株譜
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アルトリア・グループ MO

数量が毎年 5% 減る紙巻きを値上げで支える高配当の縮む事業。名目の利益は横ばいで、伸びのない会社の正当化 PER(1 ÷ k)で測ると今の値段はやや割高

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)61.68 ドル1,038 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)76.1 ドル1,280 億ドル差 −18.9%
10 年後から見ると やや割高 価値 61.68 ドル1,038 億ドル · 差 −18.9% · 期待の年率 +3.5%
期待の年率リターン(10 年)+3.5%資本コスト比 −4.0 pt
推定の資本コスト7.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

アルトリア・グループは、米国のたばこ最大手で、マールボロ(米国)を中核とする紙巻き・葉巻と、嚙みたばこ・ニコチンパウチ(on!)を売る。2025 年は売上 201 億ドル、紙巻き・葉巻の調整後営業利益は約 111 億ドル(率 65% 前後)、オーラルは約 17 億ドル、調整後の純利益は約 92 億ドル(報告の純利益 69 億ドルは減損など一時費用を含む)である。配当は 70 億ドルで、純利益の約 8 割を配る。2026 年は調整後 1 株利益を +3.5〜5.5% と見込み、4〜6 月の米国の紙巻きは在庫調整後 -4.5%、価格の実現 +4.5% だった。

事業の構図は単純で、数量は年 -5% 前後で縮み、価格を年 +5% 前後上げて売上と利益を名目で保っている。物価(3.5%)に比べると売上は実質で毎年 3〜4% 目減りする。成長の期待は、on! PLUS(占有率 8.6%)と、ABI の持ち分、NJOY・Ploom の再参入にあるが、いずれも利益の 1 割に満たない。10 年後も事業は存在するが、メンソール・ニコチン上限などの規制と訴訟が数量の減りを速める筋書きが付きまとう。

バリュー投資の観点では、確実に現金を生む代わりに、買った値段で配当を受け取り続けて物価に負けない、という性格の株である。中立の 10 年後は純利益 90 億ドル(今の調整後とほぼ同じ)、PER 12.7 倍(名目で横ばいの g 0%・k 7.5% で正当化 PER 1 ÷ k の 9.5 割)で時価総額は約 1,140 億ドルと今の約 0.9 倍、配当と自社株買いの累計は約 820 億ドル(今の時価総額の 65%)。配当を足した年率は 4.5% 前後で、資本コスト 7.5% に届かない。確率で重みづけした価値は今の時価総額を約 18% 下回り、今の値段はやや割高とみる。

バリュー投資の観点から

バリュー投資家なら、まず 10 年後もあるかを問う。答えは、ある。ただし喫煙者は毎年減り、規制と訴訟が最後の関門である。紙巻きは「いつか終わる」産業で、その終わりの速さが読めない。確信度は中程度で、10 年後の姿の幅が広い。

次にオーナー利益を見る。調整後の純利益は約 92 億ドルで、設備投資は軽く株式報酬も小さいので、ほぼ全額が株主のものになる。今の時価総額 1,264 億ドルに対する利回りは約 7.3%(調整後 PER 約 14 倍)、配当利回りは約 5.5%。国債 5% を上回るので、数字の上では魅力がある。ただし、この利回りは「縮む利益の取り分」で、物価 3.5% に負け続ける。10 年配当をもらい続けても、実質の購買力は 3〜4 割目減りするので、配当利回りは元本の減りを埋める分と考える。

安全域の議論では、中立の 10 年後(純利益 90 億ドル・PER 12.7 倍で時価総額 約 1,140 億ドル)に、配当と自社株買いの累計 約 820 億ドルを足すと、今の時価総額の約 1.55 倍、年率は 4.5% 前後で、資本コスト 7.5% に届かない。つまり、今の値段はやや割高で、安全域はない。経営は、配当の規律は評価できるが、資本配分(ジュール出資の約 130 億ドルの損失、NJOY の減損)には疑問が残る。わからない部分は、規制の最終形(メンソール・ニコチン上限)と、on! PLUS が ZYN に追いつくかである。

何で稼ぐ会社か

稼ぎの中心は米国の紙巻きたばこ・葉巻で、売上の約 86%(約 173 億ドル)、調整後営業利益の約 87%(約 111 億ドル)を占める。マールボロは米国のプレミアム帯の占有率が 59.6%(2026 年 4〜6 月)と圧倒的で、ほかにパーラメント・バージニア スリム、葉巻のブラック&マイルドを持つ。販売は卸経由で小売に流れ、売上は卸への出荷で立つため、卸の在庫の増減が四半期の数量をぶらす(報告 -3.2% と在庫調整後 -4.5% の差)。紙巻きの出荷は 2025 年に約 690 億本(推定)、1 本あたりの売上は約 0.25 ドルで、毎年の値上げ(価格の実現 +4.5%、マールボロの小売価格は約 +7%)が営業利益率 65% 前後を支える。

オーラルは売上の約 13%(約 27 億ドル)で、コペンハーゲン・スコールなどの嚙みたばこ(縮む)と、ニコチンパウチ on!(伸びる)からなる。on! は 2025 年に出荷 1.78 億缶(+10.9%)、2026 年 4〜6 月は 4,990 万缶(-4.2%、年初来 +5.1%)で、拡大版の on! PLUS を約 12 万店に置き、小売占有率は 8.6% まで上がった。ただしこの市場はフィリップ モリスの ZYN が先行し、on! PLUS の試用費用でオーラルの営業利益は 2026 年 4〜6 月に -8%(4.35 億ドル)と一時的に落ちた。

ほかに、ABI(アンハイザー・ブッシュ・インベブ)への出資(持ち分約 8%、持ち分利益は 4〜6 月に 1.58 億ドル、+21.5%)と、e-ベイプ(NJOY ACE の再参入を準備、時期は未定)、加熱式(JT 系の Ploom とマールボロのスティック)がある。利益は「数量 × 価格 × 利益率」で決まる。数量は規制・値頃帯・違法ベイプで減り、価格は値上げで物価を上回り、利益率は費用の管理と値頃帯の混合で決まる。

優良さと弱いところ

堀は 3 つある。第 1 は価格を決める力で、ニコチンの依存と習慣のため、毎年 4〜5% 値上げしても数量が戻らない。紙巻き・葉巻の営業利益率は調整後で約 65% と、生活必需品で屈指の高さである。第 2 はマールボロのブランドで、プレミアム帯の占有率 59.6% は、レイノルズ(BAT)のキャメルやニューポートを大きく引き離している。第 3 は流通と規制対応で、卸・小売の約 20 万店への配送と、FDA・州の規制・訴訟への対応は、新規参入が複製しにくい。

資本効率は、自己資本がマイナス(-35 億ドル)のため ROE は測れない。設備投資は軽く、株式報酬も小さいので、オーナー利益は調整後の純利益 92 億ドルにほぼ等しい。純負債は 212 億ドルで、純負債/EBITDA は 1.9 倍(目標 約 2 倍)と重くない。配当を払ったあとの余剰現金は年 約 10 億ドルある。

弱点は 4 つ。(1)数量が毎年 5% 減る産業で、マールボロの全体の小売占有率は前年比 -1.5 ポイントと、値頃帯のベーシックに押されている。(2)オーラルは ZYN に占有率で遅れ、on! PLUS の拡大費用で利益が落ちている。(3)規制(メンソール・ニコチン上限・風味)と訴訟の和解金(MSA で年 約 40 億ドル、推定)が構造的に重い。(4)過去の大型の資本配分(ジュール出資の約 130 億ドルの損失、NJOY の買収と減損)は、価値を壊した前例である。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

米国の紙巻き市場は縮む産業である。業界の数量は 2025 年に報告で約 -10%、2026 年 4〜6 月は約 -5% と、減りは 4 四半期連続で緩んだ(違法な使い捨てベイプへの流出が減ったため、とアルトリアは説明する)。連邦の違法品の押収は 4〜6 月に 2.5 億ドルを超え、成人ベイパーは約 2,000 万人で横ばい。ただし、数量の減りは構造的で、健康意識・物品税・値上がり・パウチへの移行が続く。業界の売上は、価格が数量の減りを打ち消して名目で横ばいに近い。

競争は 3 つの軸で動く。第 1 はレイノルズ(BAT)・ITG ブランズ・アルトリアの 3 社の寡占の中の占有率で、プレミアム帯ではマールボロが守っている。第 2 は値頃帯(ディスカウント)で、2026 年 4〜6 月にこの帯が +2.6 ポイント、ベーシックが +2.3 ポイントと伸びた。景気が悪くなるほど加速する。アルトリアはマールボロ カウボーイ カット(値頃のプレミアム)で守りに入った。第 3 はオーラルで、ニコチンパウチは口腔製品の約 6 割まで育ち、ZYN(フィリップ モリス)がパウチの先頭、on!(アルトリア)は占有率 8.6% で追う。FDA は 2025 年 12 月に on! PLUS の 6 品種(6mg・9mg)を許可したが、12mg の許可は確認できていない。

規制は FDA が握る。2025 年にニコチン上限の規則案が出て、メンソール禁止案は撤回されたが、いずれも終わった話ではない。景気の面では、たばこは需要が落ちにくいが、リーマン期にアルトリア株は山から谷で -32% 下がり、値頃帯への移行が加速する。

資本政策と M&A

還元は配当が中心で、2025 年は配当 約 70 億ドル、自社株買い 約 10 億ドル(2024 年は 34 億ドルで、ABI の株の売却益を使った)。2026 年上半期は配当 約 36 億ドル、自社株買い 3.35 億ドル(530 万株)で、残りの枠 6.65 億ドルは 2026 年末までである。配当は毎年増やしてきたが、利益が名目で横ばいなら増配は年 +1〜2% にとどまる。株数は毎年 1.5〜3% 減ってきた(2024 年 -3.3%、2025 年 -2.0%)が、今後は自社株買いが 10 億ドル規模に縮み、減りも 0.5〜1% に落ちる。

純負債は 212 億ドルで、2026〜2027 年に満期が来る借金は借り換えで 5.75% 前後になり、利払いは 10 年で約 4 億ドル増える(税前、brief.py の推定)。ABI の持ち分(約 8%、2024 年 3 月の売却後)は、市場価値に比べて帳簿価額が低い含み益があるが、額は確かめていないので足していない。M&A は過去に失敗が多く(ジュール出資、NJOY)、今後は小粒の補完にとどまる見込み。大型買収・TOB の可能性は小さい。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

紙巻きの業界の減りは 2025 年の約 -10% から 2026 年 4〜6 月に約 -5% へと、4 四半期連続で緩んだ。違法ベイプの押収(4〜6 月に 2.5 億ドル超)が効き、成人ベイパーが約 2,000 万人で頭打ちになったことで、紙巻きから違法品への流出が止まりつつある。減りが -3% 台まで緩めば、年 +5% の値上げで利益は名目で年 +2〜3% 伸びる。紙巻き・葉巻の調整後営業利益は 4〜6 月に +2.4%、上半期 +4.2%、調整後 1 株利益は上半期 +4.9% と、会社の 2026 年の見通し(+3.5〜5.5%)を満たしている。

マールボロのプレミアム帯の占有率は 59.6% で横ばい、カウボーイ カットで値頃帯への流出を抑える手も打った。オーラルは on! PLUS が約 12 万店に入り、占有率は 8.6% へ 0.8 ポイント上がり、12mg と新しい味が控える。ABI の持ち分利益は +21.5% と伸び、NJOY ACE・Ploom の再参入も加わる。純負債/EBITDA 1.9 倍、配当後の余剰現金は年約 10 億ドルと財務は堅く、配当利回り 5.5% は国債に近い。調整後 PER 約 14 倍は、過去の中央 14 倍と同じで割安ではないが、割高でもない。

慎重な見方

数量は構造的に減る。業界は 2025 年に約 -10%、2026 年も約 -5% で、マールボロの全体の小売占有率は前年比 -1.5 ポイント、ディスカウント帯は +2.6 ポイントと、値頃帯への移行が進んでいる。値上げを続けるほど値頃帯に流れる速さが増し、景気後退でさらに加速する。価格の実現 +4.5% でも、数量の減りを埋め切れない年が出てくる。物価が 3.5% の世界では、売上が名目で横ばいなら、実質で毎年 3〜4% 縮むことになる。

オーラルは ZYN が占有率を握り、on! の缶数は 2026 年 4〜6 月に -4.2%、営業利益は -8% と、拡大費用が先に出ている。規制は終わっていない。FDA は 2025 年にニコチン上限の規則案を出し、メンソール禁止案も撤回されただけで、再燃しうる。訴訟の和解金(MSA で年約 40 億ドル、推定)も続く。過去の資本配分(ジュールの約 130 億ドルの損失、NJOY の減損)は価値を壊した。自己資本はマイナスで、配当は純利益の約 8 割を占め、利益が 2 割減れば配当は据え置けても増配は止まる。10 年後の純利益が今と同じ、倍率が 12 倍なら、時価総額は今の 0.85 倍で、配当を足しても資本コスト 7.5% に届かない。

どちらに重みを置いたか

事業の足元(減りの緩み、利益の伸び、オーラルの占有率の上昇)は強気の見方が強いが、構造的な縮みと規制は慎重な見方が強い。数量の減りが -5% で止まらない限り、名目の利益は横ばいが上限で、実質では目減りする。楽観・やや楽観の合計を 23% と置き、悲観・やや悲観を 39% と厚くした。縮む産業では、構造的に負ける筋書きが事業の質の高さでも消えないため、10 年の悲観を 13% とした。倍率は利益ベースの正当化 PER(g 0% なので 1 ÷ k = 13.3 倍)の 9.5 割に置き、縮みは長期の g(中立 0%・悲観 −4%)に入れた。結論は「安定した配当は得られるが、資本コストには届かず、値段はやや割高」。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 61.52 ドル1,035 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 45.70 ドル769 億ドル)。 今の値に割り戻すと 61.68 ドル1,038 億ドル、今との差 −18.9%、 期待の年率 +3.5%(資本コスト 7.5%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 5% 121.53 ドル2,045 億ドル 60.90 ドル1,025 億ドル +139.8% +9.1% 9.12 ドル154 億ドル
やや楽観 18% 82.97 ドル1,396 億ドル 54.01 ドル909 億ドル +80.1% +6.1% 24.66 ドル415 億ドル
中立 38% 67.75 ドル1,140 億ドル 48.66 ドル819 億ドル +53.0% +4.3% 44.24 ドル745 億ドル
やや悲観 26% 44.49 ドル749 億ドル 40.64 ドル684 億ドル +11.9% +1.1% 22.13 ドル373 億ドル
悲観 13% 24.56 ドル413 億ドル 29.83 ドル502 億ドル −28.5% −3.3% 7.07 ドル119 億ドル
加重平均100% 61.52 ドル1,035 億ドル45.70 ドル769 億ドル +41.0% +3.5% 107.22 ドル1,805 億ドル

今の株価時価総額 76.07 ドル1,280 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。

楽観 5% 楽観:減りが年 -3.5% で止まり、パウチが売上の 3 分の 1 を占める 利益 128 億ドル · PER 16.0 倍 · 株価時価総額 121.53 ドル2,045 億ドル

10 年後(2035 年 12 月期)、アルトリアの紙巻きの出荷は 0.70 倍(年 -3.5%、483 億本)、1 本の売上は 1.63 倍(年 +5.0%、物価 1.41 倍を上回る値上げ)、売上は約 197 億ドル、営業利益は率 64.5% で約 127 億ドル。オーラルは缶数 2.0 倍(FDA の許可が 12mg ほかに広がり、on! PLUS が占有率を 18% 前後へ)、1 缶の売上 1.34 倍、売上約 73 億ドル、営業利益は率 64% で約 46 億ドル。ABI の持ち分と e-ベイプ・加熱式の再参入で調整は +6 億ドル。営業利益は 179 億ドル、純利益は約 128 億ドル(調整後の今の 1.4 倍、年 +3.4%)。紙巻きはまだ最大の稼ぎ頭だが、売上の 27% がパウチに移る。PER は 16 倍(g 2% の式、k 7.5% で上限の 9 割)。

  • 米国の紙巻き・葉巻(マールボロ・ブラック&マイルドほか):数量 48.3(紙巻きの出荷本数(十億本))× 価格 4.08(1 本あたりの売上(ドル。物品税を除く))→ 売上 197 億ドル・営業利益 127 億ドル。数量 0.70 倍・価格 1.63 倍
  • オーラル(嚙みたばこ・ニコチンパウチ on!):数量 12.0(販売缶数(億缶、嚙みたばこと on! の合計))× 価格 6.05(1 缶あたりの売上(ドル))→ 売上 73 億ドル・営業利益 46 億ドル。缶数 2.0 倍

倍率:ROE 67.0%、k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)、残る割合 強い堀 2/3、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 47.2%、g 2.0%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 17.4 倍(来年の利益に対して)。規制に守られた寡占と値上げの力が 10 年続き、業界の減りが年 -3.5% で止まる前提なので、強い堀の会社として上の方に置いたが、数量は縮み続けるので 9 割まで。上限の 9.0 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 16.0 倍。時価総額 = 純利益 128 億ドル × 16.0 倍 = 2045 億ドル。

確率:米国の紙巻きの業界が年 -3% 台まで緩み、価格を毎年 +5% 上げ続けても値頃帯に流れず、on! PLUS が 10 年で占有率を 10% から 20% 近くまで上げる、という強気の前提が 10 年続く必要がある。

やや楽観 18% やや楽観:紙巻きの利益を守り、パウチが第 2 の柱になる 利益 108 億ドル · PER 12.9 倍 · 株価時価総額 82.97 ドル1,396 億ドル

10 年後、紙巻きの出荷は 0.63 倍(年 -4.5%)、1 本の売上は 1.63 倍、売上は約 178 億ドル、営業利益は率 63.5% で約 113 億ドル。オーラルは缶数 1.7 倍、1 缶の売上 1.32 倍、売上約 60 億ドル、営業利益は率 63% で約 38 億ドル。調整は +3 億ドル。営業利益は 154 億ドル、純利益は約 108 億ドル(調整後の今の 1.2 倍、年 +1.6%)。規制は進むがメンソールの全面禁止には至らず、on! PLUS は占有率 15% 前後に届く。PER は 13 倍(g 1% の式、上限の 8.5 割)。

  • 米国の紙巻き・葉巻(マールボロ・ブラック&マイルドほか):数量 43.5(紙巻きの出荷本数(十億本))× 価格 4.08(1 本あたりの売上(ドル。物品税を除く))→ 売上 178 億ドル・営業利益 113 億ドル。数量 0.63 倍・価格 1.63 倍
  • オーラル(嚙みたばこ・ニコチンパウチ on!):数量 10.2(販売缶数(億缶、嚙みたばこと on! の合計))× 価格 5.93(1 缶あたりの売上(ドル))→ 売上 60 億ドル・営業利益 38 億ドル。缶数 1.7 倍

倍率:ROE 67.0%、k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)、残る割合 強い堀 2/3、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 47.2%、g 1.0%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 15.1 倍(来年の利益に対して)。値上げで利益を守るが、数量は年 -4.5% で縮むので、利益の質は中立よりやや上の程度。上限の 8.5 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 12.9 倍。時価総額 = 純利益 108 億ドル × 12.9 倍 = 1396 億ドル。

確率:紙巻きは 2023〜25 年に値上げと費用の管理で営業利益率を高く保ってきた実績がある(調整後で 65% 前後)。値上げの力が 10 年続けば、数量の減りを埋められる。パウチが育つ筋書きも成り立つが、ZYN の先行が大きい。

中立 38% 中立:数量 0.59 倍を値上げ 1.63 倍で埋め、利益は名目で横ばい 利益 90 億ドル · PER 12.7 倍 · 株価時価総額 67.75 ドル1,140 億ドル

10 年後、米国の紙巻き業界は 0.60 倍(年 -5%)、アルトリアは 0.585 倍(出荷 404 億本)。1 本の売上は 1.63 倍(年 +5.0%、物価 1.41 倍を上回る)、売上は約 165 億ドル(今の 0.95 倍)、営業利益は率 62% で約 102 億ドル。オーラルは缶数 1.34 倍(on! が年 +8% 伸び、嚙みたばこが年 -5% 減る)、1 缶の売上 1.28 倍(パウチの値頃化で物価に届かない)、売上約 46 億ドル、営業利益は率 60% で約 28 億ドル。調整は +1 億ドル。営業利益は 131 億ドル、利払いは借り換えで 4 億ドル(税前)増え、純利益は約 90 億ドル(調整後の今とほぼ同じ)。この 10 年は、紙巻きの縮みをオーラルの成長と値上げが打ち消す名目の横ばいで、実質では 3 割目減りする。配当と自社株買いは累計で約 820 億ドル。レイノルズ(BAT)・ITG ブランズ・ディスカウントの 3 つの競争は続くが、プレミアム帯は守られる。PER は 12.7 倍(名目で横ばいの g 0%・k 7.5% で 1 ÷ k の 9.5 割)。

  • 米国の紙巻き・葉巻(マールボロ・ブラック&マイルドほか):数量 40.4(紙巻きの出荷本数(十億本))× 価格 4.08(1 本あたりの売上(ドル。物品税を除く))→ 売上 165 億ドル・営業利益 102 億ドル。数量 0.585 倍・価格 1.63 倍
  • オーラル(嚙みたばこ・ニコチンパウチ on!):数量 8.0(販売缶数(億缶、嚙みたばこと on! の合計))× 価格 5.76(1 缶あたりの売上(ドル))→ 売上 46 億ドル・営業利益 28 億ドル。缶数 1.34 倍・価格 1.28 倍

倍率:ROE 67.0%、k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)、残る割合 強い堀 2/3、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 47.2%、g 0.0%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 13.3 倍(来年の利益に対して)。名目で横ばいの利益は、伸びのない会社の 1 ÷ k がそのまま式の値になる。値決め力は強いが縮む産業なので 9.5 割とした。上限の 9.5 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 12.7 倍。時価総額 = 純利益 90 億ドル × 12.7 倍 = 1140 億ドル。

確率:業界ノートの中立(紙巻き 10 年で数量 0.6 倍・単価 1.7 倍・売上約 1.0 倍)に、アルトリア固有のディスカウント帯への流出(占有率 -2.5%)と、オーラルの嚙みたばこの減りを足した。マールボロの価格を決める力が衰えず、規制は穏やかに進む筋書き。

やや悲観 26% やや悲観:メンソール・ニコチン上限などの規制で、紙巻きの減りが年 -7% 利益 60 億ドル · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 44.49 ドル749 億ドル

10 年後、紙巻きの出荷は 0.484 倍(年 -7.0%、334 億本)、1 本の売上は 1.55 倍(年 +4.5%。値上げしても値頃帯と違法品に数量が流れる)、売上は約 130 億ドル、営業利益は率 59% で約 77 億ドル。オーラルは缶数 1.0 倍(on! PLUS の伸びを嚙みたばこの減りが打ち消す)、1 缶の売上 1.20 倍、売上約 32 億ドル、営業利益は率 56% で約 18 億ドル。調整は -2 億ドル。営業利益は 93 億ドル、純利益は約 60 億ドル(調整後の今の 65%)。配当は据え置き、自社株買いは止まり、借金の返済に回る。PER は 12.5 倍(g −1.5% の式は 1 ÷ k を下回るので、下限の 1 ÷ k の 9.5 割)。

  • 米国の紙巻き・葉巻(マールボロ・ブラック&マイルドほか):数量 33.4(紙巻きの出荷本数(十億本))× 価格 3.89(1 本あたりの売上(ドル。物品税を除く))→ 売上 130 億ドル・営業利益 77 億ドル。数量 0.484 倍・価格 1.55 倍
  • オーラル(嚙みたばこ・ニコチンパウチ on!):数量 6.0(販売缶数(億缶、嚙みたばこと on! の合計))× 価格 5.40(1 缶あたりの売上(ドル))→ 売上 32 億ドル・営業利益 18 億ドル。缶数 1.0 倍

倍率:ROE 60.0%、k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)、残る割合 強い堀 2/3、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 42.5%、g -1.5%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 13.3 倍(来年の利益に対して)。数量が年 -7% で縮み利益が毎年減る筋書きは、縮みを g(-1.5%)に入れてある。利益の質は中立と同じ 9.5 割とし、式の値が 1 ÷ k を下回るので、ROE が k を超える会社の下限 1 ÷ k に 9.5 割を掛けた。上限の 9.5 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 12.5 倍。時価総額 = 純利益 60 億ドル × 12.5 倍 = 749 億ドル。

確率:FDA は 2025 年にニコチン上限の規則案を示し、メンソール禁止案は撤回したが、いずれも終わった話ではない。訴訟(和解金)や物品税の引き上げも重なると、数量の減りが年 -7% へ速まる筋書きは、10 年では十分ありうる。

悲観 13% 悲観:メンソール禁止とニコチン上限で、紙巻きの数量が 10 年で 6 割減る 利益 34 億ドル · PER 12.2 倍 · 株価時価総額 24.56 ドル413 億ドル

10 年後、メンソール禁止・ニコチンの上限・訴訟の和解金が重なり、アルトリアの紙巻きの出荷は 0.40 倍(年 -8.7%、276 億本)、1 本の売上は 1.41 倍(年 +3.5%、物価並み。価格を決める力が弱まる)、売上は約 97 億ドル、営業利益は率 55% で約 53 億ドル。オーラルは缶数 0.8 倍、1 缶の売上 1.10 倍、売上約 24 億ドル、営業利益は率 50% で約 12 億ドル。ABI の持ち分も景気で落ち、調整は -5 億ドル。営業利益は 61 億ドル、純利益は約 34 億ドル(調整後の今の 4 割)。配当は大きく削られ、10 年の配当と自社株買いの累計は約 505 億ドルにとどまる(中立の約 820 億ドルの 6 割。利益の 8 割を払い、残りは借金の返済に回す)。自己資本はマイナスのままで、減損も出る。PER は 12.2 倍(g −4% の式は 1 ÷ k を下回るので、下限の 1 ÷ k の 9.5 割)。

  • 米国の紙巻き・葉巻(マールボロ・ブラック&マイルドほか):数量 27.6(紙巻きの出荷本数(十億本))× 価格 3.54(1 本あたりの売上(ドル。物品税を除く))→ 売上 98 億ドル・営業利益 54 億ドル。数量 0.40 倍・価格 1.41 倍
  • オーラル(嚙みたばこ・ニコチンパウチ on!):数量 4.8(販売缶数(億缶、嚙みたばこと on! の合計))× 価格 4.95(1 缶あたりの売上(ドル))→ 売上 24 億ドル・営業利益 12 億ドル。缶数 0.8 倍

倍率:ROE 50.0%、k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)、残る割合 強い堀 2/3、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 35.8%、g -4.0%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 13.3 倍(来年の利益に対して)。メンソール禁止とニコチン上限で構造的に負け、利益が年 4% ずつ縮む筋書きは、縮みを g(-4%)に入れてある。利益の質は中立と同じ 9.5 割とし、式の値が 1 ÷ k を下回るので下限 1 ÷ k に 9.5 割を掛けた。上限の 9.5 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 12.2 倍。時価総額 = 純利益 34 億ドル × 12.2 倍 = 413 億ドル。

確率:紙巻きは規制の的で、メンソールの全面禁止(米国の紙巻きの約 3 割)とニコチンの上限が同時に来る、構造的に負ける筋書きを 1 割あまり置いた。優良ではなくなる筋書きは、事業の質が高くても消えない。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

米国の紙巻き・葉巻(マールボロ・ブラック&マイルドほか)

米国の紙巻きと葉巻。プレミアム帯の占有率 59.6% のマールボロが中核で、毎年の値上げで数量の減りを補う。

数量紙巻きの出荷本数(十億本)価格1 本あたりの売上(ドル。物品税を除く)売上営業利益
今 2025/12 69.0 2.51 173 111
10 年後 中立 40.4 4.08 165 102

取り方:出荷は 2025 年に約 690 億本(推定。2024 年の約 770 億本から、業界の減り約 -10% を引いた)。売上 173 億ドルは総売上 201 億ドルからオーラルの約 27 億ドルと他を引いた値、営業利益 111 億ドルは調整後(通期 +1.3%)で率 約 64%。数量は「米国の紙巻き業界(約 1,600 億本、推定)× アルトリアの占有率(約 43%、推定)」で、業界が年 -5% 前後で縮む中、占有率は値頃帯への移行で毎年 0.5 ポイント下がる。価格は 2026 年 4〜6 月の実現 +4.5%(マールボロの小売 +7% を値頃帯の混合で割り引いた値)を基本に、物価 3.5% を少し上回る。

オーラル(嚙みたばこ・ニコチンパウチ on!)

コペンハーゲン・スコールなどの嚙みたばこ(縮む)と on!・on! PLUS のパウチ(伸びる)。

数量販売缶数(億缶、嚙みたばこと on! の合計)価格1 缶あたりの売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 6.0 4.50 27 18
10 年後 中立 8.0 5.76 46 28

取り方:売上 約 27 億ドルは 10〜12 月の 6.82 億ドルの 4 倍からの推定、営業利益 約 17.5 億ドルは 4〜6 月の 4.35 億ドルの 4 倍(調整後)で率 約 65%。缶数 6.0 億缶は推定(on! は 2025 年に 1.78 億缶、残りが嚙みたばこ)。数量は「米国のオーラル市場 × 占有率」で、パウチが市場の 59.9% を占め、on! はパウチの 8.6%(ZYN が先頭)。価格はパウチの値頃化と嚙みたばこの値上げが相殺して、物価 3.5% に届かないと置く。

リスクと懸念

規制(メンソール・ニコチン上限・風味)

FDA は 2025 年にニコチン上限の規則案を示し、メンソール禁止案は撤回したが、再燃しうる。米国の紙巻きの約 3 割がメンソールで、全面禁止やニコチンの上限は、数量の減りを年 -8〜10% へ速める。筋書きの悲観(10 年)に織り込んだが、時期と形は読めない。

値頃帯への移行(占有率の漏れ)

マールボロの全体の小売占有率は前年比 -1.5 ポイント、ディスカウント帯は +2.6 ポイントと伸びる。値上げの力は生活必需品で屈指だが、景気が悪くなるほど値頃帯が加速し、平均の値上げが下がる。カウボーイ カットで守るが、利益率を削る。

オーラルの出遅れ

ニコチンパウチは口腔製品の約 6 割で、ZYN(フィリップ モリス)が先頭。on! の占有率は 8.6%、on! PLUS の試用費用でオーラルの営業利益は 2026 年 4〜6 月に -8%。12mg の FDA 許可が確認できず、パウチの成長を取り込めないと、紙巻きの縮みを埋める柱がなくなる。

訴訟・和解金

MSA(たばこの大型和解)の年払いは約 40 億ドル(推定)で、数量が減っても金額の減りは緩い。新しい訴訟や、州の和解金の追加が出ると、利益の 1 割を超えて削る。紙巻きの利益率が高いぶん、固定の負担が重く効く。

資本配分(M&A)の失敗

ジュールへの出資(約 130 億ドル)の大きな損失と、NJOY の買収・減損は、価値を壊した前例である。e-ベイプの再参入(NJOY ACE)と加熱式(Ploom)に資金を入れる局面で、同じ失敗を繰り返すと、配当の余力が削られる。

金利・借り換え

純負債 212 億ドルは、2026〜2027 年の満期の借り換えで 5.75% 前後に上がり、利払いは 10 年で約 4 億ドル増える(税前)。純負債/EBITDA 1.9 倍と重くないが、自己資本のマイナスと合わせ、増配の余地を縮める。

今後の分かれ目

米国の紙巻き業界の数量の減りが年 -3% 台まで緩み、半年以上続く
年 +5% の値上げで利益が名目で伸びる。楽観・やや楽観の確率を上げ、長期の g を上げて倍率も 16〜17 倍へ上がる。調整後 1 株利益の伸びが +5% を超える。
FDA がメンソールの禁止またはニコチンの上限を最終規則にする
数量の減りが年 -8〜10% へ速まる。悲観・やや悲観の確率を上げ、PER は 12 倍台へ縮み、配当も増配が止まる。
景気後退で、ディスカウント帯の占有率が 2〜3 ポイント上がる
平均の値上げが +3% 台へ縮み、営業利益が 1 割減る。やや悲観に近づく。PER は 12 倍台へ。
on! PLUS の占有率が 12% を超え、12mg など新品種が許可される
パウチが第 2 の柱になり、オーラルの営業利益が今の 2 倍になる道が開く。楽観の確率を上げてよい。
NJOY ACE や Ploom に大型の買収・資金投入が出る
過去のジュール・NJOY と同じ失敗の恐れが出て、配当の余力が削られる。資本配分の評価を下げる。
ABI の株価が大きく上がる(または売却)
含み益の実現で自社株買いが増える(2024 年は 34 億ドル)。持ち分の価値を純資産に足す根拠になる。

見ておくもの

  • 米国の紙巻き業界の数量(在庫調整後)と、マールボロのプレミアム帯の占有率(59.6%)
  • ディスカウント帯の占有率(+2.6 ポイント)と、カウボーイ カットの効果
  • on! の小売占有率(8.6%)と、on! PLUS の FDA の許可(12mg ほか)
  • FDA の規則(メンソール・ニコチン上限)と、違法ベイプの押収
  • 配当の増配率と、自社株買いの規模(残りの枠 6.65 億ドル)、純負債/EBITDA(1.9 倍)

倍率と資本コストの決め方

今の時価総額 1,264 億ドル・調整後 PER 約 14 倍を見る前に、紙巻き(出荷 × 1 本の売上)とオーラル(缶数 × 1 缶の売上)に分けて 10 年の利益を積み上げた。倍率は式 (1 − g/RONIC) ÷ (k − g) × (1 + g) どおりに置き(k 7.5%=基本 8.0% + quality −0.5%。自己資本がマイナスなので ROE は ROIC 約 67% で置いた)、縮む産業と規制の読みにくさは倍率を割り引かずに長期の g(中立 0%、やや悲観 −1.5%、悲観 −4%)に入れた。中立は 1 ÷ k の 9.5 割で 12.7 倍。結果として今の値段はやや割高になるが、これは計算の結果で、今の株価に合わせたものではない。出発点の純利益は一時の減損を除いた調整後 約 92 億ドル(報告の 69 億ドルではない)。

資本コスト 7.5% = 無リスク金利 5% + β 0.63 × 5%。k = 基本 8.0% + quality -0.5% = 7.5%(SCHEMA_US §1)。値決め力と需要の安定で下げ、縮む産業の寿命で上げて、強い堀の下限 -0.5% に収めた。純負債/EBITDA 1.9 倍で財務は傾いておらず、上乗せはしない。規制・訴訟・紙巻きの縮みなどの個別のリスクは k に足さず、悲観の確率と深さ、紙巻きの縮みは長期の g で表した(倍率は式どおり)。

同じ業種(生活必需品)の AI 分析

適正 クロロックスCLX 漂白剤・猫砂・ごみ袋・ピュレルの必需品ブランド。ERP 移行の傷・CEO 交代・借入増が重なり利益が谷にあるが、k 8.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると今の値段はやや割安 本質価値との差 +8.2% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 マコーミックMKC 調味料で世界首位の安定事業。米国の数量は弱いが、k 8.25% の利益ベースの正当化 PER(その 8.5 割)で測った値は今の時価総額を上回り、ユニリーバ統合を除いた単体ではやや割安 本質価値との差 +6.8% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 ペプシコPEP 飲料とスナックの二本柱だが、値下げと原料高で北米の利益が痩せている。利益ベースの正当化 PER(その 8.5 割)で測ると、本質価値は今の値段とほぼ同じで適正 本質価値との差 −4.7% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 クローガーKR 米国最大の伝統的な食品スーパー。占有率を毎年失う薄利の成熟事業だが、食料品は落ちにくく、利益ベースの正当化 PER(その 8 割)で見ると今の値段は適正 本質価値との差 −5.7% · 10 年 適正(年 +5.8%) 適正 ターゲットTGT 縮んだ総合量販が立て直しに投資する局面。成功すれば倍率以上に利益が戻り、競合に負ければ構造的に縮む。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は適正 本質価値との差 −6.9% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 ゼネラル・ミルズGIS 数量が縮み利益が 2 期続けて落ちた大手ブランド。価格投資は一巡したが、借金の重さを k に入れて確率を慎重側に厚くすると、本質価値は今の時価総額とほぼ同じで適正 本質価値との差 −9.7% · 10 年 適正(年 +5.6%) やや割高 タイソン・フーズTSN 牛肉の赤字を鶏肉と加工食品が支える食肉大手。k 9.75% の正当化 PER(弱い堀で下限の 1 ÷ k に近い)で測ると、中立の価値は今を上回るが、期待の年率は k を下回り、適正 本質価値との差 −10.1% · 10 年 やや割高(年 +6.6%) やや割高 キンバリークラークKMB ハギーズ・クリネックスの北米首位と、IFP 売却後の身軽な形。北米の価格投資と中国の失速はあるが、k 8.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 15 倍)は今の PER 17 倍と近く、値段は適正 本質価値との差 −13.2% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ホーメル・フーズHRL 豚肉の原価高と撤退で利益が落ちた、配当 127 年の加工肉・外食の会社。借金は軽いが、利益ベースの正当化 PER(その 8 割)で測ると今の時価総額をやや下回り、適正 本質価値との差 −13.7% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 モルソン・クアーズ・ビバレッジTAP 米国ビールの縮小とシェア低下で利益が減る最中。それでも伸びのない会社の式(PER = 1 ÷ k = 10.5 倍)で測ると中立の 10 年後は今とほぼ同じで、確率を重ねるとやや割高 本質価値との差 −14.6% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 ダラー・ツリーDLTR 裁量品が約半分の均一価格店が、多価格化と客層の広がりで利益率 9% 前後に乗せた局面。利益ベースの正当化 PER で測るとやや割高で、関税還付の一過性と客数の弱さから確率も慎重側に厚く置いた 本質価値との差 −18.0% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 ブンゲ・グローバルBG 世界最大級の油糧種子の圧搾・穀物商社。2026 年は圧搾利幅が山で、ならした利益に弱い堀の正当化 PER(下限の 1 ÷ k = 10.0 倍)を当てると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.9% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 コンステレーション・ブランズSTZ モデロ・コロナの輸入ビール一本足。数量が縮む産業で純負債も重いが、伸びのない会社の正当化 PER(1 ÷ k)で測ると、中立の 10 年後は今の 0.94 倍で、還元を足しても資本コストに届かず、やや割高 本質価値との差 −19.0% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 クラフト・ハインツKHC ブランドは強いが数量が毎年縮む会社。k 9.0% の稼ぐ力(純利益 ÷ k)で測ると中立の価値は今の時価総額とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高 本質価値との差 −19.2% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 ダラー・ゼネラルDG 農村の小型店の密度で食品の来店頻度を握る会社が、盛り損の削減と改装で利益率を戻す局面。今の値段はやや割高で、利益率の戻りが続くかが価値を分ける 本質価値との差 −20.3% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 モンデリーズ・インターナショナルMDLZ 世界首位のビスケットと世界 2 位のチョコを持ち、カカオ高で利益が削られた谷にある。k 8.0% の利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は中立の価値とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高 本質価値との差 −21.6% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ハーシーHSY チョコレート首位のブランドが、カカオ高の谷を価格改定で抜けた直後。k 7.5% の利益ベースの正当化 PER で測ると、値段はやや割高 本質価値との差 −22.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 コルゲート・パルモリブCL 歯磨きで世界首位とペット用療法食を持つ超安定企業。北米の数量減は重く、k 7.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 20 倍)で見ると今の PER 25 倍はやや高く、利益の質は高いがやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 コカ・コーラKO 世界最強のブランド原液事業。強い堀の利益ベースの正当化 PER で測っても、k 7.5% では中立の 10 年後が今の約 1.1 倍にとどまり、今の値段はやや割高 本質価値との差 −25.8% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) やや割高 プロクター・アンド・ギャンブルPG 世界最強の日用品ブランド群だが、PER 24 倍は k 7.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 19 倍)を上回る。数量の弱さを長期の成長に入れると、値段はやや割高 本質価値との差 −26.2% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) やや割高 キューリグ・ドクターペッパーKDP JDE ピーツの買収で純負債が時価総額の 6 割になった飲料・コーヒー複合。強い飲料と縮むポッドの綱引きで、借金の重さを k に入れると 10 年の中立は今の約 0.93 倍にとどまり、今の値段はやや割高 本質価値との差 −26.2% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) 割高 JM スマッカーSJM コーヒーの値付けと借金返済で利益の底が見えたが、ブランドの堀は広がらず、k 8.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると中立の価値は今とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高 本質価値との差 −30.6% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 シスコSYY 米国最大の外食向け食品卸。薄利の物流業で価格を決める力は弱いが、規模の経済と AI 効率化で利益は着実に伸びる。利益ベースの正当化 PER で見ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −30.7% · 10 年 割高(年 +3.7%) 割高 ケンビューKVUE タイレノール・リステリン・ニュートロジーナを持つが、数量は縮み、訴訟が再燃。買収条件に連動する株価に安全域は見えず、単体の本質価値はやや下 本質価値との差 −32.1% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 フィリップ モリス インターナショナルPM 紙巻きの減りを煙の出ない製品で埋める成長株。強い堀の利益ベースの正当化 PER でも、資本コスト 7.5% に対して今の値段は割高 本質価値との差 −33.8% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 ブラウン・フォーマンBF-B ジャックダニエルを軸にした酒類の老舗。米国の飲酒減・関税・カナダの棚外しが重いが、財務は軽く、利益ベースの正当化 PER(下限の 1 ÷ k)で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −35.8% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドADM 価格を決める力のない農産物加工の循環株。バイオ燃料の追い風で 2026 年は利益の山。ならした利益に k 9.5% の稼ぐ力(弱い堀の下限 1 ÷ k = 10.5 倍)を当てると、値段は割高 本質価値との差 −36.0% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 ウォルマートWMT 食品の規模・通販・広告で堀は広がる。だが今の PER 43 倍は、強い堀の利益ベースの正当化 PER(約 22 倍)の 2 倍近くで、割高 本質価値との差 −38.0% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 チャーチ・アンド・ドワイトCHD 猫砂・洗濯・オーラルケアの強いブランドを買い足して伸びる必需品の中堅。ウォルマート依存と買収の失敗が影で、k 7.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −44.3% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 モンスタービバレッジMNST エナジー専業の高採算ブランド。利益ベースの正当化 PER で測っても、中立の 10 年後は今の時価総額の約 0.87 倍にとどまり、今の値段は割高 本質価値との差 −48.0% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 エスティ ローダーEL 高級美容の名門が再建の途中。利益率は戻るが、利益ベースの正当化 PER(k 9.25%・ROE 25% 台で来年の利益に約 14 倍)では今の約 380 億ドルは回復を先取りしており、割高 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 コストコ・ホールセールCOST 会費が利益の半分を生む堀は本物だが、PER 47.6 倍は成熟後の約 2 倍。10 年の年率は資本コスト 7.5% に届かず割高 本質価値との差 −52.4% · 10 年 割高(年 −0.9%) 割高 ケーシーズ・ゼネラル・ストアーズCASY 米国 3 位のコンビニ。小さな町の寡占と調理品で伸びる良質な事業だが、燃料粗利が高止まりの今、GAAP の約 36 倍は利益ベースの正当化 PER(約 15 倍)の倍以上で割高 本質価値との差 −62.1% · 10 年 割高(年 −3.1%)

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  6. on! PLUS 全国展開(QNow)
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  8. ABI 株の売却(2024 年 3 月、Zacks)

分析日 2026-10-16