結論
京葉瓦斯は、千葉県北西部で都市ガスを売る地域のガス会社だ。市川・松戸・浦安などで、107万件の顧客を持つ。電力小売と不動産賃貸も手がける。筆者の結論は「やや割高」である。いちばんの理由は、稼ぐ力に対して、抱えている資本が重すぎることだ。
2025年12月期の営業利益は38億円で、前の期の2.7倍に増えた。ただし実力より良く見える。ガスの仕入れ値が下がる局面では、料金の下げが遅れて、差益が出るからだ。会社自身も、2026年12月期は営業利益が減ると見ている。筆者は、ならした実力を30億円台前半と見る。
財務は堅い。自己資本比率は57%で、赤字の期はない。だが自己資本1,000億円に対して、純利益は30億円台にとどまる。自己資本利益率は3%で、資本コストの半分に満たない。自己資本の3分の1近くを、配当しか生まない株式が占める。
中計は、2027年に経常利益60億円を掲げる。前の中計は、累計180億円の目標に対し51億円で終わった。筆者の中立では、10年後でも経常利益が50億円台前半にとどまり、2027年の目標に届かない。
光通信グループが買い増し、持ち分は10%を超えた。資本の使い方が変わる芽はある。それでも10年の価値は、今の時価総額を3割弱下回る。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、この会社を「事業は安全だが、持ち主の資本をうまく使えていない会社」と見る。
良い点は、事業の寿命が長いことだ。導管は10年後も残り、首都圏のベッドタウンでは顧客が増え続けている。倒産の心配は小さい。
問題は、稼いだ利益の行き先だ。設備投資は減価償却を上回り続け、利益の7割以上は社内に残る。その残したお金が、資本コストの半分以下でしか回っていない。留保するほど、株主の取り分は目減りする。筆者がいちばん気にしているのは、ここだ。
含み益のある株式も、使い道が見えない。評価益の乗った株式が自己資本の3分の1近くを占め、配当しか生まない。売って自社株買いに回せば、価値は上がる。だが会社は縮減を「検討」するだけで、数字を示していない。
安全域は、今の値段にない。中立の筋書きでは、10年後の価値が今の時価総額に届かない。大株主の動きで資本の使い方が変わるなら、評価は上向く。その可能性を、強気の筋書きに3割弱の確率で織り込んだ。
不確かな部分も書く。電力小売は仕入れしだいで赤字になる。不動産の稼ぎが続くかも、実績が短い。確信度は高くない。
何で稼ぐ会社か
京葉瓦斯は、都市ガスの導管、つまり地下のガス管を持つ会社だ。市川・松戸・鎌ケ谷・浦安の全域と、船橋・柏などの一部に、総延長6,600kmの管を張る。区域は東京のベッドタウンで、取付メーターは107万件を超えた。2025年には、顧客100万件の達成を記念して、記念配当を出した。
稼ぎの源は大きく3つある。
1つ目は、ガスとLPGだ。連結のガス販売量は、年に6.7億立方メートルほど。家庭用と業務用が中心である。原料のLNGの値段は、原料費調整制度により、数か月遅れで料金に乗る。この遅れが、利益を一時的に上げ下げする。LPG(プロパンガス)は、導管の届かない所や産業用に売る。売上は合わせて930億円ほどだ。
2つ目は電力小売である。ガス顧客に電気も売る。売上は160億円前後と筆者は推す(開示はエネルギー全体の合計のみ)。2026年の上期は、販売量が前年より9%増えた。ただし電気は、仕入れ値しだいで赤字にもなる。2022年は燃料高で、下期に大きな赤字を出した。
3つ目は、ライフサービスと不動産だ。ガス機器やリフォームの販売と、旧市川工場跡地「リーフシティ市川」の賃貸などである。売上は小さいが、利益率は高い。不動産は営業利益が9億円で、売上の4割を稼ぐ。
このほかに、全社の管理費が年に37億円かかる。セグメント利益の合計から引くと、営業利益は38億円になる。
ガスの安定した土台に、電力・リフォーム・不動産を足し、ガスの数量減に備えている会社だ。
優良さと弱いところ
堀、つまり他社がまねできない強みは、地下の導管網にある。同じ道に別の管を敷き直すのは割に合わない。ここから出る利益は、長く続く。
ただし、堀の中身は薄い。ガス料金は原料費調整で決まり、会社が自由に値を付けられない。利益率が低いのはこのためだ。同じ区域には東京ガスも供給の認可を持ち、料金で競り合う。
筆者がいちばん気にしているのは、資本の効率である。自己資本は1,000億円を超えるのに、純利益は30億円台。自己資本利益率は直近で3%だ。過去10年の中央値も4%台で、資本コストに届いた年はない。
原因は2つある。1つは、自己資本の3分の1近くを占める株式(投資有価証券)だ。評価益が乗って膨らんでいるが、配当は年に4億円台しか生まない。もう1つは設備投資だ。2025年は140億円を超え、減価償却の100億円を上回った。
経営の質には、評価できる点と疑う点がある。累進配当を掲げ、政策保有株の縮減を検討すると明言したのは前向きだ。一方、前の中計は、累計の経常利益が目標の3割に届かなかった。計画を外す癖が、実績に出ている。
不祥事の類は、調べた範囲で見当たらない。財務の安全は十分だ。弱いのは守りでなく、資本を働かせる力である。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
都市ガスは、成熟した規制色の濃い事業だ。全国では、家庭用が人口減と電化でゆっくり細り、業務用・工業用は横ばい圏にある。ガス会社は、数量が伸びない中で、料金と別事業で稼ぎを守る。
京葉瓦斯の区域は、全国の平均よりましだ。東京に近い千葉北西部は、人口が減りにくい。取付メーターは年に1%ほど増え、ここ3年のガス販売量は6.6〜6.7億立方メートルと横ばいを保った。新しい家が増える分が、1軒あたりの使用量の減りを埋めている。
とはいえ、2025年の販売量は2021年より3%ほど少ない。2026年の上期も、前年比で2.6%減った。気温が高く、工場の稼働が落ちたためだ。
競争の相手は2つある。1つは東京ガスだ。同じ市に供給区域を持ち、大口や新築で競る。調達の規模では東京ガスが上で、料金の比較記事では京葉ガスのほうが割高とされる。もう1つは電気だ。オール電化とヒートポンプの普及が、家庭用を侵していく。
電力小売は、ガス顧客への抱き合わせが武器になる。販売量は伸びているが、仕入れが市況に左右される。2022年は燃料と卸電力の高騰で赤字を出した。
原料費調整は、LNGが下がる局面で利益を押し上げ、上がる局面で押し下げる。2025年は押し上げの年で、2026年は戻る年にあたる。
脱炭素は、10年のうちの収益にはほとんど効かない。カーボンオフセット都市ガスや再エネ80地点の開発は、会社の姿勢を示す取り組みの域を出ない。
資本政策と M&A
資本政策の軸は、累進配当と、政策保有株の縮減の検討だ。配当は2025年に増え、2026年も同額を見込む。自社株買いの実績はほぼない。配当性向は26%と低く、自己資本に対する配当の割合(DOE)は0.8%にとどまる。
中計が掲げる自己資本利益率4.5%は、資本コストの7%台に遠く及ばない。会社自身が、資本の効率を大きく改める計画を持っていない。
3年間の投資額は開示がない。ただ2025年は、設備投資が営業のキャッシュ・フローを上回り、長期借入を66億円増やした。純有利子負債は148億円で、2020年末までは純現金だった。
株主の顔ぶれには動きがある。南悠商社が3割、ケイハイが9%弱を持つ。光通信グループは純投資の目的で買い増しを続け、2026年10月に10.5%へ上げた。3者を足すと5割に近い。
光通信は資本効率の改善を求めてくる可能性がある。ただ、現時点で株主提案や対立の報道は確認できない。買収で報われる道も、大株主の意向しだいで、織り込みにくい。
M&Aは、買う側として動く。リフォーム会社、不動産、再エネ案件が対象で、金額は小さい。
減価償却は物価で増やさない。今ある設備の償却は取得した時の値段のままで、増えるのは更新と新規の分だけだ。償却は今の62億円が10年後に約 68億円。更新投資は建築費の上昇で膨らみ、足りない分は借入になって利払い(3.5%)が増える。会計の利益と現金の動きは同じ向きに動かない。送配電などの規制事業の償却と利払いは託送料金で売上に戻るので、この数字は規制外の分だけだ。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
京葉瓦斯は、資産が重いぶん、変わったときの伸びしろが大きい会社だ。自己資本は1,000億円あるのに、純利益は30億円台。ここを動かす手段が、いくつも手元にある。
まず株式だ。投資有価証券は340億円あり、評価益も大きい。これを売って自社株買いに回すだけで、自己資本利益率は上がる。大株主の光通信グループは、10%超まで買い増した。低い資本効率に手を入れる圧力が、強まる局面にある。
次に、本業の成長がある。顧客は年に1%ずつ増え、100万件を超えた。電力小売は販売量が9%伸び、ガスとの抱き合わせで厚みを増している。リーフシティ市川は開発の途中で、賃貸住宅が竣工するたびに、不動産の利益は階段状に増える。
中計は、2027年に経常利益60億円を掲げる。2025年にすでに46億円まで来ており、遠い話ではない。物価が3%で続けば料金も上がり、名目の利益は自然に増える。
ガス網は規制に守られ、安定して稼ぐ。そのうえで資本の使い方が改まれば、10年の価値は今を上回る。
慎重な見方
稼ぐ力が資本コストに届かないのが、この会社の弱みだ。自己資本利益率は直近で3%、過去10年の中央値は4%台。資本コストの7%台を一度も超えていない。
2025年の利益は、実力より高い。原料費調整の差益が混じり、会社自身も2026年は営業利益が減ると見る。2026年の上期に利益が積み上がったのも期ずれの益で、下期に戻る。
前の中計は、累計の経常利益180億円の目標に対し、51億円で終わった。今の目標は60億円で、2021〜23年の平均の3倍だ。同じことが繰り返されても、驚かない。
設備投資は年140億円を超え、減価償却の100億円を上回る。借入が増え、利払いが重くなる。借り換えの金利が3%台半ばへ上がれば、利益はさらに削られる。
電力小売は、2022年に赤字を出したように、仕入れしだいで崩れる。東京ガスは同じ区域で競り、電化も家庭用を侵す。
株式の評価益も、売るとは限らない。会社は縮減を「検討」と言うだけで、実績がない。3割を持つ南悠商社と9%弱のケイハイが動かなければ、光通信が加わっても、変化は起きにくい。安全な会社であることと、割安であることは別の話だ。
どちらに重みを置いたか
ガス網の堅さと株主の動きは本物だが、稼ぐ力が資本コストの半分に届かないという見方のほうが、数字の裏づけが強い。確率は中立を最も厚くし、やや悲観を強気側より厚く置いた。資本の使い方が変わる強気の確率は、光通信の買い増しを織り込み、合わせて3割弱とした。強気の筋書きでも、自己資本利益率は5%どまりで資本コストに届かない。10年の価値は今の時価総額を4割ほど下回り、結論は「割高」とする。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した株価時価総額 1,647 円538 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 415 円136 億円)。 今の値に割り戻すと 1,110 円363 億円、今との差 −12.2%、 期待の年率 +5.0%(資本コスト 7.2%)→ やや割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8% | 2,701 円883 億円 | 1,102 円360 億円 | +200.6% | +11.6% | 304 円99 億円 |
| やや楽観 | 20% | 2,363 円772 億円 | 517 円169 億円 | +127.7% | +8.6% | 576 円188 億円 |
| 中立 | 36% | 1,983 円648 億円 | 367 円120 億円 | +85.8% | +6.4% | 846 円277 億円 |
| やや悲観 | 24% | 754 円247 億円 | 294 円96 億円 | −17.1% | −1.9% | 252 円82 億円 |
| 悲観 | 12% | 526 円172 億円 | 174 円57 億円 | −44.6% | −5.7% | 84 円27 億円 |
| 加重平均 | 100% | 1,647 円538 億円 | 415 円136 億円 | +63.0% | +5.0% | 2,062 円674 億円 |
今の株価時価総額 1,265 円413 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.2% を下回るほど割高。
楽観 8% 株式を売って自社株買いに回り、電力・不動産も育つ 利益 64 億円 · PER 13.8 倍 · 株価時価総額 2,701 円883 億円
大株主の圧力もあって、会社は資本の使い方を改める。投資有価証券を計画的に売り、約150億円を自社株買いに回す。配当性向も引き上げる。資本が軽くなり、自己資本利益率は5%まで上がる。
本業も好調だ。取付メーターは年1%で増え続け、ガス販売量は区域の人口増と業務用の伸びで6%ほど増える。電力小売はガス顧客への抱き合わせが効き、販売量が4割増える。リーフシティ市川の開発が完了し、賃貸住宅も増えて、不動産の利益は階段状に伸びる。
中計の経常利益60億円は、2027年をやや遅れて達成する。原料費調整の遅れが利益を押し上げる年もある。
料金は物価に連れて上がる。株式を売った分、受取配当は減り、借入の利払いも増える。それでも利益の増加が上回る。
(名目の前提)ガス・電力の数量は実質、価格は物価並みの1.34倍。不動産の賃料は1.28倍。全社費用は物価で増やし、利払いの増加と配当収入の減少を営業外に入れた。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の62億円が10年後に約 68億円(物価で一律に増やすと約 53億円)。営業利益は +15億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 4億円(3.5%)を純利益から引いた。送配電などの規制事業(償却の約40%)は、償却と利払いが託送料金(収入上限)などで売上に戻るので、利益には動かしていない。上の数字は規制外の分。
- 都市ガス・LPG(ガス事業):数量 713(連結の都市ガス販売量(百万m3、実質))× 価格 1.85(1百万m3あたり売上(億円、名目。LPG・その他エネルギーの売上を混ぜた代理指標))→ 売上 1,321 億円・営業利益 89 億円。数量 1.06 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率6.7%・償却は物価で増やさず按分(10年後 68億円)
- 電力小売:数量 910(電力小売販売量(百万kWh、実質))× 価格 0.33(1百万kWhあたり売上(億円、名目))→ 売上 300 億円・営業利益 12 億円。数量 1.40 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 4.0%
- ライフサービス:数量 135(事業量の指数(2025年12月期=100、実質))× 価格 0.89(指数1点あたり売上(億円、名目))→ 売上 121 億円・営業利益 12 億円。数量 1.35 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 9.5%
- リアルエステート:数量 250(賃貸の事業量の指数(2025年12月期=100、床面積などの実質))× 価格 0.28(指数1点あたり賃料収入(億円、名目))→ 売上 69 億円・営業利益 28 億円。数量 2.50 倍・価格 1.28 倍(名目)・営業利益率 40.0%
倍率:事業の純利益 64 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 5.7% が k 7.25% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 13.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.8 倍。全体の PER 13.79 倍、時価総額 883 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:資本の使い方の改善と、電力・不動産の成功が同時に要る。大株主の買い増しは追い風だが、会社は縮減を検討と言うだけで数字を示していない。連続した好条件が要るので、8%にとどめた。
やや楽観 20% 資本の使い方が一部改まり、本業も緩やかに伸びる 利益 56 億円 · PER 13.8 倍 · 株価時価総額 2,363 円772 億円
株式の一部売却が進み、約100億円が自社株買いと増配に回る。大株主との対話で、資本効率の目標も引き上げられる。ただし、抜本的な組み替えまでは進まない。
本業は緩やかに伸びる。ガス販売量は3%ほど増え、電力小売は3割増える。リフォームも堅調だ。不動産は開発の完了と物件の取得で、利益が2倍近くになる。
ガス事業の営業利益率は5%台前半で、前の水準(6%台)には戻らない。全社費用は物価で増える。
自己資本利益率は4%に届かず、資本コストを下回り続ける。
(名目の前提)ガス・電力の数量は実質、価格は物価並みの1.34倍。不動産の賃料は1.26倍。借入の増加による利払いの増加は、営業外の収支に入れた。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の62億円が10年後に約 68億円(物価で一律に増やすと約 53億円)。営業利益は +15億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 1億円(3.5%)を純利益から引いた。送配電などの規制事業(償却の約40%)は、償却と利払いが託送料金(収入上限)などで売上に戻るので、利益には動かしていない。上の数字は規制外の分。
- 都市ガス・LPG(ガス事業):数量 692(連結の都市ガス販売量(百万m3、実質))× 価格 1.85(1百万m3あたり売上(億円、名目。LPG・その他エネルギーの売上を混ぜた代理指標))→ 売上 1,284 億円・営業利益 83 億円。数量 1.03 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率6.5%・償却は物価で増やさず按分(10年後 68億円)
- 電力小売:数量 845(電力小売販売量(百万kWh、実質))× 価格 0.33(1百万kWhあたり売上(億円、名目))→ 売上 279 億円・営業利益 10 億円。数量 1.30 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 3.5%
- ライフサービス:数量 125(事業量の指数(2025年12月期=100、実質))× 価格 0.89(指数1点あたり売上(億円、名目))→ 売上 112 億円・営業利益 10 億円。数量 1.25 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 9.0%
- リアルエステート:数量 220(賃貸の事業量の指数(2025年12月期=100、床面積などの実質))× 価格 0.27(指数1点あたり賃料収入(億円、名目))→ 売上 60 億円・営業利益 23 億円。数量 2.20 倍・価格 1.26 倍(名目)・営業利益率 38.0%
倍率:事業の純利益 56 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 4.4% が k 7.25% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 13.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.8 倍。全体の PER 13.79 倍、時価総額 772 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:株式の一部売却や増配など、資本の使い方が部分的に改まる道は、大株主の圧力を考えると十分ありうる。強気の筋書きより条件がゆるいので、20%を置いた。
中立 36% ガス網は堅いが、利益は物価に連れて増えるだけ 利益 47 億円 · PER 13.8 倍 · 株価時価総額 1,983 円648 億円
家庭用ガスは1軒あたりの使用量が減るが、新しい家と顧客の増加がそれを埋め、ガス販売量はおおむね横ばいで続く。料金は原料費調整で物価に連れて上がるので、売上は名目で3割以上増える。
ガス事業の営業利益率は5%に落ち着く。2025年の高さは原料費調整の差益で、続かない。電力小売は顧客を増やすが、利益率は3%どまり。不動産は開発が完了し、利益が2倍強になる。
全社費用は物価で増え、年50億円になる。株式の売却は少しずつ進むが、自社株買いはしない。配当は累進を守る。
設備投資は減価償却をなお上回り、純有利子負債は増える。借り換えで金利が上がり、営業外の収支は今より細る。自己資本は10年で2割強増え、自己資本利益率は3%どまりだ。
(名目の前提)ガス販売量は実質で横ばい、電力は2割増。価格は物価並みの1.34倍。賃料は1.25倍。借入の増加で利払いが年4億円ほど増える分を営業外に入れた。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の62億円が10年後に約 68億円(物価で一律に増やすと約 53億円)。営業利益は +15億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 1億円(3.5%)を純利益から引いた。送配電などの規制事業(償却の約40%)は、償却と利払いが託送料金(収入上限)などで売上に戻るので、利益には動かしていない。上の数字は規制外の分。
- 都市ガス・LPG(ガス事業):数量 672(連結の都市ガス販売量(百万m3、実質))× 価格 1.85(1百万m3あたり売上(億円、名目。LPG・その他エネルギーの売上を混ぜた代理指標))→ 売上 1,246 億円・営業利益 77 億円。数量 1.00 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率6.2%・償却は物価で増やさず按分(10年後 68億円)
- 電力小売:数量 780(電力小売販売量(百万kWh、実質))× 価格 0.33(1百万kWhあたり売上(億円、名目))→ 売上 257 億円・営業利益 8 億円。数量 1.20 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 3.0%
- ライフサービス:数量 110(事業量の指数(2025年12月期=100、実質))× 価格 0.89(指数1点あたり売上(億円、名目))→ 売上 98 億円・営業利益 8 億円。数量 1.10 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 8.5%
- リアルエステート:数量 190(賃貸の事業量の指数(2025年12月期=100、床面積などの実質))× 価格 0.27(指数1点あたり賃料収入(億円、名目))→ 売上 52 億円・営業利益 19 億円。数量 1.90 倍・価格 1.25 倍(名目)・営業利益率 36.0%
倍率:事業の純利益 47 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 3.7% が k 7.25% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 13.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.8 倍。全体の PER 13.79 倍、時価総額 648 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:ガス網は堅く、顧客は増え、電力と不動産は少しずつ育つ。ただ前の中計を大きく外した実績もあり、会社の計画どおりには進まない。この落としどころが最も自然なので、36%を置いた。
やや悲観 24% 電化と競争でガスの数量が細り、利益が伸びない 利益 29 億円 · PER 8.5 倍 · 株価時価総額 754 円247 億円
電化とヒートポンプの普及で、家庭用ガスの使用量が想定より速く減る。東京ガスとの競争で、大口の値引きも続く。ガス販売量は10年で6%ほど減る。
料金は物価に遅れて追いつくが、競争で全部は通らない。ガス事業の営業利益率は5%を割り込む。電力小売は、仕入れの変動で利益がほぼ出ない。不動産は伸びるが、金利の上昇で借入の負担が重い。
中計の目標は届かず、2027年の経常利益は40億円台にとどまる。株式の売却は進まず、配当を守るだけで精一杯になる。
営業利益は今の水準(実力で30億円台前半)より低い。名目の利益が10年間ほぼ増えない形で、実質では4分の1ほど目減りする。
(名目の前提)ガス販売量は実質で6%減。価格は1.30倍と、物価に届かない。借入の増加で利払いが年5億円ほど増える分を営業外に入れた。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の62億円が10年後に約 68億円(物価で一律に増やすと約 55億円)。営業利益は +13億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 2億円(3.5%)を純利益から引いた。送配電などの規制事業(償却の約40%)は、償却と利払いが託送料金(収入上限)などで売上に戻るので、利益には動かしていない。上の数字は規制外の分。
- 都市ガス・LPG(ガス事業):数量 632(連結の都市ガス販売量(百万m3、実質))× 価格 1.80(1百万m3あたり売上(億円、名目。LPG・その他エネルギーの売上を混ぜた代理指標))→ 売上 1,137 億円・営業利益 68 億円。数量 0.94 倍・価格 1.30 倍(名目)・営業利益率5.9%・償却は物価で増やさず按分(10年後 68億円)
- 電力小売:数量 650(電力小売販売量(百万kWh、実質))× 価格 0.32(1百万kWhあたり売上(億円、名目))→ 売上 208 億円・営業利益 4 億円。数量 1.00 倍・価格 1.30 倍(名目)・営業利益率 2.0%
- ライフサービス:数量 95.0(事業量の指数(2025年12月期=100、実質))× 価格 0.87(指数1点あたり売上(億円、名目))→ 売上 82 億円・営業利益 6 億円。数量 0.95 倍・価格 1.30 倍(名目)・営業利益率 7.5%
- リアルエステート:数量 150(賃貸の事業量の指数(2025年12月期=100、床面積などの実質))× 価格 0.26(指数1点あたり賃料収入(億円、名目))→ 売上 39 億円・営業利益 13 億円。数量 1.50 倍・価格 1.20 倍(名目)・営業利益率 32.0%
倍率:事業の純利益÷自己資本は約2%で、kを大きく下回る。稼ぐ力の範囲(純利益÷kに近い水準)で、純利益に9.0倍を掛けた(上限の約7割)。PBRは0.16倍になるが、売れる資産で支えられる床とほぼ同じ水準で、床の額(約170億円)を上回る。(2026-10-22 の式の直しで機械で置き直し、今は PER 8.5 倍・時価総額 246 億円。上の倍率は置き直す前の値)
確率:電化の進みと東京ガスとの競争で、数量と利益率が思うように伸びない道は、実績(2021〜24年の低迷)から見て現実味が高い。強気側より厚い24%を置いた。
悲観 12% 数量が崩れ、投資の稼ぎも出ず、資産の価値で測られる 利益 2 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 526 円172 億円
新築の電化が進み、業務用は他の燃料と電気に奪われる。ガス販売量は10年で15%減る。料金の値上げは競争で止まり、導管の維持費が重くのしかかる。
電力小売は価格競争で赤字になり、撤退する。不動産は賃貸住宅の空室と金利で伸び悩む。リフォームも振るわない。営業利益はほぼゼロになる。
全社費用は、人員の削減で46億円まで抑える。減損で導管の一部と賃貸物件の簿価を切り下げ、自己資本は2割ほど目減りする。配当は大きく減らす。
株主には、収益の力ではなく、持っている資産の価値が問われる。投資有価証券と賃貸不動産の売却で、借入を返した残りが、株主の取り分になる。
(名目の前提)ガス販売量は実質で15%減。価格は1.25倍と、競争で物価に届かない。借入の増加で利払いが増える分を営業外に入れた。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の62億円が10年後に約 68億円(物価で一律に増やすと約 58億円)。営業利益は +10億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 8億円(3.5%)を純利益から引いた。送配電などの規制事業(償却の約40%)は、償却と利払いが託送料金(収入上限)などで売上に戻るので、利益には動かしていない。上の数字は規制外の分。
- 都市ガス・LPG(ガス事業):数量 571(連結の都市ガス販売量(百万m3、実質))× 価格 1.73(1百万m3あたり売上(億円、名目。LPG・その他エネルギーの売上を混ぜた代理指標))→ 売上 988 億円・営業利益 45 億円。数量 0.85 倍・価格 1.25 倍(名目)・営業利益率4.5%・償却は物価で増やさず按分(10年後 68億円)
- 電力小売:数量 520(電力小売販売量(百万kWh、実質))× 価格 0.31(1百万kWhあたり売上(億円、名目))→ 売上 160 億円・営業利益 0 億円。数量 0.80 倍・価格 1.25 倍(名目)・営業利益率 0.0%
- ライフサービス:数量 85.0(事業量の指数(2025年12月期=100、実質))× 価格 0.83(指数1点あたり売上(億円、名目))→ 売上 71 億円・営業利益 4 億円。数量 0.85 倍・価格 1.25 倍(名目)・営業利益率 5.0%
- リアルエステート:数量 120(賃貸の事業量の指数(2025年12月期=100、床面積などの実質))× 価格 0.24(指数1点あたり賃料収入(億円、名目))→ 売上 29 億円・営業利益 7 億円。数量 1.20 倍・価格 1.12 倍(名目)・営業利益率 25.0%
倍率:利益がほとんど出ないため、純利益でなく資産で測る。今の自己資本1,011億円の0.17倍(172億円)を床とした。内訳は、投資有価証券(税引き後で約250億円)と賃貸不動産(割り引いて売って約120億円)から、増える借入(約200億円)を引いた約170億円。
確率:数量減、電力の赤字、投資の不発、借入の増加が重なる複合の筋書き。頻度は低いが、2022年に営業利益がほぼ消えた実績があり、10年では無視できない。12%を置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
都市ガス・LPG(ガス事業)
導管でつながる家庭・業務用・工場へ都市ガスを売り、導管のない地域や産業用にLPGも売る中核事業。原料費調整制度で仕入れ値の変化が数か月遅れで料金に乗る。
| 数量連結の都市ガス販売量(百万m3、実質) | 価格1百万m3あたり売上(億円、名目。LPG・その他エネルギーの売上を混ぜた代理指標) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 672 | 1.38 | 930 | 52 |
| 10 年後 中立 | 672 | 1.85 | 1,246 | 77 |
取り方:2025年12月期のエネルギー部門の売上1,091億円と利益58.4億円(決算短信)を、ガス・LPG(売上930億円)と電力小売(160億円)に分けた推定。利益はガス・LPG 52億円、電力小売6.4億円と置いた(開示は部門合計のみ)。ガスの利益には、原料費調整の差益(推定10億円前後)が入る。数量は連結の都市ガス販売量6.72億m3(実質)、価格は売上を数量で割った名目の代理指標。
電力小売
ガス顧客を中心に電気を売る小売事業。仕入れ値の変動で利益が大きく振れ、2022年は赤字だった。
| 数量電力小売販売量(百万kWh、実質) | 価格1百万kWhあたり売上(億円、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 650 | 0.25 | 160 | 6 |
| 10 年後 中立 | 780 | 0.33 | 257 | 8 |
取り方:電力小売の売上は、年間販売量を約6.5億kWh(2026年上期の3.23億kWhの2倍)、売上を約160億円(1百万kWhあたり0.246億円)と置いた推定。利益は、2025年の電力調達コストの低減を踏まえ、売上の4%弱と置いた。数量は実質、価格は名目。
ライフサービス
ガス機器の販売、リフォーム、くらしサポート。対面とデジタルで顧客との接点を広げる事業。
| 数量事業量の指数(2025年12月期=100、実質) | 価格指数1点あたり売上(億円、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 100 | 0.67 | 67 | 7 |
| 10 年後 中立 | 110 | 0.89 | 98 | 8 |
取り方:2025年12月期のライフサービス部門の売上66.7億円、利益7.0億円(決算短信)。開示された数量がないため、事業量の指数100と単価0.667に分けた推定。
リアルエステート
旧市川工場跡地「リーフシティ市川」の賃貸などの不動産事業。千葉北西部で賃貸住宅・物流施設などの取得も進める。
| 数量賃貸の事業量の指数(2025年12月期=100、床面積などの実質) | 価格指数1点あたり賃料収入(億円、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 100 | 0.22 | 22 | 9 |
| 10 年後 中立 | 190 | 0.27 | 52 | 19 |
取り方:2025年12月期のリアルエステート部門の売上21.7億円、利益8.9億円(決算短信、営業利益ベース)。賃貸収入の事業量を指数100と置く。賃貸住宅の竣工に伴う初期費用で、2025年の利益は12.5%減った。全社費用37.5億円と消去で、本社費などの調整額は−36億円。筋書きでは物価で増やし−50億円(10年で1.34倍)に置く。
リスクと懸念
資本の稼ぎが資本コストに届かない
自己資本利益率は直近で3%、過去10年の中央値は4%台。資本コストの7%台を超えた年がない。設備投資は減価償却を上回り続け、利益の大半が社内に残る。残した資金が低い稼ぎで回る限り、会社の価値は積み上がらない。中計の目標4.5%も、資本コストには遠い。
原料費調整の差益が一時的である
2025年12月期の営業利益38億円には、仕入れ値の下落に料金の下げが遅れて生じる差益が混じる。会社は2026年12月期に営業利益の減少を見込む。上期の利益は期ずれで膨らんだもので、下期に戻る。実力と見かけの利益がずれやすい。
電力小売の仕入れ値リスク
電気は、卸電力や燃料の高騰で仕入れ値が急に上がると、売値に転嫁しきれず赤字になる。2022年は下期に大きな営業損失を出した。販売量は年に1割近く伸びているが、量が増えるほど仕入れ変動の影響も大きくなる。
東京ガスとの競争と電化
同じ区域に東京ガスも供給の認可を持ち、大口や新築で競る。調達規模では東京ガスが優位だ。オール電化とヒートポンプの普及も、家庭用ガスの使用量を減らす。価格を物価並みに上げられるかが分かれ目になる。
借入の増加と金利
2025年は設備投資143億円が営業のキャッシュ・フロー136億円を上回り、長期借入を増やした。借り換えの金利は3%台半ばへ上がる。純有利子負債は148億円で自己資本比率は57%と余裕はあるが、利益の薄い会社には利払いが重い。
計画の達成実績が弱い
前の中計(2022〜2024年)は、連結経常利益の累計180億円の目標に対し、51億円で終わった。燃料高と需要減が理由だが、外部要因に利益が振れやすい事業構造そのものが弱点だ。今の目標である2027年の経常利益60億円も、同じ振れにさらされる。
大株主の構成と資本政策の読みにくさ
南悠商社が約3割、ケイハイが9%弱、光通信グループが10.5%を持つ。光通信は純投資の目的で、買い増しを続けている。資本政策が変わる期待はあるが、株主提案などの具体的な動きは確認できない。変わるかどうかも、時期も読めない。
今後の分かれ目
- 政策保有株の売却額と自社株買いが、数字つきで開示される
- 資本効率の改善が確かになり、強気の筋書きの確率を上げる。投資有価証券の価値が株主に戻る道が開く。
- 光通信グループが株主提案などの働きかけに動く
- 資本の使い方が変わる確率が上がる。ただし筋書きの上振れは自己資本利益率5%程度までで、資本コストには届かない。
- 電力小売で、仕入れ高により再び営業赤字が出る
- 電力の利益率を下げ、やや悲観の確率を上げる。ガス顧客の囲い込みの効果も見直す。
- ガス販売量が、家庭用・業務用とも前年を2年連続で下回る
- 中立の数量を下方に直す。区域の人口増が、使用量の減りを埋めきれていないと判断する。
- 2027年12月期の経常利益が60億円に届く
- 計画の達成実績が戻ることになり、中立の利益率を上方に直す。ただし差益の混じる年は割り引いて見る。
- 東京ガスや他社が、京葉ガスの株や事業に関心を示す
- 再編で報われる可能性が出る。ただし大株主の同意が前提で、今は織り込めない。
見ておくもの
- 補正後の営業利益(原料費調整の期ずれを除く)と、会社計画(2026年・2027年)との差
- ガス販売量(家庭用・業務用の別)と取付メーター数の伸び
- 電力小売の販売量と、エネルギー部門の利益率
- 投資有価証券の売却額、自社株買い、配当方針(DOE)の変更
- 設備投資額と純有利子負債、利払いの増え方
- リーフシティ市川の開発の進み具合と、賃貸収入・不動産の営業利益
- 光通信グループなど大株主の持ち株比率の変化と、株主提案の有無
倍率と資本コストの決め方
倍率は、事業の純利益÷自己資本が資本コスト(基本7.5%に品質の0.25%を足した7.75%)を下回るため、上限を1÷k=12.9倍とし、その7〜9割(中立は約8割の10.3倍)に置いた。利益の質(差益の混入・電力の振れ・設備投資の重さ)で決め、今の株価や同業の倍率には寄せていない。悲観は売れる資産の税引き後と借入から出した。保有株の配当は利益に入っているため、含み益は二重に足さず、売却の数字も開示がないので強気側の筋書きにだけ織り込んだ。新リース会計基準(2028年12月期から貸借対照表に載る)の影響は小さく、10年後の数字は今と同じ形でそろえた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 11.6→13.79 倍・やや楽観 PER 11→13.79 倍・中立 PER 10.3→13.79 倍)。
資本コスト 7.2% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。