株譜
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BUD BUD

世界首位のビール企業は中南米・アフリカの寡占で成長できるが、米国の飲酒減と借金が重い。10年の加重価値では割高。

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)58.52 ドル1,181 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-30)80.4 ドル1,622 億ドル差 −27.2%
10 年後から見ると やや割高 価値 58.52 ドル1,181 億ドル · 差 −27.2% · 期待の年率 +3.6%
期待の年率リターン(10 年)+3.6%資本コスト比 −4.1 pt
推定の資本コスト7.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率は、5つの筋書きから求めた期待CFのIRRです。期間の還元・追加負担を中間時点、終価を期間末に置く仮定で、価値の割引時期とそろえています。実際の配当日を予測した値や、筋書きごとのIRRの平均ではありません。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの終価と還元を確率で加重し、資本コスト 7.8% で今の値に割り戻したものです。

利益と必要資本から、将来の留保余力を見込む場合があります。この推定は、維持更新投資や運転資金、借換後の現金計画を確認した値ではありません。

総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

終価・還元は現在株主全体の取り分です。1株表示は現株数への換算で、還元には配当・自社株買いを含みます。持分・支払時点は簡略化しており、買戻しに売却参加せず同じ株数を持ち続ける場合の将来株価・受取配当とは別です。

結論

アンハイザー・ブッシュ・インベブは、コロナ、バドワイザー、ミケロブ・ウルトラなどを世界各地で造り、売るビールの世界最大手である。筆者の結論は「割高」だ。中米・南米・アフリカでの寡占は本物の強みだが、米国の市場縮小と大きな負債を考えると、今の株主が払う価格には十分な安全域がない。

2025年の売上は595億ドル、営業利益151億ドル、純利益69億ドルだった。借入金から現金を引いた純負債は611億ドルで、企業が生む現金のかなりの部分が利払いと返済に向かう。2016年のSABミラー買収後の純負債1075億ドルからは減らしたが、まだ買収の代償が残る。2026年上期はビール販売数量が前年同期比1.2%増え、正常化EBITも改善した。ただし米国の数量低下と中国の不振は続き、回復を全地域の恒常成長とみなすのは早い。

10年先の中立像では、中米の飲用人口増、ブラジルの高価格帯、アフリカの流通拡大が、北米と中国の弱さを補う。売上は約866億ドル、営業利益は約238億ドル、親会社純利益は約114億ドルへ伸びる。配当と自社株買いを正味で約760億ドル還元できるが、金利が高止まりしたまま巨額の借入金を借り換える必要がある。

それでも今の価値を決めるのは、10年後の利益だけではない。米国でブランドを守れない下振れと、メキシコやブラジルの寡占が崩れる事態を無視できない。五つの筋書きの確率を合わせ、資本コストで引き直した価値は約1181億ドルで、基準時価総額約1700億ドルを約31%下回る。優良な事業を所有することと、その株を割安に買うことは別の判断である。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、まずビールそのものが10年後も必要かを問う。答えは「必要」だ。人が集まり、祝う場面に飲料は残る。酒類が健康上の理由で避けられる傾向は続くが、同社にはノンアルコールビールや缶入りカクテルへ移る販路もある。飲むものが変わっても、醸造設備と小売網の一部は使える。

次は、その需要を他社より高い利回りでつかめるかだ。メキシコや南アフリカの高い市場シェア、回収瓶、何百万もの小売店との配送関係は再現が難しい。中米の営業利益率が4割を超えることは、堀が値付けと費用に働いている証拠である。ただし2016年の大型買収は高値の代償を残し、2025年末の純負債611億ドルは、優良な商売であっても株主の現金を自由にはしない。

稼いだ現金から設備の維持、広告、運転資金、借入金への支払いを引いた残りが株主の取り分だ。2025年のフリーキャッシュフローは113億ドルだったが、2026年上期には買収と株式買い戻しに伴う資金支出もあった。すべてを配当できると見るのは危険である。中立では10年の正味還元を760億ドルとし、残りを成長投資と財務の強化へ向ける。

最大の問いは安全域である。世界首位という肩書は、米国の棚を失った事実も中国の消費停滞も消せない。良い地域で長く利益を出せる確信は高いが、地域別の成長を過大評価せず、悲観ではのれん減損まで引き受ける。事業を長く持ちたいという気持ちと、株式を今の値段で持ちたいという判断を分けるべきである。

何で稼ぐ会社か

同社は単なるビールの商標会社ではない。大規模な醸造所、瓶・缶の調達網、卸売業者との関係、小売店の冷蔵棚までを束ねて現金を生む。2025年は約5億6110万ヘクトリットルの酒類・清涼飲料を扱い、売上の大部分はビール系だった。地域ごとの収益性は大きく異なる。北米の売上は142億ドルだが、中米は174億ドルで正常化営業利益が73億ドルに達する。中米では規模の経済に加え、返却瓶と地域流通の密度が高い利益率を支える。

メキシコのコロナとモデロ、コロンビアのアギラ、ブラジルのブラーマとスコール、南アフリカのキャッスルは、地域の生活文化に深く入り込む。米国ではバドライトが消費者離れで傷ついた一方、低カロリーのミケロブ・ウルトラや缶入りカクテルのCutwater、NÜTRL、BeatBoxが販売構成を変えている。コロナなどの米国販売権はコンステレーション・ブランズが保有するため、世界のブランド所有者の売上と米国での販売を重複して数えない。

数字は販売量と1ヘクトリットル当たりの会社受取額で動く。2025年の北米は約8273万ヘクトリットルを扱い、実効単価は約172ドルだった。中米は約1億5050万ヘクトリットルで約115ドル、南米は約1億5517万ヘクトリットルで約77ドルである。同じ数量でも高価格帯の比率、瓶の再利用、現地の税制と卸売経路で利益が違う。

BEESは30カ国で小売店の発注を受ける企業間取引基盤である。2026年第2四半期の取扱高は150億ドルに達したが、これは会社の売上ではない。外部商品の取扱高12億ドルも同様だ。広告制作や席課金のソフトを主に売っているわけではなく、AIエージェント代替は本業の数量を直接消す種類のリスクではない。なお南米アンベブなどには外部株主がおり、連結利益の全部が親会社株主に帰属するわけではない。

優良さと弱いところ

競争上の堀は厚い。2025年の世界ビール生産では、同社が約4億8420万ヘクトリットルで世界の約25.5%を占めた。ハイネケンは約12.4%、華潤雪花は約5.8%である。世界最大の販売量が仕入れ、設備稼働、広告投資の費用を抑え、コロナとバドワイザーの知名度は長い歳月をかけて築かれてきた。

特に中米・南アフリカの堀は強い。メキシコのグルポ・モデロは小売向け数量で59%、対するハイネケンは39%だ。南アフリカでは傘下SABが70%を占め、2020年からシェアを伸ばした。小さな飲食店へ毎日配送する経路と回収瓶の仕組みを、新規参入者が同じ密度で再現するのは難しい。中米の正常化営業利益率は約42%で、再投資の利回りが資本コストを超える余地が大きい。

しかし堀には穴がある。米国のビール数量シェアは2020年の43%から2025年の36%へ落ちた。バドライトの傷は宣伝費だけでは元に戻らず、モルソン・クアーズとコンステレーションが棚を奪う。中国でも華潤雪花と青島ビールが強い。値上げは全社で実績があり、2025年の有機的な1ヘクトリットル当たり売上は4.4%増えたが、同年の総販売数量は2.3%減った。単価を上げ続ければ消費量まで戻るわけではない。

財務面では、巨額ののれんと有利子負債が資本効率を覆い隠す。2025年の親会社ROEは約8%と、強い地域の営業利益率から受ける印象ほど高くない。家族系の議決権支配も、一般株主の判断力を弱める。堀は全社で強いと分類するが、北米のブランド支配力は縮小しており、すべての新規投資に高い利回りを認めるべきではない。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

世界のビール生産は2025年に約1896百万ヘクトリットルで、上位40社の販売量は前年より3.1%減った。先進国では飲酒率の低下、若年層の健康意識、肥満治療薬、缶入りカクテルやノンアルコールへの移行が数量を削る。米国の成人飲酒率は業界ノートで54%とされ、ビール数量は今後10年、年1〜2%程度減る可能性が高い。同社にとっては米国市場の数量と自社シェアが二重に減る局面が最大の弱点になる。

それでも世界を米国だけで測るのは誤りだ。メキシコはグルポ・モデロとハイネケンが小売数量の98%を占める。ブラジルではアンベブ系が64%で、ハイネケン系を約22%とみる。南アフリカのSABは70%に達し、アフリカの飲酒可能人口と近代流通は増える。これらは数量の底堅さと値上げの根拠だが、メキシコの生産量には米国向け輸出が混じるため、国内飲用市場と会社の中米地域販売量は同一ではない。

競合の戦い方も地域で違う。モルソン・クアーズは米国で価格訴求を強め、コンステレーションはモデロの米国専用権で高価格帯を守る。ハイネケンはメキシコ、ブラジル、南アフリカで最大の対抗勢力だ。中国では華潤雪花が販売数量で25%を占め、青島ビールが追い、アジア地域の数量は2025年に約6%減った。価格だけでなく、店の棚と飲用場面の奪い合いがシェアを決める。

会社は2026年9月の投資家説明会で、主要市場全体のビール需要が長期に年0.3〜0.5%増える可能性を示した。これは新興国の伸びを含み、米国が伸びる意味ではない。2036年に会社の数量が増えるかは、先進国の縮みを中米・アフリカが上回るか、北米・中国のシェア喪失を止められるかで分かれる。物価は年3.5%でも、弱い市場でそのまま値上げできるとは限らない。

資本政策と M&A

資本配分には反省と改善が同居する。2016年のSABミラー買収は南アフリカとコロンビアの寡占を手に入れたが、借金を急増させた。純負債は2016年末の1075億ドルから2025年末611億ドルへ縮小したものの、2026年6月末でも正常化EBITDAの2.86倍ある。経営は望ましい純負債倍率を約2倍とし、事業を守る投資と返済を自社株買いより先に置く。

2026年9月の説明会では、成長の中心を大型買収から既存事業へ移すと説明した。中期の正常化EBIT増益目標は年5〜9%で、従来重視したEBITDAの4〜8%から指標を変えた。ただし2026年単年のEBITDA成長見通し4〜8%、設備投資35〜40億ドル、実効税率26〜28%は維持している。数字は会社の目標であり、10年間の約束ではない。

2025年10月に発表した60億ドルの24カ月自社株買い枠は、2026年9月時点で約37億ドルを残す。配当は2021年以降毎年増やしてきたが、将来の固定配当額の約束はない。2026年2月にはBeatBoxの85%を約4.93億ドルで取得し、同年には米国の缶工場関連の少数持分買い取りにも資金を使った。買い戻しは株式報酬による薄まりを差し引いて数える。ベルギーの支配基金が議決権の約34%を握るため、独立株主は買収と還元の規律を常に点検すべきだ。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

この会社の勝ち筋は、米国のビール需要が戻らなくても、世界全体では売上と利益を増やせることだ。2025年には世界で約25.5%のビールを製造し、ハイネケンの約2倍の規模を持った。メキシコではグルポ・モデロのシェアが59%、南アフリカではSABが70%、ブラジルではアンベブ系が64%だ。この地域のブランドと物流を競合が短期間で奪うのは難しい。中米の利益率は4割を超え、数量が少し増えるだけでも営業利益に大きく効く。

2026年第2四半期にはビール数量が1.1%増え、同じ数量当たりの売上も4.2%上がった。メキシコ、コロンビア、エクアドルは販売量で過去最高の第2四半期となり、米国でもミケロブ・ウルトラと缶入りカクテルが販路を広げた。ノンアルコールビール売上は27%増、ビール以外の新カテゴリーは44%増えた。規模が小さい間は全社を変えられなくても、10年あれば消費者の好みの変化に追いつくことはできる。

BEESは小売店の注文を集めて欠品を減らし、同じトラックで他社商品も運べる。配送密度が高まれば在庫・販売費に効く。SABミラー買収時の負債も10年で大きく減らし、経営は大型買収より既存事業と還元に集中すると明言した。中米・アフリカの数量が伸び、米国のシェア下落が止まるなら、純利益は今の倍を超える。現金の還元と残る事業価値の両方で株主が報われる余地はある。

慎重な見方

一番の問題は、世界首位でも消費者の習慣を変えられないことだ。米国の飲酒率は歴史的な低水準となり、同社のビール数量シェアは2020年の43%から2025年の36%へ下がった。ブランドの知名度はあるが、知っている銘柄を買わない消費者が増えれば堀は収益に結びつかない。ミケロブ・ウルトラが伸びても、バドライトの失った店頭の位置を完全には埋めていない。

中国では華潤雪花と青島ビールが数量で強く、2025年のアジア地域販売量は約6%減った。中米でもハイネケンが39%を押さえるメキシコの寡占が永遠とは限らない。ブラジルではアンベブ系が64%を保つが、所得が伸び悩むと高価格帯は値引きに追い込まれる。アフリカで販路を広げるにも醸造所と返却瓶への投資が要る。数量が伸びる地域ほど、将来の利益を得るための追加資本が必要になる。

2016年のSABミラー買収は、大きな負債とのれんを残した。2025年のれん簿価は約1179億ドルで、親会社の帳簿自己資本より大きい。米国や中国の事業の稼ぐ力が落ちれば、減損は純資産を削る。2026年6月末の純負債はEBITDAの2.86倍で、借り換え金利が上がる中では、還元より返済を優先せざるを得ない。BEESの取扱高を連結売上と取り違えて成長を大きく見せることも避けたい。成長市場とブランドを持っていても、株主利益に換わるまでの道筋は長く、今の価格に安全域は乏しい。

どちらに重みを置いたか

強い地域の寡占は長続きし、10年後の売上と営業利益は増える可能性が高い。ただし米国は数量とシェアが同時に減り、中国も競争が厳しい。負債の借り換えと大きなのれんを考え、やや悲観と悲観に合計34%を配した。楽観側は31%、中立は35%で、下振れをわずかに重くしている。これは酒類が消滅するという判断ではなく、優良な地域の利益が親会社株主に十分残るかへの慎重さである。10年後の価値と正味還元を割り引いた結果は、基準時価総額を約31%下回る「割高」となった。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 73.40 ドル1,481 億ドル(+ 還元の換算額還元の合計 34.46 ドル695 億ドル)。 今の値に割り戻すと 58.52 ドル1,181 億ドル、今との差 −27.2%、 期待の年率 +3.6%(資本コスト 7.8%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価還元の換算額還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・還元込み年率確率 × (終価+還元)
楽観 12% 137.85 ドル2,782 億ドル 49.55 ドル1,000 億ドル +133.1% +10.6% 22.49 ドル454 億ドル
やや楽観 19% 103.40 ドル2,087 億ドル 43.36 ドル875 億ドル +82.6% +7.5% 27.89 ドル563 億ドル
中立 35% 77.62 ドル1,566 億ドル 37.66 ドル760 億ドル +43.4% +4.5% 40.35 ドル814 億ドル
やや悲観 24% 33.50 ドル676 億ドル 23.79 ドル480 億ドル −28.7% −4.1% 13.75 ドル277 億ドル
悲観 10% 20.06 ドル405 億ドル 13.88 ドル280 億ドル −57.8% −9.9% 3.39 ドル68 億ドル
加重平均100% 73.40 ドル1,481 億ドル34.46 ドル695 億ドル +34.2% +3.6% 107.86 ドル2,177 億ドル

今の株価時価総額 80.38 ドル1,622 億ドル(2026-10-30)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。

楽観 12% 楽観:中米・アフリカ主導で価格と数量が伸びる 利益 165 億ドル · PER 16.9 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 137.85 ドル2,782 億ドル

北米では健康志向向けのミケロブ・ウルトラ、ノンアルコール、2026年2月に買収したBeatBoxが売場を増やし、市場数量減をシェア回復でほぼ埋める。北米の販売数量は現在の約98%で踏みとどまり、価格は高価格帯への移行で約1.53倍になる。モルソン・クアーズの安売りは続くが、競争の主戦場が高価格帯へ移り、北米の利益率は31%を確保する。

中米はメキシコのグルポ・モデロが59%の地位を守り、コロンビアやペルーの飲用人口増と販売店拡大で数量が32%増える。ブラジルのアンベブ系も64%のシェアを守り、南米の数量が22%増す。南アフリカのSABは70%の寡占を維持し、EMEAは32%増、中国では華潤雪花との競争に耐えてアジアも15%増える。単価上昇と稼働率の向上で、全社営業利益は約345億ドルまで増える。

純利益は約165億ドル。大規模な追加買収を避け、負債を返しながら配当と自社株買いを正味約1000億ドル実行する。高い増分利益は残るが、資本コストより大きい成長を永久には見込まない。

  • 北米(米国・カナダ):数量 81.1(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 263(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 213 億ドル・営業利益 66 億ドル。米国ビール市場の数量年−0.8%をシェア年+0.6%で緩和。ミケロブ・ウルトラとBeatBoxの拡販で数量減を抑える。
  • 中米(メキシコ・コロンビア・ペルーなど):数量 199(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 182(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 362 億ドル・営業利益 165 億ドル。中米市場の数量年+2.0%、シェア年+0.8%を想定。メキシコの寡占を維持し、コロンビアの販売量が増える。
  • 南米(ブラジル中心):数量 189(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 117(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 222 億ドル・営業利益 63 億ドル。南米市場の数量年+1.3%、シェア年+0.7%。ブラジルでハイネケンを上回る伸び。
  • 欧州・中東・アフリカ:数量 123(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 153(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 188 億ドル・営業利益 51 億ドル。アフリカ主導で市場数量年+2.2%、シェア年+0.6%。南アの70%シェアを維持。
  • アジア太平洋(中国・韓国・インドなど):数量 90.8(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 107(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 97 億ドル・営業利益 25 億ドル。市場数量年+0.5%、シェア年+0.9%。中国高級化とインド進出で回復。
  • 国際輸出・持株会社:数量 0.4(百万ヘクトリットル(輸出取扱量であり、本社収益の数量ではない))× 価格 1,965(輸出数量に対する売上配賦指数(ドル/hL。製品単価ではない))→ 売上 8 億ドル・営業利益 −18 億ドル。本社経費を売上拡大で吸収。価格は製品単価ではなく収益配賦指数。

倍率:会社全体の親会社ROE=純利益164.6億ドル÷2035年自己資本1038.9億ドル=15.84%。資本コストk=7.75%。長期の名目成長g=3.5%は市場の数量増、シェア拡大、物価と高級化による単価上昇から判断した。ROEから成長率は求めていない。堀strongの超過収益残存率2/3によりRONIC=7.75%+2/3×(15.84%−7.75%)=13.15%。正当化PER上限は(1−g÷RONIC)÷(k−g)×(1+g)=17.87倍。利益の継続性、借り換え、非支配持分と今後の設備維持を勘案し、上限の94.6%に当たる16.9倍。過去・現在・競合の市場PERは参照していない。

確率:メキシコ・南アの寡占維持に加え、米国シェアの回復と中国の再成長が同時に必要。すべてそろうのは少数とみて12%。

やや楽観 19% やや楽観:北米の底打ちと新興国の伸びが続く 利益 136 億ドル · PER 15.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 103.40 ドル2,087 億ドル

北米のビール市場は縮んでも、ミケロブ・ウルトラとCutwater、NÜTRLの販路が広がり、数量の下落を7%に抑える。コンステレーションのメキシコ輸入品は強いままだが、AB InBevの市場シェアは緩やかに持ち直す。北米の実効単価は高価格帯への移行で45%上がり、営業利益率は29.5%へ高まる。

中米はメキシコ市場の緩やかな成長にコロンビアの店頭網を加え、数量が22%増える。ブラジルはハイネケンの攻勢を抑え、南米数量が13%増える。南アフリカの堅い地位を土台に、アフリカの若い飲酒人口がEMEAを20%伸ばす。中国の回復は遅いが、アジア全体は5%の数量増へ戻る。単価上昇は物価とほぼ同じで、全社営業利益は約283億ドルとなる。

2026年の買い戻し計画を完了した後も、経営は大型買収に戻らず、正味875億ドルの還元と負債圧縮を両立する。親会社純利益は約136億ドルになり、競合との利益率差を保つ。

  • 北米(米国・カナダ):数量 76.9(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 249(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 192 億ドル・営業利益 57 億ドル。米国市場数量年−1.3%、自社シェア年+0.6%。低カロリーブランドで市場減少を緩和。
  • 中米(メキシコ・コロンビア・ペルーなど):数量 184(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 173(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 318 億ドル・営業利益 142 億ドル。市場数量年+1.6%、シェア年+0.4%。現地店舗網を広げて市場を上回る。
  • 南米(ブラジル中心):数量 175(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 111(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 195 億ドル・営業利益 53 億ドル。市場数量年+1.1%、シェア年+0.1%。アンベブが高級化で成長。
  • 欧州・中東・アフリカ:数量 112(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 148(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 165 億ドル・営業利益 41 億ドル。市場数量年+1.4%、シェア年+0.4%。アフリカ人口増が欧州減を補う。
  • アジア太平洋(中国・韓国・インドなど):数量 82.9(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 103(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 85 億ドル・営業利益 20 億ドル。市場数量横ばい、シェア年+0.5%。中国の数量が回復し価格を改善。
  • 国際輸出・持株会社:数量 0.4(百万ヘクトリットル(輸出取扱量であり、本社収益の数量ではない))× 価格 2,149(輸出数量に対する売上配賦指数(ドル/hL。製品単価ではない))→ 売上 9 億ドル・営業利益 −21 億ドル。本社のデジタル投資は継続。単価は収益配賦指数。

倍率:会社全体の親会社ROE=純利益135.5億ドル÷2035年自己資本1018.4億ドル=13.31%。資本コストk=7.75%。長期の名目成長g=3.2%は新興国の市場数量増、シェアの緩やかな拡大、物価に近い単価上昇による。ROEから成長率は求めていない。堀strongの超過収益残存率2/3によりRONIC=7.75%+2/3×(13.31%−7.75%)=11.45%。正当化PER上限は(1−g÷RONIC)÷(k−g)×(1+g)=16.34倍。利益の継続性、借り換え、非支配持分と今後の設備維持を勘案し、上限の94.2%に当たる15.4倍。過去・現在・競合の市場PERは参照していない。

確率:米国の数量減が緩み、アフリカ・中南米の実需が成長する道は十分ある。ただし価格競争の弱さを勘案して19%。

中立 35% 中立:北米・中国の弱さを寡占市場で補う 利益 114 億ドル · PER 13.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 77.62 ドル1,566 億ドル

米国のビール市場は若い世代の飲酒離れで年2%縮むが、ミケロブ・ウルトラと缶入りカクテルがバドライトの不振を部分的に補う。北米の数量は10年で15%減り、価格は35%上がる。値上げ幅は年3.5%の物価を下回るため、北米の営業利益率は27.5%にとどまる。米国ではコンステレーションとモルソン・クアーズとの棚の争いが続く。

メキシコではグルポ・モデロが59%前後の市場シェアを守り、ハイネケンの値引きを受けても中米の数量は16%伸びる。南米はブラジルのアンベブ系の64%の地位が保たれ、数量は7%増。欧州の市場が縮む分を南アフリカなどの成長が補いEMEAは12%増える。アジアは中国市場の停滞から数量3%減る。地域を合わせた売上は約866億ドル、営業利益約238億ドルとなる。

借り換えで支払利息は今より年約11億ドル増えるが、中米の利益で吸収する。親会社帰属純利益は約114億ドル、10年の正味還元は760億ドル。買収はBeatBoxのような小型にとどめ、残った資金を負債返済と既存設備へ回す。

  • 北米(米国・カナダ):数量 70.3(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 232(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 163 億ドル・営業利益 45 億ドル。米国市場数量年−2.0%に対してシェア年+0.4%。実効単価は物価を下回る10年1.35倍。
  • 中米(メキシコ・コロンビア・ペルーなど):数量 175(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 166(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 290 億ドル・営業利益 125 億ドル。中米市場数量年+1.3%、シェア年+0.2%。メキシコ59%を守り、コロンビアの実需増を得る。
  • 南米(ブラジル中心):数量 166(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 108(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 179 億ドル・営業利益 46 億ドル。南米市場数量年+0.6%、シェア年+0.1%。ブラジル64%をほぼ維持。
  • 欧州・中東・アフリカ:数量 105(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 145(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 151 億ドル・営業利益 36 億ドル。EMEA市場数量年+1.2%、シェアほぼ横ばい。欧州縮小を南アなどアフリカが相殺。
  • アジア太平洋(中国・韓国・インドなど):数量 76.6(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 97(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 74 億ドル・営業利益 16 億ドル。アジア市場数量年−0.5%、シェア年+0.2%。中国で華潤雪花との競争が続く。
  • 国際輸出・持株会社:数量 0.4(百万ヘクトリットル(輸出取扱量であり、本社収益の数量ではない))× 価格 2,149(輸出数量に対する売上配賦指数(ドル/hL。製品単価ではない))→ 売上 8 億ドル・営業利益 −20 億ドル。固定的な本社費を残す。価格は収益配賦指数。

倍率:会社全体の親会社ROE=純利益113.5億ドル÷2035年自己資本1023.4億ドル=11.09%。資本コストk=7.75%。長期の名目成長g=2.8%は、北米・中国の数量縮小、新興国の数量増、各地のシェア変化、物価よりやや低い実効単価上昇を合わせた見通しである。ROEから成長率は求めていない。堀strongの超過収益残存率2/3によりRONIC=7.75%+2/3×(11.09%−7.75%)=9.98%。正当化PER上限は(1−g÷RONIC)÷(k−g)×(1+g)=14.94倍。利益の継続性、借り換え、非支配持分と今後の設備維持を勘案し、上限の92.4%に当たる13.8倍。過去・現在・競合の市場PERは参照していない。

確率:中米とアフリカの寡占は残るが、北米・中国の成熟が売上の伸びを制限する。最も起こりやすい折衷として35%。

やや悲観 24% やや悲観:シェアが削られ値上げが鈍る 利益 65 億ドル · PER 10.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 33.50 ドル676 億ドル

米国のビール市場の縮みが速まり、バドライトからの離反をミケロブ・ウルトラだけでは止められない。北米の販売数量は27%減り、価格も10年で23%しか上げられない。アルミ缶、広告、醸造所の固定費を転嫁できず、北米営業利益率は24%まで下がる。米国市場の取り分をコンステレーションとモルソン・クアーズにさらに奪われる。

中米ではハイネケンがメキシコでシェアを取り返し、人口増にもかかわらず数量は3%増にとどまる。ブラジルは低価格帯が伸びてアンベブの利益率が下がり、南米数量は5%減る。南アフリカでもハイネケンが攻勢を強め、EMEAの数量は2%減る。中国では華潤雪花や青島ビールに押され、アジア全体の数量が22%減る。売上は約688億ドルでも営業利益は約157億ドルしか残らない。

借り換え金利は高止まりし、返済を優先するため自社株買いは縮小する。10年間の正味還元は480億ドルにとどまり、親会社帰属純利益は65億ドルまで後退する。

  • 北米(米国・カナダ):数量 60.4(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 211(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 128 億ドル・営業利益 31 億ドル。米国市場数量年−2.5%、シェア年−0.6%。値上げが物価に届かない。
  • 中米(メキシコ・コロンビア・ペルーなど):数量 155(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 150(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 233 億ドル・営業利益 91 億ドル。市場数量年+1.0%、シェア年−0.7%。ハイネケンにシェアを譲る。
  • 南米(ブラジル中心):数量 147(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 100(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 148 億ドル・営業利益 32 億ドル。市場数量年−0.3%、シェア年−0.2%。低価格競争で利益率が下がる。
  • 欧州・中東・アフリカ:数量 91.5(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 130(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 119 億ドル・営業利益 23 億ドル。市場数量年+0.5%、シェア年−0.7%。南アで競争が強まり欧州も縮む。
  • アジア太平洋(中国・韓国・インドなど):数量 61.6(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 88(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 54 億ドル・営業利益 8 億ドル。市場数量年−1.0%、シェア年−1.5%。中国高価格帯が失速。
  • 国際輸出・持株会社:数量 0.3(百万ヘクトリットル(輸出取扱量であり、本社収益の数量ではない))× 価格 1,919(輸出数量に対する売上配賦指数(ドル/hL。製品単価ではない))→ 売上 7 億ドル・営業利益 −17 億ドル。本部費の固定負担が重い。単価は収益配賦指数。

倍率:会社全体の親会社ROE=純利益65.0億ドル÷2035年自己資本1060.9億ドル=6.13%。資本コストk=7.75%。長期の名目成長g=1.2%は市場数量の停滞、米国・中国のシェア低下、物価を下回る単価上昇による。ROEから成長率は求めていない。堀strongの超過収益残存率2/3によりRONIC=7.75%+2/3×(6.13%−7.75%)=6.67%。正当化PER上限は(1−g÷RONIC)÷(k−g)×(1+g)=12.67倍。ROEが資本コストを下回り、米国・中国の競争と高い固定費で稼ぐ力が細るため、正当化上限より低い10.4倍。中立の倍率を下回らせる根拠は景気ではなく市場シェアの恒久的低下である。

確率:米国の長期シェア低下と中国の消費停滞は実績がある。新興国でも競争激化と値上げの限界が広がる可能性を24%。

悲観 10% 悲観:各地の寡占が崩れ、巨額ののれん減損が発生 利益 44 億ドル · PER 9.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 20.06 ドル405 億ドル

構造的な敗北は、米国で消費量と会社のシェアが同時に落ちることから始まる。北米の数量は32%減り、価格は18%しか上げられない。低価格品への移行と固定費の重さで営業利益率は22%へ下がる。ミケロブ・ウルトラやBeatBoxの成功ではバドライトの減少を埋められず、モルソン・クアーズとコンステレーションへ売場が移る。

メキシコでもハイネケンとの値引き競争が激化し、グルポ・モデロの数量シェアが低下する。中米全体の数量は8%減り、最も稼ぐ部門の営業利益率は36.5%へ落ちる。ブラジルはアンベブ系の64%の地位を崩し、南米数量は17%減少する。南アフリカでSABの寡占が弱まり、中国でも華潤雪花に顧客を奪われ、アジアの数量は36%減る。全社営業利益は約119億ドルとなる。

2030年前後に米国や中国の将来収益見通しを下方修正し、のれんの減損を合計約370億ドル計上する筋書きである。10年の純利益累計は減損前の概算563億ドルから減損を引いた193億ドルになる。非現金減損なので現金還元は280億ドル続くが、2035年の親会社利益は44億ドルに縮む。帳簿自己資本を売却価値の床とみなすことはできない。

  • 北米(米国・カナダ):数量 56.3(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 203(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 114 億ドル・営業利益 25 億ドル。米国市場数量年−3.0%、シェア年−0.8%。ミケロブ・ウルトラも市場縮小に抗せない。
  • 中米(メキシコ・コロンビア・ペルーなど):数量 138(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 144(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 200 億ドル・営業利益 73 億ドル。市場数量年+0.5%、シェア年−1.3%。メキシコの寡占が崩れ高い利益率が低下。
  • 南米(ブラジル中心):数量 129(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 92(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 119 億ドル・営業利益 24 億ドル。市場数量年−1.0%、シェア年−0.9%。アンベブが数量で劣勢になり値引き。
  • 欧州・中東・アフリカ:数量 82.1(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 124(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 102 億ドル・営業利益 16 億ドル。市場数量年+0.4%、シェア年−1.7%。南アの優位が崩れ欧州も縮小。
  • アジア太平洋(中国・韓国・インドなど):数量 50.6(百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む))× 価格 81(1ヘクトリットル当たり純売上(ドル))→ 売上 41 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場数量年−1.5%、シェア年−3.0%。華潤雪花と青島に価格・数量で敗れる。
  • 国際輸出・持株会社:数量 0.3(百万ヘクトリットル(輸出取扱量であり、本社収益の数量ではない))× 価格 1,796(輸出数量に対する売上配賦指数(ドル/hL。製品単価ではない))→ 売上 6 億ドル・営業利益 −14 億ドル。撤退と再編で規模を削る。単価は収益配賦指数。

倍率:会社全体の親会社ROE=純利益44.0億ドル÷2035年自己資本785.9億ドル=5.60%。資本コストk=7.75%。長期の名目成長g=0.0%は市場数量とシェアの構造的な縮小に対し、単価上昇が長期の名目利益を維持できる限界と判断した。ROEから成長率は求めていない。堀strongの超過収益残存率2/3によりRONIC=7.75%+2/3×(5.60%−7.75%)=6.32%。正当化PER上限は(1−g÷RONIC)÷(k−g)×(1+g)=12.90倍。ROEが資本コストを下回り、減損の一時的損益を2035年の利益へ二重計上しない。事業の衰退と債権者優先を勘案し9.2倍。悲観の事業売却資産床330億ドルを下回らない。

確率:全地域で持続的に競争力を失うのは少ないが、過去の大型買収とのれんが逆風を増幅するので10%。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

北米(米国・カナダ)

バドワイザー、バドライト、ミケロブ・ウルトラなどを販売。米国の卸売業者とカナダの小売店を通す。

数量百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む)価格1ヘクトリットル当たり純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 82.7 172 142 40
10 年後 中立 70.3 232 163 45

取り方:AB InBev 2025年年次報告書の地域別総販売数量8273.4万hL・売上142.07億ドル・正常化EBIT39.75億ドルを使用。実効単価は売上÷数量。米国ではユーロモニターの2025年ビール販売数量シェアが36%(2020年43%)まで低下した。上位3社で約8割を占め、モルソン・クアーズとコンステレーション・ブランズが競合する。北米数量にはカナダと非ビール飲料も入るため、米国シェア36%を地域全量に機械的に掛けていない。2026年第2四半期の同地域の有機的販売数量は前年同期比−0.7%。参照:https://www.euromonitor.com/beer-in-the-us/report

中米(メキシコ・コロンビア・ペルーなど)

コロナ、モデロ、アギラ、クリスタルなどを現地の小売店・飲食店へ卸す。高い瓶回収率とブランド力が利益を生む。

数量百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む)価格1ヘクトリットル当たり純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 150 115 174 73
10 年後 中立 175 166 290 125

取り方:AB InBev 2025年年次報告書の地域別総販売数量1億5049万hL・売上173.76億ドル・正常化EBIT73.42億ドルを使用。実効単価は売上÷数量。メキシコの小売向け販売数量ではグルポ・モデロ59%、ハイネケン39%(ユーロモニター、2025年)。ただし中米の数量はメキシコ以外のコロンビア・ペルー・エクアドルなどを含み、メキシコ国内市場の数量との同一視を避ける。2026年第2四半期の同地域の有機的販売数量は前年同期比+4.7%。参照:https://www.euromonitor.com/beer-in-mexico/report

南米(ブラジル中心)

傘下アンベブを通じてブラーマ、スコール、アンタークチカ、コロナやソフトドリンクを売る。

数量百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む)価格1ヘクトリットル当たり純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 155 77 120 29
10 年後 中立 166 108 179 46

取り方:AB InBev 2025年年次報告書の地域別総販売数量1億5517.1万hL・売上119.54億ドル・正常化EBIT29.37億ドルを使用。実効単価は売上÷数量。ブラジルのビール数量シェアはアンベブ系64%、ハイネケン系は約22%(上位2社計86%、ユーロモニター2025年)。中立の数量伸長はブラジルの消費量の回復と、域内の国ごとのシェア維持による。アンベブの少数株主約38%の取り分は全社純利益への変換時に控除する。2026年第2四半期の同地域の有機的販売数量は前年同期比+1.4%。参照:https://www.euromonitor.com/beer-in-brazil/report

欧州・中東・アフリカ

欧州のステラ・アルトワ、ベックスと南アフリカのキャッスルなどを醸造・配送する。

数量百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む)価格1ヘクトリットル当たり純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 93.3 102 95 20
10 年後 中立 105 145 151 36

取り方:AB InBev 2025年年次報告書の地域別総販売数量9332.3万hL・売上95.02億ドル・正常化EBIT20.19億ドルを使用。実効単価は売上÷数量。南アフリカではSABが2025年販売数量シェア70%(2020年66%)、ハイネケン13%(ユーロモニター)。欧州ではハイネケンとカールスバーグが強い。成熟欧州の数量減を、アフリカの若年人口・流通整備とシェアの維持で補う。2026年第2四半期の同地域の有機的販売数量は前年同期比+0.8%。参照:https://www.euromonitor.com/beer-in-south-africa/report

アジア太平洋(中国・韓国・インドなど)

中国のバドワイザー、コロナ、ハルビンなどの高価格帯ビールを中心に販売。

数量百万ヘクトリットル(ビール・非ビール・流通した一部の外部ブランドを含む)価格1ヘクトリットル当たり純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 79.0 72 57 11
10 年後 中立 76.6 97 74 16

取り方:AB InBev 2025年年次報告書の地域別総販売数量7899.9万hL・売上56.93億ドル・正常化EBIT10.94億ドルを使用。実効単価は売上÷数量。中国市場では2025年に華潤雪花が販売数量シェア25%で首位、青島ビールが続く(ユーロモニター)。中国の高級ビールの消費停滞が2025年の地域数量約6%減を招いた。インド・韓国も含むため、中国だけの市場規模を地域売上に直接掛けない。2026年第2四半期の同地域の有機的販売数量は前年同期比−4.7%。参照:https://www.euromonitor.com/beer-in-china/report

国際輸出・持株会社

地域外への輸出事業とグループ本部の費用・収益が混在する調整的な部門。

数量百万ヘクトリットル(輸出取扱量であり、本社収益の数量ではない)価格輸出数量に対する売上配賦指数(ドル/hL。製品単価ではない)売上営業利益
今 2025/12 0.4 1,535 6 −15
10 年後 中立 0.4 2,149 8 −20

取り方:AB InBev 2025年年次報告書の輸出数量38.3万hL・売上5.88億ドル・正常化営業損失15.13億ドルを使用。持株会社のその他収益・費用が含まれ、売上÷輸出量から出る実効単価は本来の製品単価ではない。将来も便宜上の指数で表示する。2025年の会社開示の全社売上593.2億ドルは添付factsの595.0億ドルと1.8億ドルの差がある。地域売上を恣意的に上書きせず、この差を別途認識した。参照:https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1668717/000119312526049841/d891969dex992.htm

リスクと懸念

米国の飲酒離れと既存ブランドの傷

米国のビール市場で同社の数量シェアは2020年43%から2025年36%まで低下した。若年層の酒離れ、健康意識、肥満治療薬の普及が需要を削る。ミケロブ・ウルトラが伸びてもバドライトを補えず、北米数量が毎年3%減れば、固定設備の費用が利益率を押し下げる。

中国の競争と高級ビールの鈍化

アジア太平洋は2025年に販売量が約6%減った。中国では華潤雪花が数量シェア25%で首位に立ち、青島ビールも強い。家計が節約して外食が戻らなければ、高価格帯のバドワイザーとコロナは値下げを迫られ、アジアの利益率が低下する。

借金の借り換えと現金の拘束

2025年末の純有利子負債は約611億ドル、2026年6月の純負債倍率は2.86倍である。今後の借り換えを5.75%程度で考えると、2035年までに税引き前利払いは概算で年11億ドル増える。数量が伸びても利息が株主利益を削り、買い戻しの余地が狭まる。

のれんの減損と大型買収の再発

2016年のSABミラー買収などによるのれんは2025年末に約1179億ドルと巨額で、帳簿の親会社自己資本を上回る。米国・中国の事業見通しが悪化すれば非現金の減損で純利益と純資産が大きく落ちる。BeatBoxのような小型買収も過払いなら価値を失う。

メキシコ・南ア・ブラジルの独占的地位の揺らぎ

中米の利益率は高いが、メキシコではハイネケンが数量シェア39%を持つ。ブラジルではハイネケンが約22%、南アフリカでも13%で挑む。主要国で価格競争や規制が強まれば、大量生産の利点は残っても価格決定力が弱まり、10年の再投資利回りが下がる。

税・水・アルミ・為替と少数株主

各国の酒税や広告規制、醸造に要る水資源、アルミ缶の関税とエネルギー価格は原価に影響する。為替の前提は固定しても、実際にはブラジルやメキシコの通貨でドル表示利益が振れる。アンベブなどの上場子会社には少数株主がおり、連結営業利益をそのまま親会社の取り分とはできない。

発注基盤の技術競争と支配株主

AIエージェント代替は醸造・物流という現物の価値を直接消さない。ただし小売店が別の発注ソフトへ移ればBEESによる販路維持効果が薄れる。議決権の約34%を握る支配基金は資本政策に強い影響を持つため、独立株主の利益と一致しない投資にも注意が要る。

今後の分かれ目

米国ビール販売量の減少率が2年連続で年−3%を超え、自社数量シェアも下がるなら
北米の中立数量0.85倍を下げ、ブランドの堀の評価を弱めて悲観側の確率を引き上げる。
メキシコのグルポ・モデロの販売数量シェアが55%を割るなら
中米の利益率43%を維持できる根拠が崩れる。シェア喪失と値引き分を利益に反映し、正当化倍率を見直す。
ブラジルのアンベブ系シェアが64%前後を守り、数量が3年続けて増えるなら
南米の数量増加と固定費吸収に確信が増すため、中立からやや楽観へ確率を移す。
南アフリカのSABが数量シェア70%を維持し、域内のビール数量が年2%以上伸びるなら
欧州の停滞をアフリカが補う筋道が明確になる。EMEAの長期数量見通しを引き上げる。
純負債÷正常化EBITDAが2.0倍以下となり、営業キャッシュフローで株主還元も賄えるなら
借り換えへの懸念が減り、正味還元額と親会社の利益残存率を改善する。ただし金利低下を倍率に足さない。
中国でアジア地域の数量が3四半期続けて減り、値引きが利益率も削るなら
アジア数量0.97倍を下方修正し、中国でのブランド優位が薄れる筋書きを重くする。
BEESの取扱高が増える一方で現金利益と親会社帰属利益が伸びないなら
取扱高は売上でない点を再確認し、デジタル基盤の価値を独立した利益に上乗せしない。

見ておくもの

  • 米国のビール数量市場・ABIの数量シェア(2025年36%)・ミケロブ・ウルトラとバドライトの伸減
  • メキシコのグルポ・モデロ対ハイネケンの数量シェア(59%対39%)と中米の正常化営業利益率
  • ブラジルのアンベブ系ビール数量シェア64%と営業キャッシュフロー
  • 南アフリカSABの数量シェア70%とEMEA地域の数量伸び
  • 中国ビール市場とアジア太平洋の数量・高価格帯の実効単価
  • 親会社純利益と連結正常化EBITの差・少数株主の取り分・為替
  • 純負債÷EBITDA(2.86倍から目標約2倍への進捗)、借り換え金利、60億ドルの買い戻し残枠
  • BEESでの外部商品取扱高と、会計上の売上・現金利益への実際の寄与
  • 2026年10月29日公表予定の第3四半期決算と中期EBIT増益目標5〜9%の進捗

倍率と資本コストの決め方

2025年の地域別実販売量と地域売上から1ヘクトリットル当たり会社受取額を逆算し、市場成長と国内シェアを数量、物価とブランド構成を単価に分けた。2026年上期の数量回復と9月の成長目標を確認したが、それを10年続く実績とみなしていない。倍率は現在・過去・同業のPERを一切基準にせず、資本コスト7.75%、成長率、帳簿自己資本に対する利益率と、堀の超過利益残存率2/3から計算した。SABミラー買収後の負債、2025年のれん、2026年の事業買収を別途点検した。悲観の床は帳簿自己資本ではなく事業売却の保守的な手取りで検算した。2025年の地域正常化EBIT合計158.54億ドルとfactsの営業利益150.9億ドルの差7.64億ドルは非経常項目などの表示差であり、将来は本社調整にも保守性を持たせた。財務のドル金額は添付factsを正としている。

資本コスト 7.8% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。米国株共通の基本8.0%+事業の質−0.25%=7.75%。規模・株価β・同業のPERは用いない。北米の不振や国別競争は現実の数量・利益率・悲観確率で別に表し二重計上しない。

同じ業種(生活必需品)の AI 分析

割安 スプラウツ・ファーマーズ・マーケットSFM 健康志向の専門スーパーで独自商品と小型店の出店余地がある。既存店の失速と賃料負担を織り込んでも、十年の利益と正味還元から見た価値には大きな安全域がある。 本質価値との差 +154.8% · 10 年 割安(年 +21.1%) 割安 アルバートソンズACI 地域密着の食品スーパー大手。再建による利益回復の余地はあるが、顧客流出と重い負債が難点。10年価値はやや割安でも安全域は薄い。 本質価値との差 +46.4% · 10 年 割安(年 +14.0%) 割安 イングレディオンINGR 高付加価値のでんぷんと食品原料に強い加工メーカー。汎用品の数量減と大型買収リスクはあるが、長期の稼ぐ力と還元を合わせた価値には安全域があり、割安と判断する。 本質価値との差 +41.7% · 10 年 割安(年 +12.7%) やや割安 スミスフィールド・フーズSFD 加工肉の強さが上流の市況変動を支える。支配株主と大型投資を割り引いても、10年価値は現値を約1割上回り、やや割安 本質価値との差 +21.1% · 10 年 やや割安(年 +11.1%) やや割安 クロロックスCLX 漂白剤・猫砂・ごみ袋・ピュレルの必需品ブランド。ERP 移行の傷・CEO 交代・借入増が重なり利益が谷にあるが、k 8.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると今の値段はやや割安 本質価値との差 +15.1% · 10 年 やや割安(年 +10.6%) やや割安 ピルグリムズ・プライドPPC 鶏肉需要は長寿命で規模も強いが、利益は市況と親会社に振れる。独立前提の価値はやや割安、少数株主の出口が最大の論点 本質価値との差 +11.0% · 10 年 やや割安(年 +10.4%) 適正 マコーミックMKC 調味料で世界首位の安定事業。米国の数量は弱いが、k 8.25% の利益ベースの正当化 PER(その 8.5 割)で測った値は今の時価総額を上回り、ユニリーバ統合を除いた単体ではやや割安 本質価値との差 +10.0% · 10 年 適正(年 +9.6%) 適正 アンベブABEV ブラジルの圧倒的なビール流通網と純現金は魅力だが、税制改革と数量停滞を織り込むと、10月23日基準の本質価値は市場価格を約16%下回り、やや割高。 本質価値との差 +3.8% · 10 年 適正(年 +8.5%) 適正 コナグラ・ブランズCAG 冷凍食品と肉スナックには残る顧客がいるが、値決め力の弱さと重い買収負債が利益を削る。配当半減後も安全域は薄く、10年の確率加重価値はほぼ適正圏 本質価値との差 −0.6% · 10 年 適正(年 +8.9%) 適正 シーボードSEB 簿価割れは目を引くが、低い資本効率も本物。硬い資産の床と利益の弱さが釣り合い、10年価値は適正圏 本質価値との差 −0.8% · 10 年 適正(年 +9.4%) 適正 ペプシコPEP 飲料とスナックの二本柱だが、値下げと原料高で北米の利益が痩せている。利益ベースの正当化 PER(その 8.5 割)で測ると、本質価値は今の値段とほぼ同じで適正 本質価値との差 −2.0% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 ポストホールディングスPOST 食品の寄せ集めを買収と自社株買いで磨く会社だが、数量減と重い負債が相殺する。10年価値は今の時価総額とほぼ同じで、適正と見る 本質価値との差 −2.6% · 10 年 適正(年 +9.1%) 適正 ターゲットTGT 縮んだ総合量販が立て直しに投資する局面。成功すれば倍率以上に利益が戻り、競合に負ければ構造的に縮む。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は適正 本質価値との差 −3.2% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 クローガーKR 米国最大の伝統的な食品スーパー。占有率を毎年失う薄利の成熟事業だが、食料品は落ちにくく、利益ベースの正当化 PER(その 8 割)で見ると今の値段は適正 本質価値との差 −4.1% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 ゼネラル・ミルズGIS 数量が縮み利益が 2 期続けて落ちた大手ブランド。価格投資は一巡したが、借金の重さを k に入れて確率を慎重側に厚くすると、本質価値は今の時価総額とほぼ同じで適正 本質価値との差 −7.3% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 BJsホールセール・クラブ・ホールディングスBJ 会員の継続と新規出店で利益は伸びるが、投資負担と競争も重い。今の値段はおおむね適正で、長期保有の安全域は薄い。 本質価値との差 −8.1% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 キンバリークラークKMB ハギーズ・クリネックスの北米首位と、IFP 売却後の身軽な形。北米の価格投資と中国の失速はあるが、k 8.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 15 倍)は今の PER 17 倍と近く、値段は適正 本質価値との差 −8.3% · 10 年 適正(年 +7.3%) やや割高 タイソン・フーズTSN 牛肉の赤字を鶏肉と加工食品が支える食肉大手。k 9.75% の正当化 PER(弱い堀で下限の 1 ÷ k に近い)で測ると、中立の価値は今を上回るが、期待の年率は k を下回り、適正 本質価値との差 −10.1% · 10 年 やや割高(年 +8.3%) やや割高 モルソン・クアーズ・ビバレッジTAP 米国ビールの縮小とシェア低下で利益が減る最中。それでも伸びのない会社の式(PER = 1 ÷ k = 10.5 倍)で測ると中立の 10 年後は今とほぼ同じで、確率を重ねるとやや割高 本質価値との差 −11.3% · 10 年 やや割高(年 +7.6%) やや割高 ユニリーバUL 世界的な日用品ブランドと新興国での数量成長は魅力だが、食品事業の再編と値上げ力の限界を考えると安全域は薄い。10年の本質価値ではやや割高 本質価値との差 −11.8% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 HLNHLN 治療用歯磨き剤のブランドと現金創出力は強いが、サプリメントの競争と借入負担を含めると安全域が約26%不足し、やや割高である。 本質価値との差 −12.0% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 ダーリン・イングレディエンツDAR 回収網とコラーゲンに堀があるが、燃料政策と負債で利益は大きく揺れる。10年の本質価値にはまだ安全域が足りず、やや割高と見る。 本質価値との差 −13.2% · 10 年 やや割高(年 +7.7%) やや割高 ホーメル・フーズHRL 豚肉の原価高と撤退で利益が落ちた、配当 127 年の加工肉・外食の会社。借金は軽いが、利益ベースの正当化 PER(その 8 割)で測ると今の時価総額をやや下回り、適正 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 ブンゲ・グローバルBG 世界最大級の油糧種子の圧搾・穀物商社。2026 年は圧搾利幅が山で、ならした利益に弱い堀の正当化 PER(下限の 1 ÷ k = 10.0 倍)を当てると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +8.1%) やや割高 BTIBTI 紙巻きの強い値上げ力とVeloの成長を持つ世界大手。ただし数量減少と規制、買収の後遺症を考えると、10年価値に対して今はやや割高 本質価値との差 −15.1% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 ダラー・ゼネラルDG 農村の小型店の密度で食品の来店頻度を握る会社が、盛り損の削減と改装で利益率を戻す局面。今の値段はやや割高で、利益率の戻りが続くかが価値を分ける 本質価値との差 −15.4% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 レイノルズ・コンシューマー・プロダクツREYN 箔とごみ袋の首位ブランドは長く残るが、顧客集中と支配株主が安全域を削る。10年価値は今の時価総額を約17%下回り、やや割高 本質価値との差 −15.7% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 コンステレーション・ブランズSTZ モデロ・コロナの輸入ビール一本足。数量が縮む産業で純負債も重いが、伸びのない会社の正当化 PER(1 ÷ k)で測ると、中立の 10 年後は今の 0.94 倍で、還元を足しても資本コストに届かず、やや割高 本質価値との差 −16.5% · 10 年 やや割高(年 +6.3%) やや割高 クラフト・ハインツKHC ブランドは強いが数量が毎年縮む会社。k 9.0% の稼ぐ力(純利益 ÷ k)で測ると中立の価値は今の時価総額とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高 本質価値との差 −16.7% · 10 年 やや割高(年 +6.3%) やや割高 ダラー・ツリーDLTR 裁量品が約半分の均一価格店が、多価格化と客層の広がりで利益率 9% 前後に乗せた局面。利益ベースの正当化 PER で測るとやや割高で、関税還付の一過性と客数の弱さから確率も慎重側に厚く置いた 本質価値との差 −17.3% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 ハーシーHSY チョコレート首位のブランドが、カカオ高の谷を価格改定で抜けた直後。k 7.5% の利益ベースの正当化 PER で測ると、値段はやや割高 本質価値との差 −18.2% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 ザ・キャンベルズ・カンパニーCPB スープとラオズには長く残る堀があるが、スナックの数量減と重い借金が株主利益を削る。配当減額後も安全域は不足し、10年価値ではやや割高 本質価値との差 −20.3% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 アルトリア・グループMO 数量が毎年 5% 減る紙巻きを値上げで支える高配当の縮む事業。名目の利益は横ばいで、伸びのない会社の正当化 PER(1 ÷ k)で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −20.9% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 モンデリーズ・インターナショナルMDLZ 世界首位のビスケットと世界 2 位のチョコを持ち、カカオ高で利益が削られた谷にある。k 8.0% の利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は中立の価値とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高 本質価値との差 −21.3% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 コルゲート・パルモリブCL 歯磨きで世界首位とペット用療法食を持つ超安定企業。北米の数量減は重く、k 7.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 20 倍)で見ると今の PER 25 倍はやや高く、利益の質は高いがやや割高 本質価値との差 −21.6% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 KOFKOF 中南米の独占的な瓶詰め・配送網は長寿だが、設備投資と原液供給者への依存が重い。還元込みでも今の評価には安全域が薄く、やや割高 本質価値との差 −22.6% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 オリーズ・バーゲン・アウトレット・ホールディングスOLLI 店舗倍増の余地と仕入れの腕は魅力だが、既存店の弱さと固定家賃を考えると今の値段には安全域が乏しく、やや割高 本質価値との差 −23.2% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 シスコSYY 米国最大の外食向け食品卸。薄利の物流業で価格を決める力は弱いが、規模の経済と AI 効率化で利益は着実に伸びる。利益ベースの正当化 PER で見ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −23.5% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 プロクター・アンド・ギャンブルPG 世界最強の日用品ブランド群だが、PER 24 倍は k 7.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 19 倍)を上回る。数量の弱さを長期の成長に入れると、値段はやや割高 本質価値との差 −23.7% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 フレッシュペットFRPT 冷蔵棚と自社工場の堀で生鮮ペットフードを主流化する先駆者だが、大手参入後も高成長が続く前提が残り、利益ベースでは約2割のやや割高 本質価値との差 −24.5% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 コカ・コーラKO 世界最強のブランド原液事業。強い堀の利益ベースの正当化 PER で測っても、k 7.5% では中立の 10 年後が今の約 1.1 倍にとどまり、今の値段はやや割高 本質価値との差 −24.6% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 セルシウス・ホールディングスCELH 3ブランドとペプシコの販路は強みだが、主力の減速と優先株の取り分が重い。10年の期待価値ではやや割高とみる 本質価値との差 −25.3% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 プリモ・ブランズ・コーポレーションPRMB 全米最大級の水ブランドと宅配網は有力だが、大型統合の借金と値上げ力の弱さを考えると、10年価値は現状を下回りやや割高。 本質価値との差 −26.7% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 FMXFMX OXXOの店舗網とコカ・コーラの製造・配送網は強いが、少数株主持分と小売の資本負担が重い。10年価値は現在より約28%低く、やや割高 本質価値との差 −27.0% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 キューリグ・ドクターペッパーKDP JDE ピーツの買収で純負債が時価総額の 6 割になった飲料・コーヒー複合。強い飲料と縮むポッドの綱引きで、借金の重さを k に入れると 10 年の中立は今の約 0.93 倍にとどまり、今の値段はやや割高 本質価値との差 −27.5% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 DEODEO ジョニーウォーカーとギネスの堀は強いが、米国のシェア喪失と高負債が重い。10年の還元込み本質価値は現状を下回り、割高。 本質価値との差 −28.2% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 JM スマッカーSJM コーヒーの値付けと借金返済で利益の底が見えたが、ブランドの堀は広がらず、k 8.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると中立の価値は今とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高 本質価値との差 −28.7% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) 割高 ケンビューKVUE タイレノール・リステリン・ニュートロジーナを持つが、数量は縮み、訴訟が再燃。買収条件に連動する株価に安全域は見えず、単体の本質価値はやや下 本質価値との差 −30.0% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 ラム・ウェストン・ホールディングスLW 北米の冷凍ポテトでは圧倒的な規模を持つが、海外の過剰設備と値下げ競争が収益を削る。10年後の利益回復を織り込んでも、今の株価には十分な安全域がなく割高 本質価値との差 −31.4% · 10 年 割高(年 +4.2%) 割高 ブラウン・フォーマンBF-B ジャックダニエルを軸にした酒類の老舗。米国の飲酒減・関税・カナダの棚外しが重いが、財務は軽く、利益ベースの正当化 PER(下限の 1 ÷ k)で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −32.5% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドADM 価格を決める力のない農産物加工の循環株。バイオ燃料の追い風で 2026 年は利益の山。ならした利益に k 9.5% の稼ぐ力(弱い堀の下限 1 ÷ k = 10.5 倍)を当てると、値段は割高 本質価値との差 −33.6% · 10 年 割高(年 +3.8%) 割高 フィリップ モリス インターナショナルPM 紙巻きの減りを煙の出ない製品で埋める成長株。強い堀の利益ベースの正当化 PER でも、資本コスト 7.5% に対して今の値段は割高 本質価値との差 −36.0% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 ウォルマートWMT 食品の規模・通販・広告で堀は広がる。だが今の PER 43 倍は、強い堀の利益ベースの正当化 PER(約 22 倍)の 2 倍近くで、割高 本質価値との差 −38.2% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 USフーズ・ホールディングUSFD 外食店の仕入れを支える配送網は残り、独立系レストラン向けのシェアも伸びる。ただし薄利と借金を考えると、現在の時価総額には安全域が乏しく割高である。 本質価値との差 −41.2% · 10 年 割高(年 +2.2%) 割高 e.l.f.ビューティーELF 化粧品の市場シェア獲得力は卓越するが、買収と流行への依存を慎重に見る。10年後の利益成長を織り込んでも本質価値は現在より約44%低く、割高と判断する。 本質価値との差 −42.7% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 チャーチ・アンド・ドワイトCHD 猫砂・洗濯・オーラルケアの強いブランドを買い足して伸びる必需品の中堅。ウォルマート依存と買収の失敗が影で、k 7.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −43.1% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 モンスタービバレッジMNST エナジー専業の高採算ブランド。利益ベースの正当化 PER で測っても、中立の 10 年後は今の時価総額の約 0.87 倍にとどまり、今の値段は割高 本質価値との差 −46.2% · 10 年 割高(年 +0.9%) 割高 コカ・コーラ・コンソリデーティッドCOKE 14州に広がるコカ・コーラの独占販売網は強いが、原液とブランドは他社のもの。借入を伴う巨額自社株買い後の価格には安全域が乏しく、10年価値では割高。 本質価値との差 −48.1% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 コストコ・ホールセールCOST 会費が利益の半分を生む堀は本物だが、PER 47.6 倍は成熟後の約 2 倍。10 年の年率は資本コスト 7.5% に届かず割高 本質価値との差 −49.9% · 10 年 割高(年 −0.4%) 割高 パフォーマンス・フード・グループPFGC 外食とコンビニを支える大型食品卸。配送網は10年後も必要だが、薄利と買収負債が株主利益を削る。独立店での成長を認めても、現値には安全域が乏しく割高と見る 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 エスティ ローダーEL 高級美容の名門が再建の途中。利益率は戻るが、利益ベースの正当化 PER(k 9.25%・ROE 25% 台で来年の利益に約 14 倍)では今の約 380 億ドルは回復を先取りしており、割高 本質価値との差 −52.0% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 ケーシーズ・ゼネラル・ストアーズCASY 米国 3 位のコンビニ。小さな町の寡占と調理品で伸びる良質な事業だが、燃料粗利が高止まりの今、GAAP の約 36 倍は利益ベースの正当化 PER(約 15 倍)の倍以上で割高 本質価値との差 −58.8% · 10 年 割高(年 −2.5%)

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読んだ資料

  1. AB InBev 2025 Annual Report/Form 20-F(2026年公表、地域数量・利益・負債・のれん)
  2. AB InBev 2026年第2四半期・上期決算(2026年7月30日)
  3. AB InBev 2026 Capital Markets Day(2026年9月22~23日、長期方針・財務目標)

分析日 2026-10-23