結論
サザン・カンパニーは、ジョージア・パワー、アラバマ・パワー、ミシシッピ・パワーの 3 つの規制電力会社(顧客は約 450 万件)と、ガス配給のサザン・カンパニー・ガス(約 440 万件)、卸売の発電を行うサザン・パワーを持つ南東部の持株会社である。2025 年の売上は約 296 億ドル、会計上の純利益は 43 億ドルで、2026 年の調整後利益は会社見通しの上端に届く見込み。
成長の核は南東部の人口流入とデータセンターで、契約済みの大口負荷は 17 GW 超、見込みは 75 GW 超(2026 年 7 月、オープン AI の 3.2 GW・25 年契約を含む)。契約には最低料金(増分コストの 100% 以上)と担保が付き、天候補正の販売電力量は 2026 年上期で +2.3%(約 20 年で最速)。会社は 5 年で約 810 億ドルを投じ、規制資本を年 9% 前後、調整後の 1 株利益を 2028 年まで年 8〜9% 伸ばす計画である(二次情報)。
バリュー投資の観点では、資本コストは基本 8.0% に quality -1.00% を足した 7.00%(公益の規制事業で需要と値決めは安定、借金は重い)。倍率は利益ベースの正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g) で、ROE は検査と同じ帳簿の自己資本 ROE(12〜13%。のれん 約 52 億ドルは除かない)、g 3.5%、RONIC=k+1/2×(ROE−k)=9.6%。10 年の中立は上限 18.2 倍の約 8 割の 15.1 倍。以前の「k 6.5% の値で倍率を置く」割り引きはやめた。ジョージアの基本料金は 2028 年末まで据え置きで、2025 年の PSC 選挙で民主党 2 人が当選し、手頃さの政治は強まっている。ボーグル 3・4 号機の超過コストの前例も、悲観の筋書きに入れた。結論は、事業は優良だが、割り引いた価値は今の時価総額を約 19% 下回る「やや割高」。純負債が時価総額の 7 割と重いことは k と悲観の確率で表した。
バリュー投資の観点から
バリュー投資家なら、まず 10 年後もこの事業があるかを問う。電気とガスの地域独占は、人口の増える南東部で確実に残り、むしろ今より大きい。堀は認可の速い州(ジョージア・アラバマ)での規制との関係と、ボーグルを含む発電設備の多様性で、広がる方向にあるが、手頃さの政治と大型工事のコストに左右される。
次にオーナー利益を見る。規制公益は利益の半分近くを再投資に回さないと成長しない。2025 年の会計上の純利益 43 億ドルのうち、配当は約 30 億ドルだが、FCF は −36 億ドルで、不足は借金と増資で埋めている。株主が自由に取り出せる利益は小さく、成長のためにさらに資本を預ける事業である。年 8〜9% の成長を謳うほど、借金は増える。
安全域では、資本コスト 7.0% の正当化 PER の上限が 10 年の中立で 18.2 倍、中立はその約 8 割の 15.1 倍、時価総額と正味の還元の合計は今の約 1.5 倍。確率をかけた期待の年率は 10 年 3.8% で資本コストに届かない。ただし k − g が 2.5% と薄く、倍率は k と g の小さな差で大きく動く。リーマン級でも規制資本の裏付けで PBR 1 倍前後が床になる。確信度は規制電力の部分について高く、新設工事の費用と PSC の政治については低い。優良な事業をやや割高な値段で買う位置づけで、倍率が k に敏感なので確信を持って安いとは言えない。
何で稼ぐ会社か
ジョージア・パワーはジョージア州の約 270 万件に電気を売る地域独占で、料金は州公益事業委員会(PSC)が決める。2025 年 7 月に基本料金を 2028 年末まで据え置く計画が承認され(許可 ROE 10.5%・自己資本比率 56% は二次情報)、燃料費・ストームの費用は別に回収する。2025 年 12 月には約 10 GW(多くはガス火力)の新設認可を PSC が出した(スタッフの勧告は約 3.1 GW)。ボーグル 3・4 号機(原子力・合計約 2.2 GW)は 2023〜24 年に運転を始め、当初 140 億ドル級が約 350 億ドル級に膨らんだ。
アラバマ・パワーとミシシッピ・パワーは同じ地域独占で、アラバマは年次の料金調整があり規制ラグが小さい。2026 年上期の純利益はジョージア 14.1 億ドル・アラバマ 8.6 億ドル・ミシシッピ 1.1 億ドルで、電力 3 社で全社の利益の約 9 割を占める。サザン・カンパニー・ガスはニコア(イリノイ)・アトランタ・ガス・ライトなどを持つ全米最大級のガス配給で、上期は 5.7 億ドル。サザン・パワーは太陽光・風力・ガスの卸売で、2025〜27 年のリパワリングの加速償却(上期 税引前 約 3 億ドル)で赤字になっている。親会社は金利と本社費で年 8 億ドル前後の損失(上期 4.0 億ドル)。
優良さと弱いところ
堀は 3 層ある。第 1 は地域独占と規制の質で、ジョージア・アラバマは認可が早く許可 ROE が高く、データセンターの大口契約に最低料金と担保を付ける仕組みを早く整えた。第 2 は発電の多様性で、ボーグルの原子力・石炭・ガス・再エネ・水力を持ち、新設の電源が不足する中で既存の原子力の価値が上がる。第 3 は信用力と調達力で、年 150 億ドル規模の投資を投資適格で回せる。
資本効率は 2025 年の ROE が会計上 12.0% で、規制公益として高い。ただし親会社の借金を使って子会社に資本を入れる構造で、連結の自己資本比率は 23% と低い。純有利子負債は 724 億ドルで時価総額の 72%、FCF は 2025 年に −36 億ドルで、配当(約 30 億ドル)と投資の不足を借金と増資で埋めている。
弱点は 3 つ。第 1 に、新設の大型工事(ボーグルの前例)の超過コストが認可されなければ価値を壊す。第 2 に、2025 年の PSC 選挙で民主党 2 人が当選し(再審議の動議は 3 対 2 で否決)、2029 年の次の料金の見直しで手頃さが争点になる。第 3 に、ニコア・ガスのイリノイでの投資の不認可、サザン・パワーの再エネの収益の弱さ、というように、全社の 1 割ほどが規制の弱い所にある。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
米国の電力需要は 2025 年に過去最高の 4,195 TWh、EIA は 2027 年まで年 +1.9%。伸びを引っ張るのは商業用(データセンター)で、発表済みの大口案件は約 55 GW(EEI)。サザンの契約済み 17 GW 超はその約 3 割に当たる大きさで、ERCOT が 2030 年の見通しを 208 GW から 138 GW へ切り下げたように、見込みと確約は別物である。南東部は人口流入・企業誘致が強く、ジョージア・アラバマは認可が早い州。
競合はデューク・エナジー(ノースカロライナ・サウスカロライナ・フロリダ)・ドミニオン(バージニア、ネクステラが買収合意)・ネクステラの FPL(フロリダ)・エンタージ(ルイジアナ)で、競争は『データセンターを呼ぶ州どうしの立地』。バージニアのドミニオンは需要が大きいがデータセンターの負担の議論が先に進み、サザンは大口の最低料金と担保で先行している。
業界の投資は 2025〜2029 年で 1.1 兆ドル超、住宅の平均料金は 2026 年に +5% で、手頃さの政治が許可 ROE と認可を標的にしうる。ガスタービンは新設の建設費が 2023 年の約 1.4 倍、納期 5〜7 年で、既存の発電所・原子力の価値が上がる一方、新設は費用が膨らみやすい。
資本政策と M&A
資本政策の柱は、規制資本を年 9% 前後で増やす 5 年 約 810 億ドルの投資(二次情報)、配当(年約 35 億ドル、25 年連続の増配)、少額の増資である。2030 年までの追加の増資の必要額は 11 億ドルに引き下げられたが、2025〜2026 年に株数が約 11 億株から約 11.4 億株へ増えており、株式の発行は実際には続いている。自社株買いは無い。配当性向は純利益の約 70%(会計上)で、調整後では約 65%。
M&A は目立たない。過去にはガスの AGL リソーシズ(2016 年に約 120 億ドルで買収、現在のサザン・カンパニー・ガス)があり、ボーグルの工事は 2023〜24 年に終えた。バリュー投資家は、規制資本を年 9% 増やす資金が借金と少額の増資で足りるか(親会社の借金の比率が上がっていないか)、配当を毎年増やす約束が資本配分を縛っていないかを見る。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
南東部は人口と企業の流入が強く、サザンは契約済みの大口負荷が 17 GW 超(見込み 75 GW 超)と米国の電力会社で最大級。契約には最低料金(増分コストの 100% 以上)と担保が付き、データセンターの需要が外れても他の顧客に負担が回らない設計で、2026 年上期の調整後利益は前年比 +17%、会社は 2026 年の見通しを上端に引き上げた。5 年の投資 約 810 億ドルで規制資本は年 9% 前後で伸び、調整後の 1 株利益は 2028 年まで年 8〜9% と会社は見る。
2025 年 12 月に PSC が 10 GW の新設を認可し、基本料金は 2028 年末まで据え置きなので、2028 年までの利益は規制の見通しが立っている。ボーグルの工事は終わり、新設は既存の原子力・ガス火力の出力増が中心で、超過リスクが小さい。配当は 25 年連続で増え、増資の必要額は 11 億ドルまで下がった。借金を入れた資本コスト 7% でも、成長・信用・規制の質がそろった数少ない規制公益である。
慎重な見方
今の PER は会計上 23 倍、調整後でも 20 倍で、規制公益として高い。資本コストは 7.0%、k − g は 3.5% と薄く、長期の成長が 1 ポイント鈍れば倍率は約 1 割縮む。純有利子負債は時価総額の 72%、FCF は −36 億ドルで、年 150 億ドルの投資を借金で回すほど、借り換えの利払い(10 年で 13 億ドルの純利益の減少)が積み上がる。親会社の借金で子会社に資本を入れる構造で、連結の自己資本比率は 23%。
2025 年の PSC 選挙で民主党 2 人が当選し、次の料金の見直し(2029 年)で手頃さが争点になる。ボーグル 3・4 号機で 140 億ドル級が 350 億ドル級に膨らんだ前例があり、10 GW の新設で再び超過コストが出れば許可 ROE と回収が削られる。契約済み 17 GW は『契約』であって、ERCOT が 2030 年の見通しを 3 割切り下げたように、データセンターの需要は縮みうる。株数も 2 年で 3% 増え、1 株の成長は会社目標より低い。
どちらに重みを置いたか
規制電力の質と契約の確度は強気の見方が強く、悲観の確率は 10 年 10% と、公益事業としては低めに置いた。ただし k − g が薄く式が敏感な点、借金と増資で成長を賄う点、新設の工事費と PSC の政治は慎重な見方にも理がある。会社目標は純利益で 2028 年に約 62 億ドルだが、サザン・パワーの加速償却・金利・超過コストを差し引いて中立は 58 億ドルとし、倍率は k 7.0%・帳簿の ROE の正当化 PER の約 8 割で 10 年 15.1 倍とした。確率は中立に厚く寄せ、楽観・やや楽観の合計を 10 年 34%、悲観・やや悲観の合計を 10 年 30% にした。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した株価時価総額 100.40 ドル1,113 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 32.11 ドル356 億ドル)。 今の値に割り戻すと 73.94 ドル820 億ドル、今との差 −21.2%、 期待の年率 +3.5%(資本コスト 7.0%)→ やや割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 142.59 ドル1,581 億ドル | 35.17 ドル390 億ドル | +89.5% | +6.6% | 17.78 ドル197 億ドル |
| やや楽観 | 24% | 124.98 ドル1,386 億ドル | 34.27 ドル380 億ドル | +69.7% | +5.4% | 38.22 ドル424 億ドル |
| 中立 | 36% | 104.71 ドル1,161 億ドル | 33.54 ドル372 億ドル | +47.4% | +4.0% | 49.77 ドル552 億ドル |
| やや悲観 | 20% | 76.20 ドル845 億ドル | 28.85 ドル320 億ドル | +12.0% | +1.1% | 21.01 ドル233 億ドル |
| 悲観 | 10% | 32.16 ドル357 億ドル | 25.25 ドル280 億ドル | −38.8% | −4.8% | 5.74 ドル64 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 100.40 ドル1,113 億ドル | 32.11 ドル356 億ドル | +41.2% | +3.5% | 132.52 ドル1,470 億ドル |
今の株価時価総額 93.82 ドル1,040 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.0% を下回るほど割高。
楽観 10% 楽観:大口需要と原子力・ガスの新設が現実になり、利益は年 8% 台 利益 90 億ドル · PER 17.6 倍 · 株価時価総額 142.59 ドル1,581 億ドル
10 年後(2035 年末)、データセンターの大口契約(契約済み 17 GW 超のほか、見込み 75 GW 超の一部)が確約になり、ジョージアの規制資本は年 8.1% で 960 億ドル、アラバマ・ミシシッピは 690 億ドル、ガス配給は 440 億ドル。新設のガス火力と原子力の出力増が認可どおりに進み、許可 ROE は 10.5% 前後を保つ。大口契約が固定費を薄めるので平均の料金は物価ほど上がらない(規制資本あたりの売上は 0.284 から 0.215)。純利益は約 90 億ドル(2025 年の会計上の純利益の 2.1 倍)。成長は名目 4.5% へ落ち着き、倍率は正当化 PER 18.5 倍(ROE 12.9%・g 3.5%・RONIC 9.9%・moat 普通)に対し 0.95 倍の 17.6 倍に置く。配当の累計は約 450 億ドル、増資 40 億ドルと株式報酬 20 億ドルを引いた正味の還元は 390 億ドル。
- ジョージア・パワー(ジョージア州の規制電力):数量 960(規制資本(億ドル))× 価格 0.22(規制資本あたりの売上)→ 売上 206 億ドル・営業利益 70 億ドル。規制資本 960 億ドル × 売上の率 0.215
- アラバマ・パワー+ミシシッピ・パワー(規制電力):数量 690(規制資本(億ドル))× 価格 0.22(規制資本あたりの売上)→ 売上 148 億ドル・営業利益 50 億ドル。規制資本 690 億ドル × 売上の率 0.215
- サザン・カンパニー・ガス(ガス配給+パイプライン・貯蔵):数量 440(規制資本(億ドル))× 価格 0.20(規制資本あたりの売上(ガス費の転嫁を含む))→ 売上 88 億ドル・営業利益 25 億ドル。規制資本 440 億ドル × 売上の率 0.2
- サザン・パワー(卸売の発電:太陽光・風力・ガス):数量 18.0(運転中の発電設備(GW))× 価格 1.75(1 GW あたりの売上(億ドル))→ 売上 32 億ドル・営業利益 6 億ドル。運転中 18 GW × 1 GW あたり 1.75 億ドル
倍率:正当化 PER 18.5 倍(g 3.5%・RONIC 9.9%=k 7.00%+残る割合 0.50×(事業の ROE 12.9%−k)、moat=normal。式 (1−g÷RONIC)÷(k−g))に対して 17.6 倍(9.5 割)に置いた。規制の質が高く投資の回収が計画どおり進む筋書きなので、上限の 9.5 割。
確率:契約済み 17 GW 超が着工し、見込み 75 GW 超の一部も確約になり、規制の質が保たれる展開。10 年では 1 割。
やや楽観 24% やや楽観:規制の質が保たれ、規制資本は年 7.6% 利益 84 億ドル · PER 16.5 倍 · 株価時価総額 124.98 ドル1,386 億ドル
10 年後、ジョージアの規制資本は年 7.6% で 915 億ドル、アラバマ・ミシシッピは 665 億ドル、ガスは 432 億ドル。許可 ROE は 10〜10.5% で、実現 ROE は 10% 前後。大口契約は計画の 8 割が立ち上がる。サザン・パワーの再エネは契約の更新で収益を保つ。純利益は約 84 億ドルで、2025 年から年 6.9%。成長は名目 4.5% へ落ち着き、倍率は正当化 PER 18.3 倍(ROE 12.5%・g 3.5%・RONIC 9.8%・moat 普通)に対し 0.90 倍の 16.5 倍に置く。配当の累計は約 445 億ドル、増資 45 億ドル・株式報酬 20 億ドルを引いて正味 380 億ドル。
- ジョージア・パワー(ジョージア州の規制電力):数量 915(規制資本(億ドル))× 価格 0.22(規制資本あたりの売上)→ 売上 199 億ドル・営業利益 66 億ドル。規制資本 915 億ドル × 売上の率 0.2175
- アラバマ・パワー+ミシシッピ・パワー(規制電力):数量 665(規制資本(億ドル))× 価格 0.22(規制資本あたりの売上)→ 売上 145 億ドル・営業利益 48 億ドル。規制資本 665 億ドル × 売上の率 0.2175
- サザン・カンパニー・ガス(ガス配給+パイプライン・貯蔵):数量 432(規制資本(億ドル))× 価格 0.20(規制資本あたりの売上(ガス費の転嫁を含む))→ 売上 86 億ドル・営業利益 24 億ドル。規制資本 432 億ドル × 売上の率 0.2
- サザン・パワー(卸売の発電:太陽光・風力・ガス):数量 16.5(運転中の発電設備(GW))× 価格 1.72(1 GW あたりの売上(億ドル))→ 売上 28 億ドル・営業利益 5 億ドル。運転中 16.5 GW × 1 GW あたり 1.72 億ドル
倍率:正当化 PER 18.3 倍(g 3.5%・RONIC 9.8%=k 7.00%+残る割合 0.50×(事業の ROE 12.5%−k)、moat=normal。式 (1−g÷RONIC)÷(k−g))に対して 16.5 倍(9 割)に置いた。許可 ROE がおおむね保たれ投資が計画どおり進むので、上限の 9 割。
確率:起こりやすい筋書き。堀(認可の速さ・大口契約の保護)が続くが、手頃さの圧力で料金の上げ幅は抑えられる。
中立 36% 中立:規制資本は年 7%・利益は年 6%、倍率は成熟側へ 利益 77 億ドル · PER 15.1 倍 · 株価時価総額 104.71 ドル1,161 億ドル
10 年後、ジョージアの規制資本は年 7.1% で 870 億ドル、アラバマ・ミシシッピは 645 億ドル、ガス配給は 425 億ドル。許可 ROE は 10.5% から 10% 前後へ下がり、データセンターの大口契約の最低料金・担保の仕組みが各州で標準になって、規制資本の増加は料金を押し上げすぎずに回る。規制資本あたりの売上は 0.284 から 0.22 に下がる(大口契約が固定費を薄める・燃料費が横ばい・手頃さの政治で、物価の 1.41 倍には届かない)。営業利益 131 億ドル、本社の金利と借り換えの利払い増(10 年で税前 約 13 億ドル)を引いて純利益は約 77 億ドル(2025 年から年 6.0%)。増資は 3 年で 8 億ドルに続く 7 年で 40 億ドル、株式報酬 20 億ドル。配当は約 440 億ドルで、正味の還元は 372 億ドル前後。サザン・パワーの 1 GW あたり売上は今の 1.05 倍にとどまる(物価の 1.41 倍に届かない)のは、再エネの契約更新で単価が上がりにくく、蓄電池・太陽光の比率が増えるため。倍率は正当化 PER 18.2 倍(ROE 12.2%・g 3.5%・RONIC 9.6%・moat 普通)に対し 0.83 倍の 15.1 倍に置く。
- ジョージア・パワー(ジョージア州の規制電力):数量 870(規制資本(億ドル))× 価格 0.22(規制資本あたりの売上)→ 売上 191 億ドル・営業利益 61 億ドル。規制資本 870 億ドル × 売上の率 0.22
- アラバマ・パワー+ミシシッピ・パワー(規制電力):数量 645(規制資本(億ドル))× 価格 0.22(規制資本あたりの売上)→ 売上 142 億ドル・営業利益 45 億ドル。規制資本 645 億ドル × 売上の率 0.22
- サザン・カンパニー・ガス(ガス配給+パイプライン・貯蔵):数量 425(規制資本(億ドル))× 価格 0.20(規制資本あたりの売上(ガス費の転嫁を含む))→ 売上 85 億ドル・営業利益 23 億ドル。規制資本 425 億ドル × 売上の率 0.2
- サザン・パワー(卸売の発電:太陽光・風力・ガス):数量 15.0(運転中の発電設備(GW))× 価格 1.70(1 GW あたりの売上(億ドル))→ 売上 26 億ドル・営業利益 4 億ドル。運転中 15 GW × 1 GW あたり 1.7 億ドル
倍率:正当化 PER 18.2 倍(g 3.5%・RONIC 9.6%=k 7.00%+残る割合 0.50×(事業の ROE 12.2%−k)、moat=normal。式 (1−g÷RONIC)÷(k−g))に対して 15.1 倍(8.3 割)に置いた。規制の質は高いが、ROE が k を超える幅は限られ、増資で薄まるので、上限の 8.3 割。
確率:業界の一般的な中立(規制資本 年 6.5〜7%)より SO は少し強い(契約の多さ・認可の速さ)が、手頃さの政治と増資が引く。
やや悲観 20% やや悲観:許可 ROE が削られ、新設の費用回収が遅れる 利益 62 億ドル · PER 13.6 倍 · 株価時価総額 76.20 ドル845 億ドル
10 年後、ジョージアの許可 ROE は 9.5% まで下がり、新設のガス火力・原子力の費用の一部が料金に乗らない。工期の遅れと超過コストで規制資本は年 6% の伸びにとどまり、ジョージア 800 億ドル、アラバマ・ミシシッピ 600 億ドル、ガス 400 億ドル。大口契約の一部は取り消され、残った設備の稼働が落ちる。純利益は約 62 億ドル。配当の伸びを抑え(累計 420 億ドル)、財務の維持のため増資を 80 億ドルに増やし、株式報酬 20 億ドルとあわせて正味の還元は 320 億ドル。倍率は正当化 PER 17.0 倍(ROE 10.3%・g 3.5%・RONIC 8.7%・moat 普通)に対し 0.80 倍の 13.6 倍に置く。
- ジョージア・パワー(ジョージア州の規制電力):数量 800(規制資本(億ドル))× 価格 0.23(規制資本あたりの売上)→ 売上 180 億ドル・営業利益 54 億ドル。規制資本 800 億ドル × 売上の率 0.225
- アラバマ・パワー+ミシシッピ・パワー(規制電力):数量 600(規制資本(億ドル))× 価格 0.23(規制資本あたりの売上)→ 売上 135 億ドル・営業利益 40 億ドル。規制資本 600 億ドル × 売上の率 0.225
- サザン・カンパニー・ガス(ガス配給+パイプライン・貯蔵):数量 400(規制資本(億ドル))× 価格 0.21(規制資本あたりの売上(ガス費の転嫁を含む))→ 売上 82 億ドル・営業利益 22 億ドル。規制資本 400 億ドル × 売上の率 0.205
- サザン・パワー(卸売の発電:太陽光・風力・ガス):数量 14.0(運転中の発電設備(GW))× 価格 1.65(1 GW あたりの売上(億ドル))→ 売上 23 億ドル・営業利益 3 億ドル。運転中 14 GW × 1 GW あたり 1.65 億ドル
倍率:正当化 PER 17.0 倍(g 3.5%・RONIC 8.7%=k 7.00%+残る割合 0.50×(事業の ROE 10.3%−k)、moat=normal。式 (1−g÷RONIC)÷(k−g))に対して 13.6 倍(8 割)に置いた。許可 ROE と投資の認可が絞られ、RONIC が k に近づくので、上限の 8 割。
確率:手頃さの政治(2025 年の PSC 選挙)と新設の超過コストが同時に進む展開。10 年では 2 割。
悲観 10% 悲観:構造的に負け、もう優良な規制公益ではなくなっている 利益 39 億ドル · PBR 1.0 倍 · 株価時価総額 32.16 ドル357 億ドル
10 年後、新設の大型工事(原子力の増設・ガス火力)で再びボーグル 3・4 号機のような超過コスト(当初 140 億ドル級が約 350 億ドル級に)が出て、一部は不認可になり、その分が損失になる。許可 ROE は 8.5%、実現 ROE は 7% 前後。大口契約はデータセンターの需要の下振れ(ERCOT が見通しを 3 割切り下げた前例)で取り消され、規制資本の伸びは年 5% に鈍る。ガス配給でもニコア・ガスのような投資の不認可が続く。純利益は約 39 億ドルで ROE は 7%。倒産には至らず、規制資本の裏付けが床になり、今の自己資本に PBR 0.99 倍を掛けて測る。配当は伸ばさず、増資 80 億ドル・株式報酬 20 億ドルを引いて正味の還元は 280 億ドル。
- ジョージア・パワー(ジョージア州の規制電力):数量 720(規制資本(億ドル))× 価格 0.23(規制資本あたりの売上)→ 売上 166 億ドル・営業利益 43 億ドル。規制資本 720 億ドル × 売上の率 0.23
- アラバマ・パワー+ミシシッピ・パワー(規制電力):数量 540(規制資本(億ドル))× 価格 0.23(規制資本あたりの売上)→ 売上 124 億ドル・営業利益 32 億ドル。規制資本 540 億ドル × 売上の率 0.23
- サザン・カンパニー・ガス(ガス配給+パイプライン・貯蔵):数量 380(規制資本(億ドル))× 価格 0.21(規制資本あたりの売上(ガス費の転嫁を含む))→ 売上 80 億ドル・営業利益 19 億ドル。規制資本 380 億ドル × 売上の率 0.21
- サザン・パワー(卸売の発電:太陽光・風力・ガス):数量 12.0(運転中の発電設備(GW))× 価格 1.55(1 GW あたりの売上(億ドル))→ 売上 19 億ドル・営業利益 2 億ドル。運転中 12 GW × 1 GW あたり 1.55 億ドル
倍率:悲観の床は今の自己資本に掛ける決まり(SCHEMA §1-3)なので、規制資本の裏付けである今の自己資本 360.2 億ドルに PBR 0.99 倍を掛けた。この筋書きの実現 ROE は 7.0%(純利益 39.0 億ドル ÷ 自己資本 560 億ドル)で、k 7.00% を下回るので、正しい PBR は ROE÷k = 0.99 倍が上限(ためた利益 1 ドルの価値は 1 ドル未満。SCHEMA §1-1)。PER に直すと約 9.1 倍。悲観の確率と利益の落ち込みで表したので、倍率でさらに下げてはいない。純利益は GAAP。
確率:大型の工事の超過コスト(ボーグルの前例)・許可 ROE の引き下げ・大口契約の取消が重なる確率を 1 割と置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
ジョージア・パワー(ジョージア州の規制電力)
ジョージア州の発電・送配電・小売を一体で持つ地域独占で、約 270 万件の顧客。利益は規制資本に許可 ROE を掛けた分で決まる。ボーグル 3・4 号機(原子力)を持つ。
| 数量規制資本(億ドル) | 価格規制資本あたりの売上 | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 440 | 0.28 | 125 | 33 |
| 10 年後 中立 | 870 | 0.22 | 191 | 61 |
取り方:規制資本を約 440 億ドル(推定。純利益 約 26 億ドルを許可 ROE 約 10.5%・自己資本比率 56% で割り戻した)、売上を約 125 億ドル(推定)と置いた。売上は燃料費・購入電力費を料金に転嫁するので、規制資本の伸びとは別に動く。市場と照らすと、ジョージア州の電力はジョージア・パワーが約 6 割、残りは協同組合(EMC)と市営が供給する。州内の小売は地域独占なので値段の競争はなく、競争相手は『データセンターを呼ぶ他州』(バージニアのドミニオン、ノースカロライナのデューク・エナジー)。許可 ROE 10.5%・自己資本比率 56% はネクステラの FPL(10.95%・59.6%)の次に良く、デューク・エナジー(営業利益率 約 24%)と並ぶ。
アラバマ・パワー+ミシシッピ・パワー(規制電力)
アラバマ州とミシシッピ州の発電・送配電・小売を一体で持つ地域独占(顧客は約 150 万件と約 19 万件)。アラバマは料金の調整が年次の仕組みで認可が安定している。
| 数量規制資本(億ドル) | 価格規制資本あたりの売上 | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 330 | 0.28 | 92 | 25 |
| 10 年後 中立 | 645 | 0.22 | 142 | 45 |
取り方:規制資本を約 330 億ドル(推定。2 社の純利益 約 19 億ドルから、実現 ROE と自己資本比率で割り戻した)、売上を約 92 億ドル(推定)と置いた。市場と照らすと、アラバマ州の小売はアラバマ・パワーが約 7 割、残りは協同組合・市営。地域独占で値段の競争はなく、競争は『投資の認可の速さ』。アラバマは年次の料金調整で規制ラグが小さい。ミシシッピは上期の純利益が 1.1 億ドルと小さく伸びが鈍い。利益率はデューク・エナジーのカロライナ(約 24%)より少し高い。
サザン・カンパニー・ガス(ガス配給+パイプライン・貯蔵)
ニコア・ガス(イリノイ)・ジョージアのアトランタ・ガス・ライト・バージニア・ナチュラル・ガスなどを持つ米国最大級のガス配給と、パイプライン・貯蔵への出資。
| 数量規制資本(億ドル) | 価格規制資本あたりの売上(ガス費の転嫁を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 230 | 0.25 | 58 | 15 |
| 10 年後 中立 | 425 | 0.20 | 85 | 23 |
取り方:規制資本を約 230 億ドル(推定)、売上を約 58 億ドル(推定。ガス費の転嫁を含む)と置いた。市場と照らすと、米国のガス配給は約 7 割が地域独占の規制会社で、サザンのガスは顧客数で全米最大級(約 440 万件)。競合は同じ規制ガス会社(ナイソース・センターポイント・エナジーなど)と、電化(ヒートポンプ)。イリノイ委員会が 2025 年 11 月にニコア・ガスの投資の一部を不認可にした前例があり、規制の質は州で差がある(ジョージアは良く、イリノイは厳しい)。
サザン・パワー(卸売の発電:太陽光・風力・ガス)
電力会社・協同組合へ長期契約で電気を売る発電事業(太陽光・風力・天然ガス・蓄電池)。2025〜27 年に古い風力・太陽光をリパワリングしており、加速償却の費用が出ている。
| 数量運転中の発電設備(GW) | 価格1 GW あたりの売上(億ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 13.0 | 1.62 | 21 | 3 |
| 10 年後 中立 | 15.0 | 1.70 | 26 | 4 |
取り方:運転中の発電設備を約 13 GW(推定)、売上を約 21 億ドル(推定)と置き、1 GW あたり 1.615 億ドル。営業利益 3 億ドルはリパワリングの加速償却を引いた後の値(推定)。市場と照らすと、米国の再エネの大規模な運転中設備は約 500 GW、サザン・パワーは 3% 弱で、ネクステラ(エナジー・リソーシズ・約 40 GW)・ブルックフィールド・AES に規模で劣り、利益の寄与は全社の 1 割未満。1 GW あたりの売上は中立で物価に届かない:契約の更新で値が下がりやすく、新設の蓄電池・太陽光の 1 GW あたりの売上が風力・ガスより低いため。
リスクと懸念
ジョージアの規制の転換(PSC の構成・手頃さの政治)
2025 年 11 月の選挙で民主党 2 人が PSC(5 人)に加わり、10 GW の新設認可の再審議は 3 対 2 で否決されたが、2029 年の次の料金の見直しで許可 ROE(10.5%)と新設の費用回収が争点になる。基本料金の据え置きは 2028 年末まで。住宅料金は全米で 2026 年に +5%。ジョージアの許可 ROE が 9.5% まで下がると、ジョージアの利益が約 1 割減る。
新設の大型工事の超過コスト
ボーグル 3・4 号機は 140 億ドル級から約 350 億ドル級に膨らみ、一部が料金に乗らなかった。新設ガス火力の建設費は 2023 年の約 1.4 倍、タービンの納期は 5〜7 年。10 GW の認可で投資が集中する 2029〜31 年は超過コストの山場で、不認可分は直接の損失になる。
データセンター需要の下振れ
契約済み 17 GW 超は最低料金(増分コストの 100% 以上)と担保があるが、見込み 75 GW 超は確約ではない。ERCOT が 2030 年の見通しを 208 GW から 138 GW へ切り下げた前例があり、AI の需要が鈍ると、新設の電源が過剰になり、稼働率が落ちて他の顧客の料金に回る。
純負債の重さと金利
純有利子負債は 724 億ドル(時価総額の 72%)で、FCF は −36 億ドル。10 年国債 5%・借り換えで約 5.75% になると、純利益は 10 年で 13 億ドル減る(推定)。連結の自己資本比率は 23% で、投資適格の維持のため増資が増えると 1 株の成長が目標を下回る。
高い倍率と資本コストへの敏感さ
今の PER は 23 倍。資本コスト 7.0% の正当化 PER の上限は 10 年後の中立で 18.2 倍(中立はその約 8 割の 15.1 倍)だが、k − g が 3.5% と薄く、k か g が 0.5% 動くと倍率が 1〜2 倍動く。金利が高いままで k が上がれば、利益が計画どおりでも倍率が縮んで株価が下がる。
規制の弱い部分(ガス・サザン・パワー)
ニコア・ガスはイリノイ委員会が 2025 年 11 月に投資の一部を不認可にし、サザン・パワーは 2025〜27 年のリパワリングで赤字(上期 −0.2 億ドル)。再エネの税額控除の縮小(2025 年の包括税制法)と中国由来の部材の規制も逆風で、全社の 1 割ほどが収益の弱い所にある。
今後の分かれ目
- PSC が 2029 年の次の料金の見直しで許可 ROE を 10% 未満に下げたら
- ジョージアの利益が約 1 割減り、10 年のやや悲観・悲観の確率を上げる。倍率は 2〜3 倍下げて見る。
- 10 GW の新設の工事費が認可額を 2 割以上超えたら
- 超過分が不認可なら直接の損失、認可されても回収が遅れる。やや悲観・悲観の確率を上げ、ボーグルの前例を警戒する。
- 契約済み 17 GW 超が 25 GW 以上に積み上がり、後期の 8 GW が確約になったら
- 規制資本の伸びが年 9% 超になり、楽観・やや楽観の確率を上げる。倍率は 1 倍ほど上げて見る。
- データセンターの大口契約の取消・延期が出たら
- 新設電源が過剰になり、稼働率と料金の議論が起きる。最低料金・担保の条項の強さを見て、悲観の確率を上げるかを決める。
- 10 年国債が 5% から 4% 台前半へ下がったら
- 資本コストは基本 8.0% + quality から置くので倍率は動かさないが、借り換えの利払いが軽くなり純利益が少し上がる。見直しの合図とする。
- 2026〜2028 年の調整後の利益が会社の範囲の下端を割ったら
- 中立の純利益(58 億ドル)を下げ、確率を悲観側に寄せる。
見ておくもの
- ジョージア・パワーの許可 ROE・実現 ROE と 2029 年の料金見直し、PSC の構成
- 契約済みの大口負荷(17 GW 超)の電力量への立ち上がりと、見込み 75 GW 超のうち確約になった量、最低料金・担保の条件
- 新設 10 GW(ガス火力・原子力の出力増)の工事費・工期と認可額との差
- 純有利子負債・FCF・増資の額、株数の増加(11.1 億株→11.4 億株)
- 調整後の利益の会社範囲(2026〜2028 年)と、サザン・パワーのリパワリングの終了(2027 年)
- 住宅料金の前年比、ニコア・ガスの規制、10 年国債の利回り
倍率と資本コストの決め方
今の PER(会計上 23 倍・調整後 20 倍)を見る前に、規制資本を数量、規制資本あたりの売上を価格として 4 つのセグメントを積み、会社全体で純利益を決めた(以前の k 6.5% で倍率だけ出す方法はやめた)。倍率は利益ベースの正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)、RONIC=k+残る割合×(事業の ROE − k)(moat 普通・残る割合 1/2)で上限を出し、その 7〜10 割に置いた。k は基本 8.0% に quality −1.00% を足した 7.0%。10 年の中立は ROE 12.2%・g 3.5%・RONIC 9.6% で正当化 PER 18.2 倍、これに対し 15.1 倍(0.83 倍)。10 年の楽観は正当化 PER 18.5 倍に対し 17.6 倍(0.95 倍)、やや悲観は 17.0 倍に対し 13.6 倍(0.80 倍)に置いた。ROE は検査と同じ帳簿の自己資本 ROE(のれん 約 52 億ドルは除かない)。会社目標(調整後の利益 年 8〜9%)は中立に採らなかった(純利益で約 6% 低い)。結果は総合で今の時価総額に対し -19%(やや割高)で、今の株価に寄せて逆算していない。
資本コスト 7.0% = 無リスク金利 5% + β 0.80 × 5%。基本 8.0% + coc.quality -1.00% = 7.00%(4 つの目安と理由は quality_parts・quality_why)。借金の金利(借り換えで 5.75% 前後)より株の k が低くならない(k は 7.00%)。規模は S&P 500 で 0、上乗せ(extra)も 0。PSC の政治・新設工事の超過コストは k に足さず、悲観・やや悲観の確率と利益で表した。倍率は利益ベースの正当化 PER の 7〜10 割(multiple.why)。長期の g は 4% まで、かつ k − g ≥ 3.5% なので k 7.00% では g 3.50% が上限。