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Casa 7196

独立系の家賃保証。引当の見積りを外して赤字になり、回復は遅い。今の値段はほぼ見合う

やや割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)848 円77 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)730 円66 億円差 +16.1%
10 年後から見ると やや割安 価値 848 円77 億円 · 差 +16.1% · 期待の年率 +9.3%
期待の年率リターン(10 年)+9.3%資本コスト比 +0.5 pt
推定の資本コスト8.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.8% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

Casa は、賃貸住宅の入居者の家賃を家主に保証する独立系の会社だ。入居者が滞納すれば家主に立て替え、後で本人に請求して回収する。筆者の結論は、価値は今の時価総額とほぼ同じ、というものだ。

件数は伸びている。2026 年 1 月期の保有契約は 68 万 3,602 件で前年より 5.9% 増え、売上は 127.5 億円と 10 年で 1.8 倍になった。一方、利益は崩れた。損失の見積りと回収の見込みを外して貸倒引当金を 35 億円繰り入れ、営業損益は −0.6 億円の赤字だった。会社は審査を締め、承認率が下がった。

会社自身の見込みも慎重だ。2027 年 1 月期の営業利益率は 2.6%、中間期はまだ赤字だった。2016〜2020 年の 14〜16% には遠い。

10 年後の中立は、保有契約が 1.4 倍、売上が約 205 億円、営業利益率は 7%、ROE は 11% と置いた。強気は回収の立て直しで利益率が 12% に戻る姿、弱気は不況で滞納が急増して赤字が続く姿だ。確率で重ねた価値は今の時価総額を 2% ほど下回り、ほぼ見合う。

バリュー投資の観点から

事業の質と、経営の腕を分けて見る。

事業の質は、並みだ。家賃の保証は住まいがある限り続き、件数は毎年 5〜6% ずつ増えてきた。保証料を先に受け取るので、成長に大きな設備は要らない。ただ、入居者は保証会社を選ばず、窓口の不動産会社に手数料を払って件数を買う形だ。差を付けられるのは審査と回収の腕しかない。

その腕に疑問が出た。2026 年 1 月期は、見積りの誤差で引当を積み増し、赤字になった。2023 年 1 月期にも純利益が 2 億円に落ちている。2020 年までの営業利益率 15% 前後は、今の手数料と競争の中では戻りにくい。

経営の資本の使い方は、悪くない。利益が細る中でも自己株を買い、配当を続けた。ただ、のれん 22 億円の買収は利益をまだ生んでいない。

安全域はほぼない。自己資本 66 億円は時価総額に近いが、有形の部分は 8 億円ほどしかない。筆者が見たいのは、引当の繰入が売上の何割に戻るかと、会社が見込む利益率の回復の速さだ。

何で稼ぐ会社か

Casa は、家賃債務保証の会社だ。賃貸住宅を借りる人は、連帯保証人の代わりに保証会社と契約し、初回の保証料と年ごとか月ごとの保証料を払う。入居者が家賃を滞納すると、保証会社が家主に立て替えて払う。これを代位弁済といい、立て替えた分は求償債権として入居者に請求して回収する。2013 年に設立し、東京の新宿に本社を置く。

報告セグメントは家賃債務保証事業だけだ。2026 年 1 月期の売上 127.5 億円のうち、ほぼ全部が保証料である。賃貸経営を支える「COMPASS」、電話の窓口を担うプロフィットセンター、ひとり親の養育費保証といった新しい事業は、まだ小さい。

売り先は入居者だが、窓口は不動産の管理会社と仲介会社、つまり代理店だ。会社は代理店の開拓と利用率の向上で申込を 7.6% 増やした。費用の中心は三つある。回収できない立替の損失(貸倒引当金の繰入 35.2 億円)、代理店に払う紹介手数料(15.8 億円)、そして人件費などの販管費(61.5 億円)だ。保証料は契約時に先に受け取るので、前受金が 54.6 億円ある。立て替えた家賃の未回収分である求償債権は 65.4 億円あり、その半分強の 36.8 億円を引当金で見込んでいる。

優良さと弱いところ

堀は弱い。代理店の網と回収の仕組みはあるが、入居者は保証会社を選ばず、選ぶのは不動産会社だ。

競合は 200 社を超え、大手の信販系や管理会社の自社保証もある。不動産会社に払う紹介手数料は前年より 9% 増え、売上の伸び 4.9% を上回った。値決めの力は乏しい。

事業の質を決めるのは審査と回収の腕だが、2026 年 1 月期にここで失敗した。損失の見積りと回収の傾向の両方で予測を外し、長期に滞った債権の回収も計画より遅れた。会社は債権を初期・中期・長期に分けた体制に組み直し、弁護士への委託を早めている。成果はまだ数字に出ていない。

資本効率は落ちた。ROE は 2016〜2020 年の 12〜19% から、直近 5 年は 2〜9% に下がった。自己資本 66 億円のうち、のれん 22 億円と繰延税金資産 29 億円とソフト 7 億円で 58 億円を占め、有形の厚みは薄い。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

需要は、保証会社を使う慣行で支えられている。2020 年の民法改正で個人の連帯保証人に上限額が必要になり、家主は保証会社を求めるようになった。単身、高齢者、外国人の世帯は増えており、保証人を立てにくい借り手が多い。同業のジェイリースの推定では、住居用の市場は約 2,360 億円、利用率は 77% に達した。利用率はすでに高く、件数の伸びは緩やかになっていく。

競争は激しい。大手の信販系、独立系、管理会社の自社保証が並ぶ。不動産会社は保証会社を選べるので、代理店への手数料と料率で争う。景気が悪くなると滞納と代位弁済が増え、貸倒れのコストが保証料を上回ることがある。

数量の物差しは保有契約件数とした。今は 68.4 万件で、1 件あたりの年間売上は約 1.87 万円だ。10 年後の中立は、件数が 1.4 倍の約 96 万件、1 件の売上は 1.15 倍と置いた。家賃が上がれば保証料も上がるが、紹介手数料と料率の競争で、物価の 1.34 倍には届かないと見るためだ。審査を締めた分、件数の伸びは直近の年 6% より遅くなる。

資本政策と M&A

還元は配当が中心だ。2026 年 1 月期の配当は 15(前期 32)に下げ、総額は 3.2 億円だった。2027 年 1 月期は 20 に戻す予定だ。2025 年には立会外の自己株買い(ToSTNeT-3)で約 7.8 億円を使い、株数は約 908 万株になった。

財務は軽く見えるが、余裕は小さい。現金預金は 28 億円、借入は 6 億円で純現金だが、前受金 55 億円と預り金 17 億円が負債にある。現金は立替と回収を回すための運転資金だ。

大株主は、提携先のリコーリースが約 15%、創業者の宮地正剛氏が約 10% を持つ(第三者サイトの集計)。親会社はない。kabufu の推計では、10 年で買収される確率は 2 割とされる。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

強気の見方は、今回の赤字を一度きりの見積りの修正と見る。

貸倒引当金の繰入は、前年の 19.8 億円から 35.2 億円に増えた。その多くは、長期に滞った債権の回収の見込みを直した分で、毎年続く損失ではない。2025 年 1 月期の営業利益率は 10.7% で、2021〜2025 年の平均も 9% あった。繰入が売上の 15% 前後に戻れば、利益率は 9〜10% に戻る。

件数の基盤は崩れていない。申込は 7.6% 増え、保有契約は 5.9% 増えた。新しい代理店の開拓は続いている。審査を締めた分だけ承認率は下がったが、それは損失を減らすための選択だ。

のれんの償却 2.9 億円は 2034 年ごろに終わり、その分だけ利益が厚くなる。今の PBR は 1 倍で、利益率が戻れば ROE は 15% 前後になる。この筋書きなら、価値は今の 2 倍を超える。ただし、会社自身は 2 年後も利益率 3% 前後と見ており、市場はその見込みを信じている。

慎重な見方

慎重な見方は、見積りを外したことそのものを問題にする。

家賃保証の会社にとって、審査と引当は事業の中心だ。そこで二つの予測を同時に外した。長期に滞った債権の回収も計画を下回った。体制を組み直すと言うが、成果が数字に出るのは先で、中間期もまだ赤字だった。

費用の構造も悪くなっている。紹介手数料は 9% 増え、売上の伸びを上回った。競合は 200 社を超え、代理店を取り合うほど手数料は上がる。審査を締めれば件数の伸びが落ち、緩めれば貸倒れが増える。どちらにも逃げ道がない。

資産の裏付けも薄い。自己資本 66 億円のうち、のれん 22 億円と繰延税金資産 29 億円は、利益が戻らなければ消える資産だ。純現金 22 億円も、前受金 55 億円の裏にある運転資金にすぎない。不況で滞納が増えれば、赤字が数年続き、値段は有形の純資産の 10 億円前後まで下がりうる。

値段の面でも余裕は小さい。今の時価総額は約 67 億円で、2016〜2020 年の利益の水準に戻ることを半ば前提にしている。会社の見込みどおり利益率が 3% 前後で止まれば、純利益は 4 億円ほどで、稼ぐ力に見合う値は今の半分になる。

どちらに重みを置いたか

筆者は、今の値段はほぼ見合うと判断する。強気の言う一度きりの修正という面はあるが、会社自身が回復を遅く見ており、中間期もまだ赤字だった。中立の営業利益率 7% は、直近 5 年の平均 9% と会社の見込み 3% の間に置いた。件数の伸びは本物だが、紹介手数料と信用コストがその果実を削る。確率で重ねた価値は今の時価総額を 2% ほど下回る。買う理由も売る理由も弱く、引当の繰入が売上の 2 割を下回るかを待って判断を見直したい。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/01 期)

確率で加重した株価時価総額 1,416 円129 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 359 円33 億円)。 今の値に割り戻すと 848 円77 億円、今との差 +16.1%、 期待の年率 +9.3%(資本コスト 8.8%)→ やや割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 10% 3,556 円323 億円 750 円68 億円 +489.8% +19.4% 431 円39 億円
やや楽観 22% 2,294 円208 億円 532 円48 億円 +287.1% +14.5% 622 円56 億円
中立 36% 1,302 円118 億円 355 円32 億円 +126.9% +8.5% 596 円54 億円
やや悲観 20% 369 円34 億円 163 円15 億円 −27.1% −3.1% 106 円10 億円
悲観 12% 110 円10 億円 55 円5 億円 −77.4% −13.8% 20 円2 億円
加重平均100% 1,416 円129 億円359 円33 億円 +143.1% +9.3% 1,775 円161 億円

今の株価時価総額 730 円66 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.8% を下回るほど割高。

楽観 10% 回収の立て直しが効き、利益率が 2020 年以前の水準に近づく 利益 21 億円 · PER 15.0 倍 · 株価時価総額 3,556 円323 億円

回収の体制を初期・中期・長期に分けて組み直し、弁護士への委託を早めた効果が出る筋書きだ。貸倒引当金の繰入は売上の 2 割強から 1 割台前半に戻り、見積りの誤差も消える。代理店の開拓が続き、単身と高齢者と外国人の世帯の増加で、保有契約は 10 年で 1.7 倍の約 116 万件になる。家賃の上昇で 1 件あたりの売上も 1.25 倍に増える。売上は約 270 億円、営業利益率は 12% まで戻り、のれんの償却も 2034 年ごろに終わる。純利益は約 21 億円、ROE は 19% に上がる。配当と自社株買いで利益の 6 割を返し、今の値段の何倍もの価値が付く。

  • 家賃債務保証:数量 116(保有契約件数(万件・期末))× 価格 2.33(1 件あたり年間売上(万円・名目))→ 売上 271 億円・営業利益 33 億円。保有契約 1.70 倍 × 1 件の売上 1.25 倍(家賃に連動するが紹介手数料と料率の競争で物価に届かない)、営業利益率 12.0%

倍率:事業の純利益 21 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 19.3% が k 8.75% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 14.0%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 15.0 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 15.0 倍。全体の PER 15.04 倍、時価総額 323 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:2016〜2020 年 1 月期には営業利益率 14〜16% を出した実績がある。ただ当時より紹介手数料と信用コストが重く、審査を締めながら件数も伸ばす必要があるので 1 割にした。

やや楽観 22% 信用コストが平年に戻り、件数の伸びが続く 利益 15 億円 · PER 14.0 倍 · 株価時価総額 2,294 円208 億円

今回の引当の積み増しは、長期に滞った債権の回収の見込みを直した一度きりの痛みで、数年で信用コストは平年に戻る筋書きだ。保有契約は年 4〜5% ずつ増え、10 年で 1.55 倍の約 106 万件になる。1 件あたりの売上は家賃の上昇に合わせて 1.2 倍になる。売上は約 237 億円、営業利益率は 9.5% と、2025 年 1 月期の 10.7% に近い水準で落ち着く。純利益は約 15 億円、ROE は 15% 前後で、資本コストを上回る。不採算の代理店を絞り、AI で事務を減らした分が、紹介手数料の上昇を打ち消す。配当は利益の 6 割を出し、自己株の取得も続ける。

  • 家賃債務保証:数量 106(保有契約件数(万件・期末))× 価格 2.24(1 件あたり年間売上(万円・名目))→ 売上 237 億円・営業利益 23 億円。保有契約 1.55 倍 × 1 件の売上 1.20 倍(家賃に連動するが紹介手数料と料率の競争で物価に届かない)、営業利益率 9.5%

倍率:事業の純利益 15 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 15.1% が k 8.75% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 11.9%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 14.0 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 14.0 倍。全体の PER 14 倍、時価総額 208 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:2021〜2025 年 1 月期の営業利益率は 7〜11% で、今回の損失は見積りの誤差という一度きりの面もある。平年の信用コストに戻るのは十分ありうるので 2 割強にした。

中立 36% 件数は伸びるが、信用コストと手数料で利益率は 7% 利益 9 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 1,302 円118 億円

賃貸住宅で保証会社を使う慣行は定着し、保有契約は 10 年で 1.4 倍の約 96 万件に増える。ただ審査を締めた分だけ承認率は戻らず、件数の伸びは直近の年 6% から年 3〜4% に落ちる。1 件あたりの売上は家賃に連動するが、代理店への紹介手数料と料率の競争で、物価の 1.34 倍には届かず 1.15 倍にとどまる。貸倒れは今回ほどではないが、2020 年以前より重い水準が続き、営業利益率は 7% で落ち着く。売上は約 205 億円、営業利益は約 14 億円、純利益は約 9.5 億円になる。ROE は 11% で資本コストを少し上回るだけだ。配当は利益の 6 割を出し、残りは求償債権と運転の資金に回る。

  • 家賃債務保証:数量 95.7(保有契約件数(万件・期末))× 価格 2.15(1 件あたり年間売上(万円・名目))→ 売上 205 億円・営業利益 14 億円。保有契約 1.40 倍 × 1 件の売上 1.15 倍(家賃に連動するが紹介手数料と料率の競争で物価に届かない)、営業利益率 7.0%

倍率:事業の純利益 9 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.9% が k 8.75% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.8%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍。全体の PER 12.46 倍、時価総額 118 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:会社自身の見込みが 2027 年 1 月期の営業利益率 2.6%、翌期も 3% 前後と回復は遅い。一方で 2021〜2025 年の平均は 9% あった。その間をとり、もっとも起こりやすい筋書きとした。

やや悲観 20% 回収の遅れが続き、利益率は 3% 台から戻らない 利益 4 億円 · PER 9.0 倍 · 株価時価総額 369 円34 億円

回収の体制を組み直しても、長期に滞った債権は思うように減らない。審査を締めたままなので新しい契約の伸びも鈍く、保有契約は 10 年で 1.2 倍にとどまる。大手の信販系や不動産管理会社の自社保証が料率を押し下げ、1 件あたりの売上は 1.05 倍しか上がらない。紹介手数料は代理店の取り合いで上がり続け、営業利益率は会社の今の見込みと同じ 3.5% 前後から抜け出せない。売上は約 160 億円、純利益は約 4 億円で、ROE は 5% と資本コストの半分ほどだ。配当は続けるが、値段は稼ぐ力に見合う水準まで下がる。のれんと繰延税金資産が自己資本の多くを占め、帳簿ほどの価値は付かない。

  • 家賃債務保証:数量 82.0(保有契約件数(万件・期末))× 価格 1.96(1 件あたり年間売上(万円・名目))→ 売上 161 億円・営業利益 6 億円。保有契約 1.20 倍 × 1 件の売上 1.05 倍(家賃に連動するが紹介手数料と料率の競争で物価に届かない)、営業利益率 3.5%

倍率:ROE は約 5% で k 8.75% を下回るので、PER の上限は 1÷k=11.1 倍。ためた利益は額面未満の価値なので、ROE÷k に合わせて上限の 8 割の 9.0 倍。値は稼ぐ力(純利益÷k)の範囲に収まる。

確率:会社の見込みどおり利益率が 3% 前後で止まる筋書き。長期に滞った債権の回収は計画を下回った実績があり、2 割にした。

悲観 12% 景気の悪化で滞納が急増し、赤字が続く 利益 −3 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 110 円10 億円

景気が悪くなり、入居者の滞納と代位弁済が一度に増える。立て替えた家賃の回収は遅れ、貸倒引当金の繰入が売上の 3 割を超える年が続く。審査をさらに締めるので件数は増えず、料率も競争で上がらない。営業損益は赤字に沈み、利益が出ない間は繰延税金資産も取り崩しになりうる。配当はほぼ止まる。保証料を先に受け取った前受金は、これから起こる滞納の手当てに使う原資で、余った現金ではない。値段は、のれんとソフトと繰延税金資産を除いた有形の純資産に近づき、今の自己資本の 2 割ほどで止まる。求償債権の回収で現金は少しずつ戻るが、その多くは負債の返済に消える。

  • 家賃債務保証:数量 68.4(保有契約件数(万件・期末))× 価格 1.87(1 件あたり年間売上(万円・名目))→ 売上 128 億円・営業利益 −3 億円。保有契約 1.00 倍 × 1 件の売上 1.00 倍(家賃に連動するが紹介手数料と料率の競争で物価に届かない)、営業利益率 -2.0%

倍率:赤字なので PBR で置く。価値は稼ぐ力でなく、のれん・ソフト・繰延税金資産を除いた有形の純資産(約 10 億、floor_assets_why)。流した自己資本に対し 0.19 倍。

確率:不況で滞納と代位弁済が一度に増えれば、今回の 1 年の痛みが数年続く。自己資本のうち有形の部分は薄く、深い筋書きとして 1 割強を置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

家賃債務保証

賃貸住宅の入居者の家賃を家主に保証する事業。滞納があれば家主に立て替えて払い、後で入居者から回収する(求償債権)。初回保証料と年間・月額の保証料、代理店からの紹介手数料のほか、賃貸経営の支援(COMPASS)・養育費保証などの小さな事業を含む。

数量保有契約件数(万件・期末)価格1 件あたり年間売上(万円・名目)売上営業利益
今 2026/01 68.4 1.87 128 −1
10 年後 中立 95.7 2.15 205 14

取り方:報告セグメントは家賃債務保証事業のみ。2026 年 1 月期の売上 127.54 億円を期末の保有契約 683,602 件で割り、1 件あたり年間約 1.87 万円とした。営業損益は −0.63 億円で、売上原価 66.6 億円のうち貸倒引当金繰入 35.2 億円(前年比 +78%)と紹介手数料 15.8 億円が重い。

リスクと懸念

引当の見積りの誤差の再発

2026 年 1 月期は損失と回収の予測を外し、貸倒引当金の繰入が前年の 1.8 倍の 35 億円になった。見積りの体制はまだ組み直しの途中で、同じ誤差が出れば赤字が続く。

景気の悪化による滞納の増加

不況で入居者の滞納と代位弁済が一度に増えると、求償債権が膨らみ、回収も遅れる。保証料は先に受け取っているので、損失はあとから出る。

紹介手数料と料率の競争

競合は 200 社を超え、不動産会社に払う紹介手数料は前年より 9% 増えた。手数料が売上より速く増えれば、件数が伸びても利益は増えない。

のれんと繰延税金資産の取り崩し

自己資本 66 億円のうち、のれん 22 億円と繰延税金資産 29 億円が大きい。利益が戻らなければ、減損や取り崩しで自己資本が大きく減る。

審査の厳格化による件数の鈍化

承認率を下げたことで新しい契約の伸びは前年並みにとどまった。締めすぎれば代理店が他社に流れ、件数の基盤が細る。

今後の分かれ目

貸倒引当金の繰入が売上の 2 割を下回り、営業利益率が 6% を超えて戻る
回収の立て直しが効いた合図。やや強気と強気の確率を上げる。
2028 年 1 月期も営業利益率が 3% を下回る
会社の見込みどおり回復が遅い。やや弱気の確率を上げ、中立の利益率を下げる。
保有契約の伸びが年 3% を下回る
審査の厳格化か競争で件数の基盤が細っている。中立の件数を下げる。
のれんの減損か、繰延税金資産の取り崩しが出る
弱気の筋書きに近づいた合図。悲観の確率を上げる。
買収や完全子会社化の提案が出る(kabufu の推計では 10 年で 2 割)
提案の値段を、確率で重ねた価値と比べる。

見ておくもの

  • 貸倒引当金の繰入と売上の比(2026 年 1 月期 27.6%)
  • 保有契約件数と新規契約件数(68.4 万件・13.7 万件)
  • 紹介手数料の伸びと売上の伸びの差
  • 求償債権と貸倒引当金の残高(65.4 億円・36.8 億円)
  • 会社の営業利益率の見込み(2027 年 1 月期 2.6%)の達成

倍率と資本コストの決め方

本稿は時価総額から出発していない。起点は 2026 年 1 月期の実績で、売上 127.5 億円、保有契約 68.4 万件だ。会社の 2027 年 1 月期の見込み(営業利益率 2.6%)は回復の途中の数字なので、そのまま 10 年後に延ばさず、直近 5 年の平均 9% との間の 7% を中立とした。倍率は資本コストと ROE から出し、過去の倍率は使っていない。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 12.2→15.04 倍・やや楽観 PER 10.8→14 倍・中立 PER 10.3→12.46 倍)。

資本コスト 8.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本 7.5% に quality 1.5% を足した。同業のジェイリース 8.75%・全保連 8.75% より、見積りの失敗の分だけ重く置いた。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 9.00% → 8.75%。

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割安 中道リース8594 北海道の中小企業に設備を貸す地場のリース会社。稼ぐ力は資本コストに少し届かないが、今の値段はそれを大きく下回る 本質価値との差 +49.6% · 10 年 割安(年 +12.5%) 割安 インテグラル5842 日本の中堅企業を買って育てる PE の運用会社。利益の大半は売却時の成功報酬で、年ごとに大きく動く。10 年で見ると値打ちは今の値段をやや上回るが、安全域は厚くない 本質価値との差 +44.9% · 10 年 割安(年 +12.1%) 割安 ジェイリース7187 家賃保証の独立系大手。件数と利益は急伸したが、利益率は貸倒れ次第で振れ、借入も増えた。今の値段はやや安い 本質価値との差 +35.8% · 10 年 割安(年 +11.0%) 割安 アサックス8772 首都圏の不動産担保ローン専業。貸倒れがほぼ無く自己資本比率も4割だが、資本を抱え込みROEは7%台。金利上昇の転嫁が10年の分かれ目 本質価値との差 +35.6% · 10 年 割安(年 +11.0%) 割安 プレミアグループ7199 中古車ローンと故障保証を束ねる独立系。伸びは本物だが、借金と中古車一本足が安全域を削る 本質価値との差 +31.7% · 10 年 割安(年 +10.4%) やや割安 全国保証7164 銀行の住宅ローンに保証をつけて稼ぐ独立系。利益の安定に比べ、今の値段は安いと筆者は見る 本質価値との差 +28.5% · 10 年 やや割安(年 +8.9%) やや割安 クレディセゾン8253 カードに頼らない稼ぎ方へ変わりつつあるが、借金の重さが安全域を削る。事業の力に対して値段は低い 本質価値との差 +28.1% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 みずほリース8425 みずほ・丸紅・日鉄興和不動産を株主に据え、リースから不動産と海外へ軸足を移す。借金が仕入れの薄利の商売で、利ざやの守り方が値打ちを決める 本質価値との差 +23.6% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 オリックス8591 法人営業・不動産・事業投資・環境エネルギー・金融を束ねる複合金融グループ。中計ROE11%は道半ばで、今の株価は新中計の実行をかなり素直に織り込む水準 本質価値との差 +19.3% · 10 年 やや割安(年 +8.6%) やや割安 東京センチュリー8439 航空機と海外に厚みのある独立系総合リース。中計2030の利益倍増は7割強の達成と見て、10年の価値は今の時価総額とほぼ釣り合う 本質価値との差 +17.6% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 ニッポンインシュア5843 福岡発の家賃保証会社。回収の腕で高い利益率を保つが、初回の件数は横ばいで、現金を株主に返す気配は薄い 本質価値との差 +16.2% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 芙蓉総合リース8424 みずほ系の総合リース。再エネ債権の失敗で利益が沈んだ今期を、傷が癒える前の底と見るか、体質の表れと見るかが分かれ目 本質価値との差 +14.6% · 10 年 やや割安(年 +8.6%) やや割安 ネットプロテクションズホールディングス7383 後払いの老舗が、企業間決済と分割払いで利益の柱を替えつつある。ただし料率の下落が利益を削る 本質価値との差 +12.8% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 NECキャピタルソリューション8793 NEC の販売金融から SBI 新生銀行の持分法会社へ。自己資本比率 10% を切る薄い資本で稼ぐ、小さなリース会社 本質価値との差 +11.8% · 10 年 やや割安(年 +8.6%) やや割安 九州リースサービス8596 地方銀行系のリースと不動産の二刀流。低い調達コストが武器だが、金利上昇で利ざやが試される。10 年で見ると適正の範囲 本質価値との差 +10.8% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) 適正 全保連5845 家賃債務保証の専業で、MUFG傘下に入って利益率が上がり始めた。ROEは20%台と高いが、市場は成熟し料率は下がりやすい。今の値段は妥当圏と見る 本質価値との差 +6.1% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 三菱HCキャピタル8593 航空機・エンジン・コンテナのグローバルリースで稼ぐ総合リース最大手。2028中計は前回の目標が半分しか埋まらなかった実績の延長で見る 本質価値との差 +6.0% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 SBIアルヒ7198 フラット35の件数で首位を守る専業。稼ぎの回復を織り込んでも、今の値段はほぼ適正とみる 本質価値との差 +5.7% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 フィンテック グローバル8789 事業承継ファンドで稼ぐ軽い投資銀行。足元の純利益は一過性を含み、繰り返せる実力は営業利益で37億円前後と見る。今の値段はやや高い 本質価値との差 +3.3% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 日本証券金融8511 日本で唯一の証券金融会社。独占の地位は本物だが、市況の山にいる利益に今の値段はほぼ見合っている 本質価値との差 +3.2% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 イントラスト7191 家賃保証と医療・介護の費用保証の会社。ROEは20%台で増配も続くが、売上の6割強が一つの取引先に偏る。今の値段はほぼ適正と見る 本質価値との差 +2.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 日本モーゲージサービス7192 中小の工務店にフラット35と住宅かし保険をまとめて売る会社。住宅の着工は細るが、顧客の工務店への入り込みで稼ぐ力は保つ。値段はおおむね妥当 本質価値との差 +1.6% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 ジャックス8584 金利の上昇で利ざやが削られ、稼ぐ力が細る信販会社。MUFG の後ろ盾はあるが、値段はやや高め 本質価値との差 −1.6% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 NEXYZ.Group4346 中小企業に省エネ設備を月払いで入れる仕組みが、地銀・信金の紹介で伸びる。ただ解約と貸倒れの重みは過去に一度会社を傾けた。値段はやや高い 本質価値との差 −3.0% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 オリエントコーポレーション8585 車と分割払いを支える老舗の信販会社。利益は薄く借金は重い。みずほ・アイフル・物言う株主の動きが焦点 本質価値との差 −5.2% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 アコム8572 金利の上限規制と貸し倒れの循環の中で、10 年の価値は今の値段を約 2 割下回る 本質価値との差 −9.4% · 10 年 適正(年 +6.3%) やや割高 Jトラスト8508 日本の保証が稼ぎ、アジアの銀行が足を引く。10 年の価値は今の時価総額を 3 割ほど下回る 本質価値との差 −17.5% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 イオンフィナンシャルサービス8570 イオン経済圏とアセアンで稼ぐが、資本の薄さと低い ROE が重い。事業の力に対して今の値段は高め 本質価値との差 −18.9% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 イー・ギャランティ8771 会社間の売掛金に保証をつける軽い資本の会社。事業は良いが、料率の下落に比べて今の値段は高いと筆者は見る 本質価値との差 −24.2% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ヒロセ通商7185 個人向けFXの中堅で利益率は高いが、スプレッド競争と規制の影響を受ける。利益を内部にためて自己資本が膨らむ形で、今の値段は10年の価値を3割ほど上回り割高 本質価値との差 −24.7% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 日本取引所グループ8697 国内現物・デリバティブ・清算をほぼ独占する取引所インフラ。今の株価は中計目標超えの好決算が続く前提をすでに大きく超えて織り込む水準 本質価値との差 −25.4% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) やや割高 リコーリース8566 ベンダーリースで中小企業を支える堅実な会社。ただ ROE が資本コストに届かず、10 年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) 割高 信金中央金庫8421 上場しているのは定額配当の優先出資。金庫がいくら稼いでも持ち主の取り分は増えにくく、今の値段は高い 本質価値との差 −54.8% · 10 年 割高(年 −2.6%) 割高 山田再生系債権回収総合事務所4351 債権回収と、創業家の司法書士法人への事務の派遣で稼ぐ小さな会社。本社の費用が稼ぎをほぼ食い、ROEは2%。今の値段は割高 本質価値との差 −81.7% · 10 年 割高(年 −9.4%)

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読んだ資料

  1. Casa 2026 年 1 月期 決算短信(TDnet)
  2. Casa 2026 年 1 月期 決算短信(iXBRL、JPX)
  3. Casa 2027 年 1 月期 中間決算短信(iXBRL、JPX)
  4. Casa 大株主(finboard)

分析日 2026-10-19