結論
DTE エナジー(DTE)は、ミシガン州南東部(デトロイト周辺)で電気(約 230 万件)とガス(約 130 万件)を売る規制公益の持株会社で、規制外の DTE ヴァンテージ(再生可能天然ガス・熱電併給・産業向けのエネルギー設備)とエネルギー取引を小さく併せ持つ。2025 年の売上は約 153 億ドル、営業の純利益は約 15 億ドル(GAAP の純利益は約 14.6 億ドル)。2026 年の営業 EPS の見通しは前年比でおよそ 4% 増で、会社は上限側を見込む。2026〜2030 年に 365 億ドル(前の計画は 300 億ドル)を投じ、1 株利益の長期目標は年 6〜8%、追加の約 3 GW の大口負荷が実現すれば 2027〜30 年は 8% 超とする。
成長の核はデータセンターで、オラクル(Oracle)の 1.4 GW は承認済みで建設に入り、グーグル(Google)の 1 GW は州の委員会(MPSC)が審査中、合計 2.4 GW が契約済みである。追加の 5〜6 GW のうち約 2 GW は 2026 年末の契約を目標とする詰めの協議にある。投資 365 億ドルの 82% が電気(300 億ドル)で、再エネ 100 億ドル・蓄電 25 億ドル・複合ガス 25 億ドル・配電 110 億ドルが中心。
バリュー投資の観点では、資本コストは基本 8.0% に quality -0.50% を足した 7.50%(公益の規制事業で需要と値決めは安定、借金は重い)。倍率は利益ベースの正当化 PER(moat=normal)の 7〜10 割に置いた。10 年の中立は正当化 PER 16.4 倍(g 4.0%・RONIC 9.4%)の 8.3 割の 13.6 倍。今の GAAP の PER 18.4 倍は、この水準を上回る。確率で重ねた総合は今の時価総額の約 10% 下で、結論は「適正」である。弱みは、純有利子負債 260 億ドル・FCF −10 億ドル(2026 年は −29 億ドルの見通し)・自己資本比率 23% の財務、ガスの命令(9.8%)で見えた許可 ROE の頭打ち、ヴァンテージの税額控除の崖、大口契約の確度である。事業の質は高いが借金と増資で成長を買う構造なので悲観を厚めに置き、筋書きを重ねた価値と今の時価総額の差は計算に任せる。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、まず 10 年後もこの事業があるかを問う。デトロイト周辺の地域独占の電気とガス・原発・送配電網は、電化とデータセンターで需要が増える今後 10 年も確実に残り、堀は広がる側にある。ただし堀の大部分は MPSC の手にあり、価格を決める力は無い。ガスの 9.8% や電気の 9.9% の据え置きがその現れである。手頃さの余裕(住宅料金の上がり 7.2%)があるので、東海岸の会社より料金の政治は穏やかで、2028 年まで電気の料金申請を控える方針も事業の見通しを読みやすくする。
次にオーナー利益を見る。2025 年の営業の純利益 約 15 億ドルに対し配当は約 9 億ドルだが、FCF は −10 億ドルで、不足は借金と増資で埋めている。経営者が自由に取り出せる利益は小さく、収益基盤の年 8〜9% の伸びの先にしか株主の価値の増加はない。10 年の中立では増資の払い込み(累計 約 51 億ドル)を引いた正味の還元は約 85 億ドルで、純利益の合計(約 220 億ドル)の 4 割弱にとどまる。
資本配分は規制の枠の中でよく、5 年の投資 365 億ドルの大きさが工期・費用・認可の失敗のリスクを抱える。安全域は、資本コストを 7.50%(基本 8.0% + quality -0.50%)と置き、悲観の確率を 10 年 12% と厚くして確保した。確信度は電気の収益基盤の部分では高いが、大口契約の確度・MPSC の ROE・ヴァンテージの崖では低い。安全域では、利益ベースの正当化 PER 16.4 倍(g 4.0%・RONIC 9.4%・k 7.50%・moat=normal)に対して、10 年の中立を 13.6 倍に置いた。今の PER 18.4 倍はこれより高く、安全域はない。確率で重ねた総合は今の時価総額の約 10% 下で、結論は「適正」である。
何で稼ぐ会社か
事業は 4 つ。第 1 は DTE エレクトリック(営業利益の約 8 割)で、ミシガン州南東部の発電(約 11 GW。フェルミ 2 原発・石炭・ガス・風力・ラディントン揚水など)から配電まで持つ規制電力。収益基盤は 2025 年末で約 225 億ドル(推定。会社は 2026 年の申請で、試験年度 2027 年 3 月〜2028 年 2 月の収益基盤 約 259 億ドル・自己資本比率 51.5% を示している)。料金は MPSC が決め、将来の試験年度と 10 か月の審理で、申請から約 10 か月後に新料金になる。許可 ROE は 9.9%(2026 年 2 月の命令)。
第 2 は DTE ガスで、約 130 万件の都市ガスの配給(収益基盤は申請の試験年度で約 80 億ドル、推定で 2025 年末は約 70 億ドル)。2026 年 9 月の命令で許可 ROE は 9.8%・自己資本 50% となり、要求の純 1.6 億ドルに対し約 0.75 億ドルの増収にとどまった。第 3 は DTE ヴァンテージで、埋立地ガスなどから作る再生可能天然ガス(RNG)の生産税額控除(45Z)が利益の柱(2026 年の営業利益は 1.8〜1.9 億ドルの見通しだが、控除は 2029 年で終わり、2030 年は 1.5〜1.6 億ドル)。ほかに熱電併給(CHP)・フォード向けなどのカスタムエネルギー・データセンター向けの敷地内電源がある。第 4 はエネルギー取引(2026 年の営業利益 0.5〜0.6 億ドルの見通し、2025 年は 1.1 億ドル)で、産業向けの電力・ガスの契約ポートフォリオ。本社他(持株会社の借金の利払い)が年 3 億ドル前後のマイナス。
売上は燃料費・購入電力費・ガスの原料費を料金に転嫁するので売上の増減と利益は別物で、利益は「収益基盤 × 自己資本比率 × 許可 ROE」で決まる。売上と営業利益の事業別の内訳は推定(全社は売上 153 億ドル・営業利益 20 億ドル。事業別の税引き後利益の比で割り振った。価値は純利益で決まる)。
優良さと弱いところ
堀は 3 層ある。第 1 は地域独占で、電気とガスの競合は無い。第 2 は MPSC の枠組みの質で、ミシガンは将来の試験年度(先の費用を見込んで料金を決める)と 10 か月の審理があり、規制のラグが小さい。ガスには投資の追跡料金(IRM)もある。第 3 は料金の水準で、DTE の住宅用電気料金の上がりは 2021〜2026 年で 7.2% と、五大湖地域の平均 26.4%・全米平均 27.1% を大きく下回る。手頃さの政治に余裕があるという意味で、他の地域の会社との差になる。
弱みは 4 つ。第 1 に、許可 ROE の頭打ちで、電気は 9.9%(要求 10.75% に対し据え置き、増収も 5.74 億ドルの要求に対し 2.42 億ドル)、ガスは 9.8%(要求 10.25%)。MPSC は投資の上乗せに慎重で、ガスでは約 3 億ドルの投資が否認または先送りになった。第 2 に、電力販売量の弱さ:2026 年上期は −0.8%(鉄鋼など産業が −3.5%)で、伸びはデータセンター頼み。第 3 に、財務:純有利子負債は時価総額の 97%、自己資本比率は 23%、FCF は 2025 年に −10 億ドル、2026 年は −29 億ドルの見通しで、持株会社の格付けは BBB・Baa2・BBB(電気・ガスの担保付きは A 水準)。第 4 に、ヴァンテージの利益の質:2025 年の営業利益 1.6 億ドルは RNG の税額控除に依存し、2029 年で終わる。
資本効率は、GAAP の自己資本 ROE 11.9%(持株会社の借金で自己資本が薄い分、許可 ROE 9.9% より高く出る)。経営の実績は、営業 EPS の目標を過去 19 年のうち 18 年で達成しており、計画に対して安定している。2021 年には中流のガス事業(DT ミッドストリーム)を分離して規制公益に集中した。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
ミシガン州南東部の電気・ガスは、大きな製造業(自動車・鉄鋼)と住宅が中心で、電力需要は長く横ばいだった。2026 年上期の販売電力量も −0.8% で、産業の鉄鋼は弱い。転機はデータセンターで、DTE は 2026 年に 1.4 GW(オラクル)と 1 GW(グーグル)を契約し、残りの 5〜6 GW を追う。オラクルの契約は 19 年、グーグルは 20 年で、大口料金の枠組み(最低需要・担保・退出料)の承認が進む。
競争の形は、州ごとのデータセンター誘致である。隣のオハイオ(AEP アメリカン・エレクトリック・パワー)、インディアナ、ウィスコンシン(WEC エナジー)、同じミシガンのコンシューマーズ・エナジー(CMS エナジー傘下)、ミズーリの AEE アメレンが同じ顧客に営業している。DTE の優位は、デトロイト近郊に土地と送電網があること、住宅料金の上がりが小さく手頃さの政治に余裕があること、原発(フェルミ 2・出力 177 MW の増強を計画)を含む電源を持つこと。弱みは、契約の確度が引き合い段階の先にあり、立ち上がり(オラクルは 2027〜28 年、グーグルは 2028 年末に満負荷)が遅れると先行投資の費用が一般の顧客に回ることである。
電源の入れ替えも大きい。2026 年の長期電源計画(IRP)で、モンローの石炭(計 3 GW)を 2028 年(3・4 号機)と 2032 年(1・2 号機)に止め、再エネ 15 GW・蓄電 4.5 GW・ガス 2.2 GW を足す。蓄電池は LG エナジーソリューションとの 16 億ドルの提携(1.5 GW)が先行する。ガスタービンは価格が上がり納期も長く、DTE は複合ガス 25 億ドルを計画に入れた。ガス配給は成長が穏やかで、収益基盤は年 4〜5% の伸び。M&A は、ネクステラ・エナジー(NEE)とドミニオン・エナジー(D)の再編のような動きはあるが、DTE が買い手・売り手になる見込みは小さい(時価総額と借金の大きさ)。
資本政策と M&A
資本政策の中心は、配当(利益の約 6 割。2026 年は約 10 億ドル)と、借金・年 5〜6 億ドルの外部の株式(2026〜2028 年、2030 年まで同程度)による資金調達である。2026 年は社債 49 億ドルを発行し 13 億ドルを償還、CFO 39 億ドルに対し FCF は −29 億ドル。FFO/債務の目標は約 15% で、持株会社の BBB 格付けを保つため、増資と借金の比率を守る方針。
借金は借換えのたびに新しい金利になる。brief.py の推定では 10 年後に 5 億ドル増えるが、会社の 2026 年の見通しにすでに利払いの増加が入っているので、純利益は会社の目標の経路に沿って置いた。
M&A の歴史は、買収で大きくなる会社ではなく、自社の投資で収益基盤を増やす会社。2021 年の DT ミッドストリームの分離で規制公益に集中した。資本配分は、電気に投資の 82% を置き、許可 ROE が付く規制事業に優先するのは筋がよい。一方、ヴァンテージの RNG のように、税額控除に依存する事業の利益は 2029 年に崖がある。会社全体の時価総額で書くので、増資は払い込みを還元から引いて織り込んだ。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
2.4 GW の契約はすでに確定しており(オラクル 1.4 GW は承認済み・建設中、グーグル 1 GW は審査中)、会社の 2030 年までの投資 365 億ドルの計画に加え、約 3 GW の追加の大口負荷は計画の外にある。追加の約 2 GW は詰めの協議で 2026 年末の契約を目標としており、決まれば 2027〜30 年の 1 株利益の伸びは 8% 超になる。グーグルの契約では追加の発電・蓄電の投資が 2032 年までに約 50 億ドル積み上がり、その分の収益基盤が増える。
規制の面でも悪くない。住宅料金の上がり(2021〜2026 年で 7.2%)は五大湖平均の 4 分の 1 で、手頃さの政治に余裕がある。データセンターが立ち上がれば電気の料金申請を 2028 年以降に先送りでき、料金の反発を避けながら収益基盤を増やせる。2026 年 2 月に MPSC は増収 2.42 億ドルを認め、5.74 億ドルの要求は半減されたが、DTE は 19 年のうち 18 年で営業 EPS の目標を達成しており、計画は保守的である。
資本コスト 7.5% の規制電力で、収益基盤が年 9% 前後伸びて ROE が 11% 台なら、倍率は正当化 PER の上限(16〜17 倍)近くまで成り立つ。今の GAAP の PER 18.4 倍は、投資の伸びを考えれば上限の近くに収まるとする。原子力(フェルミ 2・177 MW 増強)と蓄電池の先行調達(LG との 1.5 GW)も、タービン不足の中で競合に対する先行になる。
慎重な見方
借金と増資で成長を買っている会社である。純有利子負債は 260 億ドルで時価総額の 97%、自己資本比率は 23%、FCF は 2025 年に −10 億ドル、2026 年は −29 億ドルの見通し。5 年で 365 億ドルを投じ、不足は借金と年 5〜6 億ドルの増資で埋めるため、借換えの金利が 5.75% 前後に上がり、既存の株主の持ち分は薄まり続ける。リーマンの谷での株価は配当込みで −42%、持株会社の格付けは BBB で、増資が重くなると投資が絞られる。
許可 ROE は政治に削られる。電気は 9.9% に据え置かれ(要求 10.75%)、ガスは 9.8%(要求 10.25%)で、MPSC はガスの約 3 億ドルの投資を否認または先送りした。次の電気の申請(要求 ROE 10.25%・増収 4.74 億ドル)も、2027 年 2 月に 9.9% 前後へ削られる公算が大きい。電力販売量は 2026 年上期が −0.8% で、既存の産業は弱い。
大口契約の確度は、署名済みの 2.4 GW でも、立ち上がり(2027〜2028 年)の遅れや、顧客(オラクル・グーグルの 2 社)の偏りが残る。AI の投資が減速すれば、すでに建設中の発電・蓄電の投資が一般の顧客に回り、手頃さの政治を悪化させる。ヴァンテージは 2029 年で RNG の税額控除が終わり、営業利益 1.8〜1.9 億ドルが 1.5〜1.6 億ドルに落ちる。今の PER 18.4 倍は、利益ベースの正当化 PER(15〜17 倍)より高く、金利 5% の世界では高すぎる。
どちらに重みを置いたか
規制事業の質と、データセンター 2.4 GW の契約、追加 3 GW の上振れ余地は強気の見方が上回るが、財務の薄さ・許可 ROE の頭打ち・ヴァンテージの税額控除の崖は慎重な見方が突いている。倍率は正当化 PER の 7〜10 割に置いた(10 年の中立 13.6 倍=正当化 PER 16.4 倍の 8.3 割)。今の PER を見て寄せていない。確率は中立に寄せ、楽観・やや楽観の合計を 10 年 29%、やや悲観・悲観の合計を 10 年 34% とした。AEE アメレンより悲観を少し厚くしたのは、持株会社の借金が大きく(純負債が時価総額の 97%)、リーマンの谷の下げ −42% と許可 ROE の頭打ちが重なるため。確率で重ねた総合は今の時価総額の約 10% 下で、結論は「適正」である。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した株価時価総額 185.17 ドル383 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 39.55 ドル82 億ドル)。 今の値に割り戻すと 117.39 ドル243 億ドル、今との差 −11.8%、 期待の年率 +5.4%(資本コスト 7.5%)→ やや割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 7% | 285.41 ドル591 億ドル | 44.93 ドル93 億ドル | +148.3% | +9.5% | 23.12 ドル48 億ドル |
| やや楽観 | 22% | 242.75 ドル503 億ドル | 43.48 ドル90 億ドル | +115.1% | +8.0% | 62.97 ドル130 億ドル |
| 中立 | 37% | 196.57 ドル407 億ドル | 41.06 ドル85 億ドル | +78.6% | +6.0% | 87.92 ドル182 億ドル |
| やや悲観 | 22% | 145.12 ドル300 億ドル | 35.27 ドル73 億ドル | +35.6% | +3.1% | 39.69 ドル82 億ドル |
| 悲観 | 12% | 59.42 ドル123 億ドル | 32.37 ドル67 億ドル | −31.0% | −3.6% | 11.01 ドル23 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 185.17 ドル383 億ドル | 39.55 ドル82 億ドル | +68.9% | +5.4% | 224.72 ドル465 億ドル |
今の株価時価総額 133.06 ドル275 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。
楽観 7% 楽観:データセンターが計画の倍になり、電気の収益基盤が年 9% 超で伸び続ける 利益 36 億ドル · PER 16.3 倍 · 株価時価総額 285.41 ドル591 億ドル
2035 年末、契約は 2.4 GW に加え約 3 GW が積み上がり(計約 5 GW 超)、電気の収益基盤は約 551 億ドル(10 年で年 9.4%。2030 年は約 379 億ドル、その後も年 8%)。2032 年までの発電・蓄電の追加投資(グーグル分で約 50 億ドル)が認可され、電気の許可 ROE は 10.0〜10.25%、利益率は 5.75%。電気の純利益は約 31.7 億ドル(2025 年の 2.6 倍)、ガスは約 6.1 億ドル(収益基盤年 6%)、ヴァンテージは新しい CHP・敷地内電源で約 2.2 億ドル(税額控除の終了後を補う)、取引は約 1.2 億ドル、本社他は約 −5.0 億ドルで、全社の純利益は約 36.2 億ドル。増資は 10 年で約 62 億ドル、配当は約 155 億ドル、正味の還元は約 93 億ドル。競合(オハイオ・インディアナ)との誘致競争に勝ち、DTE が同地域の電気で最も成長する会社になる筋書き。倍率は 正当化 PER 17.2 倍に対して 16.3 倍(9.5 割)に置いた(規制の質が高く投資の回収が計画どおり進む筋書きなので、上限の 9.5 割)。
- DTE エレクトリック(電気:発電・送配電):数量 551(収益基盤(億ドル))× 価格 0.26(収益基盤あたりの売上(燃料費・購入電力の転嫁を含む))→ 売上 144 億ドル・営業利益 42 億ドル。収益基盤 551 億ドル × 収益基盤あたりの売上 0.262
- DTE ガス(都市ガス配給):数量 125(収益基盤(億ドル))× 価格 0.29(収益基盤あたりの売上(原料ガスの転嫁を含む))→ 売上 36 億ドル・営業利益 8 億ドル。収益基盤 125 億ドル × 収益基盤あたりの売上 0.29
- DTE ヴァンテージ(RNG・熱電併給・カスタムエネルギー):数量 58.0(事業の投下資本(億ドル))× 価格 0.50(投下資本あたりの売上)→ 売上 29 億ドル・営業利益 3 億ドル。事業の投下資本 58 億ドル × 資本あたりの売上 0.5
- エネルギー取引:数量 30.0(契約ポートフォリオの資本(億ドル))× 価格 2.30(資本あたりの売上)→ 売上 69 億ドル・営業利益 2 億ドル。契約ポートフォリオの資本 30 億ドル × 資本あたりの売上 2.3
倍率:正当化 PER 17.2 倍(g 4.0%・RONIC 10.0%=k 7.50%+残る割合 0.50×(事業の ROE 12.6%−k)、moat=normal。式 (1−g÷RONIC)÷(k−g))に対して 16.3 倍(9.5 割)に置いた。規制の質が高く投資の回収が計画どおり進む筋書きなので、上限の 9.5 割。g の内訳:販売電力量の実質 +1.9%(データセンターの裾野・電化)× シェア 変わらず(地域独占)× kWh あたり収益 +2.4%(物価 3.5% を下回る。手頃さの政治)で、名目の長期 g は 4.0〜4.5%(式の上限は 4.0%)。純利益は GAAP の考え方。
確率:追加の 5〜6 GW のうち半分以上が契約になり、投資が連続で認可される。ROE は 10.0% 超を保ち、手頃さの政治も崩れない。確率 7%。
やや楽観 22% やや楽観:契約が 2.4 GW に加えて約 2 GW 積み上がり、電気の収益基盤が年 8.6% で伸びる 利益 33 億ドル · PER 15.2 倍 · 株価時価総額 242.75 ドル503 億ドル
2035 年末、契約は 2.4 GW に加えて約 2 GW で計約 4.4 GW、電気の収益基盤は約 513 億ドル(年 8.6%。2030 年は約 362 億ドル、その後は年 7.5%)。電気の許可 ROE は 9.9〜10.1%、利益率は 5.7%、電気の純利益は約 29.2 億ドル。ガスは収益基盤 約 120 億ドルで約 5.7 億ドル、ヴァンテージは約 2.0 億ドル、取引は約 1.0 億ドル、本社他は約 −4.9 億ドルで、全社の純利益は約 33.1 億ドル。増資は約 55 億ドル、配当は約 146 億ドル、正味の還元は約 90 億ドル。コンシューマーズなどミシガンの同業との競争は、土地と送電網の差で DTE が優位に立つ。倍率は 正当化 PER 16.9 倍に対して 15.2 倍(9 割)に置いた(許可 ROE がおおむね保たれ投資が計画どおり進むので、上限の 9 割)。
- DTE エレクトリック(電気:発電・送配電):数量 513(収益基盤(億ドル))× 価格 0.26(収益基盤あたりの売上(燃料費・購入電力の転嫁を含む))→ 売上 132 億ドル・営業利益 39 億ドル。収益基盤 513 億ドル × 収益基盤あたりの売上 0.258
- DTE ガス(都市ガス配給):数量 120(収益基盤(億ドル))× 価格 0.29(収益基盤あたりの売上(原料ガスの転嫁を含む))→ 売上 35 億ドル・営業利益 8 億ドル。収益基盤 119.6 億ドル × 収益基盤あたりの売上 0.29
- DTE ヴァンテージ(RNG・熱電併給・カスタムエネルギー):数量 56.0(事業の投下資本(億ドル))× 価格 0.50(投下資本あたりの売上)→ 売上 28 億ドル・営業利益 3 億ドル。事業の投下資本 56 億ドル × 資本あたりの売上 0.5
- エネルギー取引:数量 29.0(契約ポートフォリオの資本(億ドル))× 価格 2.30(資本あたりの売上)→ 売上 67 億ドル・営業利益 1 億ドル。契約ポートフォリオの資本 29 億ドル × 資本あたりの売上 2.3
倍率:正当化 PER 16.9 倍(g 4.0%・RONIC 9.8%=k 7.50%+残る割合 0.50×(事業の ROE 12.0%−k)、moat=normal。式 (1−g÷RONIC)÷(k−g))に対して 15.2 倍(9 割)に置いた。許可 ROE がおおむね保たれ投資が計画どおり進むので、上限の 9 割。g の内訳:販売電力量の実質 +1.9%(データセンターの裾野・電化)× シェア 変わらず(地域独占)× kWh あたり収益 +2.4%(物価 3.5% を下回る。手頃さの政治)で、名目の長期 g は 4.0〜4.5%(式の上限は 4.0%)。純利益は GAAP の考え方。
確率:詰めの協議の約 2 GW が契約になり、残りの引き合いも一部が決まる。投資は概ね認可され、ROE は 10.0% 前後。確率 22%。
中立 37% 中立:契約済みの 2.4 GW は稼働し、収益基盤は年 7.9%、許可 ROE はおおむね維持 利益 30 億ドル · PER 13.6 倍 · 株価時価総額 196.57 ドル407 億ドル
2035 年末、契約済みの 2.4 GW は稼働し、追加の約 1 GW が契約になる。電気の収益基盤は約 480 億ドル(10 年で年 7.9%。2030 年は約 342 億ドル、その後は年 7%)、許可 ROE は 9.8〜10.0% で、利益率は 5.55%。電気の純利益は約 26.6 億ドル(2025 年の 2.2 倍)、ガスは収益基盤 約 115 億ドルで約 5.4 億ドル、ヴァンテージは RNG の控除が終わって約 1.75 億ドル、取引は約 0.9 億ドル、本社他は約 −4.8 億ドルで、全社の純利益は約 29.9 億ドル(2025 年の約 2 倍)。増資は 10 年で約 51 億ドル、配当は約 136 億ドル、正味の還元は約 85 億ドル。倍率は 正当化 PER 16.4 倍に対して 13.6 倍(8.3 割)に置いた(規制の質は高いが、ROE が k を超える幅は限られ、増資で薄まるので、上限の 8.3 割)。
- DTE エレクトリック(電気:発電・送配電):数量 480(収益基盤(億ドル))× 価格 0.25(収益基盤あたりの売上(燃料費・購入電力の転嫁を含む))→ 売上 121 億ドル・営業利益 35 億ドル。収益基盤 479.5 億ドル × 収益基盤あたりの売上 0.252
- DTE ガス(都市ガス配給):数量 115(収益基盤(億ドル))× 価格 0.29(収益基盤あたりの売上(原料ガスの転嫁を含む))→ 売上 33 億ドル・営業利益 7 億ドル。収益基盤 114.7 億ドル × 収益基盤あたりの売上 0.29
- DTE ヴァンテージ(RNG・熱電併給・カスタムエネルギー):数量 55.0(事業の投下資本(億ドル))× 価格 0.50(投下資本あたりの売上)→ 売上 28 億ドル・営業利益 2 億ドル。事業の投下資本 55 億ドル × 資本あたりの売上 0.5
- エネルギー取引:数量 28.0(契約ポートフォリオの資本(億ドル))× 価格 2.30(資本あたりの売上)→ 売上 64 億ドル・営業利益 1 億ドル。契約ポートフォリオの資本 28 億ドル × 資本あたりの売上 2.3
倍率:正当化 PER 16.4 倍(g 4.0%・RONIC 9.4%=k 7.50%+残る割合 0.50×(事業の ROE 11.3%−k)、moat=normal。式 (1−g÷RONIC)÷(k−g))に対して 13.6 倍(8.3 割)に置いた。規制の質は高いが、ROE が k を超える幅は限られ、増資で薄まるので、上限の 8.3 割。g の内訳:販売電力量の実質 +1.9%(データセンターの裾野・電化)× シェア 変わらず(地域独占)× kWh あたり収益 +2.4%(物価 3.5% を下回る。手頃さの政治)で、名目の長期 g は 4.0〜4.5%(式の上限は 4.0%)。純利益は GAAP の考え方。
確率:最も起きやすい筋書き。2030 年までは会社の計画(年 9% 前後)、その後は年 7%。追加の引き合いは半分ほど決まる。
やや悲観 22% やや悲観:契約は 2.4 GW にとどまり、MPSC が投資を削って電気の収益基盤は年 6.2% 利益 24 億ドル · PER 12.3 倍 · 株価時価総額 145.12 ドル300 億ドル
2035 年末、契約は 2.4 GW にとどまり、追加の引き合いは決まらない。MPSC は電気の ROE を 9.8% 前後に抑え、投資の一部を先送りまたは否認し(ガスで約 3 億ドルが否認・先送りになった前例)、電気の収益基盤は約 411 億ドル(年 6.2%)、利益率は 5.35%。電気の純利益は約 22.0 億ドル、ガスは約 4.9 億ドル、ヴァンテージは約 1.5 億ドル、取引は約 0.7 億ドル、本社他は約 −4.7 億ドルで、全社の純利益は約 24.4 億ドル。借金の比率を保つため増資は約 46 億ドル、配当は約 119 億ドル、正味の還元は約 73 億ドル。コンシューマーズなど同業は同じ州で同じ ROE なので、差は出ない。倍率は 正当化 PER 15.4 倍に対して 12.3 倍(8 割)に置いた(許可 ROE と投資の認可が絞られ、RONIC が k に近づくので、上限の 8 割)。
- DTE エレクトリック(電気:発電・送配電):数量 411(収益基盤(億ドル))× 価格 0.25(収益基盤あたりの売上(燃料費・購入電力の転嫁を含む))→ 売上 102 億ドル・営業利益 29 億ドル。収益基盤 411 億ドル × 収益基盤あたりの売上 0.248
- DTE ガス(都市ガス配給):数量 109(収益基盤(億ドル))× 価格 0.29(収益基盤あたりの売上(原料ガスの転嫁を含む))→ 売上 31 億ドル・営業利益 7 億ドル。収益基盤 108.9 億ドル × 収益基盤あたりの売上 0.285
- DTE ヴァンテージ(RNG・熱電併給・カスタムエネルギー):数量 50.0(事業の投下資本(億ドル))× 価格 0.48(投下資本あたりの売上)→ 売上 24 億ドル・営業利益 2 億ドル。事業の投下資本 50 億ドル × 資本あたりの売上 0.48
- エネルギー取引:数量 26.0(契約ポートフォリオの資本(億ドル))× 価格 2.25(資本あたりの売上)→ 売上 58 億ドル・営業利益 1 億ドル。契約ポートフォリオの資本 26 億ドル × 資本あたりの売上 2.25
倍率:正当化 PER 15.4 倍(g 4.0%・RONIC 8.7%=k 7.50%+残る割合 0.50×(事業の ROE 9.8%−k)、moat=normal。式 (1−g÷RONIC)÷(k−g))に対して 12.3 倍(8 割)に置いた。許可 ROE と投資の認可が絞られ、RONIC が k に近づくので、上限の 8 割。g の内訳:販売電力量の実質 +1.9%(データセンターの裾野・電化)× シェア 変わらず(地域独占)× kWh あたり収益 +2.4%(物価 3.5% を下回る。手頃さの政治)で、名目の長期 g は 4.0〜4.5%(式の上限は 4.0%)。純利益は GAAP の考え方。
確率:追加の契約が出ず、手頃さの政治で ROE が 9.8% 前後に抑えられ、投資の認可が削られる。確率 22%。
悲観 12% 悲観:構造的に負け、契約が縮み、規制が悪化して優良な規制電力ではなくなる 利益 18 億ドル · PBR 1.0 倍 · 株価時価総額 59.42 ドル123 億ドル
2035 年末、AI の投資が減速してデータセンターの 1 社が計画を縮小し(退出は退出料の支払いが条件だが、建設済みの発電・蓄電が余る)、MPSC が費用超過を認めず、手頃さの政治で電気の ROE は 9.0% 前後に下がる。ヴァンテージは税額控除の終了で営業利益 約 1.0 億ドルへ。電気の収益基盤は約 357 億ドル(年 4.7%)、利益率は 4.9%、電気の純利益は約 17.5 億ドル、ガスは約 4.0 億ドル、取引は約 0.4 億ドル、本社他は約 −4.7 億ドルで、全社の純利益は約 18.2 億ドル(2025 年の 1.2 倍)。増資は約 36 億ドル、配当は約 103 億ドルで正味の還元は約 67 億ドル。倒産には至らず、規制資本の裏付けが床になり、今の自己資本の PBR 1.00 倍で測る。
- DTE エレクトリック(電気:発電・送配電):数量 357(収益基盤(億ドル))× 価格 0.25(収益基盤あたりの売上(燃料費・購入電力の転嫁を含む))→ 売上 87 億ドル・営業利益 23 億ドル。収益基盤 356.6 億ドル × 収益基盤あたりの売上 0.245
- DTE ガス(都市ガス配給):数量 95.0(収益基盤(億ドル))× 価格 0.28(収益基盤あたりの売上(原料ガスの転嫁を含む))→ 売上 27 億ドル・営業利益 5 億ドル。収益基盤 95 億ドル × 収益基盤あたりの売上 0.28
- DTE ヴァンテージ(RNG・熱電併給・カスタムエネルギー):数量 42.0(事業の投下資本(億ドル))× 価格 0.45(投下資本あたりの売上)→ 売上 19 億ドル・営業利益 1 億ドル。事業の投下資本 42 億ドル × 資本あたりの売上 0.45
- エネルギー取引:数量 22.0(契約ポートフォリオの資本(億ドル))× 価格 2.15(資本あたりの売上)→ 売上 47 億ドル・営業利益 1 億ドル。契約ポートフォリオの資本 22 億ドル × 資本あたりの売上 2.15
倍率:悲観の床は今の自己資本に掛ける決まり(SCHEMA §1-3)なので、規制資本の裏付けである今の自己資本 123.0 億ドルに PBR 1.00 倍を掛けた。この筋書きの実現 ROE は 8.0%(純利益 18.2 億ドル ÷ 自己資本 228 億ドル)で、k 7.50% を上回る(式の PBR は ROE÷k = 1.06 倍)が、構造的に負けた会社を自己資本より高くは評価せず、1.0 倍を上限にした。PER に直すと約 6.8 倍。悲観の確率と利益の落ち込みで表したので、倍率でさらに下げてはいない。純利益は GAAP。
確率:大口契約の縮小・投資の費用超過の否認・手頃さの政治の悪化が重なり、もう優良ではなくなっている確率を 12% と置いた。財務が薄く(純負債が時価総額の 97%)損失の吸収余地が小さいため。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
DTE エレクトリック(電気:発電・送配電)
ミシガン州南東部の約 230 万件に売る規制電力(発電 約 11 GW。フェルミ 2 原発・石炭・ガス・風力・揚水)。オラクル 1.4 GW・グーグル 1 GW の大口契約と、再エネ・蓄電・複合ガスへの 300 億ドルの投資の中心。
| 数量収益基盤(億ドル) | 価格収益基盤あたりの売上(燃料費・購入電力の転嫁を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 225 | 0.30 | 67 | 16 |
| 10 年後 中立 | 480 | 0.25 | 121 | 35 |
取り方:収益基盤 約 225 億ドルは推定(2025 年の純利益 約 12.2 億ドル ÷ 利益率 5.4%。会社は 2026 年の申請で試験年度 2027 年 3 月〜2028 年 2 月の収益基盤 約 259 億ドル・自己資本比率 51.5% を示し、整合する)。売上 約 67 億ドル・営業利益 約 16.2 億ドルは推定(全社 153 億ドル・20 億ドルから事業別の税引き後利益の比で割り振り)。許可 ROE 9.9%(2026 年 2 月の命令)。競合は無く、価格は MPSC が決める。
DTE ガス(都市ガス配給)
ミシガン州の約 130 万件への都市ガス配給。2026 年 9 月の命令で許可 ROE 9.8%・自己資本 50%。成長は穏やか。
| 数量収益基盤(億ドル) | 価格収益基盤あたりの売上(原料ガスの転嫁を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 70.0 | 0.31 | 22 | 4 |
| 10 年後 中立 | 115 | 0.29 | 33 | 7 |
取り方:収益基盤 約 70 億ドルは推定(2025 年の純利益 約 2.95 億ドル ÷ 実現の利益率 4.2%。申請の試験年度では約 80 億ドル)。売上 約 22 億ドル・営業利益 約 3.9 億ドルは推定。実現 ROE は 8% 台で、2026 年 9 月の命令(増収 約 0.75 億ドル・約 3 億ドルの投資を否認または先送り)で上がる余地がある。競合は無い。
DTE ヴァンテージ(RNG・熱電併給・カスタムエネルギー)
埋立地ガスなどの再生可能天然ガス(RNG)と、産業・データセンター向けの熱電併給・敷地内電源。RNG は 45Z の税額控除が 2029 年で終わる。
| 数量事業の投下資本(億ドル) | 価格投下資本あたりの売上 | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 25.0 | 0.64 | 16 | 2 |
| 10 年後 中立 | 55.0 | 0.50 | 28 | 2 |
取り方:投下資本 約 25 億ドル・売上 約 16 億ドルは推定(会社は事業別の資本・売上を資料で確認していない)。2025 年の営業利益(税引き後)は 1.62 億ドル、2026 年の見通しは 1.8〜1.9 億ドル、2029 年に控除が終わって 2030 年は 1.5〜1.6 億ドル(会社の見通し)。5 年の投資は約 20 億ドル。
エネルギー取引
産業向けの電力・ガスの契約ポートフォリオ(物理の売買)。利益は市況と契約のタイミングで振れる。
| 数量契約ポートフォリオの資本(億ドル) | 価格資本あたりの売上 | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 20.0 | 2.40 | 48 | 2 |
| 10 年後 中立 | 28.0 | 2.30 | 64 | 1 |
取り方:資本・売上は推定(市況で売上が大きく動く事業で、資料で確認していない)。2025 年の営業利益(税引き後)は 1.14 億ドル、2026 年の見通しは 0.5〜0.6 億ドル(会社の見通し。契約済みの物理ポートフォリオが支える)。資本あたりの売上は、2025 年が寒波とガス価格高で売上が膨らんだ水準なので、物価で上げず 2〜4% 低く置く(取引の売上は市況で動き、利益に直結しない)。
リスクと懸念
大口契約の確度と顧客の偏り
契約済みの 2.4 GW はオラクルとグーグルの 2 社に偏り、オラクル 1.4 GW は 2027〜28 年、グーグル 1 GW は 2028 年末に満負荷へ立ち上がる。AI の投資が減速すれば、建設中の発電・蓄電の費用が一般の顧客に回り、手頃さの政治を悪化させる。グーグルの契約は MPSC が審査中で、承認の遅れは電気の収益基盤の伸びを 1 年遅らせる。追加の約 2 GW の契約は 2026 年末が目標で、未定である。
許可 ROE の頭打ち
電気は要求 10.75% に対し 9.9% に据え置かれ(増収は要求の半分未満)、ガスも 9.8%(要求 10.25%)・約 3 億ドルの投資を否認または先送り。次の電気の申請(要求 ROE 10.25%・増収 4.74 億ドル)は 2027 年 2 月に決まるが、9.9% 前後に落ち着く公算が大きい。ROE が 9.5% まで下がれば電気の純利益は約 4% 減る。
財務の薄さと増資・借換え
純有利子負債は時価総額の 97%、FCF は 2026 年に −29 億ドルの見通しで、年 5〜6 億ドルの増資と社債の借換え(5.75% 前後)が続く。持株会社の格付けは BBB で、FFO/債務の目標は約 15%。増資が重くなると投資を絞るしかなく、リーマンの谷では株価が −42% 下がった。
ヴァンテージの税額控除の崖
RNG の 45Z 控除は 2029 年で終わり、営業利益は 2026 年の 1.8〜1.9 億ドルから 2030 年に 1.5〜1.6 億ドルへ落ちる。CHP・カスタムエネルギー・データセンター向けの敷地内電源で補えるかは、案件の実行力による。利益全体の約 1 割の振れ。
投資費用の超過と認可の失敗
5 年の投資 365 億ドル(電気 300 億ドル)は、ガスタービンの価格上昇・納期(複合ガス 25 億ドル)、再エネの税額控除の縮小・部材の規制、蓄電池の調達に左右される。MPSC が費用超過を認めなければ直接の損失になる(サザンのボーグル 3・4 号機の超過、SCANA のサマー原発の放棄が前例)。
手頃さの政治と規制の人事
住宅料金の上がりは 2021〜26 年で 7.2% と低いが、2027 年の電気の増収要求 9.7%(住宅)は反発を呼ぶ。州の司法長官はガスの申請でも異議を出した。州知事の交代(2026 年 11 月選挙)で MPSC の構成が変われば、ROE と投資の認可の方針が動きうる。
今後の分かれ目
- 2026 年 11 月 5 日の第 3 四半期決算で、追加の約 2 GW の契約が決まり、計画に織り込まれたら
- 収益基盤の伸びが年 10% 超で保たれ、楽観・やや楽観の確率を 10 年で 5 ポイント上げる。決まらず先送りなら、確率を中立に戻す。
- MPSC がグーグル 1 GW の契約を 2026 年内に承認したら
- 2028 年末の満負荷が確実になり、10 年の中立の利益の前提が固まる。承認が 2027 年にずれ込めば、やや悲観の確率を 3 ポイント上げる。
- 電気の次の申請(2027 年 2 月決定)で ROE が 9.8% を下回ったら
- 電気の純利益の伸びが約 1 割下がり、やや悲観・悲観の確率を各 3 ポイント上げる。10.1% を超えれば楽観側へ 3 ポイント寄せる。
- オラクルやグーグルが投資の計画を縮小・延期したら
- 建設中の発電・蓄電の費用が一般の顧客に回るかが分かれ目。退出料で守られても利用者の料金に響けば 10 年の悲観へ 5 ポイント寄せる。
- 増資が年 6 億ドルを超える、または持株会社の格付けが BBB を下回る見通しになったら
- 投資の縮小と配当の伸びの鈍化が避けられず、10 年で悲観の確率を 3 ポイント上げる。
見ておくもの
- 2026 年第 3 四半期決算(11 月 5 日)での計画の更新(追加 2 GW の契約・投資 365 億ドルの上積み・1 株利益 年 6〜8% の維持)
- MPSC のグーグル 1 GW の契約の承認と、大口負荷料金(最低需要・担保・退出料)の承認
- 電気の次の申請(U-22046)の決定(2027 年 2 月):ROE・自己資本比率・認められる収益基盤
- ガスの次の申請(2026 年 11 月の予定)と、IRM の追跡料金の扱い
- 2026 年 IRP の認可(モンローの石炭の 2028 年停止・再エネ 15 GW・蓄電 4.5 GW・ガス 2.2 GW)
- 年 5〜6 億ドルの増資の実行額、持株会社の格付け(BBB)、FFO/債務(約 15%)
- ヴァンテージの案件(CHP・フォード向け・データセンターの敷地内電源)と、RNG の 45Z 控除の終了(2029 年)後の利益
- 10 年国債 5% の維持と、住宅料金の前年比(5% 超が続くか)、販売電力量(産業 −3.5% の鉄鋼)
倍率と資本コストの決め方
今の PER 18.4 倍を見る前に、数量と価格でセグメントを積み、純利益と自己資本を決め、倍率は利益ベースの正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g)(RONIC=k+残る割合×(事業の ROE−k)、moat=normal)の 7〜10 割に置いた。10 年の中立は正当化 PER 16.4 倍(g 4.0%・RONIC 9.4%)の 8.3 割の 13.6 倍。今の値段に寄せていない。結論は、総合で今の時価総額の約 10% 下の「適正」。
資本コスト 7.5% = 無リスク金利 5% + β 0.92 × 5%。基本 8.0% + coc.quality -0.50% = 7.50%(4 つの目安と理由は quality_parts・quality_why)。借金の金利(借り換えで 5.75% 前後)より株の k が低くならない(k は 7.50%)。規模は S&P 500 で 0、上乗せ(extra)も 0。許可 ROE の頭打ち・大口契約の確度・ヴァンテージの税額控除の崖という個別のリスクは k に足さず、筋書きの利益と確率(悲観を 10〜12%)で表す。倍率は利益ベースの正当化 PER の 7〜10 割(multiple.why)。長期の g は 4% まで、かつ k − g ≥ 3.5% なので k 7.50% では g 4.00% が上限。
同じ業種(公益事業)の AI 分析
読んだ資料
- DTE 事業アップデート(2026 年 9 月 28 日。投資 365 億ドル・EPS 6〜8%・データセンター 2.4 GW・資金計画・ヴァンテージ)
- DTE 2026 年 1〜3 月期決算(事業別の営業利益・グーグル 1 GW)
- DTE 2026 年 4〜6 月期決算の要約(Finsee。事業別・上期の投資・FCF)
- DTE 投資 365 億ドル・8-K の要約(Stocktitan)
- DTE 電気の料金申請 U-22046(CUB of Michigan)
- MPSC:DTE ガスの命令(2026 年 9 月 10 日)
- DTE 2025 年の決算(IR)
- DTE の時価総額(Stocktitan・2026 年 10 月 16 日)