株譜
AI 銘柄分析 · 生活必需品 · 試作

チャーチ・アンド・ドワイト CHD

猫砂・洗濯・オーラルケアの強いブランドを買い足して伸びる必需品の中堅。ウォルマート依存と買収の失敗が影で、k 7.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると今の値段は割高

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)60.63 ドル144 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)108.9 ドル258 億ドル差 −44.3%
10 年後から見ると 割高 価値 60.63 ドル144 億ドル · 差 −44.3% · 期待の年率 +0.4%
期待の年率リターン(10 年)+0.4%資本コスト比 −7.3 pt
推定の資本コスト7.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.8% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

チャーチ・アンド・ドワイトは、アーム・アンド・ハンマー(重曹を軸にした洗濯洗剤・猫砂・消臭)、オキシクリーン、バティスト(ドライシャンプー)、ウォーターピック(水流フロス)、セラブレス(口臭用マウスウォッシュ)、ヒーロー(ニキビ用パッチ)、タッチランド(ハンドサニタイザー)の 7 つの主力ブランドで売上と利益の約 70% を稼ぐ米国の日用品会社である。2025 年の売上は 62 億ドル、米国が約 82%、ウォルマートだけで約 23% を占める。買収で小さなブランドを仕入れ、広告と配荷で大きくする「常緑(エバーグリーン)」の型が強みで、2026 年は有機的売上が +4〜5% の見通し(第 2 四半期は +5.8%、数量 +4.3%)に上がった。

一方で、利益率はこれから重い。広告費の売上比率は 11% 以上、買収した無形資産の償却、金利の上昇が効き、第 2 四半期の営業利益率(調整後)は 18.8% と 2.2 ポイント下がった。2025 年にフローレス・スピンブラシ・ウォーターピックのシャワーヘッドを止め、ビタミン事業(ビタフュージョン)を売却した結果、2026 年の報告ベースの売上は横ばい圏になる。

バリュー投資の観点では、資本コスト 7.75%(基本 8.0% + quality −0.25%)、長期の名目成長 3.5%(市場の伸び 0.4% + シェア 0 + 価格・ミックス 3.1%)、帳簿の自己資本 ROE 約 19% で、利益ベースの正当化 PER は来年の利益に約 17 倍。買収頼みの伸びなのでその 9 割を使い、10 年目の利益には約 16 倍。4 つの事業を数量 × 価格で積むと、中立の 10 年後は純利益 13 億ドル強、時価総額は約 213 億ドルで、今の約 0.86 倍。確率で重みづけした配当込みの年率は約 1% で資本コストに届かず、本質価値は今の時価総額を約 42% 下回り、「割高」。優良な事業だが、今の値段に安全域は無い。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、「10 年後もこの事業が存在し、今より強いか」は、存在はほぼ確実、強さは条件付きである。猫砂・洗濯・歯の手入れは毎日の必需で、重曹と細かなカテゴリー首位の組み合わせは新技術で置き換わりにくい。堀は、ブランドの寄せ集めと買収の目利きという「人の技」に頼る部分が大きく、コルゲートの歯磨きのような単一の圧倒的な首位とは性格が違う。広がるか狭まるかは、買収したブランド(セラブレス・ヒーロー・タッチランド)が高い成長を保てるかにかかる。

オーナー利益は、2025 年のベース純利益約 8.6 億ドルから、設備投資(売上の約 2%)と運転資本の増加を引いた約 8 億ドル強。株式報酬は約 0.6 億ドルで、費用として扱った。資本配分は、買収の価格が高めで、有形の自己資本がマイナスになるほどのれん・無形資産が積み上がっている点が気がかり。減損が出れば帳簿の自己資本はさらに縮む。

今の PER(ベース利益で約 28 倍、GAAP の 2025 年実績で約 33 倍)は、k 7.75% の式の値(来年の利益に約 17 倍)を大きく上回り、安全域は無い。確率で重みづけした 10 年後の年率は約 1% で資本コスト(7.75%)に届かず、悲観の筋書き(プライベートブランドの侵食とヒーロー・セラブレスの失速)では元本が欠ける。確信度は中程度。良い会社だが、積極的に買い増す水準ではなく、割高と見る。

何で稼ぐ会社か

売上は 3 つの部門に分かれる。消費者向け国内(約 77%)は、家庭用品が約 54%(洗濯洗剤・猫砂・重曹・オキシクリーン・消臭・掃除)、パーソナルケアが約 46%(バティスト・ウォーターピック・セラブレス・ヒーロー・タッチランド・トロージャン・ネア・ジカム・ファースト・レスポンスなど)。消費者向け国際(約 18%)は欧州(国際売上の約 24%)、カナダ(約 23%)、メキシコ(約 8%)、オーストラリア(約 7%)で、バティスト・セラブレス・ヒーローを中心に伸びる。特殊製品(約 5%)は重曹由来の化学品と動物栄養で、景気と素材の影響を受ける低成長の事業。

収益の仕組みは「数量 × 価格・ミックス」。家庭用品は数量がほぼ横ばいで、価格と高価格品への移行で稼ぐ。パーソナルケアは新しいブランドを買い、ドラッグストアとネット販売(ネットは消費者向け売上の 25.5%、第 2 四半期は +22.7%)で広げ、数量も伸ばす。ウォルマートが売上の約 23%、上位 4 社で約 44% を占める(棚と価格の交渉力は小売側にある)。

2025 年は事業の整理の年だった。5 月にフローレス・スピンブラシ・ウォーターピックのシャワーヘッド(年売上約 1.2 億ドル)を年末までに止め、12 月 31 日にビタミン事業を売却した(2026 年上期の報告成長率を約 7.6 ポイント押し下げた)。同時に、7 月に買収したタッチランド(買収額は現金の純額 6.56 億ドルに成功報酬 1.59 億ドル)が上乗せされ、2026 年 6 月にはミス・マウスズ(染み抜き)の買収が済んだ。事業別の営業利益は部門の開示が粗いので、本分析の事業別の利益率は、全社の調整後営業利益率(約 19%)と各ブランドの粗利益から置いた推定である。

優良さと弱いところ

堀は 3 つある。第 1 はブランドと習慣:アーム・アンド・ハンマーは「重曹の会社」として洗濯・猫砂・消臭の 3 つの用途に使え、トロージャン(コンドーム)、ネア(脱毛クリーム)、ウォーターピック(水流フロス)、バティスト(ドライシャンプーの世界首位)、セラブレス(アルコールなしマウスウォッシュ)、ヒーロー(ニキビパッチ)、タッチランド(ハンドサニタイザー)など、細かなカテゴリーの首位を多く持つ。第 2 は買収の型:小さく成長の速いブランドを買い、広告・営業・ネット販売で大きくするやり方を 20 年以上続けている(セラブレス、ヒーロー、ジカム、タッチランド)。第 3 は軽い資本:設備投資は売上の約 2%(年約 1.3 億ドル)で、営業キャッシュフロー約 11.75 億ドルのほぼ全部が自由に使える。

弱みも明確。(1) 顧客の集中:ウォルマートが売上の約 23%、上位 4 社で約 44%。(2) 買収の質:成長ブランドは高く買うため、貸借対照表ののれんと無形資産が約 64 億ドルで自己資本約 40 億ドルを上回る(有形の自己資本はマイナス)。バティストは 2025 年に占有率を約 2.5 ポイント失い、ビタミン事業は 2024 年・2025 年に減損と売却を迎えた。(3) 利益率:営業利益率は 17〜19% で、プロクター・アンド・ギャンブルの 24〜25%、コルゲート・パルモリブの 21% に及ばない。広告比率が 11% 以上へ上がり、短期の利益は削られる。経営は 2025 年 3 月末にリック・ディーカーが CEO を引き継いだ(前任のマット・ファレルは会長に残った)。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

家庭用品とパーソナルケアは大手の寡占で、需要は不況でも落ちにくいが、数量が伸びにくく価格と構成で稼ぐ。2026 年は米国のカテゴリー全体の数量がマイナスで、プロクター・アンド・ギャンブルの有機的売上は +1%、コルゲート・パルモリブは +1〜4% の見通しにとどまる。チャーチ・アンド・ドワイトの +5.8%(数量 +4.3%)は、成長の速い小さなカテゴリーに寄った構成が効いている。

競争相手はカテゴリーごとに違う。猫砂はネスレ(ピュリナのタイディ・キャッツ)、クロロックス(フレッシュ・ステップ)、プライベートブランド。洗濯はプロクター・アンド・ギャンブル(タイド)、ヘンケル、ユニリーバ、プライベートブランド(コストコのカークランドなど)。オーラルケアは、セラブレスに対してケンビュー(リステリン)・コルゲート・プロクター、ウォーターピックに対してフィリップス・プロクター(オーラル B)。ニキビ・スキンケアでは小さなブランドが多く、ヒーローは売上を伸ばした一方、模倣と価格競争が起きやすい。ハンドサニタイザーはコロナ後に落ち着き、タッチランドは見た目と香りで差別化する新しい形だ。

循環のどこにいるか:原料(樹脂・パーム・パルプ)と関税のコストが 2026 年にかけて重く、2026 年第 2 四半期の粗利益率(調整後)は 45.4% と +0.4 ポイント。2025 年 5 月以降、会社は不採算の整理(フローレス・スピンブラシ・シャワーヘッド・ビタミン)を終え、広告費の売上比率を 11% 超へ引き上げて成長を取りに行っている。需要は不況に強く、リーマン期(2008〜09 年)の株価の下げは約 −22%、2022 年の利上げ期は約 −30% だった。

資本政策と M&A

資本配分は、(1) 配当(年約 2.9 億ドル。増配を続ける)、(2) 買収(成長ブランドの買い足し)、(3) 自社株買い、(4) 借入返済の順。2025 年は自社株買い約 9.0 億ドルと配当約 2.9 億ドル、売却と買収のあるなかで株数は約 0.7% 減った。2026 年上期は自社株買いがゼロで、買収の支払い 3.0 億ドルとタッチランドの成功報酬の支払い(買収負債の支払い 1.8 億ドル)に回した。純負債は約 20 億ドル(EBITDA の約 1.5 倍)で、10 億ドル級の買収を年 1 件ほどこなせる余力がある。

買収の実績は、成功(セラブレス、ジカム、ヒーロー)と失敗(ビタミン事業の売却・減損、フローレス・スピンブラシの撤退)が混ざる。タッチランドは売上約 1.15 億ドル(2024 年)に対し買収額が約 8 億ドルと高く、成否はこれからの数年で決まる。TOB の対象になる規模(時価総額約 250 億ドル)ではない。payout_oku は、配当と自社株買いの合計から株式報酬による株の増加分(年約 0.6 億ドル)を引いた正味で、2026 年は約 3.3 億ドル、2027 年以降は純利益の約 8 割から株式報酬分を引いた額で置いた。未成立の大型買収は筋書きに入れていない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

チャーチ・アンド・ドワイトの強みは、成長の速い小さなブランドを買い、大きくする仕組みにある。2026 年第 2 四半期の有機的売上は +5.8%(数量 +4.3%)と、会社の見通し +3% を大きく上回り、国内 +5.1%・国際 +9.1%・特殊製品 +2.8% の全部門が伸びた。セラブレス、ヒーロー、猫砂のデュアル・ディフェンス、ジカムが牽引役で、国際はバティスト・セラブレス・ヒーローが広がる余地を残す(国際は売上の約 18%)。2026 年の有機的売上の見通しは +4〜5% へ上がり、粗利益率は +100〜120 ベーシスポイント(調整後)。

事業の整理は終わった。不採算のフローレス・スピンブラシ・シャワーヘッドとビタミン事業は去り、これからは成長と利益率の高いブランドが売上の中心になる。設備投資が売上の約 2% で済むため、年約 11.75 億ドルの営業キャッシュフローは、配当・買収・自社株買いに回る。ネット販売が消費者向け売上の 25.5% まで来て、棚の争いに左右されにくくなった。数量が年 +1% 台、価格・ミックスが年 +3% 台で、10 年で純利益は今のベースの約 1.5〜1.8 倍、倍率は式の 16〜17 倍に収れんし、時価総額は今の約 1.1 倍にとどまる(楽観でも利益の伸びを倍率の低下が相殺する)。

慎重な見方

売上の約 23% がウォルマート、上位 4 社で約 44% という集中は構造的な弱点で、棚と価格の条件は小売側が握る。家庭用品(売上の約 41%)は数量がほぼ増えず、プライベートブランド(コストコのカークランド、アマゾン)が洗濯と猫砂で占有率を取りにきている。パーソナルケアの成長ブランドは、模倣と価格競争を受けやすい:バティストは 2025 年に占有率を約 2.5 ポイント失い、ウォーターピックは 2026 年第 1 四半期に売上が減った。

利益率は上がっていない。第 2 四半期の営業利益率(調整後)は 18.8% で 2.2 ポイント低下し、広告費は売上の 11% 以上、買収した無形資産の償却は重い。買収のたびに「高く買って成長で取り返す」型が続き、タッチランドは約 8 億ドルで売上約 1.15 億ドル(2024 年)、ビタミン事業は減損と売却に終わった。のれんと無形資産は約 64 億ドルで自己資本約 40 億ドルを上回り、減損のたびに ROE の質が下がる。今の PER は GAAP の実績で約 33 倍、ベース利益でも約 28 倍と、k 7.75% の式の値(来年の利益に約 17 倍)を大きく上回る。k が 1 ポイント上がれば倍率は約 14 倍へ下がる。

どちらに重みを置いたか

強気の核は、成長ブランドの買収と配荷で数量が年 +1% 台伸びる点(2026 年第 2 四半期は +4.3%)。慎重の核は、利益率が上がらない・買収が高い・ウォルマートへの集中・k − g の薄さ。前者は家庭用品の数量を横ばい(年 +0.3%)、パーソナルケアを年 +1.3%、国際を年 +2.3% と、足元より低く置き、価格を物価(3.5%)より低い年 +3.0〜3.5% に抑えて反映した。後者は g を 3.5%、ROE を帳簿の 19% として倍率を式で出した。確率は、中立を最も厚く(10 年 37%)、下側(やや悲観 25%・悲観 11%)を上側(やや楽観 20%・楽観 7%)よりやや厚くした。倍率は利益ベースの正当化 PER(k 7.75%)の 9 割で、10 年中立は 16.1 倍。総合の差は約 −42% で「割高」と出る。 点検済み:2026 年 1〜6 月の自社株買いは 10-Q で実質ゼロ(自己株は 5,716 万株から 5,657 万株へ減り、従業員向けの払い出しのみ)であることを確かめた。還元との重なりは無い。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 82.16 ドル194 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 31.49 ドル75 億ドル)。 今の値に割り戻すと 60.63 ドル144 億ドル、今との差 −44.3%、 期待の年率 +0.4%(資本コスト 7.8%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 7% 113.31 ドル268 億ドル 36.46 ドル86 億ドル +37.6% +3.2% 10.48 ドル25 億ドル
やや楽観 20% 100.34 ドル238 億ドル 34.52 ドル82 億ドル +23.9% +2.2% 26.97 ドル64 億ドル
中立 37% 89.78 ドル213 億ドル 32.83 ドル78 億ドル +12.6% +1.2% 45.36 ドル107 億ドル
やや悲観 25% 65.53 ドル155 億ドル 29.07 ドル69 億ドル −13.1% −1.4% 23.65 ドル56 億ドル
悲観 11% 41.49 ドル98 億ドル 23.87 ドル57 億ドル −40.0% −5.0% 7.19 ドル17 億ドル
加重平均100% 82.16 ドル194 億ドル31.49 ドル75 億ドル +4.4% +0.4% 113.65 ドル269 億ドル

今の株価時価総額 108.86 ドル258 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.8% を下回るほど割高。

楽観 7% 楽観:成長ブランドが広がり、利益率が 21% 台へ 利益 16 億ドル · PER 17.2 倍 · 株価時価総額 113.31 ドル268 億ドル

2035 年 12 月期、売上は 98.0 億ドル(年 +4.7%)、営業利益 21.0 億ドル(営業利益率 21.7%)、純利益 15.6 億ドル(今のベース約 8.6 億ドルの 1.81 倍)。セラブレス・ヒーロー・バティスト・タッチランドが欧州・カナダ・オーストラリア・メキシコ以外にも広がり、国際の数量は年 +3%。パーソナルケアは数量が年 +2%、価格・ミックスは物価並みの 1.45 倍(高価格品への移行)。猫砂とオキシクリーンは数量を年 +0.7% 伸ばす。広告・営業の規模の経済が効き、パーソナルケアの営業利益率は 26.8%、全社で 21% 台へ。買収は年 1 件のペースで成功が多く、減損は小さい。

  • 国内の家庭用品:数量 5.1(販売単位数(億個、推定))× 価格 7.59(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 39 億ドル・営業利益 9 億ドル。数量 +0.7%/年・価格 1.38 倍・利益率 22.5%
  • 国内のパーソナルケア:数量 3.5(販売単位数(億個、推定))× 価格 9.43(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 33 億ドル・営業利益 9 億ドル。数量 +2.0%/年・価格 1.45 倍・利益率 26.8%
  • 消費者向け国際:数量 3.8(販売単位数(億個、推定))× 価格 5.68(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 21 億ドル・営業利益 5 億ドル。数量 +3.0%/年・価格 1.42 倍・利益率 21.5%
  • 特殊製品:数量 54.5(販売量(万トン、推定))× 価格 858(1 トンあたり平均単価(ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量 +0.6%/年・価格 1.43 倍・利益率 10.8%

倍率:ROE 21.4%、k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.2%)、残る割合 普通 1/2、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 14.6%、g 3.7%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 18.4 倍(来年の利益に対して)。ブランドの買い足しが当たる筋書き。ウォルマート依存と買収の失敗の余地を残して上限の 9 割。上限の 9.0 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 17.2 倍。時価総額 = 純利益 16 億ドル × 17.2 倍 = 268 億ドル。

確率:買収と国際展開が全部うまくいく筋書き。ブランドの寄せ集めで首位が多いが、単一の圧倒的な首位は無い。7%。

やや楽観 20% やや楽観:パーソナルケアと国際が伸び、利益率が 20% 台へ 利益 14 億ドル · PER 16.6 倍 · 株価時価総額 100.34 ドル238 億ドル

2035 年 12 月期、売上は 94.0 億ドル(年 +4.3%)、営業利益 20.0 億ドル(営業利益率 20.7%)、純利益 14.3 億ドル(今のベース約 8.6 億ドルの 1.66 倍)。パーソナルケアの数量は年 +1.7%、国際は年 +2.7%、家庭用品は年 +0.5%。価格・ミックスは家庭用品 1.36 倍、パーソナルケア 1.43 倍、国際 1.40 倍。ウォルマートへの依存は変わらないが、ネット販売と国際の比率が上がり、交渉力が少し改善する。買収は年 1 件で、成功と失敗が半々ながら全体の資本効率は保たれる。

  • 国内の家庭用品:数量 5.1(販売単位数(億個、推定))× 価格 7.48(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 38 億ドル・営業利益 8 億ドル。数量 +0.5%/年・価格 1.36 倍・利益率 21.8%
  • 国内のパーソナルケア:数量 3.4(販売単位数(億個、推定))× 価格 9.30(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 32 億ドル・営業利益 8 億ドル。数量 +1.7%/年・価格 1.43 倍・利益率 25.7%
  • 消費者向け国際:数量 3.7(販売単位数(億個、推定))× 価格 5.60(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 21 億ドル・営業利益 4 億ドル。数量 +2.7%/年・価格 1.40 倍・利益率 20.3%
  • 特殊製品:数量 53.6(販売量(万トン、推定))× 価格 852(1 トンあたり平均単価(ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量 +0.4%/年・価格 1.42 倍・利益率 10.3%

倍率:ROE 19.9%、k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.2%)、残る割合 普通 1/2、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 13.8%、g 3.6%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 17.8 倍(来年の利益に対して)。ウォルマート依存と買収の失敗の余地を残して上限の 9 割。上限の 9.0 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 16.6 倍。時価総額 = 純利益 14 億ドル × 16.6 倍 = 238 億ドル。

確率:パーソナルケアと国際が伸び続ける筋書き。足元の勢い(2026 年第 2 四半期 +5.8%)を見て 20%。

中立 37% 中立:猫砂・洗濯の安定と、パーソナルケアの買い足しで年 +4% 弱 利益 13 億ドル · PER 16.1 倍 · 株価時価総額 89.78 ドル213 億ドル

2035 年 12 月期、売上は 91.0 億ドル(年 +3.9%)、営業利益 18.0 億ドル(営業利益率 19.9%)、純利益 13.2 億ドル(今のベース約 8.6 億ドルの 1.53 倍)。家庭用品は数量が年 +0.3%、価格 1.35 倍(物価 1.41 倍より低い。プライベートブランドと小売の値上げ抵抗)。パーソナルケアは数量が年 +1.3%、価格・ミックス 1.41 倍。国際は数量が年 +2.3%、価格 1.38 倍。営業利益率は 2025 年の約 19% から 20% 弱へ、国際とパーソナルケアの比率上昇で小幅に改善する。買収は年 1 件ほど、成功も失敗もあるが、のれんの減損は小さい範囲。自社株買いと配当で純利益の約 8 割を還元する。

  • 国内の家庭用品:数量 5.0(販売単位数(億個、推定))× 価格 7.43(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 37 億ドル・営業利益 8 億ドル。数量 +0.3%/年・価格 1.35 倍・利益率 21.0%
  • 国内のパーソナルケア:数量 3.3(販売単位数(億個、推定))× 価格 9.17(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 30 億ドル・営業利益 8 億ドル。数量 +1.3%/年・価格 1.41 倍・利益率 25.0%
  • 消費者向け国際:数量 3.5(販売単位数(億個、推定))× 価格 5.52(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 20 億ドル・営業利益 4 億ドル。数量 +2.3%/年・価格 1.38 倍・利益率 19.5%
  • 特殊製品:数量 53.1(販売量(万トン、推定))× 価格 846(1 トンあたり平均単価(ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量 +0.3%/年・価格 1.41 倍・利益率 9.8%

倍率:ROE 18.6%、k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.2%)、残る割合 普通 1/2、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 13.2%、g 3.5%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 17.3 倍(来年の利益に対して)。ウォルマート依存と買収の失敗の余地を残して上限の 9 割。上限の 9.0 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 16.1 倍。時価総額 = 純利益 13 億ドル × 16.1 倍 = 212 億ドル。

確率:猫砂・洗濯の安定とパーソナルケアの買い足し。最も厚く 37%。

やや悲観 25% やや悲観:プライベートブランドと小売に押され、数量が伸びない 利益 11 億ドル · PER 14.5 倍 · 株価時価総額 65.53 ドル155 億ドル

2035 年 12 月期、売上は 83.0 億ドル(年 +2.9%)、営業利益 15.0 億ドル(営業利益率 18.1%)、純利益 10.7 億ドル(今のベース約 8.6 億ドルの 1.24 倍)。プライベートブランド(コストコ・アマゾン)が洗濯・猫砂の占有率を 2〜3 ポイント取り、家庭用品の数量が年 −0.2%、価格 1.30 倍。バティスト・ウォーターピックが弱く、パーソナルケアは数量が年 +0.6%、価格 1.36 倍。広告費の比率は高止まりし、買収の効きも弱く営業利益率は 18% へ下がる。のれん・無形資産の減損が数億ドル出て、資本効率の評価が下がる。

  • 国内の家庭用品:数量 4.7(販売単位数(億個、推定))× 価格 7.15(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 34 億ドル・営業利益 7 億ドル。数量 -0.2%/年・価格 1.30 倍・利益率 19.5%
  • 国内のパーソナルケア:数量 3.1(販売単位数(億個、推定))× 価格 8.84(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 27 億ドル・営業利益 6 億ドル。数量 +0.6%/年・価格 1.36 倍・利益率 23.0%
  • 消費者向け国際:数量 3.3(販売単位数(億個、推定))× 価格 5.32(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 18 億ドル・営業利益 3 億ドル。数量 +1.5%/年・価格 1.33 倍・利益率 17.8%
  • 特殊製品:数量 51.7(販売量(万トン、推定))× 価格 816(1 トンあたり平均単価(ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量 +0.0%/年・価格 1.36 倍・利益率 8.8%

倍率:ROE 15.6%、k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.2%)、残る割合 普通 1/2、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 11.7%、g 3.0%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 15.6 倍(来年の利益に対して)。悲観側も純利益と ROE から式で出し、市場の倍率は使わない。上限の 9.0 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 14.5 倍。時価総額 = 純利益 11 億ドル × 14.5 倍 = 155 億ドル。

確率:ウォルマート集中・プライベートブランド・高値買収という弱みが効く筋書き。足元の数量が強いため 25% にとどめた。

悲観 11% 悲観:プライベートブランドとウォルマートに負け、買収が裏目に出る 利益 8 億ドル · PER 12.9 倍 · 株価時価総額 41.49 ドル98 億ドル

2035 年 12 月期、売上は 73.0 億ドル(年 +1.6%)、営業利益 11.0 億ドル(営業利益率 15.2%)、純利益 7.6 億ドル(今のベース約 8.6 億ドルの 0.88 倍)。構造的に負ける筋書き。ウォルマートが棚と価格の条件を厳しくし、カークランド・アマゾンのブランドが洗濯と猫砂で大きく占有率を奪う。ヒーロー・セラブレス・タッチランドは模倣と値下げ競争で失速し、買収額に見合わなくなって約 8 億ドルの減損(自己資本から差し引く)が出る。家庭用品の数量は年 −0.8%、パーソナルケアは年 −0.3%、価格は物価の 8〜9 割。営業利益率は 15% 台に下がるが、重曹・猫砂という必需の核は残り、事業は存続する。

  • 国内の家庭用品:数量 4.5(販売単位数(億個、推定))× 価格 6.71(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 30 億ドル・営業利益 5 億ドル。数量 -0.8%/年・価格 1.22 倍・利益率 17.2%
  • 国内のパーソナルケア:数量 2.8(販売単位数(億個、推定))× 価格 8.32(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 24 億ドル・営業利益 5 億ドル。数量 -0.3%/年・価格 1.28 倍・利益率 19.5%
  • 消費者向け国際:数量 3.0(販売単位数(億個、推定))× 価格 5.00(1 個あたり平均単価(ドル))→ 売上 15 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量 +0.5%/年・価格 1.25 倍・利益率 15.0%
  • 特殊製品:数量 49.4(販売量(万トン、推定))× 価格 768(1 トンあたり平均単価(ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量 -0.5%/年・価格 1.28 倍・利益率 7.0%

倍率:ROE 13.2%、k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.2%)、残る割合 普通 1/2、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 10.5%、g 2.0%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 14.1 倍(来年の利益に対して)。悲観側も純利益と ROE から式で出し、市場の倍率は使わない。上限の 9.0 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 12.9 倍。時価総額 = 純利益 8 億ドル × 12.9 倍 = 98 億ドル。

確率:構造的に負ける筋書き。重曹と猫砂の核が残るため 11%(コルゲート・パルモリブの 11% と同じ)。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

国内の家庭用品

アーム・アンド・ハンマーの洗濯洗剤・猫砂・重曹・消臭、オキシクリーン、ミス・マウスズなど。国内売上の約 54%。

数量販売単位数(億個、推定)価格1 個あたり平均単価(ドル)売上営業利益
今 2025/12 4.7 5.50 26 5
10 年後 中立 5.0 7.43 37 8

取り方:国内売上の約 77%(約 47.7 億ドル)のうち家庭用品の 54% = 約 25.8 億ドルを、洗濯洗剤・猫砂・オキシクリーンなど平均 5.5 ドル前後の商品で約 4.7 億個と置いた推定。事業別の営業利益は開示が粗いため、全社の調整後営業利益率 約 19% と各ブランドの粗利益から利益率 20.5% と置いた推定。

国内のパーソナルケア

バティスト・ウォーターピック・セラブレス・ヒーロー・タッチランド・トロージャン・ネア・ジカムなど。国内売上の約 46%。

数量販売単位数(億個、推定)価格1 個あたり平均単価(ドル)売上営業利益
今 2025/12 3.4 6.50 22 5
10 年後 中立 3.3 9.17 30 8

取り方:国内売上の 46% = 約 21.9 億ドルを、平均 6.5 ドル前後で約 3.4 億個と置いた推定。2025 年の数字には、2025 年末までに撤退・売却した事業(フローレス・スピンブラシ・ウォーターピックのシャワーヘッド・ビタミン、合計約 4.5 億ドル)が含まれ、2026 年の数量は約 14% 下がる(その分は筋書きの数量に織り込んだ)。利益率 24% は調整後の全社営業利益率とブランドの粗利益から置いた推定。

消費者向け国際

欧州・カナダ・メキシコ・オーストラリアなどで売るバティスト・セラブレス・ヒーロー・アーム・アンド・ハンマーなど。売上の約 18%。

数量販売単位数(億個、推定)価格1 個あたり平均単価(ドル)売上営業利益
今 2025/12 2.8 4.00 11 2
10 年後 中立 3.5 5.52 20 4

取り方:売上の約 18% = 約 11.2 億ドルを、平均 4.0 ドル前後で約 2.8 億個と置いた推定。利益率 18.5% は国内より少し低い推定。2026 年上期は報告ベース +5.9%・有機的 +9.1%(第 2 四半期)。

特殊製品

重曹由来の化学品と動物栄養。売上の約 5%。景気と素材の影響を受ける低成長・低利益率の事業。

数量販売量(万トン、推定)価格1 トンあたり平均単価(ドル)売上営業利益
今 2025/12 51.7 600 3 0
10 年後 中立 53.1 846 5 0

取り方:売上の約 5% = 約 3.1 億ドルを、平均 600 ドル前後 × 約 52 万トンと置いた推定(rev_factor 0.0001 は ドル × 万トン = 万ドルから 億ドルへの換算)。利益率 9.5% は国内の消費財より低い推定。2026 年第 2 四半期は有機的 +2.8%。

リスクと懸念

ウォルマート・上位顧客への集中

ウォルマートが売上の約 23%、上位 4 社で約 44%。棚の配置・価格・販促の条件を一方的に変えられると、数量と利益率の両方が傷む。プライベートブランド(ウォルマート自社ブランドなど)を自社の洗濯・猫砂の隣に置かれるリスクが常にある。

買収の高値と減損

タッチランドは売上約 1.15 億ドル(2024 年)に対し、買収額は現金の純額 6.56 億ドル+成功報酬 1.59 億ドル。のれんと無形資産は約 64 億ドルで自己資本約 40 億ドルを上回る(有形の自己資本はマイナス)。ビタミン事業のように減損・売却となる買収が続けば、資本配分の評価が下がる。

利益率が上がらない

2026 年第 2 四半期の営業利益率(調整後)は 18.8% で 2.2 ポイント低下。広告費は売上の 11% 以上(第 3 四半期は約 12%)、買収の償却と関税・原料のコストが重い。数量が伸びても利益が伸びない形が続く可能性がある。

成長ブランドの失速(バティスト・ウォーターピック・ヒーロー)

バティストは 2025 年に占有率を約 2.5 ポイント失い、ウォーターピックは 2026 年第 1 四半期に売上が減った。小さなカテゴリーは模倣と価格競争が早い。セラブレスやヒーローが同じ道をたどると、全体の数量成長 +4% 台が崩れる。

プライベートブランドと価格

2026 年第 2 四半期の価格・ミックスは +1.5% で、物価 3.5% を下回る。コストコ(カークランド)・アマゾンが洗濯・猫砂の占有率を取ると、価格を決める力が削られる。本分析は家庭用品の価格を物価より低く置いた。

倍率の縮み(資本コスト)

式の倍率(約 31 倍)は k − g が 2.7 ポイントと薄く、k が 1 ポイント上がれば約 22 倍へ下がる。今の PER は 2025 年のベース利益で約 28 倍、GAAP の実績で約 33 倍。2022 年の利上げ期に株価は約 30% 下がった。

経営の交代と人材

2025 年 3 月末にリック・ディーカーが CEO を引き継ぎ、CFO もリー・マクチェズニーに交代した。2026 年には最高技術・分析責任者も交代し、全社の離職率(2025 年 24.9%)は前年(14.3%)より上がった。買収の目利きと統合を支える人が入れ替わる時期に当たる。

今後の分かれ目

2026 年下期と 2027 年に、有機的売上 +4% 台が続き数量が +2% 以上を保つ
成長ブランドの勢いが確かだと判断し、10 年でやや楽観・楽観の確率を合わせて 5〜8 ポイント厚くする。
調整後の営業利益率が 2 四半期続けて前年より 1 ポイント以上低い
広告費と償却が数量の伸びで取り返せていない。利益率の置き方を下げ、やや悲観の確率を厚くする。
ウォルマートが条件を変える、またはプライベートブランドが猫砂・洗濯で占有率を 2 ポイント以上取る
家庭用品の数量と価格を下げた悲観側へ確率を寄せる。
タッチランドまたはヒーロー、セラブレスで減損が出る
資本配分への信頼が下がる。のれんの扱いと確率を見直し、ROE の置き方を下げる。
米国の長期金利がさらに上がり、k が 1 ポイント上がる
式の倍率が約 17 倍から約 14 倍へ下がり、割高の度合いが広がる。
自社株買いが再開され、10 億ドル級の買収が 1 年に 1 件を超えない
資本配分は想定どおりと判断し、純利益の還元 8 割の置き方を保つ。

見ておくもの

  • 国内・国際・特殊製品の有機的売上と数量・価格(四半期)
  • 調整後の粗利益率・営業利益率と広告費の比率
  • バティスト・ウォーターピック・ヒーロー・セラブレス・タッチランドの売上と占有率
  • ウォルマートへの売上の比率とプライベートブランドの占有率
  • ネット販売の比率と成長率
  • 自社株買いの再開と買収の件数・金額
  • のれん・無形資産の減損
  • 関税と原料(樹脂・パーム・パルプ)のコスト

倍率と資本コストの決め方

今の PER や株価を見る前に、4 つの事業(国内の家庭用品・国内のパーソナルケア・国際・特殊製品)を、販売単位数 × 平均単価で積み、事業別の利益率から営業利益、金利の上昇(他の費用 0.9 → 1.1 → 1.3 億ドル)と税率 21.5% で純利益を出した。倍率は k 7.75%(基本 8.0% + quality −0.25%)の式 (1 − g/RONIC) ÷ (k − g) × (1 + g) で置き、買収頼みの伸びなので上限の 9 割に置いた(中立の 10 年後で約 16 倍)。業界ノートの倍率にも今の PER にも寄せていない。悲観側も純利益と ROE から式で出し、過去の PER は使っていない。結果が割高に出たのは、今の PER(約 28 倍)が式の値より大きく高いため。

資本コスト 7.8% = 無リスク金利 5% + β 0.64 × 5%。k = 基本 8.0% + quality −0.25% = 7.75%。必需品で景気に左右されにくい。個別のリスク(ウォルマート集中・買収の失敗・プライベートブランド)は k に足さず、筋書きと確率で表した。

同じ業種(生活必需品)の AI 分析

適正 クロロックスCLX 漂白剤・猫砂・ごみ袋・ピュレルの必需品ブランド。ERP 移行の傷・CEO 交代・借入増が重なり利益が谷にあるが、k 8.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると今の値段はやや割安 本質価値との差 +8.2% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 マコーミックMKC 調味料で世界首位の安定事業。米国の数量は弱いが、k 8.25% の利益ベースの正当化 PER(その 8.5 割)で測った値は今の時価総額を上回り、ユニリーバ統合を除いた単体ではやや割安 本質価値との差 +6.8% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 ペプシコPEP 飲料とスナックの二本柱だが、値下げと原料高で北米の利益が痩せている。利益ベースの正当化 PER(その 8.5 割)で測ると、本質価値は今の値段とほぼ同じで適正 本質価値との差 −4.7% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 クローガーKR 米国最大の伝統的な食品スーパー。占有率を毎年失う薄利の成熟事業だが、食料品は落ちにくく、利益ベースの正当化 PER(その 8 割)で見ると今の値段は適正 本質価値との差 −5.7% · 10 年 適正(年 +5.8%) 適正 ターゲットTGT 縮んだ総合量販が立て直しに投資する局面。成功すれば倍率以上に利益が戻り、競合に負ければ構造的に縮む。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は適正 本質価値との差 −6.9% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 ゼネラル・ミルズGIS 数量が縮み利益が 2 期続けて落ちた大手ブランド。価格投資は一巡したが、借金の重さを k に入れて確率を慎重側に厚くすると、本質価値は今の時価総額とほぼ同じで適正 本質価値との差 −9.7% · 10 年 適正(年 +5.6%) やや割高 タイソン・フーズTSN 牛肉の赤字を鶏肉と加工食品が支える食肉大手。k 9.75% の正当化 PER(弱い堀で下限の 1 ÷ k に近い)で測ると、中立の価値は今を上回るが、期待の年率は k を下回り、適正 本質価値との差 −10.1% · 10 年 やや割高(年 +6.6%) やや割高 キンバリークラークKMB ハギーズ・クリネックスの北米首位と、IFP 売却後の身軽な形。北米の価格投資と中国の失速はあるが、k 8.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 15 倍)は今の PER 17 倍と近く、値段は適正 本質価値との差 −13.2% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ホーメル・フーズHRL 豚肉の原価高と撤退で利益が落ちた、配当 127 年の加工肉・外食の会社。借金は軽いが、利益ベースの正当化 PER(その 8 割)で測ると今の時価総額をやや下回り、適正 本質価値との差 −13.7% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 モルソン・クアーズ・ビバレッジTAP 米国ビールの縮小とシェア低下で利益が減る最中。それでも伸びのない会社の式(PER = 1 ÷ k = 10.5 倍)で測ると中立の 10 年後は今とほぼ同じで、確率を重ねるとやや割高 本質価値との差 −14.6% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 ダラー・ツリーDLTR 裁量品が約半分の均一価格店が、多価格化と客層の広がりで利益率 9% 前後に乗せた局面。利益ベースの正当化 PER で測るとやや割高で、関税還付の一過性と客数の弱さから確率も慎重側に厚く置いた 本質価値との差 −18.0% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 ブンゲ・グローバルBG 世界最大級の油糧種子の圧搾・穀物商社。2026 年は圧搾利幅が山で、ならした利益に弱い堀の正当化 PER(下限の 1 ÷ k = 10.0 倍)を当てると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.9% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 アルトリア・グループMO 数量が毎年 5% 減る紙巻きを値上げで支える高配当の縮む事業。名目の利益は横ばいで、伸びのない会社の正当化 PER(1 ÷ k)で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 コンステレーション・ブランズSTZ モデロ・コロナの輸入ビール一本足。数量が縮む産業で純負債も重いが、伸びのない会社の正当化 PER(1 ÷ k)で測ると、中立の 10 年後は今の 0.94 倍で、還元を足しても資本コストに届かず、やや割高 本質価値との差 −19.0% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 クラフト・ハインツKHC ブランドは強いが数量が毎年縮む会社。k 9.0% の稼ぐ力(純利益 ÷ k)で測ると中立の価値は今の時価総額とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高 本質価値との差 −19.2% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 ダラー・ゼネラルDG 農村の小型店の密度で食品の来店頻度を握る会社が、盛り損の削減と改装で利益率を戻す局面。今の値段はやや割高で、利益率の戻りが続くかが価値を分ける 本質価値との差 −20.3% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 モンデリーズ・インターナショナルMDLZ 世界首位のビスケットと世界 2 位のチョコを持ち、カカオ高で利益が削られた谷にある。k 8.0% の利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は中立の価値とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高 本質価値との差 −21.6% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ハーシーHSY チョコレート首位のブランドが、カカオ高の谷を価格改定で抜けた直後。k 7.5% の利益ベースの正当化 PER で測ると、値段はやや割高 本質価値との差 −22.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 コルゲート・パルモリブCL 歯磨きで世界首位とペット用療法食を持つ超安定企業。北米の数量減は重く、k 7.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 20 倍)で見ると今の PER 25 倍はやや高く、利益の質は高いがやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 コカ・コーラKO 世界最強のブランド原液事業。強い堀の利益ベースの正当化 PER で測っても、k 7.5% では中立の 10 年後が今の約 1.1 倍にとどまり、今の値段はやや割高 本質価値との差 −25.8% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) やや割高 プロクター・アンド・ギャンブルPG 世界最強の日用品ブランド群だが、PER 24 倍は k 7.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 19 倍)を上回る。数量の弱さを長期の成長に入れると、値段はやや割高 本質価値との差 −26.2% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) やや割高 キューリグ・ドクターペッパーKDP JDE ピーツの買収で純負債が時価総額の 6 割になった飲料・コーヒー複合。強い飲料と縮むポッドの綱引きで、借金の重さを k に入れると 10 年の中立は今の約 0.93 倍にとどまり、今の値段はやや割高 本質価値との差 −26.2% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) 割高 JM スマッカーSJM コーヒーの値付けと借金返済で利益の底が見えたが、ブランドの堀は広がらず、k 8.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると中立の価値は今とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高 本質価値との差 −30.6% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 シスコSYY 米国最大の外食向け食品卸。薄利の物流業で価格を決める力は弱いが、規模の経済と AI 効率化で利益は着実に伸びる。利益ベースの正当化 PER で見ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −30.7% · 10 年 割高(年 +3.7%) 割高 ケンビューKVUE タイレノール・リステリン・ニュートロジーナを持つが、数量は縮み、訴訟が再燃。買収条件に連動する株価に安全域は見えず、単体の本質価値はやや下 本質価値との差 −32.1% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 フィリップ モリス インターナショナルPM 紙巻きの減りを煙の出ない製品で埋める成長株。強い堀の利益ベースの正当化 PER でも、資本コスト 7.5% に対して今の値段は割高 本質価値との差 −33.8% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 ブラウン・フォーマンBF-B ジャックダニエルを軸にした酒類の老舗。米国の飲酒減・関税・カナダの棚外しが重いが、財務は軽く、利益ベースの正当化 PER(下限の 1 ÷ k)で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −35.8% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドADM 価格を決める力のない農産物加工の循環株。バイオ燃料の追い風で 2026 年は利益の山。ならした利益に k 9.5% の稼ぐ力(弱い堀の下限 1 ÷ k = 10.5 倍)を当てると、値段は割高 本質価値との差 −36.0% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 ウォルマートWMT 食品の規模・通販・広告で堀は広がる。だが今の PER 43 倍は、強い堀の利益ベースの正当化 PER(約 22 倍)の 2 倍近くで、割高 本質価値との差 −38.0% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 モンスタービバレッジMNST エナジー専業の高採算ブランド。利益ベースの正当化 PER で測っても、中立の 10 年後は今の時価総額の約 0.87 倍にとどまり、今の値段は割高 本質価値との差 −48.0% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 エスティ ローダーEL 高級美容の名門が再建の途中。利益率は戻るが、利益ベースの正当化 PER(k 9.25%・ROE 25% 台で来年の利益に約 14 倍)では今の約 380 億ドルは回復を先取りしており、割高 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 コストコ・ホールセールCOST 会費が利益の半分を生む堀は本物だが、PER 47.6 倍は成熟後の約 2 倍。10 年の年率は資本コスト 7.5% に届かず割高 本質価値との差 −52.4% · 10 年 割高(年 −0.9%) 割高 ケーシーズ・ゼネラル・ストアーズCASY 米国 3 位のコンビニ。小さな町の寡占と調理品で伸びる良質な事業だが、燃料粗利が高止まりの今、GAAP の約 36 倍は利益ベースの正当化 PER(約 15 倍)の倍以上で割高 本質価値との差 −62.1% · 10 年 割高(年 −3.1%)

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読んだ資料

  1. Church & Dwight Q2 2026 決算(8-K 別紙)
  2. Church & Dwight Form 10-K FY2025
  3. Church & Dwight Q1 2026 決算
  4. Church & Dwight Q2 2026 決算説明(MarketBeat 要約)
  5. Church & Dwight Q4 2025 決算説明(MarketBeat 要約)
  6. Church & Dwight、タッチランドの買収(Nasdaq)
  7. CEO の交代(Church & Dwight 発表)
  8. Church & Dwight 時価総額(Open Capital)

分析日 2026-10-16