまだ薄い 本質価値との差 −11.9% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 株式会社ミダックホールディングス6564 埋立場所の希少性には価値がある。ただし容量は使えば減り、利益の多くは次の設備に向かう。今の値段には十分な安全域がない 本質価値との差 −28.7% · 10 年 やや割高(年 +3.2%)

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読んだ資料

  1. [資料1] ツカダ・グローバルホールディング「2025年12月期 決算説明会資料」2026年2月16日。婚礼・写真件数、単価、ホテル客室数・稼働率・売上内訳、投資方針。
  2. [資料2] 同社「第31期 有価証券報告書」2026年3月25日。事業、資産内訳、リース、株主、還元、セグメントの注記。
  3. [資料3] リクルート ブライダル総研「結婚マーケット調査2025」2026年1月22日。婚礼実施率と費用。従来のゼクシィ結婚トレンド調査とは母集団が異なる。

分析日 2026-10-16